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腕時計雑誌に見るトレンドを振り返る

今回も、前回に引き続きメジャーな腕時計雑誌の表紙をチェックして当時のトレンドを確認していこうと言う内容です。

やっぱり時代時代の顔になる人気のアイコンモデルが表紙に選ばれるんじゃないかな?なんてことで「あ~やっぱりそうだよね」とか「え~こんなモデルが表紙を飾るんだ」みたいに、皆さんと懐かしんだり驚いたりしたいと思います。

スーパーコピー Nランク代金引換専門店前回(1990年~2010年)の軽い総括ですが、ずっと人気なのはロレックスとカルティエ、1990年から変わっていません。雲上ブランドは主に複雑機構や美しいドレスウォッチにスポットが当たっていて、スポーツモデルはかなりマニアックな存在でした。90年代はビンテージブームでアンティークのロレックス(スポーツモデル以前)などが人気、2000年以降はデカ厚ブームやオシャレやファッションを意識したモデルが人気を博しました。ブルガリ、シャネルのJ12、フランクミュラー、そしてパネライ、ウブロのビッグバンと続きます。

2008年にはリーマンショックがあり相場が大崩れ、そして時計のトレンドも変わっていくことに・・・

それでは続きの2011年から見ていきましょう。

2011年


2011年です。

日本では東日本大震災が起こり、原発事故で甚大な被害が。未だ復興の途中だという事を忘れてはいけませんし福島は風評被害に負けないで頑張って欲しいです。

嬉しいニュースには、なでしこジャパンがサッカーW杯で優勝という偉業を達成。

時計の相場に直結するニュースに歴史的な円高一時1ドル75円32銭を記録しました。

パテック・フィリップ Ref.2468、世界の時計22号(1994年)以来、久々に表紙を飾りました。

クリストフ・クラレとジュリオ・パピが何の時計を作っているのか浮かびません・・・

「バーゼルワールドは世界同時不況の影響を克服したスイス時計の好調ぶりを反映した賑わいのなかで幕を閉じた。」だそうです。

回復の兆しが見えたんですね。

IWC特集。

POWER Watch(パワーウォッチ) No.56 (発売日2011年01月28日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.57 (発売日2011年03月28日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.58 (発売日2011年05月28日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.59 (発売日2011年07月28日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.60 (発売日2011年09月28日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.61 (発売日2011年11月28日) 表紙

庶民寄りのグッドマガジン パワーウォッチ。

30万円ほどに絞っておすすめしてくれています。

時計Begin 2011年春号 (発売日2011年03月10日) 表紙時計Begin 2011年06月10日発売号 表紙時計Begin 2011年09月10日発売号 表紙時計Begin 2011年12月10日発売号 表紙

時計ビギン。

まだフランクミュラー、パネライが表紙を飾りますね。

クロノス日本版 第34号 (発売日2011年04月02日) 表紙

クロノス。

キーワードは「薄型・シンプル・立体感」となり、デカ厚脱却を報じています。

クロノス日本版 第35号 (発売日2011年06月03日) 表紙


シンプル VS. コンプリケーション 二極化するブランド戦略
「薄型」「シンプル」というキーワードが際立ったS.I.H.H.に対し、バーゼルワールドが
見せたのは“多様性”であった。

クロノス日本版 第38号 (発売日2011年12月03日) 表紙

カバーストーリー パネライ「ルミノール サブマーシブル 1950 3デイズ オートマティック ブロンゾ 47mm」。

これはぶっ飛びましたよね。

ブロンズケースブームの到来です。

2012年


2012年です。

皆さんならお気付きだと思いますが・・・

この年はロイヤルオーク誕生40周年で、15202STジャンボがエクストラシンに華麗に転身しました。

雑誌 世界の腕時計では残念ながらロイヤルオークは表紙を飾っておりません。

POWER Watch(パワーウォッチ) No.62 (発売日2012年01月28日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.63 (発売日2012年03月28日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.64 (発売日2012年05月28日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.65 (発売日2012年07月30日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.66 (発売日2012年09月29日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.67 (発売日2012年11月30日) 表紙

庶民寄りのグッドマガジン パワーウォッチ。

2012年の顔のはずのエクストラシンはありませんね。

ロレックスではスカイドゥエラーがデビューした年ですが、あまり表紙を飾る程では無かったかしら?

ヨットマスターロレジウム 116622やサブマリーナーノーデイト 114060もリリースされています。

時計Begin 2012年03月10日発売号 表紙時計Begin 2012年12月10日発売号 表紙時計Begin 2012年秋号 (発売日2012年09月10日) 表紙時計Begin 2012年06月08日発売号 表紙

時計ビギンさんに期待・・・

ふむふむ、パネライのブロンズケースの話題あり、フランクミュラーの紹介あり・・・

画像にノーチラスとロイヤルオークが小さく映っていますが、そこまで推されてる感じはしません。

クロノス日本版 第39号 (発売日2012年02月03日) 表紙クロノス日本版 第40号 (発売日2012年04月03日) 表紙クロノス日本版 第41号 (発売日2012年06月02日) 表紙クロノス日本版 第42号 (発売日2012年08月03日) 表紙クロノス日本版 第43号 (発売日2012年10月03日) 表紙クロノス日本版 第44号 (発売日2012年12月03日) 表紙

クロノスさんでもエクストラシンは表紙は飾らず。

「特集 復刻モデルの純度と手法 秀作機の完成度を徹底検証」こちらでフューチャーされておりますが、そこまでクロノス読者や消費者が興味を持っていなかったのかどうなのか。

もちろんエクストラシンは入手困難モデルでした。

2013年


2013年、10年前になりました。

まだ腕時計ブームには突入しておりません。

ただセレブたちは腕時計を着実に入手している時期で、高級機を扱う雑誌では徐々にラグジュアリースポーツモデルが表紙に登場してきました。

因みにこの時期には「ラグスポ」なんて言葉は無かったと思います。

POWER Watch(パワーウォッチ) No.68 (発売日2013年01月30日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.69 (発売日2013年03月30日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.70 (発売日2013年05月30日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.71 (発売日2013年07月30日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.72 (発売日2013年09月30日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.73 (発売日2013年11月30日) 表紙

庶民の味方パワーウォッチさん。

やはり予算は30万円なんですね・・・

オメガスピードマスター 購入指南、G-SHOCK 30年の軌跡、バーゼルワールド新作腕時計 200選。

まだ腕時計に100万円使うのは「おかしい人」だった時期です。

この年に登場したGMTマスターII バットマンでロレックスの人気ぶりは相変わらず高いと感じましたが、定価オーバーしても僅かなプレミアムで、そもそも定価も80万円ほどでしたので(たしか864,000円)100万円払うのは基本的にはデイトナだったり、お金持ちの方の無垢モデルくらい。

時計Begin 2013年03月09日発売号 表紙時計Begin 2013年06月10日発売号 表紙時計Begin 2013年09月10日発売号 表紙時計Begin 2013年12月10日発売号 表紙

時計ビギンの表紙はこんな感じです。

タグホイヤー、カルティエ、パネライ。

本当にパネライは強かったですね。

2014年
世界の腕時計 No.120 (発売日2014年06月08日) 表紙世界の腕時計 No.121 (発売日2014年09月08日) 表紙世界の腕時計 No.122 (発売日2014年12月08日) 表紙

2014年です。

パテックフィリップ創業175周年と言う特別な年で、大規模な展示会「パテック フィリップ展~歴史
の中のタイムピース~」が開催されました。

現在パテックフィリップのコレクションをされてる方はほぼ全員参加したと思われます。

ノーチラスが一般的に認知される数年前ですね。

もちろん5711/1Aは発売時から入手困難なモデルでしたが大幅なプレミアム価格と言うわけではありませんでした。

エクストラシンもそうですが、知る人ぞ知る名作と言ったカテゴリー。

POWER Watch(パワーウォッチ) No.74 (発売日2014年01月30日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.75 (発売日2014年03月29日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.76 (発売日2014年05月30日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.77 (発売日2014年07月30日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.78 (発売日2014年09月30日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.79 (発売日2014年11月29日) 表紙

時計を知らない人でも知っているメーカーが表紙に載りやすいパワーウォッチ。

パネライがまだまだ強い。

このあたりから各メーカー「ヘリテージデザイン」が急速に増えだしてきました。

時計Begin 2014年4月号 (発売日2014年03月10日) 表紙時計Begin 2014年7月号 (発売日2014年06月10日) 表紙時計Begin 2014年10月号 (発売日2014年09月10日) 表紙時計Begin 2015年1月号 (発売日2014年12月10日) 表紙

時計ビギンさんで「大人なスポーツウォッチ」が取り上げされました。

ラグジュアリースポーツモデルの新時代幕開けです。

コレで一般的にも認知が拡がり、TVで有名人が着用し始めます。

クロノス日本版 第53号 (発売日2014年06月03日) 表紙クロノス日本版 第55号 (発売日2014年10月03日) 表紙クロノス日本版 第56号 (発売日2014年12月03日) 表紙

ウブロ 「ビッグ・バン ウニコ キングゴールド セラミック」、ブルガリ 「ブルガリ オクト フィニッシモ トゥールビヨン」、リシャール・ミル 「RM 38-01 トゥールビヨン Gセンサー バッバ・ワトソン」。

だんだん最近のモデル的な肌感覚の高級機が表紙を飾ります。

そして!


第一特集
044― 「ラグジュアリースポーツウォッチの進化と真価」今選ぶべき最上モデルの必須条件

今やマーケットにおいて重要かつ戦略的なポジションを占めるに至った〝ラグジュアリースポーツウォッチ〟。
だが、何をもって〝ラグジュアリースポーツウォッチ〟とするのか、明確な定義があるわけではない。
本特集では、〝ラグジュアリースポーツウォッチとは何か?〟という命題に、その進化の歴史をたどり、かつ現在、マーケットにおいて認知されている代表モデルのディテールを徹底検証することで、ジャーナリスティックに迫っていく。
加えて、各メーカーが考える定義を調査・提示し、メーカーとユーザーのふたつの視点からその真価を明らかにする。

046 ― 0【クロノス日本版】が考える現在の〝ラグジュアリースポーツウォッチ〟の定義
048 ― Ⅰ〝元祖〟ラグジュアリースポーツウォッチの登場
056 ― Ⅱ〝デカ厚〟時代の到来が生んだ現代のラグジュアリースポーツウォッチ
068 ― Ⅲ 新時代のラグジュアリースポーツエレガンス
076 ― Ⅳ スペックを追求した本格的スポーツウォッチの高級化
088 ― Ⅴ 検証〝ラグジュアリースポーツウォッチ〟の定義

遂にクロノスでもしっかりはっきりラグジュアリースポーツモデルが話題の中心に。

とは言え、嘘みたいな価格になるまではまだ時間があります。セカンドマーケットも反応しておりません。

2015年
世界の腕時計 No.123 (発売日2015年03月08日) 表紙世界の腕時計 No.124 (発売日2015年06月08日) 表紙世界の腕時計 No.125 (発売日2015年09月08日) 表紙世界の腕時計 No.126 (発売日2015年12月08日) 表紙

世界の腕時計は「蓄積」が好きですね。

全ては蓄積です。知も技術も人も名声も、すべては蓄積。

スケルトンが流行りだすのがこの頃。

POWER Watch(パワーウォッチ) No.80 (発売日2015年01月30日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.81 (発売日2015年03月30日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.82 (発売日2015年05月30日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.83 (発売日2015年07月30日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.84 (発売日2015年09月30日) 表紙POWER Watch(パワーウォッチ) No.85 (発売日2015年11月30日) 表紙

時計の相場はだいぶ戻ってきていますが、10万円で買う!とかUSED購入指南などまだまだバブルの兆しが無いタイトルが目立ちますね。

ただラグジュアリースポーツモデルが表紙にちょこちょこ登場しています。

時計Begin 2015年4月号 (発売日2015年03月10日) 表紙時計Begin 2015年7月号 (発売日2015年06月10日) 表紙時計Begin 2015年10月号 (発売日2015年09月10日) 表紙時計Begin 2016年1月号 (発売日2015年12月10日) 表紙

フランクミュラーやパネライ推しから少し色が変わってきた時計ビギン。

ホイヤー01が登場しましたが大きな話題にはなっていません。

クロノス日本版 第58号 (発売日2015年04月03日) 表紙クロノス日本版 第61号 (発売日2015年10月03日) 表紙

カルティエ 「クラッシュ スケルトン ウォッチ」、パネライ 「ラジオミール 1940 3デイズ アッチャイオ-42mm」。

クロノスは最初から取り扱っていますが、モリッツ・グロスマンやH.モーザーなどが高級時計紙以外でも語られるようになってきています。