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エンジニアブーツ RW-2268

RW-2268 PT91モデル 1998年モデル
ファイル 10-1.jpgエンジニアブーツといえばレッドウィングが元祖といわれるほど有名。レッドウイングの中でも大変人気のあるモデル。
元々は、その名前の通りエンジニア(技術者)向けの安全靴として作られたもので、シューレースが無く、重い物が落ちたりした時でも足を保護するようにSteal toe Capと呼ばれる鉄製のカバーが入っている。だから大変に丈夫。 ファイル 10-2.jpg
バイカースにも人気があり、ハーレーなどの大型のアメリカンタイプのユーザーが履いているのをよく見ます。そんなエンジニアブーツの最大特徴ですが、馴染むまでの履き慣らしに「儀式」が必要です。これについては、出血覚悟の苦労話が後を絶ちません。
毎日少しずつ履いて、早くて1~2ヶ月、馴染むまで半年以上かかった事などは、よくある話です。
私も経験しましたが、履くときのくるぶし部分の狭さ、甲部分の圧迫、折れ曲がり部分の硬い皮による足表面のスレ、etc。忍耐と努力が必要です。
エンジニアブーツは脱ぎ履きが大変だといわれますが、これを改善するためなのか2006年秋にデザイン変更になりました。それまでは、とても履きにくかったので、かかと部分を踏み潰してしまうユーザーも多く、かかと部分のシワの有無が美品かどうかの判定の一つにもなっていました。
現行品はベルトの取り付け位置や諸々が変更になったのですが、デザインに関して言えばかっこ悪くなったとの意見も多い。同感。
革に関して言えば、古いモデルの方が、おおむね厚い革を使っているといえますが、ただ個体ごとの個性があるようです。また、現行モデルの方は、革は薄いんだけど個体でのばらつきが少ないと思います。個人的な意見ですが、技術も進歩している現在の新モデルの方が履き易いだろうし、全てに安心なので、初心者には向いていると思います。

よく、古いモデルが人気なのは革が厚いから「味?」が出やすいからだと言われますが、個体ごとのちがいにはよほど注意が必要。特にPT83で、表面の下のベースの革が茶色のものに人気がありますが、ただ、もう良品の玉数が少ない。また、PT91の後半には、青みを帯びた革の物もあります。
革の表面にはしぶ目の光沢があって、アッパーの革が固めであるなど、現行のモデルとは見た目での違いがあるので、PT83やPT91のビンテージ物で掘り出し物を探すといった風潮があるのも事実。美品な物はオークションでも高値で取引きされています。

タグに記載されている「ANSI PTXX」は、「ANSI(アメリカ規格協会)がXX年に定めた安全靴のスチールキャップの規格に検査が合格した。」という意味であって製造年の表記ではありません。
ANSIのあとにつづくPTは、ProtectiveToeの意味です。
PT83は1983年~1991年、PT91は1991年~1999年、PT99は1999年~2004年に製造されたものを表しています。また、2006年からはANSIの表記からASTM(American Society for Testing and Materials)の表記となり、現在売られている商品にはPTの表示はありません。しかし、規格そのものは同じ基準らしく仕様の変更はしていないらしい。
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            ペコスとの違いが確認できるソール。


(参考)
メーカー公式サイト:http://www.redwingshoe.co.jp/