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現代の高級機械式時計において高く評価されている機能の多くは、

このような例は数多く存在する。たとえば、エキゾチックな素材で作られたムーブメントプレートや歯車、何百年も前の複雑機構を極めて現代風に洗練させたバージョンなどである。実際のところ堅実で信頼性が高く、そこそこ正確な時計が欲しいなら、工業的に製造されたレバー脱進機を備えた現代の自動巻き時計(ちなみにレバー脱進機は約250年前に考案されたものである)を超えるものは非常に少ない。そして、最先端の精度を追求する困難な作業は、10億年に1秒の精度を持つ原子時計を開発する原子力科学者にほとんど委ねられている。

しかし金属製ゼンマイの形状を微調整することで、たとえばマリンクロノメーターやポケットクロノメーターにおいて、1日のわずかな秒単位の偏差を減らすことができた時代の名残がいくつか残っている。そのひとつが特殊な形状のヒゲゼンマイである。現在、一般的な実用時計では、リシャールミルスーパーコピー代引き 激安これらは通常ニヴァロックス社のバリエーションかシリコン(またはロレックスのパラクロム)、そしてフラットなブレゲ/フィリップス内端曲線を持つ巻き上げヒゲのいずれかの形状をしている。ただ最近は、円筒形や球形といった異様な形をしたヒゲゼンマイも見かけるようになった(モンブランやジャガー・ルクルトがその一例である)。そして今回のジラール・ペルゴの時計から分かるように、これらはどこからともなく現れたものではない。

約1860年製、非常に初期のジラール・ペルゴ懐中時計、球形ヒゲゼンマイ搭載

この懐中時計は、ジラール・ペルゴの創業からわずか数年後に製作された。

外蓋と内蓋を開けると、ムーブメントが見える。

この時計はいくつかの点で非常に興味深い。まず第1にコンスタン・ジラール(Constant Girard)は1852年にラ・ショー・ド・フォンでGirard & Cie社を設立しており、これが(GPミュージアムが言うには)1860年に完成したと仮定すると、その完成はジラール・ペルゴは創業からわずか4年ということになる。文字盤には“Girard & Comp'y London”と記されており、最初はGarrard & Co.(元クラウンジュエラー)と混同するかもしれないが、同社も同様に歴史のあるまったく無関係な会社である。実際コンスタン・ジラールは19世紀中頃、ロンドンに小規模ながらも立派な店を構えており、消費者に直接販売するだけでなく会社の輸出拠点としても機能していた。当時、そしてそれ以前から、いくつかのスイスの時計製造会社はより遠方への輸出のために時計をロンドンに送ることを好んでいた。例えば、ボヴェは長年にわたり、広州(広東)で大きな存在感を持つために、連絡窓口としてロンドンに事務所を構えていた。

当時のイギリス製時計はこのGPといくつかの類似点があるが、大きく異なる点もあった。一般的にイギリス製の時計にはGPで見られるようなバー型のブリッジどころか、そもそもブリッジ自体を持っていなかった。代わりに4分の3プレートの構造を持ち、テンプ以外の部分がほとんど見えないようになっている。しかし、この時計は当時の高級イギリス製時計と同様に、フュゼチェーン機構を備えている。この写真ではフュゼの円錐形と、それに巻かれたチェーンをはっきりと見ることができる。また、チェーンが実際のゼンマイの香箱に巻かれているのも見て取れる。

ゼンマイ香箱に巻かれたフュゼチェーン機構。

実際の円錐形に巻き付けられたフュゼチェーン。

今日、フュゼチェーンは(一般的に非常に高級な)現代の時計でも見られるため我々はフュゼチェーンになじみがある(例えば、A.ランゲ&ゾーネのリヒャルト・ランゲ “プール・ル・メリット”など)。しかしその歴史はさらに数世紀前にさかのぼる。またレバー脱進機が登場し、それ以前のバージ脱進機(世界で最初に知られた機械式脱進機で、ゼンマイのトルクのわずかな変化にも非常に敏感に反応する)ほど必要でなくなったにもかかわらず、究極の精度を追求する時計職人たちは依然としてフュゼチェーンを使用していた。

これは鍵巻き式のクロノメーターである(製造者が明確に伝えたいように、時計の外側に特徴を誇示することは今に始まったことではない)。中央の穴は時刻合わせ用で、右上の穴は時計を巻くためのものである。

その仕組みは非常にシンプルである。この特別なGPは鍵で巻き上げ、時刻合わせを行う。フュゼの中心にある四角いスティール製のペグに合うソケットが鍵についており、ケースバックの開口部を通して差し込む(シャーロック・ホームズの物語のひとつに、ホームズが時計の巻き穴周辺の金地に無数の傷があることから、時計の所有者が震える手で巻き上げていたと推測する場面がある)。鍵を回すことで、チェーンがフュゼの円錐形に巻き付き、ゼンマイの香箱から外れる。香箱が解かれると、チェーンは再びフュゼから引き戻される。フュゼの基部には歯車があり、これが大歯車で実際の歯車列の最初の歯車にあたる。大歯車が回転すると、歯車列を伝ってガンギ車とテンプに動力が送られる。

9時位置から、ゼンマイ香箱、フュゼ、3番車、4番車、ガンギ車、そしてテンプが見える。

円錐形のフュゼは、ゼンマイが完全に巻き上げられているときに機械効率が最も弱く、パワーリザーブの限界に達したときに最大の機械効率が発揮されるよう設計されている。この仕組みは10段変速の自転車のようなものだ。ペダルがゼンマイ香箱、チェーンはそのままチェーン、そしてフュゼは自転車のリア(後輪)ハブにある歯車のようなものである。小さな後輪ギアは登坂時によりよい機械効率を得るために使用し、大きな後輪ギアは平坦な地形での走行に使用するように。

ちなみに、少し考えるとフュゼに問題があるのが分かるだろう。時計を巻き上げる際にチェーンをフュゼに巻き戻すと、そのあいだだ歯車に動力が伝わらず、時計が止まってしまう。この問題を解決するために、ジョン・ハリソンがいわゆる“動力維持ゼンマイ”を発明した。基本的には、円錐形のフュゼ内に小さな補助バネを設置し、時計を巻き上げているあいだも大歯車にトルクをかけ続ける仕組みである。

自転車におけるフュゼのような歯車の配置。共通する根本的な問題は、よく似た解決策を生み出すことがある。

歯車から歯車へと次々に進むと最終的にガンギ車に到達する。これはゼンマイ香箱と脱進機のあいだにある歯車を指す“輪列”のことだ。これが輪列の最後の歯車である。その目的はゼンマイ香箱のゆっくりとした回転を、ガンギ車の速い回転へと変換するためだ。ガンギ車はテンプを動かし続ける役割を果たしている。通常のレバー脱進機では、ガンギ車は小さなSS製のレバーを前後に動かしてテンプを押すことで、間接的にこの役割を果たす。この仕組みは優れているが、レバー脱進機にはよく知られた問題がある。レバーがガンギ車に接触する部分にオイルが必要になるのだ。自転車を所有している人なら誰でも知っているように、オイルは時間が経つと粘りが出てしまう。

1860年製のこのGP クロノメーターは別の選択肢を示している。それはデテント脱進機の採用である。デテント脱進機を搭載した時計では、ガンギ車の歯がレバーを通じてではなく直接テンプを押しながら進む。これにより効率が大幅に向上し(レバーを使用するとエネルギーが失われるため)、ガンギ車の歯にオイルを塗る必要がなくなるため、時計の速度が長期間にわたって安定する(それでも時計全体の清掃とオイル差しはときどき必要であり、輪列のピボットにはオイルが必要である。また時計職人が“一般的な汚れ”と呼ぶものの侵入は避けられないこともある)。この時計はピボット・スプリング・デテント脱進機と呼ばれる特殊なデテントを採用しているが、この時計が製造された当時のデテント脱進機はすべて“クロノメーター・エスケープメント”とも呼ばれていたため、内側のケースバックには大きく“Chronometer”と記されている。

デテント自体はガンギ車の動きをブロックする非常に薄い金属の刃であり、輪列の上流側のギアからかかるテンションで押さえられている。テンプが揺れる際にデテントにわずかな力を与えるとデテントが脇に移動し、ガンギ車が回転してテンプの中心部を押す。そしてデテントが元の位置に戻り、ガンギ車が1歯以上進む前に再び止まる。この動作が繰り返される。デテント脱進機はほぼ理想に近いものだが、ひとつ欠点がある。強い衝撃を受けると、デテントがガンギ車を不適切に進ませてしまうことがあるのだ。しかしその利点はポケットウォッチやマリンクロノメーターのような衝撃をあまり受けない時計やクロノメーターではその長所が欠点を上回る。

中央にあるのがダイヤモンドのエンドストーンが付いた温度補正テンプ。右端のコックはデテントのピボットを保持しており、ガンギ車がテンプのすぐ中央下に見える。内側のケースヒンジにわずかなキズがあるが、これはこの年代の金無垢ケースでは珍しくない。

センターにはピボットデテント、ゴールドのガンギ車が見える。

では球形ヒゲゼンマイの本題に入ろう。時計のヒゲゼンマイは、精度の正確性を確保するために最も重要な部品と言っても過言ではない。それほど重要であるため、時計の性能はヒゲゼンマイの性能次第と言われることもある。理由はこうだ。存在するすべての時計やクロックには、どんなにシンプルであってもふたつの基本要素がある。それは振動子と、その振動をカウントしてそれを維持するメカニズムである。振り子時計には振り子が振動子としてあり(時計にはテンプ、クォーツ時計には水晶振動子がある)、ムーブメントは振り子をやさしく押して揺れ続け、同時にその回数をカウントする。いくつかの歯車のピボットに針を取り付けて時間を読み取れるようにすると、それだけで時計が完成する。

ショートシンクロノームという自由振り子時計。NIST博物館に所蔵。この時計は1984年に精度テストが行われ、12年間で1秒の誤差という高精度が確認された。

ではなぜ振り子時計が驚異的な精度を出すことができるのか?(実際、最も優れた振り子時計は年間で1秒以内の誤差で動作することができる)。基本的に、どの振動子にも“外乱力(押す力)”と“復元力(振動子を中立に戻す力)”がある。錘駆動の振り子時計の場合、押すための動力は歯車の軸に巻き付けられたケーブルやチェーンに取り付けられた重りから来る。一方で復元力は中立に戻す力、すなわち重力だ。そしてここが重要なポイントである。重力の引き戻す力は、振り子を押す力に正比例している。ブランコを押すことを考えてみてほしい。強く押せば押すほど遠くまで振れ、戻ってくるときその分強く顔にぶつかるだろう。つまり振り子は押す力の強さに関係なく、常に同じ時間で振れることを意味する。この特性を“等時性”と呼ぶ(実際には100%正確ではないが、基本を理解するためのいい近似値である)。

テンプを持つ時計の場合は少し異なる。押す力は主ゼンマイから来ており、復元力はヒゲゼンマイが担っている。貧弱なヒゲゼンマイには、重力と同じように復元力を保つという非常に困難な役割がある。ヒゲゼンマイにとっては残念なことに、それは地球の重力と同じ作用はしない。地球の重力は、5.972×10の24乗kgの鉄や岩(そして人々や犬や猫やファーストフードレストラン)が、太陽の周りを周回する軌道にぶら下がっているために生じる時空に巨大で信じられないほど安定した歪みを生じさせるものだ。それに対してヒゲゼンマイはただの小さなバネである。壊れやすく、熱や寒さ、磁気、さらには私の知る限り過酷な厳しい言葉にも影響を受ける。したがってヒゲゼンマイがその役割を果たすためには、あらゆる手段を講じてその可能性を最大限に高める必要がある。そのためのひとつの方法は、内側と外側のアタッチメントの形状を工夫し、等時性を妨ぐ力を最小限に抑えることである。これが、ブレゲ/フィリップスのオーバーコイルや球形ひげゼンマイの目的である。

この美しくも少し風変わりなアイデアを思いついたのは誰だろうか? 実は球形ヒゲゼンマイは非常に頭脳明晰な人物の発案であった。1897年版のアボットの『Antique Watches And How To Tell Their Age(アンティーク時計とその年代の見分け方)』によると、この時計が完成する50年前、1810年にル・ロックルのフレデリック・ウリエ(Frédéric Houriet)が発明したと書かれている。ウリエはヌーシャテルで生まれ、パリで時計製造を学んだ。彼はアブラアン-ルイ・ブレゲ(Abraham-Louis Breguet)の友人であり、また最初期のトゥールビヨン時計の製造者の一人でもあった。彼の人生は故ジャン=クロード・サブリエ(Jean-Claude Sabrier)による『フレデリック・ウリエ: スイスクロノメトリーの父(Frédéric Houriet: The Father of Swiss Chronometry)』に詳しく記されている。

オメガの最もタフなコレクションに、エレガントなトラベルコンプリケーションが初めて搭載された。

今年はオメガ シーマスター プラネットオーシャンの20周年にあたることをご存じだろうか。オメガはこのコレクションを通じて、600m防水から6000m超の深海まで対応するタフさで、ときには過剰とも言えるほど頑丈な大型のダイバーズウォッチを展開してきた。しかし今週までは、プラネットオーシャンがワールドタイム機能を搭載した例はなかった。

新作、オメガスーパーコピー代引き 激安 シーマスター プラネットオーシャン ワールドタイマー “ディープブラック”は、サテン仕上げのブラックセラミックジルコニアケースを採用し、ブランドのMETAS認定のマスター クロノメーターCal.8938、ワールドタイムムーブメントを搭載している。このムーブメントは2017年に初めて登場したものだ。この2本のモデルには、レーザーアブレーション加工によって浮き彫りにされたダイビングスケールを備えたブラックセラミックベゼルが採用されている。この仕様により、600mの防水性能と10時位置のヘリウムエスケープバルブと相まって、ダイバーズウォッチとしての実用性も確保されている。針とインデックスにはブラックPVDコーティングが施されており、ブロードアロー針の内部にはホワイトまたはグレーのスーパールミノバが充填されている(ダイヤルの仕様によって異なる)。

グレード5チタン製のベースのダイヤル中心には、北極上空から見た世界地図を描いている。ダイヤルカラーはターコイズまたはグレーで、ラッカー仕上げとレーザーアブレーションによってデザインされている。地図の外周には昼夜を示す24時間表示があり、さらに外側にはハニカムパターンが施された時刻リングを配置。6時位置には日付表示を備え、さらに外側にはインナーマップの色に合わせた都市リングが配されている。なお中央ヨーロッパ時間(CET)の基準都市は、オメガの本拠地があるビエンヌだ。

詳細なムーブメントやストラップのスペックについては最後にまとめているが、ここで押さえておくべきポイントは、この時計のサイズが45.5mm×17.4mm、そしてラグからラグまでが51.5mmであるということ。どのように見てもかなりの大型モデルといえる。ただケース素材の影響で、重量は143gに抑えられている。そのため見た目のインパクトとは裏腹に、装着感は意外と軽やかかもしれない。とはいえ視線を集めるワールドタイマーを求めるマキシマリストにとっては、まさに理想的な1本といえるだろう。このモデルは現在発売中で、価格はそれぞれ228万8000円(税込)となっている。

我々の考え
正直に言うと、ブラックアウトされたケースとオーバーサイズのスペックには抗えない魅力がある。普段は39〜40mmの時計を愛用しているが、こういう時計を目にすると、脳内の原始的な部分がこれは素晴らしいと頷いてしまう。まるで映画『N.Y.式ハッピー・セラピー(原題:Anger Management)』のジャック・ニコルソンのミームのように。このサイズを快適につけられる人はごくわずかだが、幸運なことに自分はそのひとりだ。だからこそ、(『ホビットの冒険』の)ビルボ・バギンズの言葉を借りるなら、「なぜいけない? なぜ私がこれをつけてはいけないのか?」と思わずにはいられない。少なくとも、近いうちに試着する機会はありそうだ。

サイズ感はもちろんターコイズとブラックの組み合わせは非常に目を引くが、普段使いするにはやや難しいかもしれない。とくに温暖な気候の地域に住んでいない限りは、コーディネートを選ぶカラーリングだろう。それでも個人的にはかなり気に入っている。もっとも、これがプラネットオーシャンファン以外の心を掴むモデルかと言われると、正直確信は持てない。だが、このコレクションにまたひとつ、クールなコンプリケーションが加わったことを喜ぶ人は確実にいるはずだ。

基本情報
ブランド: オメガ(Omega)
モデル名: シーマスター プラネットオーシャン ワールドタイマー(Seamaster Planet Ocean Worldtimer)
型番: 215.92.46.22.01.006(ターコイズ)/215.92.46.22.01.007(グレー)

直径: 45.5mm
厚さ: 17.4mm
ラグからラグまで: 51.5mm
ケース素材: サテン仕上げのブラックセラミックジルコニアケース
文字盤: ターコイズまたはグレー(グレード5チタン製のワールドタイム表示)、大陸と色彩はラッカー仕上げとレーザーアブレーションによる加工
インデックス: ブラックPVDコーティングの針とインデックス(ホワイトまたはグレーのスーパールミノバ)
夜光: あり、スーパールミノバ
防水性能: 600m
ストラップ/ブレスレット: 一体型ブラックラバーストラップ、フォールディングクラスプ、サテン仕上げのセラミックトップボトムカバーとプッシャー、セラミック加工のチタン製フレームスプリングフォルダー、22mmラグ幅

ムーブメント情報
キャリバー: 8938
機能: 時・分表示、センターセコンド、日付表示、タイムゾーン機能、ワールドタイマー(インナリングに24時間表示)
パワーリザーブ: 約60時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万5200振動/時
石数: 38
クロノメーター: あり、METAS認定のマスター クロノメーター
追加情報: Si14シリコン製ヒゲゼンマイ、オメガ フリースプラングテンプ、コーアクシャル エスケープメント

ローラン・フェリエの新工房で美と精度を追求するブランドの真髄に迫る

2009年の創業以来、クラシカルなデザイン、美しい仕上げ、そして高度な製造技術の融合を追い求めてきた、スイス・ジュネーブ発の独立系時計ブランド、ローラン・フェリエ。その新工房を訪ね、同社が貫いてきたウォッチメイキングの哲学に触れる。

独立時計師やインディペンデントブランドが注目を集めている今、そのジャンルのなかでも僕にとって特別な思い入れがあるのが、ローラン・フェリエです。僕がまだこの仕事を始める前、自分のブログで時計について記事を書いていた頃に、初めてプレスプレビューに僕を招待してくれたスイスの時計ブランドが、ローラン・フェリエでした。

フランクミュラースーパーコピー代引き優良サイトそのときに体験させてもらったのが、ムーブメントパーツの仕上げ工程のひとつであるブラックポリッシュ。鏡のように平滑な面をつくり上げるこの技法は、わずかな角度や圧の違いで輝きが変化してしまうほど繊細で、ほんの数ミリのパーツであっても思い通りに仕上げるのは驚くほど難しく、当時の僕にとっては完全に歯が立たない作業でした。それから年月が経ち、今回僕は初めてローラン・フェリエの工房を訪れる機会に恵まれたのです。そこで目にしたのは、彼らの腕時計がいかに丁寧に、そして情熱を込めて作られているかという現場そのものでした。

バイオグラフィー
ローラン・フェリエ氏は、祖父も父も時計職人という家系に生まれた、3代目の時計師です。幼い頃から時計作りの環境に囲まれて育ったものの、本人は機械を分解して遊ぶようなタイプではなく、むしろ時計のデザインに強く惹かれていたと語っています。


ローラン・フェリエ氏が時計学校で手がけたスクールウォッチ(卒業制作)。


卒業制作の懐中時計の時点ですでに、ムーブメントには美しい仕上げや繊細な装飾が見られた。

 ジュネーブ時計学校で学び、優秀な成績を収めた彼は、卒業後、スイスの名門ブランドがごく限られた学生に声をかけるなかのひとりとしてパテック フィリップに迎えられました。複数の部署で経験を積んだのち、一時はモータースポーツの世界に情熱を注ぐため、時計業界から離れます。

 しかしその後、再びパテック フィリップに戻り、ケースやダイヤルといった外装部門を担当することで、時計全体のバランスや美の調和に対する深い感覚を養っていきました。


モータースポーツに傾倒していた時代のローラン・フェリエ氏(右)とフランソワ・セルヴァナン氏(左)。


二人がル・マンに出場した際に駆っていたポルシェ935 ターボ40。

 ブランド設立のきっかけとなったのは、モータースポーツ時代の仲間であり、現在も共同経営者を務めるフランソワ・セルヴァナン氏との出会いでした。1979年のル・マン24時間耐久レースでは、同じチームの一員として3位入賞を果たし、いつか時計ブランドを立ち上げようと語り合ったといいます。

 それから時を経て、ローラン・フェリエ氏はパテック フィリップでデザイン・開発部門の責任者にまで上り詰め、定年退職まで残りわずか3年という時期を迎えていました。穏やかな引退を考えていた矢先、セルヴァナン氏がこう告げます。「ローラン、今が最後のチャンスだ。資金もある。君の理想の時計を作ってみないか?」――この一言が、フェリエ氏の心に火を灯しました。


ローラン・フェリエ氏(右)と息子のクリスチャン・フェリエ氏(左)。

 もうひとつの大きな追い風となったのが、息子であるクリスチャン・フェリエ氏の存在です。当時、ロジェ・デュブイでムーブメントコンストラクターとして活躍していた若きエンジニアであり、父であるローラン氏もその設計能力に一目置いていました。

 こうして、ムーブメント設計を担うクリスチャン、外装とデザインを統括するローラン、そして資金と経営を支えるフランソワ。三者の役割が見事にかみ合った理想的なチームが生まれ、ローラン・フェリエ氏は、自身の名を冠したブランドを立ち上げる決意を固めたのです。


ローラン・フェリエ ガレ クラシック トゥールビヨン ダブル スパイラル。


 こうして2009年、ローラン・フェリエが誕生しました。翌2010年には、ふたつのヒゲゼンマイを備えたガレ クラシック トゥールビヨン ダブル スパイラルをブランド初のモデルとして発表。新鋭ブランドながら、その年のGPHG(ジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ)でメンズウォッチ賞を受賞するという快挙を成し遂げました。その後も評価は高まり、現在までに通算5度のGPHG受賞を果たしています。

ローラン・フェリエ公式サイト(英語版のみ)

 
プラン・レ・ワットの新工場

この建物の4階全フロアがローラン・フェリエの新たな製造拠点。

ブランドの成長にともない、それまで使用していた工房が手狭となり、2025年、ローラン・フェリエは現在のジュネーブのプラン・レ・ワットに新たな工房を構えることになりました。以前の工房は、ブランド設立当初からの愛好者であり、残念ながら交通事故で亡くなったある顧客の遺族から託された一軒家を使用していたものです。その顧客がローラン・フェリエの時計を深く愛していたことを知っていた遺族が、「ぜひこの家を使ってほしい」と申し出たことがきっかけでした。

 しかし、ブランドが拡大するにつれ、より高度で本格的な製造環境が求められるようになり、新工房の建設が決断されました。この新工房は、時計師たちが持てる技術を最大限に発揮できるよう、細部まで綿密に設計されています。その設計には、製造部門のチーフであるバジル・モナ氏も深く関わっており、現場の視点が反映された理想的な空間が実現されています。

組み立て部門

ローラン・フェリエの工房で何よりも驚かされたのは、時計師一人ひとりが1本の時計を最初から最後まで担当しているという点です。プレアッセンブリー(仮組み)から本組み立て、調整、装飾に至るまで、すべての工程が一人の時計師の手によって行われているのです。職人にとってのやりがいや責任感を高めると同時に、結果として製品の品質を大きく引き上げています。また、工程全体を通して作業することで一貫性と精度が確保され、細かなニュアンスへの理解も深まっていきます。


 たとえば、ある工程でネジをやや強く締めすぎたとしても、同じ時計師が他のムーブメントとの比較を通じて最適な力加減を体得できるため、経験を積むごとに完成度が高まっていくのです。さらに、この工房では通常2〜6本単位で作業が行われており、同一作業を繰り返すなかで微細な感覚の調整が可能になり、技術の熟成にもつながっています。こうした精密な作業を支えるため、あらかじめ緻密に準備されたアッセンブリーキットが用意されており、各時計師の作業テーブルには必ず詳細な作業書が備えられている点も印象的でした。


アッセンブリーキット。


テーブルには仕様書が置かれている。

 加えて、ここではダブルアッセンブリー(二度組み)という手法も採用されています。まず最初に各パーツの注油が行われ、すべての歯車やルビーの石留め、テンワの調整といった工程を経て動作確認を行い、その後いったんすべてを分解。パーツを超音波洗浄機で徹底的に洗浄し、新しいオイルを注油してから本組み立てへと移ります。初回の摩擦で生じる微細な金属粉や、目に見えないレベルのチリを完全に取り除くことで、最終的な滑らかさ、耐久性、そして精度を最大限に引き出すことができるのです。

 この一連のプロセスを目の当たりにして、ローラン・フェリエの時計が持つ高い品質が、こうした丁寧で妥協のない手仕事の積み重ねによって支えられていることを、あらためて実感しました。

ブライトリング スーパーオーシャン ヘリテージに新世代モデルが登場

ブライトリングのスーパーオーシャン ヘリテージがコレクション全体を刷新し、2017年以来の大幅なアップデートを行うと発表された。従来のダイバーズモデルを“少し大きすぎる”と感じていた人……、たとえば最小モデルでも42mmというサイズ感にためらっていたような人にとっては、まさに朗報といえるだろう。今回の新世代機では多くのファンが喜ぶであろう新サイズ、40mm径のスーパーオーシャン ヘリテージがラインナップに加わったのだ。

ブライトリングスーパーコピー代引き優良サイトケースはスリムになり、40mm径のモデルではラグ・トゥ・ラグで48.2mm、厚さは11.73mmと、非常にバランスの取れたプロポーションに仕上がっている。ケースの全面ポリッシュ仕上げやラグのデザインは従来のままだが、新たにマッシュルーム型のリューズが採用され、シルエット全体がより柔らかな印象に仕上がっている。

Breitling Superocean Heritage black 40mm
 今回のアップデートでは、すべてのサイズにおいてさらに洗練されたダイヤルデザインが採用されており、スーパーオーシャン ヘリテージ ’57で見られた要素がいくつか取り入れられている。サンレイ仕上げのダイヤル上には、くさび型のアプライドインデックスと、特徴的な形状のマーカーが12時位置に配されている。また、これまでゴールドであしらわれていた筆記体“B”のアプライドロゴがゴールドではなくなったことで、ダイヤル全体が落ち着いた印象となっている。ダイヤル上のテキストは簡素化され、フォントも調整されており、“BREITLING”ロゴのカーニング(文字間隔)にもゆとりが持たされている。

Caseback of new Superocean B31 movement
 遠目からでも“スーパーオーシャン”だとわかる要素のひとつだったストレートエンドリンクのメッシュブレスレットもアップデートされ、ケースに沿う立体的なエンドリンクを採用。より一体感のあるデザインへと進化している。また、メッシュ調のパターンがエンボス加工されたラバーストラップも用意されている。

 ケースを裏返すと、新たに採用されたサファイアクリスタルのケースバックから自社製のCal.B31を鑑賞できる。今年、38mm径のトップタイムシリーズで初登場したこの自動巻きムーブメントは、2万8800振動/時で駆動し、約78時間のパワーリザーブを誇る。クロノメーター規格(COSC)認定を受けており、-4〜+6秒/日以内に収まる高精度を実現している。

new Superocean Heritage collection
 刷新されたスーパーオーシャン ヘリテージには新たに加わった40mm径モデルに加え、ひと回り小振りな36mm径、従来どおりの42mm径および44mm径のラージサイズもラインナップされている。また、同コレクションのクロノグラフモデルもアップデートされ、ケース径42mmで登場。こちらには自社製クロノグラフムーブメントであるCal.01が搭載されている。40mm径モデルの価格は90万2000円(税込)から(ブレスレット仕様のモデルは95万1500円)。スペックや詳細は以下に掲載されている。

我々の考え
スーパーオーシャン ヘリテージの新世代モデルは、待望されながらも長らくお預けとなっていた。しかし、その待ち時間に十分見合う価値があったと言える。今回のブライトリングによるアップデートは、まさに的確。デザインの改良はもちろんだが、ライン全体として小径化に舵を切った点も、近年のトレンドに非常にマッチしている(もはや46mm径のスーパーオーシャン ヘリテージは存在しないのだ)。これまで40mm径のスーパーオーシャン ヘリテージがなかったことを思うと、むしろ不思議にすら感じられる。今回登場した36mm径モデル(ブルーと、注目のミントグリーン)は、非常にコンパクトなダイバーズとして新たな選択肢となっており、ユニセックスで汎用性の高いデザインに仕上がっている。一方で、ラージサイズのバリエーションも引き続き用意されており、まさに“すべての手首にフィットするライン”となった印象だ。

Breitling Superocean Heritage Black Dial
 なかでも個人的にもっとも心を引かれたのは、ダイヤルデザインの変更だ。ブライトリングにはこれまで大胆なデザインが多かったが、全体をわずかにトーンダウンさせたことで、この新作たちは驚くほど多くの場面に使えるものとなった。これらの変化が既存のファンを遠ざけるような要素になることはないだろう。特にダイヤルのタイポグラフィに関しては、非常に繊細で控えめな調整にとどまっている。しかしこの洗練された新しいルックは、これまでとは異なる層のユーザーをブランドに引き寄せる可能性がある。今回の変化は、今年のほかの新作モデルにも共通するブライトリングの方向性をよく表しており、このトレンドが今後も続くことを願いたい。

基本情報
ブランド: ブライトリング(Breitling)
モデル名: スーパーオーシャン ヘリテージ(Superocean Heritage)

直径: 40mm
厚さ: 11.73mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤色: ブラック、もしくはグリーン
インデックス: アプライド
夜光: あり
防水性能: 200m
ストラップ/ブレスレット: SS製メッシュブレスレットまたはラバーストラップ

ムーブメント情報
キャリバー: ブライトリング自社製 B31
機能: 時・分表示、センターセコンド表示、デイト表示
直径: 28.4mm
厚さ: 4.8mm
パワーリザーブ: 78時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 26
クロノメーター認定: COSC認定

価格&発売時期
価格: ブレスレット仕様は95万1500円、ラバーストラップ仕様は90万2000円(SS製40mm、42mm、44mmモデル)/36mmモデルは81万4000円/B01クロノグラフ 42mmは126万5000円〜。以上すべて税込
発売時期: 発売中

ティソ T-レース MotoGP™ リミテッドエディション 2025が新登場。

ティソ T-レース MotoGP™ リミテッドエディション 2025が新登場。

ティソとMotoGP™によるスペシャルな限定モデルが、今年も発表された。2025年のラインナップは、自動巻きクロノグラフとクォーツクロノグラフの各1モデル。両者のパートナーシップによるコラボレーションモデルは、2003年から年に一度のペースで展開されており、いずれもモータースポーツを強く想起させる力強いデザインを特徴としている。これまでには、マルク・マルケスやホルヘ・ロレンソといった名レーサーの名を冠したモデルも高い評価を得てきたが、2025年版は機械としてのオートバイそのものに着想を得た、シャネル時計スーパーコピー代引き優良サイトよりメカニカルなスタイルに仕上がっている。


ティソ T-レース MotoGP™ オートマティック 2025 リミテッドエディション

まずは自動巻きモデル、ティソ T-レース MotoGP™ オートマティック 2025 リミテッドエディションを見ていこう。本作最大の特徴が、見てのとおり大胆に切り欠きが設けられたダイヤルだ。その奥には、本作のために新たに開発されたバルジュー A05.951が覗く。これはバルジュー A05.231をベースに、スケルトン構造によって機械を“見せる”ことを意識したムーブメントであり、切り欠き部分からは地板に施された仕上げを確認することができる。スペック自体に変更はなく、2万8800振動/時で駆動し、パワーリザーブは最大約68時間。耐磁性に優れるニヴァクロン製のヒゲゼンマイを備えている。大胆に取られたスモールセコンド(9時位置)、30分積算計(3時位置)のリングが肉抜きされたダイヤルの上に浮かぶようにして配置されており、立体的なインデックス、根本を中空にした時・分針とともにダイヤルにさらなる奥行きを与えている。

目立たないが、実は6時位置には“12”とだけ記された12時間積算計がある。

このモデルのダイヤルを収めるケースは、これまでのMotoGP™エディションと同様に直径45mm、厚さ14.79mmと堂々たるサイズ感を誇る。数値だけでもその存在感は十分に伝わるが、随所に施されたディテールが、時計全体にさらに迫力を加えている。たとえば、T-レースコレクションを象徴するブレーキディスク風のベゼルにはブラックPVD加工が施され、艶やかに輝くその姿は遠目にも印象的だ。6カ所に配されたビスもまた、メカニカルな雰囲気をいっそう強調している。側面の造形にも抜かりはない。ミドルケースにはエンジンの冷却フィンをイメージしたセラミック素材をインサートし、ステンレススティールとのコントラストが明確に際立つ構成となっている。また、エンジン部品に着想を得たパターンのシリコンストラップを装着し、防水性能は実用的な10気圧を確保。価格は31万3500円(税込)で、6月12日(木)に世界限定2025本での発売を予定している。

ティソ T-レースMotoGP™ クォーツクロノグラフ 2025リミテッドエディションはスケルトンでこそないものの、ダイヤルにはバイクの腰下にあるクランクケース、そのスクリューヘッドを思わせるデザインを取り入れている。一般的なプラス穴や六角穴ではなく、星型のトルクスネジを模しているところから見るに、イメージソースは欧州車なのかもしれない。前出の自動巻きモデル同様にブレーキディスク風のベゼルとセラミックのインサートを備えているが、クォーツモデルである分、45mmの直径に対して厚さは11.76mmと控えめだ。


タキメーターの目盛りには、2023年のMotoGP™で記録された最高速度“366.1km/h”が赤文字でプリントされている。これは同レースにおける快挙を讃える象徴的なディテールであり、モータースポーツとの結びつきを視覚的にも際立たせるものだ。加えて、ブラックダイヤルと赤いクロノグラフ針の組み合わせが、スピードメーターを想起させる要素として機能しており、この時計全体が手元で速度を示す計器であるかのような印象を与えている。ムーブメントには電池切れ警告機能を搭載したスイス製のクォーツムーブメントを採用しており、防水性能は10気圧。価格は9万6800円(税込)で、こちらは世界限定8000本となる。

クォーツモデルのケースバックには、MotoGP™のロゴが堂々と鎮座している。

ファースト・インプレッション
2023年、2024年の直近モデルと比較しても、今年のMotoGP™コラボモデルは一段と洗練された印象を受ける。年に一度の“祭典”的なリリースである以上、特別感があるのは当然だが、従来モデルはそのデザイン性から明確にモータースポーツ愛好家に向けた趣が強かった。それに対し、2025年版、特に自動巻きモデルは、T-レースらしい伝統的なデザイン要素をしっかりと踏襲しながらも、日常使いにも十分対応できる、力強く完成度の高いスポーツウォッチへと進化している。

なかでも注目すべきは、過去のコレクションで象徴的だったMotoGP™のテーマカラー“赤”をあえて使用しなかった点だ。この決断は英断と言えるだろう。色数を抑えたことで全体の印象が引き締まり、従来のモデルと比較して日常的に取り入れやすい清廉な印象に仕上がっている。たとえば同じくブルー系を取り入れたシャツなどと合わせれば、男らしさを保ちながら爽やかさも演出できるはずだ。

なお、オートマティック、クォーツともに45mmというビッグサイズを手首の上でどのように感じるかは、気になるポイントだろう。結論から言えば、約17cmという日本人男性の平均的な太さを持つ僕の手首では、大きくはみ出したり、ラグが浮いてしまったりすることはなかった。これは、ケースから手首へと鋭角に落ち込む短めのラグ形状と、可動域の広いストラップによるフィット性の高さが理由だろう。ただし僕より手首の細い人の場合、ケース両端、ラグの部分が手首から浮いてしまう可能性もある。コレクターズアイテムとして保管目的で本モデルを購入するのでないならば、その点はぜひ参考にして欲しい。

ちなみに僕は、モータースポーツそのものに深い造詣があるわけではない。ゆえに今回は、主にデザイン性と装着感という観点から本モデルを評価した。しかし本来、この限定モデルはティソとMotoGP™のパートナーシップを象徴するものであり、ベゼルトップやサイドビューといった細部に至るまで、バイクレースへの情熱がデザインとして反映されている。また、2025年版にもこれまで同様にヘルメット型のスペシャルボックスが付属し、MotoGP™ファンに向けたコレクション性もきちんと継承されている。

 一方で自動巻きモデルにおいては、スケルトンウォッチとしての審美性をさらに高めるべく、ムーブメントに改良が施されている点にも注目したい。時計としてのクオリティを追求することで、これまでT-レース コレクションに関心を持たなかった腕時計愛好家にとっても新たな選択肢となり得るモデルに仕上がっている。ティソとMotoGP™のパートナーシップは、来年で25周年という節目を迎える。今回の限定モデルはそのアニバーサリーイヤーに向けて、モータースポーツファンだけでなく、時計愛好家をはじめとしてより広い層にアプローチすることを意識したプロダクトになっているように思う。


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基本情報
ブランド: ティソ(Tissot)

モデル名: ティソ T-レース MotoGP™ オートマティック 2025 リミテッドエディション
型番: T141.462.27.041.00
直径: 45mm
厚さ: 14.79mm
ケース素材: 316Lステンレススティール(ミッドケースにセラミックを使用)
文字盤色: シルバーのスケルトンダイヤル
インデックス: アプライド
夜光: スーパールミノバ®︎
防水性能: 10気圧
ストラップ/ブレスレット: ステンレススティール製尾錠付きシリコンストラップ

モデル名: ティソ T-レースMotoGP™ クォーツクロノグラフ 2025リミテッドエディション
型番: T141.417.27.081.00
直径: 45mm
厚さ: 11.76mm
ケース素材: 316Lステンレススティール(ミッドケースにセラミックを使用)
文字盤色: ブラック
インデックス: アプライド
夜光: スーパールミノバ®︎
防水性能: 10気圧
ストラップ/ブレスレット: ステンレススティール製尾錠付きシリコンストラップ

ムーブメント情報
ティソ T-レース MotoGP™ オートマティック 2025 リミテッドエディション

キャリバー: バルジュー A05.0951
機構: 時・分表示、スモールセコンド、クロノグラフ機能(30分積算計、12時間積算計)
パワーリザーブ: 約68時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 28
クロノメーター認定: なし
追加情報: ニヴァクロン™製ヒゲゼンマイ、NIVACHOC A搭載

ティソ T-レースMotoGP™ クォーツクロノグラフ 2025リミテッドエディション

キャリバー: スイス製クォーツムーブメント
機構: 時・分表示、スモールセコンド、デイト表示、クロノグラフ機能(10分の1秒計、30分積算計)
追加情報: 電池切れ警告機能付き

ロレックス 人気モデル ヨットマスターロレジウム 126622 / ロレゾール 126621 40mmが新登場。

ロレックス 人気モデル ヨットマスターロレジウム 126622 / ロレゾール 126621 40mmが新登場。

ロレックス時計コピー Nランク 代金引換を激安人気モデルの相場を追うシリーズから、今回は2019年にキャリバー3235を載せモデルチェンジしたヨットマスターロレジウム40 126622 とピンクロレゾールの 126621です。

前回チェックした時は今年の7月でしたので5ヶ月ぶり。

今年の9月1日にもまた2度目の価格改定がありましたので、定価はグッと上がりました。

プラチナベゼルの126622は1,604,900円に、エバーローズゴールドコンビネーションモデル126621は2,071,300円になりました。

で、こちらが5ヶ月前の新品未使用最安掲載価格です。

7月ですので定価が上がる前になり、普通に考えれば現在の方が相場は上がっていそう。

ですが先週大幅に円高に振れ、もしかしたら下がっている可能性もあります。

因みにヨットマスター40のセカンドマーケット相場(人気順)は、チョコ>スレート>ブラック>ブルーとなっております。

という事でこちらを元に、現在の相場を見ていきましょう。

126622 SLATE DIAL


まずは、ダークロジウムからスレートダイアルになった人気のグレー文字盤の方から。

国内定価は1,458,600円から1,604,900円へ。

スレートは美しいグレーダイヤルが人気のモデルで、水色の差し色も高評価。

ブルー文字盤より少し人気が高いようで、少し価格差が付いていますね。

価格ドットコムの並行新品または国内未使用品の最安掲載価格です。

現在の価格は238万円。

7月が224万円でしたので、少し上がりましたね。

グラフを見ると上がって下がっての波がありますが、5月くらいからはずっと上向きになっているのがわかります。

為替がまた150円ちかくになっていたこと、国内定価が上がったことなどが原因かと思いますので、為替が140円に近づくようだと下がる可能性も見えてきました。


年末商戦でバイヤーの在庫が捌けるか、年明けの春節まではどっちに転んでもおかしくない動きがありそうです。

楽天市場を覗くと2019年印の保証カード付きで221.8万円から。

機械点検・調整・外装仕上済みのようですが、年式からそろそろオーバーホールと考えますと、新品掲載の238万円の方が良いのかも知れません。

5か月前は200万円以下の中古品もありましたので全体的に上がっていますね。

126622 BRIGHT BLUE DIAL


続いてブライトブルーと呼び名が変わったこちら。

赤い差し色にサンレイブルー、マリンスポーツウォッチに相応なイカした文字盤。

定価やスペック等はスレートとまったく同じです。

両方向に回転するベゼルはプラチナ950製、非常にリッチな作りですね。

ムーブメントはキャリバー3235に変更され、耐衝撃性、耐磁性、70時間ものロングパワーリザーブへとスペックアップしています。

ブルーも格好良いですよね~さわやか!。

価格ドットコムから新品未使用最安掲載価格です。

現在は約209万円、7月は213万円でしたので、スレートとは異なりほぼ同じですが少し下がっていますね。

グラフを見ると前回チェックした7月にググっと上がった後は大きな動きが無く、この辺りで維持していくのかも知れません。

楽天市場を覗いてもあまり安い掲載は無く、今年の中古品が保証カード付き最安値となっていて197.2万円でした。

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126621 INTENSE BLACK DIAL


続いて、ピンクロレゾールのヨットマスター40です。

まずはインテンスブラックと呼び名が変わった黒文字盤から。

今年9月に価格改定があり、現在の国内定価は1,883,200円から2,071,300円へ。

いや~遂に200万円オーバーのモデルとなりました。

チョコレート文字盤と比べるとお買い得感があるブラック文字盤。

大人な感じもありますし格好良いんですけどね、少し差があります。

価格ドットコムに掲載されている最安値は現在245万円。

前回チェックした際は225万円でしたので、ロレゾールブラックもググっと相場を上げていますね。

グラフを見ると、やはり前々回チェックした2月が「底」で、そこからじわじわと上がってきているのがわかります。

エバーローズゴールドが皆大好き。

楽天市場を覗いてみますと、2023年の中古品が1番お安く219万円。

新しめなんですが全体的にスレキズがあるそうです。

定価が207万円なので大幅なプレミアムモデルと言うわけではないので、傷が無い245万円の未使用が良いのか、中古でも古くないから良いのか、これは難しい。

126621 CHOCOLATE DIAL


最後はチョコレート文字盤のピンクロレゾールヨットマスター40 126621です。

皆さんの大本命モデルでしょうか。

人気のピンクゴールドと、人気のチョコレートの組み合わせ。

スペック・価格共にインテンスブラックと同じです。

国内定価は2,071,300円。

現在の最安掲載価格は約270万円。

やはりチョコは高い。

ですが、昨年3月は317万円でしたので、比較すれば安くなっています。

文字盤の色違いで25万円も差がありますが、それはどのモデルも同じ。

チョコは他のモデルとちょっと動き幅が違いますね。

もう充分高いから大きくは変わりづらいのかな?

じわじわな感じ、上がっていますけど。

楽天市場を覗いてみますと最安値は2021年印の保証カード付き中古が238万円ほど。

新品未使用品とは30万円ほどの差がありますので、これは悩みどころ。

まとめ


いかがでしょうか?

「2023年12月 ロレックス 人気モデルの相場をチェック!ヨットマスターロレジウム 126622 / ロレゾール 126621 40mm」でした。

今回も上がっていましたね。

ただ中国経済の鈍化、ディーラーやバイヤーが在庫を抱えてて現金化が急務と言う噂もあり、今後セカンドマーケットの相場の雲行きは怪しいかな~なんて思います。

需要がね、縮小していけば相場は下がります。

もう少し安くなるんじゃないの?と思って待ってた方、タイミング難しいですよね。

今後の動きにも注目です。

ゼニス 03.9102.9004/90.I001 デファイ エクストリーム ミラー 45mmが新登場。

ゼニス 03.9102.9004/90.I001 デファイ エクストリーム ミラー 45mmが新登場。

究極のカモフラージュ クロノグラフ
ゼニススーパーコピー時計代引き 激安サイト常識と期待を超える「デファイ エクストリーム ミラー」。周囲の景色をを反射するように映し出し、未来的な美しさと性能で時空を超越するようなタイムピースです。自然に溶け込むように、そしてひときわ明るい星のように輝き、鏡面仕上げを施したステンレススチールの外装がまばゆい魅力を放ちます。光の速さで一瞬一瞬を計測し、1/100秒計測の比類なきエル・プリメロ ムーブメントの駆動に合わせて時空をも超えるウォッチです。

全身ピッカピカの鏡と化したデファイ エクストリーム クロノグラフが登場。

コンセプト的にはブルガリの「オクトフィニッシモ 妹島和世」と同じでしょうか?

ブルガリ オクトは話題になりましたが、さて・・・ゼニスのデファイが好まれるのかはわかりません。

45mmのミラー仕上げのスティールケースは結構大きくインパクトがあります。

指紋とか着用時に気にならない仕組みになっていればアレですけどね。

実機の画像を掲載されていたゼニスのデザイン責任者Romain Mariettaさん。

なんか凄いですね。

03.9102.9004/90.I001


デファイ エクストリーム ミラー
デファイ エクストリーム ミラー 1/100秒クロノグラフは、環境に溶け込むような未来的で反射性の高いカモフラージュ柄が施されています。全体が鏡面仕上げを施したステンレススチールで製作されています。アプライドカウンターが付いたサファイア文字盤からは、50Hzと5Hzで鼓動する2つの脱進機を備えたエル・プリメロ 21 高振動自動巻ムーブメントを眺めることができます。デファイ エクストリーム ウォッチには、スチール製ブレスレットおよびブラックラバーストラップ、ベルクロストラップが取り付けられています。

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03.9102.9004/90.I001
3,333,000円

ケース
素材 Polished Stainless Steel
直径 45 mm
防水 20 気圧
文字盤 Mirror Tinted sapphire with three silver-coloured counters
ストラップ
INTERCHANGABLE STRAP
クラスプ

エル・プリメロ 21 ムーブメント
21世紀のクロノグラフ。エル・プリメロ 21は、ゼニスの50年にわたる歴史の中で高振動自動巻クロノグラフの頂点に立つモデルです。1つは計時用の5Hz振動、もう1つは1/100秒計測の真のクロノグラフ機能用の50 Hz振動という2つの調速機構と脱進機を備えています。

機能
中央に時針と分針
9時位置にスモールセコンド
1/100秒計測のクロノグラフ:
– 中央に1秒で1回転するクロノグラフ針
– 3時位置に30分カウンター
– 6時位置に60秒カウンター
– 12時位置にクロノグラフ パワーリザーブ表示

まとめ


いかがでしょうか?

「【2023年新作】ゼニス 03.9102.9004/90.I001 デファイ エクストリーム ミラー ¥3,333,000-」でした。

高速で計測するエル・プリメロ 21は面白いですけど、ピッカピカのデファイとなるとどこまで人気が出るのか・・・

誰に訴求しているのかもわかりませんので、ターゲットを明確にして欲しいところ。

画像だけでは理解ができませんし「ミラーリングカモフラージュ技法」って何の為のものなのか?

ブルガリのパクリ(同じLVMHグループ傘下)なのでは?と疑いたくなります。

妹島和世さんが許可してるなら良いけどね。

ブルガリ 103893 104006 アルミニウム クロノグラフ グランツーリスモ 41mmが新登場。

ブルガリ 103893 104006 アルミニウム クロノグラフ グランツーリスモ 41mmが新登場。

ブルガリスーパーコピー時計代引き 激安サイトのゲームソフト「グランツーリスモ」から派生したガチの自動車メーカーがグランツーリスモの選手のために新しいスポーツカーをデザインする「ビジョン・グラン・ツーリスモ プロジェクト」にブルガリが参加したことから始まります。


ブルガリが時計ブランド世界初となるVGT「ブルガリ アルミニウム ビジョン グランツーリスモ」をアンヴェイル。VGTの10周年を記念するふたつの限定クロノグラフウォッチも同時発表。

このクルマの造形や素材・色使いは、ブルガリ アルミニウムが持つ前例のないグラフィックの組み合わせとスピリットをモチーフとしています。ボディ形状はスポーツカーの原型ともいえるバルケッタスタイル。ダイナミックな走りや軽さ、ハイパフォーマンスを象徴するものです。

よく理解していませんが、ゲーム内のスポーツカーってことですよね?

腕時計2種の方は実際に販売されました。

どちらもお値段693,000円、ブラック(チャコールグレー)が1200本、イエローが500本の限定販売となっております。

アルミニウム・クロノグラフと言えば最近は40mmが基本でしたが、アルミニウム クロノグラフ グランツーリスモ は41mmなんですね。自動巻きムーブメント キャリバーB381を搭載。


ケースはアルミ製ですが、リューズとケースバックはDLC加工されたチタン製、ベゼルとストラップはラバーです。

そして可愛いアルミ缶のケース。

103893 チャコールグレー


ブルガリ アルミニウム ウォッチ
限定モデル
ブルガリ アルミニウム グランツーリスモ 限定モデル。機械式ムーブメント。自動巻き。クロノグラフ。41mmのアルミニウム製ケース。ブルガリ・ブルガリのエングレーヴィングを施したブラックのラバー製ベゼル。チャコールグレーのブラッシュドダイアル。ブラックのラバー製ブレスレット。 100メートル防水。 限定1,200本。
103893
¥ 693,000

ブルガリ アルミニウム グランツーリスモ 限定モデル。機械式ムーブメント。自動巻き。クロノグラフ。日付表示。B381キャリバー。42時間パワーリザーブ。41mmのアルミニウム製ケース。ブラックのラバー製ベゼルにブルガリ・ブルガリのエングレーヴィング。DLCコーティングを施したチタニウム製リューズ。チャコールグレーのブラッシュドダイアル。イエローのインデックス。スーパールミノバ仕様のブラックの時針・分針。タキメーター。ブラックのクロノグラフカウンター。DLCコーティングを施したチタニウム製ケースバックに「ヴィジョン グランツーリスモ」10周年のロゴを印したカスタム仕様。ブラックのラバー製ブレスレットにアルミニウム製リンクとピンバックル。 100メートル防水。 限定1,200本。

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ローマのメゾンは、ゲームコミュニティで最もアイコニックなリアルドライビングシミュレーターと提携し、ブルガリ アルミニウム グランツーリスモ 限定モデル クロノグラフ ウォッチ、および1998 年のアイコニックなブルガリ アルミニウムと同じスピリットを共有するデジタルコンセプトカーを発表します。スポーティーでスマート、そして本質的でありながら、精巧かつ高品質につくり上げられました。 際立つチャコールグレーのブラッシュドダイアル、イエローのインデックス、そしてタキメーター。このラグジュアリーなスポーツウォッチは、ブルガリ アルミニウム コレクションの大胆で型破りな素材の組み合わせを忠実に再現し、アルミニウムのケースに、ブラックのラバーのベゼルとブレスレットを組み合わせています。 このタイムピースは、GTビデオゲームシリーズに参加する初の非自動車ブランドとして、ブルガリが特別に開発したコンセプトカーを思い起こさせる特別なパッケージでお届けします。

商品番号.: 103893
直径 (mm): 41
ケースシェイプ: ラウンド
機能: クロノグラフ
ムーブメントタイプ: 自動巻き
ストラップの素材: ラバー
防水性: 100 m
バックル: フックバックル
素材: アルミニウムチタン
カラー: グレー
メイド イン: スイス
ストラップの色: ブラック

103893 ブラック


104006
693,000円

ムーブメント:B381機械式ムーブメント、自動巻き、クロノグラフ、日付表示、約42時間パワーリザーブ。ケース:径41mm、アルミニウム製ケース、ブラックのラバー製ベゼル、DLCコーテイングとVision GT 10th Anniversaryのエングレーヴィングを施したチタン製ケースバック、DLCコーテイングを施したチタン製クラウン。ダイヤル:ニスを施したイエローダイヤル、ブラックのアワーマーカーとナンバー、スーパールミノバ®を塗布した針、タキメータースケール。ストラップ:ブラックのラバー製ストラップ、アルミニウム製リンクとピンバックル。世界限定数:500本 ビジョン グランツーリスモ誕生10周年の「10」の数字が入ったアルミニウムケース入り。

まとめ


いかがでしょうか?

「【2023年新作】ブルガリ 103893 104006 アルミニウム クロノグラフ グランツーリスモ 41mm ¥693,000-」でした。

さて、映画にもなったグランツーリスモ。

大変な人気ですね。

私はマリオカートやF-ZEROで止まってますので、グランツーリスモがどんなゲームなのかもよくわかっておりません。

リアルなゲームなんでしょう。

気になった方は是非。

セイコー プロスペックスより、5つのモデルを紹介する。

いずれもプロスペックらしい優れた実用性を備えつつ、手の届きやすい価格設定が魅力だ。時計愛好家の普段使いとしてだけではなく、時計に興味を持ち始めた新社会人の初ボーナスの使い道としてもいかがだろうか。

良心的な価格の本格スポーツウォッチを紹介!
本格的なスポーツウォッチが数多くラインナップするセイコー プロスペックス。今回は、その中から手頃な価格帯の傑作5本をお送りする。今春、新卒として企業に就職された方の中には、12月に初めてのボーナスを受け取る人も少なくないのではないだろうか。今年1年頑張った自分へのご褒美に、あるいは来年の頑張りに向けたエールとして、ボーナスを使ってタフなプロスペックスを選んでみてはいかがだろう。

プロスペックスは、ダイバーズウォッチの「マリンマスター」や「ダイバースキューバ」、クロノグラフの「スピードタイマー」、クラシカルな登山用ウォッチである「アルピニスト」をはじめ、豊富なシリーズで展開されている。日本の時計界をリードしてきたセイコーらしく、その中には歴史的なデザインや機能を受け継ぐモデルも少なくない。ここで紹介する5本を参考にしつつ、自分のライフスタイルに合う時計を見つけてみよう。

セイコー プロスペックス「メカニカルダイバーズ 1968 ヘリテージ GMT」Ref.SBEJ009
これまで革新的なダイバーズウォッチを数多く世に送り出してきたセイコー。同社が1968年に開発したハイビートムーブメント搭載のダイバーズウォッチのデザインコードを受け継ぎつつ、現代的なアップデートを施されたモデルが、ロレックス時計スーパーコピー 代引き「1968 メカニカルダイバーズ 現代デザイン GMT」だ。

本作の最大の特徴は、昨今時計界でも注目を集めているグリーンカラーを採用している点にある。ダイアルはもちろん、艶やかな質感のセラミックス製ベゼルインサートが、深みのある上品なグリーンに彩られている。ダイバーズウォッチらしく、視認性は抜群だ。ドットやバーなどを組み合わせたインデックスに太めの時分針は、暗所でも容易に時刻を読み取ることができる。また、本作にはGMT機能が備わっており、イエローのGMT針とフランジの24時間表記によって、第2時間帯を読み取ることが可能だ。

オリジナルの力強いデザインを受け継ぐケースは、ヘアラインと鏡面を組み合わせることでダイナミックに仕上げられている。4時位置に配されたリュウズは、着用時に手首への干渉を防ぐための配慮を込めたものだ。

1968 メカニカルダイバーズ 現代デザイン GMT
セイコー プロスペックス「メカニカルダイバーズ 1968 ヘリテージ GMT」Ref.SBEJ009
1968年のオリジナルモデルのデザインを踏襲しつつ、現代的にアップデートされたGMT機能付きダイバーズウォッチ。上品なグリーンダイアルが個性を宿している。自動巻き(Cal.6R54)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径42mm、厚さ12.9mm)。200m防水。21万8900円(税込み)。

セイコー プロスペックス「メカニカルダイバーズ 1965 ヘリテージ」Ref.SBDC195
1965年に登場した国産初のダイバーズウォッチのデザインをベースに、現代的なスペックを与えたモデル。本作では、ダイアルとベゼルインサートにブルーを採用することで、よりスポーティな印象に仕上げている。

長方形のインデックスが並んだダイアルは、オリジナルの意匠を受け継いだもの。デイト表示を4時半位置に変更することで判読性を向上させ、ヘアラインとポリッシュに仕上げ分けた時分針を採用することによって、視認性を高めている。

リュウズガードのないすっきりとしたケースも、オリジナルを想起させるデザイン。直径を40mmに拡大し、面取りを加えることによって、より立体的に仕上げている。防水性は300mと、同社製の空気潜水用ダイバーズウォッチとしては最高のスペックを誇る。ステンレススティール製のブレスレットは、8mmという短めのコマで構成することにより、より優れた装着感を追求している。

本作が搭載しているのは、機械式自動巻きムーブメントのCal.6R55。約72時間のパワーリザーブを備えている。

セイコー プロスペックス「メカニカルダイバーズ 1965 ヘリテージ」
セイコー プロスペックス「メカニカルダイバーズ 1965 ヘリテージ」Ref.SBDC195
1965年に登場した国産初のダイバーズウォッチのデザインを受け継ぐモデル。同社製の空気潜水用ダイバーズウォッチとしては最高の300m防水や、約72時間のパワーリザーブなど、優れたスペックを誇る。自動巻き(Cal.6R55)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径40mm、厚さ13mm)。300m防水。17万6000円(税込み)。

セイコー プロスペックス「スピードタイマー メカニカルクロノグラフ」Ref.SBEC021
セイコーが1972年に発表した、Cal.6138を搭載したクロノグラフウォッチに着想を得たデザインが特徴のモデル。ダイアルは、ホワイトとブラックのツートーンカラー。いわゆる“パンダダイアル”だ。インダイアルはそれぞれ、3時位置がスモールセコンド、6時位置が12時間積算計、9時位置が30分積算計である。クロノグラフ用の針は、先端をオレンジとすることで、時刻表示用の針との混同を防いでいる。ダイアル外周にはブラックのタキメータースケールが配され、機能性を高めるとともに全体を引き締めている。

流線形のケースは、オリジナルをモチーフとしたデザイン。ポンプ型のプッシャーや大型のリュウズなど、操作性に配慮した意匠が際立つ。ブレスレットは、クラシカルな9連タイプだ。細かなコマによって構成されているため、しなやかな装着感を得ることができる。

搭載する自動巻きクロノグラフムーブメントCal.8R48は、コラムホイールと垂直クラッチを搭載し、確実な時間計測をかなえる信頼性の高いムーブメントだ。

セイコー スピードタイマー
セイコー プロスペックス「スピードタイマー メカニカルクロノグラフ」Ref.SBEC021
クラシカルなデザインが魅力の機械式クロノグラフウォッチ。色分けされた針や指掛かりの良いプッシャーなど、使いやすさへの配慮が随所に取り入れられている。自動巻き(Cal.8R48)。34石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。SSケース(直径42mm、厚さ14.6mm)。10気圧防水。35万2000円(税込み)。

セイコー プロスペックス「スピードタイマー」Ref.SBER001
クロノグラフの積算用インダイアルを独立させた、ユニークなレイアウトのクロノグラフ。2時位置に1/100秒、10時位置に1/10秒、12時位置に秒積算計が配されている。通常、6時位置のダイアルは時刻を表示するが、8時位置のプッシュボタンを押下することによってストップウォッチモードへ切り替わり、60分積算計として機能するようになる。

まさに精密な時間計測に重点を置いたような本作は、そのデザイン性について高い評価を獲得し、2023年のグッドデザイン賞を受賞している。審査委員からは、1964年のストップウォッチに範を取りながらも腕時計として日常的に使いやすい道具に落とし込んでいることと、アナログウォッチであるからこそ得られる温かみを評価されたようだ。

この特徴的なレイアウトと1/100秒まで正確に計測できる機能を実現しているのが、光発電クォーツムーブメントのCal.8A50だ。このムーブメントは本作のために新規に開発されたものであり、光発電機能によって定期的な電池交換が不要という特徴も持つ。

セイコー プロスペックス「スピードタイマー」Ref.SBER001
1964年のストップウォッチから着想を得たモデル。クロノグラフの積算用インダイアルを独立させたレイアウトが特徴だ。8時位置のプッシュボタンを押下することによって、ストップウォッチモードへと切り替わる。光発電クォーツ(Cal.8A50)。フル充電時約6ヶ月間駆動。SSケース(直径42mm、厚さ12.9mm)。10気圧防水。12万1000円(税込み)。

セイコー プロスペックス「アルピニスト」Ref.SBEJ005
セイコーの中でも根強い人気を誇る「アルピニスト」に、2023年新作として加わったGMT機能搭載モデル。4時位置のリュウズによって操作する簡易方位計や鮮やかなグリーンカラーのダイアルは、1995年に登場したアルピニストのデザインを継承するものだ。

先行して販売されている3針モデルでは、インデックスがゴールドカラーのポリッシュ仕上げであったが、本作ではマットな仕上げに変更され、より視認性が向上している。GMT針は先端を赤く彩ることで他の針との混同を避け、判読性を高めている。第2時間帯は、ベゼル上の24時間表記と組み合わせて読み取ることが可能だ。また、GMT針の搭載によって、簡易方位計はより使いやすくなった。

リュウズガードを備えたスポーティなケースは、ねじ込み式リュウズを採用することで20気圧防水を達成。さすがにカーフレザーストラップは水に強くないが、その配慮さえ怠らなければ幅広いシーンで着用しやすい1本だ。

ムーブメントは、機械式自動巻きのCal.6R54を搭載している。約72時間のパワーリザーブを備え、その動きをシースルーバックから鑑賞することができる。

セイコー プロスペックス アルピニスト Ref.SBEJ005
セイコー プロスペックス「アルピニスト」Ref.SBEJ005
モデルチェンジを重ね、多くのファンから愛されてきたグリーンの「アルピニスト」。そのGMT機能搭載モデルが、本作だ。マット仕上げのインデックスによって視認性が強化されている。自動巻き(Cal.6R54)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径39.5mm、厚さ13.6mm)。20気圧防水。14万9600円(税込み)。

IWC ポルシェデザインとの提携による「オーシャン 2000」の発表以降、

IWC「アクアタイマー」と「オーシャン 2000」の歴史
「アクアタイマー」は、IWCが展開するダイバーズウォッチコレクションだ。かつて販売されていた「オーシャン 2000」とともに、その存在感と人気は傑出しており、今なおヴィンテージ市場では多くのファンを引きつけている。

同機がなぜ人々を魅了するのか、その深奥を探るためアクアタイマーの歴史をひもといてみよう。

アクアタイマーの誕生と歩み
IWC初の本格ダイバーズウォッチ

1967年に誕生したIWC初の本格ダイバーズウォッチ。IWC時計スーパーコピー 代引きパッキンのみで高い防水性能を持たせるピケレのスーパーコンプレッサーケースを採用していた。
アクアタイマーは、スイス北部シャフハウゼンで1868年に誕生した高級時計ブランドIWCによるコレクションだ。

1868年の創立以来、同社は「ポルトギーゼ」や「パイロット・ウォッチ」「ポートフィノ」「ダ・ヴィンチ」、そして「インヂュニア」といった数々のコレクションを世に送り出してきた。

そのなかのひとつであるアクアタイマーは、1967年に発表されたコレクションだ。登場して間もなく高い人気を博し、以来、時代に合わせて機能を進化させてきた。

アクアタイマーに搭載されるセーフダイブ・システム付き回転式アウター/インナーベゼルは、防水性の飛躍的な向上を実現した仕様である。優れた視認性とルックスの良さを両立させたデザインによって、高い実用性がありながらも優美な雰囲気を放っている。

ポルシェデザインとの技術提携
オーシャン 2000
1982年に発表された、ポルシェデザインとのコラボレーションモデル「オーシャン 2000」。軽量なチタンケースを採用しながら2000mもの防水性能を実現した、当時としては画期的なダイバーズウォッチだった。
IWCは、1980~90年代にかけて、ポルシェデザインとのコラボレーションによって、数多くのコレクションを世に送り出してきた。そのなかでも特に高い人気を集めたモデルが、1982年に登場した「オーシャン 2000」だ。

ポルシェデザインとの協業によって、IWCはチタン加工技術の分野で高度な技術を培った。チタン加工における技術は、ビジュアル面のみならず、ダイバーズウォッチとしての性能を飛躍的に向上させた。軽量化と高い耐水圧性能を備えることで、過酷な環境下においても確実な動作が約束されるのである。

アクアタイマー・オートマティックの特徴
アクアタイマーには、他のダイバーズウォッチにはない独自の機能が搭載されている。「オーシャン2000」の登場以降、アクアタイマーはプロフェッショナル仕様のダイバーズモデルとして試行錯誤を重ねながら進化を遂げていった。なかでも、同コレクションを象徴する機能が独自の回転ベゼルだ。

アウター式とインナー式回転ベゼルのメリット/デメリット
「オーシャン2000」を発表して以降、IWCがとりわけ試行錯誤を続けてきたのが回転ベゼル。潜水経過時間の計測が行える、ダイバーにとっての命綱となる重要な機能だ。

ダイバーズウォッチに用いられる回転ベゼルには、インナー式とアウター式の2種類が存在する。インナー式は防水性を高められ故障も抑えられるが、操作性に難がある。一方のアウター式は操作性が良い反面、誤作動を起こしやすいうえに故障する可能性も高くなる。

つまり、両者ともメリットとデメリットがあるのだが、このふたつのメリットを融合させたのが、2014年に発表されたアクアタイマーだ。

高い操作性と誤作動の防止を両立させた独自の回転ベゼル
2014年に発売された第6世代アクアタイマーが搭載したのは、セーフダイブ・システム付きの回転式アウター/インナーベゼル。アウターベゼルを反時計回りに操作すると、ケース内の歯車に噛み合い、ダイアル外周にセットされたインナーベゼルが反時計回りに回転する構造だ。

さらにこの回転ベゼルが実用的なのは、歯車に搭載されたクラッチ機構。アウターベゼルを時計回りに回転させた場合は歯車との連結が外れ、インナーベゼルは回転しないため、海中でも誤作動を起こすような心配がない。

アクアタイマー・オートマティックの注目モデル
信頼性の高い回転ベゼルと視認性を兼ね備えた同コレクションの中でも、特に注目される2モデルについて紹介しよう。

「アクアタイマー・オートマティック」
アクアタイマー・オートマティック IW328801
IWC「アクアタイマー・オートマティック」Ref.IW328801
自動巻き(Cal.32111)。21石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約120時間。SSケース(直径42mm、厚さ14.1mm)。30気圧防水。92万4000円(税込み)。
「アクアタイマー・オートマティック」Ref.IW328801は2022年に発表された、アクアタイマーの新世代モデル。前モデルから外観上の大きな変更点はなく、30気圧の防水性能や、特徴的なセーフダイブ・システム付きアウター/インナーベゼルの搭載も前モデルを踏襲している。

最大の違いは搭載されるムーブメント。Cal.30120から自社製のCal.32111に変わり、パワーリザーブは従来の約42時間から約120時間へと大幅に延伸した。

2022年発表のアクアタイマー・オートマティックは、ブルーダイアルのモデル以外にも、ブラックダイアルとブラックのラバーストラップを組み合わせたRef.IW328802、ブラックダイアルにブレスレットを組み合わせたRef.IW328803の3モデルがラインナップされている。

アクアタイマー・オートマティック IW328802
IWC「アクアタイマー・オートマティック」Ref.IW328802
自動巻き(Cal.32111)。21石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約120時間。SSケース(直径42mm、厚さ14.1mm)。30気圧防水。92万4000円(税込み)。
アクアタイマー・オートマティック IW328803
IWC「アクアタイマー・オートマティック」Ref.IW328803
自動巻き(Cal.32111)。21石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約120時間。SSケース(直径42mm、厚さ14.1mm)。30気圧防水。108万3500円(税込み)。、

「アクアタイマー・クロノグラフ」
アクアタイマー・クロノグラフ IW376806
IWC「アクアタイマー・クロノグラフ」Ref.IW376806
自動巻き(Cal.79320)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約44時間。SSケース(直径44mm、厚さ17mm)。30気圧防水。111万1000円(税込み)。
耐食性に優れ、30気圧の防水性能を備えたステンレススティール製ケースや、潜水時の安全性を向上させる回転式アウター/インナーベゼルといった性能はそのままに、クロノグラフ機能を加えたモデルが「アクアタイマー・クロノグラフ」Ref.IW376806だ。

深海を想起させるブルーダイアルには3つのインダイアルがレイアウトされているが、幅のあるインデックスや時分針、インナーベゼルに記された潜水時間の目盛りには夜光塗料を塗布し、水中でも高い視認性を確保する。

独自のクイック交換システムを採用しており、ブルーのラバーストラップは、別売のブレスレットに交換も可能だ。

回転ベゼルの操作性と独創のルックスを堪能しよう
「アクアタイマー」は長年の試行錯誤によって完成した回転式アウター/インナーベゼルを搭載してダイバーの安全性を高めるのみならず、マッシブでスポーティーなルックスも印象的なコレクションだ。

とりわけ、ムーブメントを自社製に変えた最新の「アクアタイマー・オートマティック」は実用性も大幅にアップ。シンプルなデザインながらも存在感を放つアクアタイマーを手に、その魅力を堪能してみてはいかがだろうか。

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