ブランドが過去のムーブメントを復活させること自体がまれである。ましてやその技術が60年前には革新的だったが、現代ではやや時代錯誤ともいえるようなものであればなおさらだ。しかし時計愛好家とは常にノスタルジーを求めるものであり、時代錯誤なものを愛するファンは多く、アキュトロンが1960年代のオリジナル“音叉式”ムーブメントを新たに改良したスペースビュー 314で復活させたというニュースに、ブライトリングスーパーコピー代引き優良サイト驚きと興奮が入り混じった反応が寄せられることは間違いないだろう。
Accutron Spaceview 314
新作アキュトロン スペースビュー 314は、チャプターリングの有無や種類も含めて、18Kイエローゴールド、チタン、ステンレススティールといった多彩なケース素材で展開される予定だ。発売は2025年後半を予定している。
本作には多くの改良と変更が加えられているが、オリジナルの214ムーブメントを愛するファンにとっては、非常に見覚えのあるデザインとなっているはずだ。コンデンサーや配線は整理され、グリーンのムーブメントプレートにしっかりと固定されている。ブリッジの数は増えて仕上げも洗練され、ケースバックからペルラージュとコート・ド・ジュネーブ仕上げがあしらわれた地板の姿を眺めることができる。ムーブメント表側の新たなブリッジには、バーティカルサテン仕上げが施されている。インデックスホイールは裏側からダイヤル側へと移動され、その直径も拡大された。これにより歯数も増え、スイープセコンドの滑らかな動きがさらに滑らかに制御されるようになった。
Spaceview 314
リューズはケースバックから4時位置へと移動された。新しいケースバックは従来のリューズおよび電池蓋に代わり、ムーブメントを鑑賞できる一般的なシースルーバックとなっている。インデックスはこれまでと同様、風防の内側にプリントされている。コンセプト自体は従来どおりで、電気信号によって360Hz(129万6000振動/時)で振動する音叉を駆動し、テンプを使わずに精度を制御する仕組みだ。2025年モデルの精度についてはまだ公式発表されていないが、ヴィンテージモデルは1日あたり±2秒以内という高精度を誇っていた。今回のムーブメントではストップセコンド機能(ハック機能)が新たに加えられ、磁石素材はアルニコ(Alnico)からサマリウムコバルト(Samarium-Cobalt)に変更されている。
発売日がまだ公表されていない上に、掲載されている画像も最終デザインのプレビューとして提供されたものだが、スペースビュー 314は2025年12月末から2026年1月にかけての発売が予定されている。アキュトロンはこのモデルが限定エディションではないと明言しているものの、1本ごとに手作業が必要となるため、生産数には限りがあるとしている。価格はケース素材によって異なり、SS製が5990ドル、18KYG製は3万1600ドルとなっている(すべて日本定価は未定)。詳細なスペックおよび価格一覧は、以下の価格&発売時期欄にて記載する。
我々の考え
今日は、旧アキュトロンの音叉式ムーブメントファンにとって実に胸躍る1日だろう。アキュトロン214は、私がHODINKEEに携わるきっかけとなったムーブメントだ。ブルーグラスの伝説的ギタリスト、トニー・ライス(Tony Rice)と彼の214への愛情を綴った記事が、私の初めての編集記事だったからだ。アキュトロンがこのムーブメントを、歴史的背景を重んじるかたちで復活させたという事実は、実に興味深くて感慨深い。
Spaceview 314
手にした方であれば、ゼニス Cal.135の復活に関する私のストーリーをご覧いただける。そのなかでは、ひとつのキャリバーを復活させることが、いかに困難で高コストであるかが示されている。アキュトロンによれば、今回の復活には約10年という長い開発期間が費やされたという。細かな改良が施され、かつてはコンデンサーや配線が文字盤上に散らばる、まるでガレージ製のスチームパンクウォッチのようだったものが、成熟したムーブメントへと進化を遂げている。
314ムーブメントにあしらわれたペルラージュやコート・ド・ジュネーブの装飾は、実に好ましいディテールだ。それ以上に、全体的な印象としてヴィンテージモデルより洗練されて見える点が気に入っている。唯一気がかりなのは、リューズがケースバックから4時位置に移された点である。しかしシースルーバックの採用や電池蓋の廃止といったほかの変更点を踏まえれば、そうした判断も理解できる。とはいえ価格設定はやや強気に感じられ、購入を検討する多くの人々にとって最大の懸念材料となるかもしれない。今年、新型スペースビュー 314を実際に手に取ることができた際に、すべての要素がどのようにひとつにまとまっているかを確認したいと思っている。
基本情報
ブランド: アキュトロン(Accutron)
モデル名: スペースビュー 314(Spaceview 314)
型番: 26A211、26A212 (ステンレススティール)/26A213 (チタン)/27A206 (18Kイエローゴールド)
直径: 39mm
厚さ: 13.4mm(SS)/ 13.25mm(チタン)/13.35mm (18KYG)
ケース素材l: 904LSS、グレード5チタン、または18KYG
文字盤色: オープンダイヤルのシルバーケースリング(SS)、シャンパンケースリング(チタン)、リングなし(18KYG)
インデックス: プリント&夜光
夜光: SG-1000 N スーパールミノバ
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: ブラックまたはサドルカラーのイタリアンレザー(SS)、ブルーのイタリアンレザー(チタン)、ブラウンのイタリアンレザー(18KYG)
Spaceview 314
ムーブメント情報
キャリバー: 314
機能: 時・分表示、スイープセコンド
駆動方式: 電池式
振動数: 360Hz(129万6000振動/時)
クロノメーター認定: なし
追加情報: ムーブメントはすべて手作業による組み立て
価格 & 発売時期
価格: 日本円価格は未定。SS製は5990ドル、チタン製は6200ドル、18KYG製は3万1500ドル(すべて日本定価は未定)
発売時期: 2025年後半発売予定
限定: 限定モデルではないが、生産数に限りあり