ティソ T-レース MotoGP™ リミテッドエディション 2025が新登場。
ティソとMotoGP™によるスペシャルな限定モデルが、今年も発表された。2025年のラインナップは、自動巻きクロノグラフとクォーツクロノグラフの各1モデル。両者のパートナーシップによるコラボレーションモデルは、2003年から年に一度のペースで展開されており、いずれもモータースポーツを強く想起させる力強いデザインを特徴としている。これまでには、マルク・マルケスやホルヘ・ロレンソといった名レーサーの名を冠したモデルも高い評価を得てきたが、2025年版は機械としてのオートバイそのものに着想を得た、シャネル時計スーパーコピー代引き優良サイトよりメカニカルなスタイルに仕上がっている。
ティソ T-レース MotoGP™ オートマティック 2025 リミテッドエディション
まずは自動巻きモデル、ティソ T-レース MotoGP™ オートマティック 2025 リミテッドエディションを見ていこう。本作最大の特徴が、見てのとおり大胆に切り欠きが設けられたダイヤルだ。その奥には、本作のために新たに開発されたバルジュー A05.951が覗く。これはバルジュー A05.231をベースに、スケルトン構造によって機械を“見せる”ことを意識したムーブメントであり、切り欠き部分からは地板に施された仕上げを確認することができる。スペック自体に変更はなく、2万8800振動/時で駆動し、パワーリザーブは最大約68時間。耐磁性に優れるニヴァクロン製のヒゲゼンマイを備えている。大胆に取られたスモールセコンド(9時位置)、30分積算計(3時位置)のリングが肉抜きされたダイヤルの上に浮かぶようにして配置されており、立体的なインデックス、根本を中空にした時・分針とともにダイヤルにさらなる奥行きを与えている。
目立たないが、実は6時位置には“12”とだけ記された12時間積算計がある。
このモデルのダイヤルを収めるケースは、これまでのMotoGP™エディションと同様に直径45mm、厚さ14.79mmと堂々たるサイズ感を誇る。数値だけでもその存在感は十分に伝わるが、随所に施されたディテールが、時計全体にさらに迫力を加えている。たとえば、T-レースコレクションを象徴するブレーキディスク風のベゼルにはブラックPVD加工が施され、艶やかに輝くその姿は遠目にも印象的だ。6カ所に配されたビスもまた、メカニカルな雰囲気をいっそう強調している。側面の造形にも抜かりはない。ミドルケースにはエンジンの冷却フィンをイメージしたセラミック素材をインサートし、ステンレススティールとのコントラストが明確に際立つ構成となっている。また、エンジン部品に着想を得たパターンのシリコンストラップを装着し、防水性能は実用的な10気圧を確保。価格は31万3500円(税込)で、6月12日(木)に世界限定2025本での発売を予定している。
ティソ T-レースMotoGP™ クォーツクロノグラフ 2025リミテッドエディションはスケルトンでこそないものの、ダイヤルにはバイクの腰下にあるクランクケース、そのスクリューヘッドを思わせるデザインを取り入れている。一般的なプラス穴や六角穴ではなく、星型のトルクスネジを模しているところから見るに、イメージソースは欧州車なのかもしれない。前出の自動巻きモデル同様にブレーキディスク風のベゼルとセラミックのインサートを備えているが、クォーツモデルである分、45mmの直径に対して厚さは11.76mmと控えめだ。
タキメーターの目盛りには、2023年のMotoGP™で記録された最高速度“366.1km/h”が赤文字でプリントされている。これは同レースにおける快挙を讃える象徴的なディテールであり、モータースポーツとの結びつきを視覚的にも際立たせるものだ。加えて、ブラックダイヤルと赤いクロノグラフ針の組み合わせが、スピードメーターを想起させる要素として機能しており、この時計全体が手元で速度を示す計器であるかのような印象を与えている。ムーブメントには電池切れ警告機能を搭載したスイス製のクォーツムーブメントを採用しており、防水性能は10気圧。価格は9万6800円(税込)で、こちらは世界限定8000本となる。
クォーツモデルのケースバックには、MotoGP™のロゴが堂々と鎮座している。
ファースト・インプレッション
2023年、2024年の直近モデルと比較しても、今年のMotoGP™コラボモデルは一段と洗練された印象を受ける。年に一度の“祭典”的なリリースである以上、特別感があるのは当然だが、従来モデルはそのデザイン性から明確にモータースポーツ愛好家に向けた趣が強かった。それに対し、2025年版、特に自動巻きモデルは、T-レースらしい伝統的なデザイン要素をしっかりと踏襲しながらも、日常使いにも十分対応できる、力強く完成度の高いスポーツウォッチへと進化している。
なかでも注目すべきは、過去のコレクションで象徴的だったMotoGP™のテーマカラー“赤”をあえて使用しなかった点だ。この決断は英断と言えるだろう。色数を抑えたことで全体の印象が引き締まり、従来のモデルと比較して日常的に取り入れやすい清廉な印象に仕上がっている。たとえば同じくブルー系を取り入れたシャツなどと合わせれば、男らしさを保ちながら爽やかさも演出できるはずだ。
なお、オートマティック、クォーツともに45mmというビッグサイズを手首の上でどのように感じるかは、気になるポイントだろう。結論から言えば、約17cmという日本人男性の平均的な太さを持つ僕の手首では、大きくはみ出したり、ラグが浮いてしまったりすることはなかった。これは、ケースから手首へと鋭角に落ち込む短めのラグ形状と、可動域の広いストラップによるフィット性の高さが理由だろう。ただし僕より手首の細い人の場合、ケース両端、ラグの部分が手首から浮いてしまう可能性もある。コレクターズアイテムとして保管目的で本モデルを購入するのでないならば、その点はぜひ参考にして欲しい。
ちなみに僕は、モータースポーツそのものに深い造詣があるわけではない。ゆえに今回は、主にデザイン性と装着感という観点から本モデルを評価した。しかし本来、この限定モデルはティソとMotoGP™のパートナーシップを象徴するものであり、ベゼルトップやサイドビューといった細部に至るまで、バイクレースへの情熱がデザインとして反映されている。また、2025年版にもこれまで同様にヘルメット型のスペシャルボックスが付属し、MotoGP™ファンに向けたコレクション性もきちんと継承されている。
一方で自動巻きモデルにおいては、スケルトンウォッチとしての審美性をさらに高めるべく、ムーブメントに改良が施されている点にも注目したい。時計としてのクオリティを追求することで、これまでT-レース コレクションに関心を持たなかった腕時計愛好家にとっても新たな選択肢となり得るモデルに仕上がっている。ティソとMotoGP™のパートナーシップは、来年で25周年という節目を迎える。今回の限定モデルはそのアニバーサリーイヤーに向けて、モータースポーツファンだけでなく、時計愛好家をはじめとしてより広い層にアプローチすることを意識したプロダクトになっているように思う。
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基本情報
ブランド: ティソ(Tissot)
モデル名: ティソ T-レース MotoGP™ オートマティック 2025 リミテッドエディション
型番: T141.462.27.041.00
直径: 45mm
厚さ: 14.79mm
ケース素材: 316Lステンレススティール(ミッドケースにセラミックを使用)
文字盤色: シルバーのスケルトンダイヤル
インデックス: アプライド
夜光: スーパールミノバ®︎
防水性能: 10気圧
ストラップ/ブレスレット: ステンレススティール製尾錠付きシリコンストラップ
モデル名: ティソ T-レースMotoGP™ クォーツクロノグラフ 2025リミテッドエディション
型番: T141.417.27.081.00
直径: 45mm
厚さ: 11.76mm
ケース素材: 316Lステンレススティール(ミッドケースにセラミックを使用)
文字盤色: ブラック
インデックス: アプライド
夜光: スーパールミノバ®︎
防水性能: 10気圧
ストラップ/ブレスレット: ステンレススティール製尾錠付きシリコンストラップ
ムーブメント情報
ティソ T-レース MotoGP™ オートマティック 2025 リミテッドエディション
キャリバー: バルジュー A05.0951
機構: 時・分表示、スモールセコンド、クロノグラフ機能(30分積算計、12時間積算計)
パワーリザーブ: 約68時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 28
クロノメーター認定: なし
追加情報: ニヴァクロン™製ヒゲゼンマイ、NIVACHOC A搭載
ティソ T-レースMotoGP™ クォーツクロノグラフ 2025リミテッドエディション
キャリバー: スイス製クォーツムーブメント
機構: 時・分表示、スモールセコンド、デイト表示、クロノグラフ機能(10分の1秒計、30分積算計)
追加情報: 電池切れ警告機能付き