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フランク ミュラーの時計と聞いて、何を思い浮かべるだろうか? 

華やかなデザインや独創的な機構を挙げる人は少なくないだろうが、このブランドの本質は、夢のような時計をつくるために挑戦する姿勢にある。そして、その象徴となるのがトゥールビヨンなのだ。

華やかなデザインやスタイルで人気を博す時計ブランド、フランク ミュラースーパーコピー代引き優良サイト。しかし時計愛好家にとっての同ブランドは、現在市場を賑わせる独立時計師のはしりであるフランク・ミュラー氏を中心とし、卓越した技術力で勝負してきた技巧派であることを忘れてはいないだろう。

1979年にジュネーブの時計学校を首席で卒業した彼は、企業には属さずミュージアムピースの修復やコレクターのためのオーダーウォッチの製作を始めた。彼はこの時から現在に至るまで、時計愛好家のための時計をつくるという姿勢を崩していない。

1987年に独立時計師アカデミー(AHCI)に参加し、オリジナルウォッチの製作に力を入れ始めたフランク・ミュラー氏が注目したのが、トゥールビヨンだ。1801年に特許が取得されたこの機構は、調速脱進機を重力による姿勢差を解消するために回転させるというものだが、ほとんど製造されることがなかった幻の機構だった。1980年代になっても腕時計に搭載された事例はほとんどなかった。キャリッジが回転する不思議な姿は、機械式時計のロマンを表現するもの。フランク・ミュラー氏はそこに引かれたのだ。


フリー オシレーション トゥールビヨン(1986年)

1986年に発表したフリー オシレーション トゥールビヨンは、彼にとって初のトゥールビヨンウォッチであり、時・分・秒の表示が独立した世界初のレギュレーター式トゥールビヨンでもあった。そしてこれ以降、フランク ミュラーはトゥールビヨンを時計機構の中心に据え、そこにスプリットセコンドクロノグラフやパーペチュアルカレンダーといった複雑機構を組み込むグランドコンプリケーションの開発へと舵を切っていく。その代表作が1996年に誕生した優美なトノウ カーベックスケースのミニッツリピーター インペリアル トゥールビヨンである。

フランク ミュラー=トゥールビヨン。そんなイメージが広がるなか、彼らはまた新たなチャレンジを行った。それが2002年に発表されたトゥールビヨン レボリューション1だ。これは時計業界初の自社製フライングトゥールビヨンウォッチであり、キャリッジを支えるブリッジを排除することで、よりトゥールビヨンの美しさを際立たせることに成功した。しかも浮遊感を表現するためのギミックを加えており、8時位置のプッシュボタンを押すと時・分針が12時位置に移動し、6時位置のトゥールビヨンキャリッジがせり上がってくる。それは高精度機能であったトゥールビヨンにエンターテイメント性を加えるというチャレンジであり、それまで誰もやったことのない時計で愛好家を喜ばせたいという、ブランドの思いが結実した特別な時計となった。

フランク ミュラーの創造性は、常にトゥールビヨンを媒介にして発揮されてきた。トゥールビヨンを進化させることは、同ブランドにとって、ずっと変わらぬ大切な指針なのだ。

フランク ミュラーのトゥールビヨンの歴史を知る

革命的なトゥールビヨンの誕生

2002年に発表したトゥール ビヨン レボリューション1によって、まさしくトゥールビヨンに革命を起こしたフランク ミュラー。だが、それで終わりではなかった。

そもそもトゥールビヨンが考案されたのは、ポケット内で起立した状態の懐中時計に対し重力が一方向にかかり続けることで生じる姿勢差を解消するためだ。しかし腕時計の時代になり、重力はあらゆる方向にかかることになった。そこでフランク ミュラーは、一方向に回転する通常のトゥールビヨンだけでは満足することなく、さらなる姿勢差を平均化させる挑戦を続け、水平方向と垂直方向に回転する2軸回転方式のトゥールビヨンを開発。2003年にトゥールビヨン レボリューション2として発表し、さらにその翌年には3軸回転方式のトゥールビヨン レボリューション3を発表した。

この3軸のトゥールビヨンはそれぞれ回転速度が異なり、1番内側のキャリッジは1分間で1周、2つ目のキャリッジは8分間で1周。そして1番外側にある一番大きなキャリッジは1時間で1周する。この3軸トゥールビヨンは世界初の機構だった。さらに、このような大型キャリッジを回転させるにはかなりのトルクを要するが、それでも約10日間のパワーリザーブを実現している点も驚きである。

こういったハイコンプリケーションモデルは、ジュネーブ郊外のジャントゥ(Genthod)にあるフランク ミュラーのマニュファクチュール、“ウォッチランド”で製造されている。ハイコンプリケーションモデルを担当する時計師は20人弱という大所帯だ。ここで製作される時計のなかでも、やはりトゥールビヨン レボリューション3の難易度は群を抜くという。

例えば、トゥールビヨンキャリッジの調整は、まずはセンターになるノーマル回転のキャリッジを完璧に調整し、それから2軸目と3軸目がきちんと回るように調整する。しかしどれだけ完璧に加工されたパーツを使っても、組み合わせによるクセが出る。そのため、調整だけでも1週間かかる場合もあるそうだ。またそういった個体ごとのクセを把握するために分業にはせず、ひとりの時計師がひとつの時計が完成するまで担当するという。これはメンテナンスや修理においても同様で、組み立てた時計師が責任をもってアフターサービスの面倒も見るそうだ。

今では複数のブランドから多軸式トゥールビヨンがリリースされているが、その嚆矢となったのはフランク ミュラーである。誰も見たことのない時計をつくり、愛好家を喜ばせたいという精神は、今もなおブランドに継承されている。いまやフランク ミュラーの時計づくりを支えるのは、ひとりの天才時計師だけではない。“独立時計師級”とも言うべき卓越した技術を持つ約20人にもおよぶ時計師たちが、数々の独創的なトゥールビヨン、コンプリケーションウォッチ製作を担っているのだ。

フランク ミュラーが持てる技術を結集して作り上げた究極のコンプリケーションウォッチ、エテルニタスのなかでも最高峰となるエテルニタス メガ4。限られたスペース内に微細なパーツが考え抜かれたレイアウトで収まり、36もの機能を実現する。

MB&F HM8 複雑な時計にこのようなカラーリングを採用するのは、

MB&Fは最新作となる限定エディション HM8 マーク 2を発表した。マーク 2は、MB&Fならではの大胆にスタイル化されたドライバーズウォッチの進化系として2023年に登場し、通常生産モデルとしてホワイトのカラーバリエーションが用意された。さらには年に1度、限定エディションも展開し、2023年にはブリティッシュレーシンググリーンが、昨年はあでやかなブルーのカラーリングが登場した。そして今年発表された33本の限定モデルでは、MB&Fファンにはおなじみの鮮やかなメタリックパープルがあしらわれた。

HM8 head-on
ロレックススーパーコピー代引き優良サイトこれまでのエディションと同様、自動車をモチーフに高度に成形されたケースはグレード5チタン製で、上下にカーボンマクロロンパネルを配置し、それによってその上部の視界を形成する複雑な形状のサファイアクリスタルを挟み込む構造を持つ。ご存じでない方のために説明すると、このカーボンマクロロンはMB&F独自の素材で、ポリマー樹脂にカーボンナノチューブを融合させたもの。スティールと同等の強度を持ちながら、およそ8分の1の重量に抑えられているのが特長だ。

今回のモデルでは、自動車用塗料にも用いられるメタリック顔料を用いてカーボンマクロロンに着色し、深みのある濃密なパープルを実現した。MB&Fのほかのオロロジカル・マシンと比べるとややクラシカルに見えるかもしれないが、なんとHM8 マーク 2は上面に時刻を表示しない。その代わりに、双方向ジャンピングアワーとトレーリングミニッツのディスク(編注;連続式分表示ディスク)をサファイアクリスタルプリズムによって屈折、拡大することで垂直方向に時刻を表示するというユニークな構造を持つ。ハンドルを握ったままでも時刻が読み取れる、まさにドライバーに最適な機構である。

HM8 Wrist Shot
Closeup of movement
Back Shot of Crown
ムーブメントを余すところなく見せるために上部のスペースが確保されており、このムーブメントはジラール・ペルゴ製のものをベースに、ジャンピングアワーとトレーリングミニッツ(編注;連続式分表示)の自社製モジュールを組み合わせている。同キャリバーは2万8800振動/時で駆動し、42時間のパワーリザーブを備える。ダークなアンスラサイト仕上げが視覚的にコントラストを加え、シルバートーンのローターが全体の色調をクールに引き締めている。またリューズには“ダブルデクラッチ”機構が採用されており、時刻を変更するにはリューズを押し込みながら4分の3回転させることで調整機構が解放される。HM8 マーク 2 パープルの価格は8万8000ドル(日本円で約1270万円)で、MB&Fの正規販売店にて取り扱われる予定だ。

我々の考え
HM8は、MB&F オロロジカル・マシンのラインナップ内でも常に異彩を放つ存在だ。特に現行モデルのなかで唯一、伝統的な(しかも自社製ではない)キャリバーを搭載しているからだ。しかし時計全体として“標準的”に感じられる部分はほとんどなく、視覚的にも技術的にも主役を担っているのは言うまでもなく驚異的なサファイアクリスタルの存在である。

Another wrist shot of HM8
近年では、横向きのデジタル表示を備えたドライバーズウォッチは手頃な価格帯でもいくつか登場しており、徐々に多彩なニーズを満たす選択肢が増えてきた。それでもなお、MB&Fはこのようなプロジェクトを通じて“マキシマリズム(過剰主義)”を体現した時計づくりを探求し続けている。実際、このモデルを目にすると、ただただ圧倒される。クリスタルの流れるような滑らかな曲線はその精緻なものづくりを際立たせている。今回の新作は基本的にはカラー変更にとどまるバリエーションではあるが、パープルのパネルは、手元に鮮やかな彩りを求める人々の心を動かすには十分な魅力を備えていると言えよう。

基本情報
ブランド: エムビーアンドエフ(MB&F)
モデル名: HM8 マーク 2(HM8 Mark 2)

直径: 47mm
厚み: 19mm
ケース素材: カーボンマクロロン&グレード5チタン
文字盤色: パープル
インデックス: プリント
夜光: スーパールミノバ®
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: チタン製のピンバックル付きラバーストラップ

ムーブメント情報
キャリバー: MB&Fが自社開発したジャンピングアワーとトレーリングミニッツ(編注;連続式分表示)モジュールと、ジラール・ペルゴ製のベースムーブメントをベースとした3次元オロロジカルエンジン
機能: ジャンピングアワーとトレーリングミニッツ表示(編注;連続式分表示)
パワーリザーブ: 42時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 30

価格&発売時期
価格: 8万8000ドル(日本円で約1270万円)
発売: MB&F正規販売店にて
限定: あり、33本限定

モンブランは筆記具・革製品、そして腕時計という3つの軸のそれぞれで

モンブランは1906年、ドイツ・ハンブルグで創業した。万年筆はじめ高級筆記具のブランドとしての名声は現在も不動である。またイタリア・フィレンツェで製作されるレザー製品の数々も、世界の一流品に数え上げられる。時には一生ものとして長い時間を持ち主に寄り添う筆記具や革製品は、モンブランに特別な地位を与えた。クラフトマンシップに対する裏切られることのない絶対的な信頼感と、それに応えるブランドの倫理観である。モンブランの製品は人生の記憶を分け持つのであって、最上の製品以上の意味を持つ。モンブランのステータスは、ブランドと持ち主が共有し続けるものだ。

モンブランのその立ち位置は、スーパーコピー時計 代引き専門店腕時計にはとくに明快である。ドイツの筆記具、イタリアのレザー、そして時計ブランドとしてのモンブランは、1997年のスタートから全製品をスイスで製造する姿勢を崩さない。さらには1858年創業の歴史を持つスイス屈指の名門マニュファクチュールであるミネルバが合流したことで、スイス高級腕時計の歴史と伝統、技術のすべてを再確認した。モンブランは考えうる限り、スイス高級時計ブランドとしての最良のものを揃えているのである。

そのモンブランが、今新たなフェーズを進行させている。現在モンブラン時計において注力するのは、見た目にも技術的にも“これはモンブランだ”とひと目でわかる特徴の確立だ。ただしそれは、流行を追うのではなく、ブランドのDNAに根ざした長期的なビジョンに基づくものだ。モンブランでは、時間をかたちにするうえで“Writing Time(時間を記す)”という哲学を掲げている。これは、万年筆づくりにおける手の技巧や精度がそのまま時計にも受け継がれているという考えに立ち、時計とは無形の時間という概念を、手で触れられるかたちに置き換える営みであるという立場を取っている。

また、モンブランは筆記具でも時計でも“使える道具であること(practicality)”と、“持つ人の感情を動かす美しさ”の両立を大切にしている。これは、たとえば氷河を思わせるグラッテボワゼのダイヤルや、ゼロオキシジェンのような“見えない技術”の搭載といった形で具現化される。後者は、技術性をあえて誇示せず、むしろ見えないところに信頼性を宿すという、モンブランの美学の表れである。

そうした作風についてモンブランは、「技術性、実用性、デザイン性のバランスを追求しながらも、最終的には所有者自身が時計にどのような意味を持たせるかによって、その役割は決まる」と説明する。時計が誕生日や昇進、結婚記念日といった人生の節目を祝う象徴として選ばれているように、こうした“人生の物語”に寄り添えることが“情緒的な価値”をもたらすのだという確信から、モンブランの時計はつくられる。前例のない画期的な技術であっても、それをあからさまに誇示するのではなく、時には見えないところに宿る信頼性として腕時計に溶け込ませるのである。ゼロ オキシジェンはその好例だ。

ゼロ オキシジェンは、モンブランの“山”に根ざしたDNAから生まれている。この技術は、伝説的登山家ラインホルト・メスナー(8000m超の14座すべてに無酸素登頂)ら登山家たちが直面する過酷な環境のために開発された。酸素ゼロの名のとおり、ケース内部から酸素をすべて取り除き、窒素ガスに置き換えるという前例のないテクノロジーである。これにより、高地での急激な気温変化による曇りを防げることができる。また時計ケース内が酸化を防止する環境になることにより、パーツの寿命は画期的に延び、精度も長期間にわたって維持することが可能になる。

氷河をまとったダイバーズと世界を巡るコンプリケーション

モンブラン アイスシー オートマティック デイト ゼロ オキシジェン

(左)Ref.MB134025。48万1800円(税込)

酸素ゼロのSSケース、ホワイトラバーストラップ。ケース径38mm、厚さ12.3mm。30気圧防水。自動巻き、Cal.MB24.17/SW200搭載。

(右)Ref.MB134022。51万400円(税込)

酸素ゼロのSSケース、SSブレスレット。ケース径38mm、厚さ12.3mm。30気圧防水。自動巻き、Cal.MB24.17/SW200搭載。

モンブラン アイスシー オートマティック デイト ゼロ オキシジェン Ref.MB134023。48万1800円(税込)

酸素ゼロのSSケース、ブルーラバーストラップ。ケース径38mm、厚さ12.3mm。30気圧防水。自動巻き、Cal.MB24.17/SW200搭載。


氷河のシルエットとその下を潜るダイバーが、3Dエングレービングで描かれている。

同社で唯一のダイバーズウォッチコレクションであるモンブラン アイスシーに今年、38mmの新サイズが登場。このサイズダウンは、日本をはじめとする小径志向の市場ニーズに応えたものであり、小振りなケースによって新たなファン層を開拓したいという狙いが込められている。しかもゼロ オキシジェン仕様だ。ゼロ オキシジェンという特殊構造を、既存の41mmから38mmへと落とし込むにあたっては、設計上の工夫もあったという。38mmのコンパクトなケースは、ラグやベゼルのプロポーションがよく練られており、手首を引き締めながらも快適な装着感を保っている。小さすぎず、大きすぎず、その絶妙さがこのモデルの魅力だ。

そもそもモンブラン アイスシーはブランド初、唯一のダイビングウォッチとして誕生したコレクション。山のDNAを持つモンブランはこの時計を、ダイビングの冒険心とモンブラン山塊の最大の氷河メール・ド・グラースの雄大な美にインスパイアされた時計として定義した。ダイヤルは古典的な伝統技法であるグラッテボワゼの手法で仕上げられた、グレイシャー(氷河)パターン。グラデーション効果を与えたライトブルーとピュアホワイトの2モデルはそれぞれに魅力的である。

我々のニーズに的確に応えた無理のない価格設計の、プロフェッショナルスペックダイバーズ。ゼロ オキシジェンでアップデートされたモデルは、無上の安心感を呼ぶ。

モンブラン アイスシー オートマティック デイト ゼロ オキシジェンを詳しく見る

モンブラン 1858 ジオスフェール ゼロ オキシジェン マウントヴィンソン リミテッドエディション Ref.MB134019。130万3500円(税込)

酸素ゼロのクォーツ繊維、アルミめっきを施した玄武岩繊維、CaCO₃、ライトブルーレジンのコンポジットケース、交換可能なブルーグリーンラバーストラップ。ケース径43.5mm、厚さ13mm。10気圧防水。自動巻き、Cal.MB 29.25搭載。世界限定986本。


1858 ジオスフェールの裏蓋いっぱいに広がるのは、3Dカラーレーザーでエングレービングされたヴィンソン・マシフ山だ。

ケースサイドには、ヴィンソン・マシフの輪郭がほのかに光をたたえながら刻まれ、静かに存在を主張している。

ワールドタイマーの1858 ジオスフェールは、モンブランのDNAのなかでも冒険的な要素を担うコレクションだ。文字盤上には赤道で真っ二つにした地球があり、それぞれが自転する。地球のそのままを再現し、世界中の時間を一目で見渡せる。独創的なワールドタイマーはそこに現れた挑戦すべき全ての山が象徴するような、冒険性の方向性を可視化しているのである。

そのコレクションが今年リリースを開始したのは、ラインホルト・メスナーが成し遂げた7大陸最高峰登頂に捧げるシリーズである。新作である最初のゼロ オキシジェン エディションは、メスナーが7番目に登頂したヴィンソン・マシフ山をテーマとしたモデル。標高4892mを誇るこの南極大陸最高峰にメスナーが登頂した1986年にちなみ、986本の限定生産である。ケース素材には、グレード5チタンと独自の複合素材を組み合わせている。ミドルケースは、石英や玄武岩の繊維に青いレジンを加えたもので、まるで南極の氷河をそのまま削り出したかのような、冷たく神秘的な質感をもたらす。サイドにはヴィンソン・マシフ山のルミナスグレーの輪郭、チタン製ケースバックには雄大な山頂の3Dカラーレーザーのエングレービングが施されている。

ケース径は43.5mmとしっかりとしたサイズながら、装着感はそれに反して軽やかだ。短めのラグ設計に加え、素材に採用されたチタンが功を奏し、重さを感じさせない仕上がりとなっている。チタンの堅牢さと、氷河を模した複合素材の透明感。この対比が、ジオスフェールの持つ冒険と時間の二面性を象徴している。素材そのものがストーリーを語る構成なのだ。

モンブラン 1858 ジオスフェール ゼロ オキシジェンを詳しく見る

空気を奪い、時を与えたゼロ オキシジェンが照らす未来

ハンブルグの筆記具、フィレンツェの革製品は、それぞれに世界の一流品である。そこに高級腕時計のゆりかごであるフランス語圏スイスの腕時計を加えたモンブランの三位一体は、ほかに例をみない魅力のトライアングルを描く。ゼロ オキシジェンという特殊構造を38mmの現実的なサイズに搭載したアイスシー。そして冒険的な表現に振り切ったジオスフェール。それぞれの新作が描くのは、最先端のテクノロジーを装備しながら、長い人生の時間に寄り添う存在としての物語である。アイスシーが氷河の“内側”を思わせるとすれば、ジオスフェールは山の“外観”と地球そのものの姿を俯瞰する存在だ。

モンブランという名前が綴ってきた信頼のヒストリーを、腕時計も裏切らない。ブランドの名前は多くの時計ブランドのように個人名ではなく、振り仰ぐヨーロッパアルプスの最高峰から採られている。そこに息づくのは世紀を超えて継承されてきた規範であり、終わらないロマンである。

ロレックス 人気モデルの相場をチェック!オイパペ41 Ref.124300が新登場。

ロレックス 人気モデルの相場をチェック!オイパペ41 Ref.124300が新登場。

ロレックス時計スーパーコピー代引き 激安サイト人気モデルの相場を追うシリーズから、今回はロレックスの新たなブームを巻き起こしているオイスターパーペチュアル41mm Ref.124300です。2020年9月に新作として登場するや否や大人気モデルになりました。

39mmから41mmに拡大されたオイスターパーペチュアル41も当初は7つのカラーが用意されていたのですが、2022年の新作発表のタイミングで地味な4色展開へと変更されたため、ディスコンとなったカラーは相場が急上昇しました。


そして2023年の今年はパーペチュアル(自動巻機構)の「特許」を取ったのが1933年で、その90周年のお祝いの文字盤「セレブレーション文字盤」が追加されました。ターコイズブルーの文字盤には沢山の丸がカラフルに描かれ「バブル」なんて呼び名もあるようです。この文字盤も長くは生産しなさそうな気もしますね。

さて、前回は昨年の12月にチェックしましたので丸々1年ぶりの定点観測。

昨年末は4カラーでしたが、今年は5カラーがオイスターパーペチュアル41mmの正規ラインナップ。おそらくセレブレーションがターコイズに変わる人気カラーでしょう。

振り返れば各メーカーのカラーダイヤルブームもオイスターパーペチュアルから巻き起こったと言っても過言ではありませんね。本来エントリー機で枯渇するようなモデルではありませんが、カラフルポップな文字盤が世界的に大ヒットし、「オイパペマラソン」までスタートするほど人気モデルとなりましたが、文字盤のカラーによってかなりの格差が生じました。

こちらが昨年まで1番人気のターコイズブルー(41mmは生産終了カラー)。昨年の2月には400万円にも達するほどに上昇していました。オイパペがですよ・・・とんでもないですね。

こちらが昨年12月のレギュラーカラーの新品未使用品最安掲載価格です。

その後2023年は1月と9月に価格改定があり、現在の国内定価は837,100円となっております。

また数日後の2024年1月1日は価格改定がありそうです・・・

スイスフランとの為替がここまで変化すれば致し方のないこと・・・

という事で、半分は記録用、半分は興味本位で現在の相場をチェックしてみましょう!

買えないエントリー機オイパペ41です。

どうぞ。

オイスターパーペチュアル41 124300 セレブレーション


まずは1番人気のセレブレーション(バブル)文字盤のオイスターパーペチュアル41mm 124300を見ていきましょう。


「セレブレーション」と名付けられたこの新しいモチーフは、オイスター パーペチュアル 31、オイスター パーペチュアル 36、オイスター パーペチュアル 41で展開される。

黒い縁取りのさまざまなサイズのドットに2020年に発表されたラッカーダイアルのビビッドなカラーを閉じ込め、背景色にはターコイズブルー、ドットにはキャンディピンク、イエロー、コーラルレッド、グリーンが用いられている。

現在の国内定価は837,100円、文字盤によって定価やスペックの違いはありません。

セレブレーション文字盤は生産終了カラーのターコイズブルーをベースに同じく無くなったコーラルレッド(オレンジ)やイエロー、それと現行カラーのグリーンに、元々41mmには不採用だったキャンディピンクのバブル(ドット)が描かれています。

公式には90周年のお祝いとは言われてないみたいですね。

価格ドットコムから並行新品国内未使用品最安掲載価格です。

現在は325万円。

凄い高い!

ですが、セカンドマーケットに出たてはもっと高かったので、結構下がっている印象。

グラフを見ると、こんな感じでグイ~ンと落ち込んでいます。

新作なので当然ですし、現在の他のモデル同様に相場が落ちているタイミングですので、もう少し安くなるんじゃないでしょうか?

因みにこちらは生産終了カラーのターコイズブルー。

まだ新品未使用品を各ショップ抱えていますね。

ディコンマジックはあるのかわかりませんが、今買おうとしたら470万円もします・・・

グラフを見ると、上がって下がってが激しいですがここ最近は安定していそうですね。

どちらが欲しいか?と聞かれたら、セレブレーション文字盤よりシンプルなターコイズカラーの方が良いかも。

セカンドマーケットを覗きます。

ゼットンさんで新品未使用品が325万円。

楽天市場でソートしますと、安いのはブラック、シルバー、次いでブルーといったところ。数も結構掲載されていますね。

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セレブレーション文字盤最安値は308万円。

トケマーでは未使用品が328万円。

124300 シルバー


続いて1番人気の無いと言うと失礼ですが、ビンテージ調なゴールドインデックスが温かい印象のシルバー文字盤。

手に取るとシルバーカラーの良さが伝わると思います。

現在の最安掲載価格は128万円。

1年前は118万円でしたので、定価が上がった分くらいは相場も上がっていますね。

グラフを見ますと、じんわりと上がっていますが、そこまで大きな動きではありません。

定価84万円と比較すれば35万円ほど離れていますので充分な人気モデルと言えるでしょう。

中古でも100万円以下はありませんからね・・・

124300 ブライトブラック

ブラック(ブライトブラック)も相変わらず似た価格です。

トレンドの波は来ませんね。

グラフを見ると小刻みに動いてはいるもののシルバーと同じ安定しています。

124300 ブライトブルー

少し差があったブライトブルーに続きます。

現在ではほとんど変わりありません。

比較的安定していると言えるでしょう。

124300 グリーン


リリース当初コーポレートカラーでグリーン文字盤は人気でしたが・・・

現在は157万円。

1年前は168万円でしたので、この中では唯一下がった文字盤カラーになります。

多少の波はありますが、ずっと下がっていますね・・・

イエローやコーラルレッドのデッドストックは価格ドットコムに掲載がありませんでした。

楽天市場を覗くとグリーン<オレンジ<イエローの順で高くなります。

つまり「ラッキーアイテム」感が強い方が人気という事でしょう、元気が出るビタミンオレンジに幸運度があがりそうなイエロー、身に着けてたら良いことありそうでしょ。

しかし最強はターコイズブルー文字盤。

まとめ


いかがでしょうか?

「2023年12月 ロレックス 人気モデルの相場をチェック!オイパペ41 Ref.124300」でした。

エントリー機なのでベーシックカラーは安定していますね。

セレブレーション文字盤はリリース前ほどの人気はありません。

ただ90周年が終わっても「まだ」販売されるのか気になるところ。

バブルの名の通り突然弾けて無くなってしまうかも知れませんよ。

定価で買えるなら、オイスターパーペチュアルはオススメです。

デイト表示がないので忙しい朝でもサッと取って着けられますのでセカンドウォッチにピッタリ。

シンプルでタフ、スッキリしていてスーツにもデニムにも合いますね。

これだけプレミアム価格だと買いたいのに買えない状態が続きます。

またオイパペが店頭に並ぶ日はくるのかな?

全然エントリー機買えないので、エントリーできません(笑)。

それではまた!

ロレックス人気モデルの相場を追う!ディープシー 136660 ディープシーチャレンジ 126067が新登場。

人気モデルの相場を追うシリーズから、今回は2022年の新作ディープシー136660と、同じく2022年末に登場したディープシーチャレンジ126067を見ていきます。

ロレックス コピー 時計代金引換激安サイトどちらもオーバースペックなプロフェッショナルダイバーズウォッチ、サイズの問題で最近はあまり人気が無いようです。

驚異の大きさのディープシーチャレンジ126067も、あまりにも姿を見かけないので話題も薄れてきた様子ですね。

今年の新作たちが話題作だらけなので仕方ありません。

前回チェックしたのは今年の9月ですので3ヶ月ぶり。

こちらはその9月の並行新品国内未使用品最安掲載価格です。

チャレンジは定価もバカ高いですが、更にプレミアム価格で660万円なんて言う驚愕のプライスでしたが、さてあれからどうなったのかチェックして見ようと思います。

136660 Dブルー


まずはディープシー 136660 Dブルー。

9月に価格改定があり、現在の国内定価は1,892,000円。

44mmのディープシーも3代目となり、ビヨ~ンと伸びる折り畳み式のエクステンションパーツが無くなりました。

裏蓋にRLXチタニウムの刻印が入るようになっています。

200グラムもあり、日常的に着用するにはかなりマッチョさんかラバーストラップに変更するなどの工夫が必要。

私のような細腕オジサンにはちょっと厳しいですね。

価格コムの相場を見ますと現在は246万円くらい。

なかなかのプレミアム価格ですね。

前回が250万円でしたので、あまり変わってはいません。

グラフを見ると一旦ご祝儀相場が終わってから、ずっと安定しているようですね。

1年で絞ってみると更にわかりやすい。

230~250万円の間をゆっくり上下動しているだけです。

次回の価格改定で定価も200万円オーバーでしょうから、プレミアム価格にだいぶ近づきます。

中野ブロードウェイのかめ吉さんで新品未使用品が246万円で掲載中。

更にセカンドマーケットを覗きます。

楽天市場には結構掲載されていますね。

ただ、かめ吉さんの新品未使用品の方が安いかな?

トケマーには未使用品が236万円で販売されています。

136660 ブラック


2モデル目は、ブラックカラーのディープシー 136660です。

Dブルーより少しだけお安く、現在の国内定価は1,851,300円。

文字盤以外のスペックの違いはありません。

シードゥエラー43同様にキャリバー3235を搭載しております、ケース径は1mm大きいだけですが厚みもありインパクトはかなり違います。

モンスタースペック、3900m/12800フィート防水。男のロマン的な数字ですね。

細腕オジサンには罰ゲームの様なモデルですのでオンラインショップで買う方は先にどこかで試着された方が良いですよ。

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価格コムから新品未使用最安掲載価格は約208万円。

やはりまだDブルーとけっこう異なりますね。

グラフの動きはDブルーとほぼ同じ。

200~210万円で安定しています。

1年に絞ってみましょう。

価格改定では上がらず10月くらいにググっと来ましたね。

ロレックスが全体的に落ち込んできていますがディープシーは影響受けるかな?

人気モデルはめちゃくちゃ影響受けますけど・・・

セカンドマーケットです。

松田宝飾さんに新品未使用品が208万円で掲載中。

楽天市場の最安価格は、新品未使用品以上(楽天市場の手数料上仕方ありません)。

アリューさんに200万円を切った中古品がありました。

126067 ディープシーチャレンジ


最後は、50mmのモンスターウォッチ RLXチタンケース ディープシー チャレンジ 126067です。

現在の国内定価は 3,402,300円。

ディープシーの3倍近い防水性能を誇るディープシーチャレンジは、11,000m/36,090フィート防水(ディープシーは3,900m/12,800フィート防水)です。

ドーン!

細腕オジサンには、こんな感じになっちゃいます。

とんでもなく大きいですね。

着けるのがメインじゃないみたいな腕時計・・・ディスプレイ用?

なんだかんだで250グラムもありますのでチタンだからと言って過信?してはいけません。

それにしてもセカンドマーケットでも、あまり見かけませんね。

価格ドットコムを見ますと、新品未使用品の掲載はありませんでした。

珍しいですね現行機なのに。

グラフを見ると11月に途切れてしまっています。

最後は6,498,000円でした。

セカンドマーケットでは楽天市場に約800万円の新品未使用品がありました。

は・・・800???

凄いことになっていますね。

Chrono24にはけっこう沢山掲載されています。

価格は税抜624万円から・・・。

まとめ


いかがでしょうか?

「2023年12月 ロレックス人気モデルの相場を追う!ディープシー 136660 ディープシーチャレンジ 126067」でした。

あんまり人気ないので一括りにまとめちゃいましたけど、それでも需要のない情報だったりしますかね?

良いんです、記録なので。

しかしディープシーチャレンジの値動きが気になる。

どれだけ生産数少ないのか・・・?

着けてる方、皆さんの周りにいらっしゃいますか?

オーバースペックはロマンなんだろうね。

大きくて重いので私には無理ですけどタフな方はいっちゃってください。

それではまた!

ジャガー・ルクルトのアイコンであるレベルソ・トリビュートに4本の新作が追加された。

クラシカルを強調した、新しいトリビュート

オリジナルモデルのプロポーションを今に伝えるジャガー・ルクルト「レベルソ・トリビュート」に4本のスーパーコピー時計 Nランク代金引換専門店新作が追加された。特に注目なのが「レベルソ・トリビュート・クロノグラフ」の18KPGモデルと「レベルソ・トリビュート・モノフェイス」の新サイズモデルだ。

ジャガー・ルクルト レベルソ・トリビュート
(左)ジャガー・ルクルト「レベルソ・トリビュート・クロノグラフ」Ref.Q389256J
18KPG製ダイアルに施された繊細な水平線の彫刻が光の反射を和らげ、シックな印象。反転させると18KPG製ブリッジで構成されたムーブメントのCal.860がオープンワークからのぞく。手巻き。38石。2万8800振動/ 時。パワーリザーブ約52時間。18KPGケース(縦49.4×横29.9mm、厚さ11.14mm)。3気圧防水。世界限定250本。参考価格1091万2000円。

(右)ジャガー・ルクルト「レベルソ・トリビュート・モノフェイス」Ref.Q7168420
1931年のオリジナルに非常に近いプロポーションを持つ。ロゴとインデックス、ミニッツウェイトラックのみで構成されるダイアルはエッセンシャルで、コンパクトなサイズ感も相まってクラシカルかつエレガント。手巻き(Cal.822)。19石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約42時間。SSケース( 縦40.1×横24.4mm、厚さ7.56mm)。3気圧防水。139万9200円(税込み)。

レベルソ・トリビュート・クロノグラフは、一見シンプルな2針モデルの装いながら、反転させるとオープンワークから精緻なクロノグラフ機構がのぞく二面性のあるモデルである。華やかな輝きのある18KPG製ケースに、表面の文字盤には初採用となる繊細な水平線のレーザー彫刻を施したピンクゴールド製ダイアルが組み合わされ、その幾何学模様がレベルソのアールデコ様式を基調としたデザインと調和する。また、搭載されるCal.860は従来モデルとは異なり、地板やブリッジにもピンクゴールドを用いている点が特徴で、統一感のある色調が本作の特別な意匠となっている。

ジャガー・ルクルト レベルソ・トリビュート・クロノグラフ

レベルソ・トリビュート・クロノグラフに搭載されるCal.860は、両面にそれぞれの時刻と機能を表示しつつ、レベルソのレクタングルケースに収めることがコンセプトだ。機構はモジュール式ではなく統合型かつ水平クラッチの採用により、ケース厚を11.14mmに抑えている。本作ではムーブメントの地板も18KPGで製作されている。

一方のレベルソ・トリビュート・モノフェイスの新作は、1931年のオリジナルモデルに極めて近い、縦40.1×横24.4mmのケースを持つ新サイズだ。そのプロポーションとシンプルなダイアルデザインがクラシカルな印象を生み出すだけでなく、7.56mmの薄い仕立ても相まってエレガントさも際立つ仕上がりである。また、手首のサイズを問わずにフィットするサイズ感でもあり、幅広く歓迎されるプロポーションであると言える。用意されるダイアルは、オパーリン仕上げのシルバーと、サンレイ仕上げのブルーラッカーだ。ムーブメントは古典に根差し、角型ムーブメントの傑作のひとつであるCal.822を搭載。この組み合わせは本作を選びたくなるエッセンスのひとつとなっている。

時計業界の著名人たちに2025年に発表された時計からベスト5を選んでもらう企画。

「シンプルでベーシックなもの」という自身の好みで選びつつも、こういった腕時計は近年高い人気を集めている。なお、5本の時計に順位はない。

パルミジャーニ・フルリエ「トリック プティ・セコンド」
近年、ハイブランドの合言葉は「クワイエット・ラグジュアリー」。それを具現化したシンプルかつ高品質なモデル。ロゴと控えめなインデックスを配置するマットなダイアル。これと呼応するヌバック仕上げのクロコダイル製ストラップが品格を表す。

リシャールミルスーパーコピー時計 Nランク代金引換専門店トリック プティ・セコンド
パルミジャーニ・フルリエ「トリック プティ・セコンド」
手巻き(Cal.780)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。18KRGあるいはPt950(直径40.6mm、厚さ8.8mm)。18KRGモデル:709万5000円。Pt950モデル:820万6000円(いずれも税込み)。(問)パルミジャーニ・フルリエ pfd.japan@parmigiani.com

イエマ「ネイビーグラフ・マリーンナショナルCMM.10」
「フレンチ・ウォッチ・オブ・ザ・イヤー2024」にも選ばれたのに、なぜ日本でもっと評価されないのか不思議。シンプルで美しく、自動巻きマニュファクチュールキャリバーを搭載して、価格はリーズナブル。皆さん、もっと視野を広く持ちましょう。

イエマ「ネイビーグラフ・マリーンナショナルCMM.10」
イエマ「ネイビーグラフ・マリーンナショナルCMM.10」Ref.21.14.55.SN.M
自動巻き(Cal.CMM.10)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径39mm、厚さ11nn)。300m防水。30万9000円(税込み)。(問)イエマジャパン Tel.03-5875-8810

セイコー プレザージュ「クラフツマンシップシリーズ ポータークラシック コラボレーション限定モデル」
日本初の腕時計「ローレル」をデザイン・ベースに自動巻きムーブメントと琺瑯ダイアルを採用したクラシカルにしてモダンなモデル。ホワイトダイアル採用の「SEIKOブランド100周年記念 服部金太郎 限定モデル」もある。できれば定番化してほしい。

セイコー プレザージュ ローレル
セイコー プレザージュ「クラフツマンシップシリーズ ポータークラシック コラボレーション限定モデル」Ref.SART005
自動巻き(Cal.6R5H)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径35mm、厚さ12.3mm)。5気圧防水。世界限定500本(うち国内250本)。31万200円(税込み)。(問)セイコーウオッチお客様相談室 Tel.0120-061-012

チューダー「ブラックベイ セラミック」
ブラックのセラミックケースにマニュファクチュールキャリバーを搭載しつつリーズナブルな価格設定に痺れる逸品。しかも時間精度だけでなく超耐磁性を備えたマスタークロノメーター認定というのだから文句のつけようがない。

ブラックベイ セラミック
チューダー「ブラックベイ セラミック」Ref.M79210CNU-0001
自動巻き(Cal.MT5602-1U)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。ブラックセラミックケース(直径41mm、厚さ14.4mm)。200m防水。71万8300円(税込み)。(問)日本ロレックス / チューダー Tel.0120-929-570

オリス「アクイスデイト キャリバー400 アップサイクル」
SDGsとかサスティナブルとかエシカルとかフェアトレードとか時計作りも窮屈な時代だが、その風潮を見事に捉え回収されリサイクルされたPET製ダイアルの採用で個性と芸術的な美しさを兼備した「時代のシンボル」的なモデル。

オリス アクイスデイト キャリバー400 アップサイクル
オリス「アクイスデイト キャリバー400 アップサイクル」Ref. 01 400 7790 4150-07 8 23 02PEB
自動巻き(Cal.Oris400)。21石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約5日間。SSケース(直径43.5mm)。300m防水。(問)オリスジャパン Tel.03-6260-6876

総評
アフターコロナの時計バブルがはじけ、愛好家たちの嗜好も変化しつつあるという。簡単に言えば興味の対象が既存の有名ブランドからニッチなマイクロブランド、独立系ブランドに移行しているらしいのだ。さもありなんと思いつつ、そんな世間の風潮をほとんど考えず、「自分が買うなら何が欲しい?」という視点で選んだ5本がこれらのモデル。毎回、時計ランキングでも言っているが基本的にシンプルでベーシックなものが好きなので、そんなチョイスになっているが、時代もやっとその魅力に気付きはじめたようだね、なんておこがましくも考えてしまう今日このごろ。おそらく、これからはもっともっと小径でシンプルなモデルが各社から登場し、人気を得るようになると予言しておこう。まあ、当たらなくても責任はとりませんが。

それにしても「時計が高くなった」と会う人ごとに言われることが多い。だが、こればっかりは円安と海外(特にアジア圏)の経済的成長および世界的なインフレが原因だから、文句言ってもしかたがない。その中でリーズナブルかつ身の丈に合った魅力的なモデルをいかに見つけ出すのかが時計愛好家の腕の見せ所であり、それを提案するのが我々の果たす責務でもあると痛感しています。例によって、すべて同列、順位なし。

G-SHOCKの定番コレクションに成長した、オクタゴン(八角形)ベゼルの「2100」シリーズ。

高級感あふれる外装にありったけの最新機能を盛り込んだこのモデル、次にG-SHOCKを買うならフルメタルの“カシオーク”がいいなぁと漠然と考えていた筆者にとって、ベストバイとなり得るだろうか。

気になるフルメタルの“カシオーク”
筆者は50代後半。スーパーコピー時計 Nランク代金引換専門店1990年代後半の異常とも言えるG-SHOCKブームを直で体験した世代だ。そういえばライターとして初めて書いた時計記事もG-SHOCKだった。レアモデルを狙って開店前のホームラン商会に並ぶほどの熱狂的コレクターではなかったが、「スピード」モデルを苦労して入手したり、出たばかりのBABY Gのスケルトンを嫁さんにプレゼントしたりと、それなりに甘酸っぱい思い出はある。好みは初代角形モデルの系譜を継ぐ5000/5600系で、樹脂ケースが加水分解で割れて断末魔のターミネーターみたいな様相となったモデルを含め、今も手元に何本か残っている。時計の記事を多く書くようになってすっかり主ゼンマイ好きになってしまったが、G-SHOCKは別腹であり、何かデザインのピンと来るモデルと出逢ったら、1本くらいは最新機能を投入したものが欲しいと常々思っていた。

今回そんな自分のもとに新作の「GMC−B2100D」の黒文字盤タイプが届けられた。

カシオ「G-SHOCK」Ref.GMC-B2100D-1AJF
G-SHOCKの初代モデルである「DW-5000」のコンセプトを受け継いで開発された、アナログモデル「2100」シリーズのフルメタル&クロノグラフデザイン。ベゼルとケースの間にファインレジンの緩衝材を実装することで、メタル外装による耐衝撃構造を可能にした。ベゼルと同じ八角形のネジロック式りゅうずなど、細部まで緻密に造形され、非常に質感の高い仕上がりだ。Bluetooth通信により専用アプリと接続し、正確な時刻情報を取得。タフソーラー、高輝度LEDライトなども搭載。タフソーラー。フル充電時約18カ月駆動(パワーセーブ時)。SSケース(縦51.3×横46.3mm、厚さ12.4mm)。20気圧防水。10万4500円(税込み)。

念のために説明すると、「2100」シリーズの登場は2019年。スタイリッシュなデザインはG-SHOCKの初号機「DW−5000」を現代的なアナデジモデルへとアレンジしたものだったが、その八角形ベゼルや、G-SHOCK史上最薄となるスリムなプロポーションが、奇しくも“ラグスポ”の名作を彷彿とさせ、たちまちファンの間で“カシオーク”のニックネームで呼ばれるヒット作となったのはご承知の通り。凄まじい人気を背景にメタルカバード版やミッドサイズ版などバリエーションがどんどん拡充され、2022年には遂に、タフソーラーとBluetoothによるモバイルリンク機能を搭載したフルメタルモデル「GM-B2100」も登場した。

「GMC−B2100D」は、その「GM-B2100」を、フルアナログ表示のクロノグラフに進化させたバージョンだ。ちなみにストップウォッチ機能を搭載するからクロノグラフと呼ぶが、通常の時刻表示モードでは、6時位置インダイアルはワールドタイム表示となる(ストップウォッチ作動時はここが積算計となる)。

筆者は初代角形モデルのフルメタル版が2018年に登場したとき、かなり食指が動いたクチだ(周りの編集者やスタイリストが先に買っていたので断念)。また最近の“カシオーク”人気も気になっていた。そんなわけで次にG-SHOCKを購入するなら、フルメタルのカシオークか? などと夢想していた。

デカい。されど悪くない装着感
だから本作のインプレッションをとても楽しみにしていたのだが……ん、ちょっとデカくないか。資料を読むとケースサイズは縦51.3×横46.3mm。G-SHOCKの中では比較的コンパクトなサイズだが、フルメタルとなると迫力が増すのか、手元でのお目立ち感が半端なくて少々落ち着かない。

重量は171g。これも普段手巻きのアンティークばかり着けている身には、かなりずっしりと重く感じる。真面目な筆者はこれから1週間毎日このモデルを着用するつもりだが、慣れるだろうかと不安になる。もっとも最新の高機能モジュールを搭載する割に、ケースの厚さは12.4mmに抑えられ、重心もケースバック側にあるので、着用感は悪くない。

早速セッティングしてみる。といってもこのモデルはモバイルリンク機能を搭載するため、時刻の調整は至極簡単。自分のスマホに「CASIO WATCHES」というアプリをダウンロードする手間はあるが、ここに時計を登録してしまえば、Bluetoothを介して正確な時刻を同期して表示し、アプリ側でワールドタイムやアラームなどの各種設定も簡単に行える。GPS電波受信機能は備えていないが、スマホの電波が届かない地域に出かけることがほとんどない都市生活者にとっては、これで十分だと思う。

ビカビカと輝き、質感は非常に高い

ステンレススティール製のケースとブレスレットには、ポリッシュとサテンで仕上げ分けされている。ベゼルと同じく、八角形のねじ込み式リュウズも特徴的だ。
外装は、さすが10万円超えのG-SHOCKだけあってまったく隙がない。ベゼルの天面を円周状のヘアライン、斜面をミラー研磨とするなど、随所を細やかに仕上げ分けたことで、光の角度でビカビカと輝いて高級感たっぷりだ。

文字盤も美しい。ベース部分と3つのインダイアルはともに円周状のギヨシエが施され、立体的なインデックスと相まって、とても奥行き深く仕上げられている。タフソーラー搭載モデルだが、どこにソーラーセルを搭載しているのか分からないほど、質感の高い文字盤といえよう。

各機能の操作方法を細かく説明するとキリがないので割愛するが、自身がそうだったように、説明書を軽く読めば、よほどメカ音痴な方でもすぐにマスターできるはずだ。もし、しばらくこの時計を使っていなくて操作方法を忘れたとしても、スマホで先ほどの「CASIO WATCHES」を開けば、登録した自分の時計の操作ガイドが載っているので安心だ。こういうところも最新のG-SHOCKはありがたい。

さまざまな機能のうち、とくに気に入ったのが携帯電話捜索機能だ。たとえば自宅でスマホをどこに置いたか分からなくなった場合、時計のケース右下、ベゼルに“FIND”と書かれているところのプッシュボタンを長押しすると、スマホ側の音が強制的に鳴り、所在を知らせてくれる。実際に筆者はこの機能を使ってソファの隙間に隠れていたスマホを見つけることができた。

G-SHOCK フルメタルG GMC-B2100D-1AJF クロノグラフ

暗闇でも時刻確認ができるよう、蓄光塗料が針とインデックスに塗布されている他、高輝度LEDライトの点灯機能が搭載されている。
逆にちょっと使いづらいなと感じたのが、ライト発光ボタンだ。このモデルは針とインデックスに蓄光塗料のネオブライトを塗布しているが、2時位置のプッシュボタンを押すとスーパーイルミネーターがバキッと発光し、さらに盤面の視認性を高めてくれる。ただその発光時間は約1.5秒。ボタンを押し続ければもう少し長く発光するのかと思いきや、実はこのボタンには長押しでホームタイムとローカルタイムを入れ替える機能も持たせており、時刻が入れ替わった盤面を見てとまどうことがあった。

スーツよりセットアップが似合う
筆者は余程の豪雨じゃない限り、毎日バイクでオフィスまで通勤している。お借りした時計ゆえに少し躊躇したが、そこはG-SHOCKだから大丈夫と判断し、借用期間中はずっとこれを着けてバイクを運転した。大きさが邪魔になるかと感じたが、意外と気にすることなく着用できた。G-SHOCKらしい無骨さも残しているので、ライダースやアウトドアジャケットとの相性はやはりいい。アナログ表示の視認性も大変よく、バイクを走らせている間、スピードメーターやタコメーターの他、腕にもうひとつ計器を着けている感じで気持ちがよかった。

G-SHOCK フルメタルG GMC-B2100D-1AJF クロノグラフ

G-SHOCK フルメタルG GMC-B2100D-1AJF クロノグラフ

そうして通勤に使いつつ、筆者ほど服装の自由度が高くない職種の方が、これをビジネスでも使うのはどうなんだろうとも考えていた。ビジネススーツにも馴染むと評価するリポートも見かけるが、個人的には難しいと思う。確かに高級感ある外装だが、サイズが大きく、デザイン的にもかなりインパクトがあるため、手元の主張が強くなりすぎてしまう気がするのだ。若いビジネスマンがファッションの外しとしてモード系のスーツにチャラリと着けるならまだしも、年配ビジネスマンの正統的なスーツ姿には浮くと思う(もっとも大径の高級スポーツ時計をスーツに着けている人は世の中にいっぱいいるので、あくまで筆者の感想です)。もし自分がドレス方向の装いに合わせるなら、今どきのアンコンジャケットや機能素材のセットアップなど、ややカジュアルな服を選ぶ。インナーも、シャツではなくニットなどを合わせて。

G-SHOCK フルメタルG GMC-B2100D-1AJF クロノグラフ

いずれにしろ、この「GMC−B2100D」は、G-SHOCKの最高峰ブランド「MR−G」にあるフルメタルアナログモデルの「MRG-B2100B」を除けば、今販売されている“カシオーク”の中で最も完成度が高いモデルであることは間違いない。だから久々にG-SHOCKを買う、かつてのGファンがこれを選ぶのは正解。G-SHOCKで10万円オーバーということにビビるかもしれないが、その価格以上のプレシャス感ある佇まいであることは確か。着用して馴染みの飲み屋にでも出かければ、周囲が食いついて鼻が高いだろう。もちろん機能面の猛烈な進化ぶりにも感動するはずだ。

一方、自分のように華奢な腕のオッサンだと、この時計のサイズはやや持て余すかもしれない。Bluetoothとタフソーラーを搭載した最新の高機能モジュールをさらにコンパクト化するのは相当難しいと思うが、機能を多少割愛してもいいので、このデザインと外装の仕上がりでもう一回りか二回り、小ぶりなカシオークが出たらいいのになぁと願う。いや、カシオならきっとやってくれるはずだ。

調べたところフルメタルの従来モデル(GM−B2100)もなかなかのサイズ感(縦49.8×横44.4mm、厚さ12.8mm)。なので現時点では、メタルカバードモデルのミッドサイズ版である「GM−S2100」(縦45.9×横40.4mm、厚さ11mm)あたりが、自分にとってのカシオークのベストバイとの結論に至った。でもやっぱり、バンドまでフルメタルで、なおかつフルアナログ表示のカシオークが欲しい……。カシオ様、本作「GMC−B2100D」の小径化、ぜひご検討をお願いいたします。

テニスとランニングをテーマにした2本の新しい時計は、

ウィンブルドンと来たるパリオリンピックを中心としたいくつかの最近のコラボレーションは、堅苦しい“スポーツウォッチ”のアイデアに対して、より遊び心のあるアプローチを取っている。どちらの新作も、ヴィンテージにインスパイアされたデザインを取り入れながらそれを現代風にアレンジし、スポーツのさりげないヒントを加えている。

これは、私たちが“スポーツウォッチ”と聞いて思い浮かべるステンレススティール製の黒文字盤モデルとはひと味違うが、口コミ第1位のブライトリングスーパーコピー代引き専門店それほど深刻に考える必要はない。では、モーリス・ド・モーリアックとメルシーの楽しいコラボを見てみよう。

モーリス・ド・モーリアック×ラケット ラリーマスター III
maurice de mauriac rallymaster iii racquet
スイスのブランド、モーリス・ド・モーリアックとテニスマガジンのRacquet(ラケット)が再びダブルスを組み、第3弾となるテニスインスパイアのコラボレーションモデル、ラリーマスター IIIを発表した。初代ラリーマスターはローラン・ギャロスで開催された全仏オープンの赤いクレーコートを、次作のラリーマスター IIは全米オープンの青いハードコートをテーマにしていた。今年のモデルは、今週末にウィンブルドン決勝で幕を閉じるグラスコートシーズンの芝生を連想させるオリーブグリーンのダイヤルを特徴としている。

ラケットは、テニスに特化した流行の最先端をゆく季刊誌で、ストーリーテリングとテニス・カルチャーに焦点を当てた内容から多くのファンを獲得している。ラリーマスター IIIは39mm径×12mm厚(ラグからラグまで47mm)のサイズで、内部にはETA 2824-2によく似た自動巻きムーブメント、ランデロン24を搭載している(現代のランデロン社は、みなさんが知っているであろう、スイスの歴史あるかつてのクロノグラフムーブメントメーカーとは関係がない)。

maurice de mauriac rallymaster iii
maurice de mauriac rallymaster iii
モーリス・ド・モーリアックとラケットは、ラリーマスターの各エディションにロサンゼルスのデザイナー、カールトン・デウッディ(Carlton DeWoody)氏を起用した。デウッディ氏は熱心なヴィンテージウォッチマニアであり、ラリーマスター IIIのデザインにはさまざまなヴィンテージウォッチからインスピレーションを得ている。

「この時計が単なる“テーマウォッチ”にならないように、テニス以外にもさまざまな参考資料を探しました」と、デウッディ氏はダイレクトメッセージで語ってくれた。もちろんダイヤルにはネットが描かれているが、実はこれはリップのエキゾチックなレーシングダイヤルに触発されたものだと言う(彼が言っていることについてはこの記事をチェックして欲しい)。

もうひとつのレーシングモチーフは、一部のクロノグラフで見られる“ラリー”式見返しリングにインスパイアされたテンションリングだ。これはテニスから着想を得た、本モデルの名前にちなんだしゃれた表現でもある。ほかのインスピレーションの源は、彼の個人的なコレクションであるホイヤー オータヴィア スキッパーやギャレット マルチクロン ヨッティングなど、カラフルなヨット用インダイヤルであると彼は話している。

maurice de mauriac rallymaster iii watch
ラリーマスター IIIは18Kイエローゴールド(3N)製リューズとダイヤルに加えられたゴールドのアクセントが特徴で、前の2モデルよりもエレガントな仕上がりで、これは前作を意識してアップデートしたものだ。明確にオールイングランド・クラブのグラスコートを参考にしているが、それがわざとらしく感じられない程度に控えめにしている(また、ウィンブルドンの弁護士の目を引かない程度に)。特に、テニスに関する多くの時計が7桁(ロレックス)や8桁(リシャール・ミル)の高価格帯であるのに対し、ラリーマスター IIIは楽しくより手ごろなオプションとなっている。ただし金無垢リューズが原因で価格は2400ドル(日本円で約37万5000円)と、過去2本のラリーマスターよりも400ドル(日本円で約6万3000円)ほど高い。こちらは数量限定で、100本が生産される。

6時位置にあるサインもテニスを連想させる遊び心にあふれていて、“Swiss Made With Love”と記されている。

モーリス・ド・モーリアック×ラケット ラリーマスター III。39mm径×12mm厚(ラグからラグまで47mm)のステンレススティールケースに、ネジ込み式のゴールドリューズを備える。サファイア製シースルーバックで、防水性能は100m。グリーンダイヤルには、テニスボールを模したインデックスとスーパールミノバを塗布。ラリーマスター IIIは、自動巻きランデロン24ムーブメントを搭載し、2万8800振動/時、約40時間のパワーリザーブを持つ。タンカラーのカーフレザーストラップと、ツーピースの“テキスタイルフレックス”ストラップが付属。世界限定100本で、7月2日から予約受付を開始。価格は2400ドル(日本円で約37万5000円)。mdm-watches.comで購入可能。

メルシー・パリとのコラボレーションによるトラックスミス タイムピース
tracksmith timepiece merce collab
ウィンブルドンからイギリス海峡を渡ったところにあるランニングブランド、トラックスミスがメルシー・パリとコラボレーションし、限定モデルのLMM-01を発表した。このトラックスミス タイムピースは、ブレゲ数字と鮮やかな赤い秒針を備えたネイビーブルーダイヤルが特徴だ。ブレゲ数字はヴィンテージの風合いを感じさせる一方で、赤い秒針はその昔レースの正確な時間を計時するために使われていたストップウォッチをほうふつとさせる(トラックスミスが2021年にウィンド・ヴィンテージとコラボレーションしたものと似ている)。モーリス・ド・モーリアックがデウッディ氏と協力したように、トラックスミスとメルシーもヴィンテージディーラーであるエリック・ウィンド(Eric Wind)氏の意見を取り入れた。これらの考え抜かれたヴィンテージタッチは、彼の貢献によるところが大きいだろう。

tracksmith merci timepiece watch
トラックスミス タイムピースは、38mm径×12mm厚(ラグからラグまでは47mm)サイズ。私はメルシーのLMM-H01を身につけているが、その装着感は最高だ。ほとんどのストラップと相性がいいし、ヴィンテージの雰囲気を引き出すためにブレスレットへ付け替えることもできる。こちらのモデルには、タンカラーのカーフスキンレザーストラップが付属する。毎日、手巻きのセリタ製SW210ムーブメントを巻き上げるのも楽しいだろう。ヴィンテージの美学に傾倒して、私たちの祖父母がしていたように毎朝時計を巻くのも一興だ。

同モデルは世界限定100本で、トラックスミス×メルシー・パリのポップアップストアで数本が販売される。残りは7月15日午前10時(米国東部時間)から、トラックスミスのウェブサイトで購入可能になっている。価格は700ドル(日本円で約11万円)で、通常のメルシー LMM-01より少し高い金額だ。

tracksmith merci timepiece watch
トラックスミス タイムピースは、メルシー・パリとのコラボレーションとウィンド・ヴィンテージの監修によって生まれた世界限定100本のモデル。ステンレススティールケースのサイズは38mm径×12mm厚(ラグからラグまでは47mm)。手巻きのセリタ製SW210-1ムーブメントを搭載し、約42時間のパワーリザーブ、2万8800振動/時で時を刻む。ネイビーブルーのダイヤルにはアプライドのブレゲ数字をあしらう。タンカラーのカーフスキンレザーストラップ付属。7月12日よりパリにあるトラックスミス×メルシーショップのポップアップショップにて販売開始、残りは7月15日からtracksmith.comでオンライン販売される。価格は700ドル(日本円で約11万円)。

素晴らしいスポーツウォッチ
テニスプレイヤーであろうとランナーであろうと、単に優れた時計デザインを楽しむだけであろうと、ラリーマスター IIIやトラックスミス タイムピースのような時計を見るのは楽しいことだ。どのスポーツにおいても時間が重要な要素であるというのはありきたりな表現だが、こうした若いブランドがこのようなアイデアをあまりシリアスに捉えていないのは好感が持てる。ラリーマスター IIIは明るくカラフルで、オールイングランド・クラブや美しいヴィンテージクロノグラフをいっぺんに表現しているのが魅力だ。

一方でトラックスミス タイムピースも同様に、ヴィンテージのストップウォッチやカラトラバを自然な形で参考にしている。その上、(比較的)手ごろな価格であるのもポイントが高い。

どちらの限定モデルも、テニスやランニングに情熱を傾ける人々が、その情熱を(おそらく)時計にも注ぐことを可能にする。もしくは、その趣味をクールな新しい方法で表現することができ、それがまた楽しいのだ。

オーデマ ピゲのロイヤル オーク オフショア グランド コンプリカシオンを再考する

約30年が経ち、ロイヤル オーク グランド コンプリカシオンには変わった点もあれば、変わらない点も多い。ただひとつ確かなことは、この時計がとんでもなく最高で素晴らしいということだ。

私の時計仲間たちは、誰かが私に大きな時計を試してみるようすすめると、本能的に否定的な反応を示すことを知っている。私の身長が6フィート7インチ(約2m)だからといって、どうして大きくて不格好な時計をつける必要があるのかと思う。まあ、彼らが本当に言いたかったのは、“私はこの時計をつけこなせないけれど、君ならできるはずだ”ということなのだろう。理解はできるが、それは私が求めたことでも望んでいることでもない。ただし今回は、“私はこれをつけこなせるが、君たちには多分できないだろう”と言える。そしてそう言えることがすごくうれしいのだ。

AP Royal Oak Offshore Grand Comp
これはオーデマ ピゲスーパーコピー代引き 激安(以下、AP)のカタログのなかでも最も希少なモデルのひとつで、ブランドが限定版としてのみ発表するロイヤル オーク グランド コンプリカシオンだ。それだけでなくこの時計はオフショアであり、セミスケルトンデザインが特徴だ。私がこの時計に魅了された理由は、44mm径、厚さ15.7mmのスケルトン仕様で、永久カレンダー、ムーンフェイズ、うるう年表示、スプリットセコンドクロノグラフ、そしてミニッツリピーターまで搭載するというそのとてつもないスペックにある。オリジナルのオフショアが“ビースト”と呼ばれているなら、この時計をどう呼べばいいだろうか。手首を完全に覆い重量を感じさせるこの時計を、北欧神話に登場するヨルムンガンド(自分の尾を食べる別名世界蛇)と名付けることにした。

AP Royal Oak Offshore Grand Comp
思いがけない落とし穴は、“オフショア(沖合)”と名付けられているにもかかわらず、この時計の防水性能が20mしかないことで、これは“岸辺に近い(close to shore)”とでも呼ぶべきか。今日のAPが目指す最低限の防水性能である。ただしこれは、ミニッツリピーターを追加するとどの時計でも同じことが起きる。ケースに可動部品が増えるため、防水性能が低下してしまうのだ。しかし、誰がそれを気にするでだろうか? ミニッツリピーターを搭載しているというだけで、十分に特別なのだから。

2013年、ベン(・クライマー)がSIHHで別バージョンのロイヤル オーク オフショア グランド コンプリカシオンを取り上げた。それ以前の2012年では“通常”のロイヤル オークという形で2本のセミスケルトンバージョンを紹介している。そのため、これは過去11年であまり変わっていない時計に再びスポットライトを当てるようなものだ。しかし、私がロイヤル オーク グランド コンプリカシオンやオフショア グランド コンプリカシオンの実物を見かけたのはたった2回しかない。

Royal Oak Grand Complication
昨年の春、イタリア人ディーラー、クラウディオ・サルヴァティ(Claudio Salvati)氏が初期のセラミック製ロイヤル オーク グランド コンプリカシオンをつけているところをジュネーブで目撃した。

Royal Oak Grand Complication
もうひとつのロイヤル オーク グランド コンプリカシオンは、ドバイウォッチウィークの期間中に見かけた。

そしてこのオフショアで3本目になるが、厳密には“実際に見かけた”わけではない。これは今年の春に開催されたモナコ・レジェンド・グループのオークションに出品されていたものだ。本モデルは推定価格35万から70万ユーロ(日本円で約6045万~1億2090万円)が付けられ、結果45万5000ユーロ(日本円で約7860万円)で落札された。2015年にこの時計のブラックプッシャーバージョンが発表された際の推定小売価格は約74万ドル(当時の相場で約8960万円)であった。つまり、この時計は全体的に不条理という意味でとにかくすごく、非常に高価であり、新品を購入したとして必ずしもいい“投資”にはならないかもしれないということだ(時計を“投資”として考えること自体私は嫌っているが)。それにもかかわらず、私はこの時計に完全に魅了されていたし、今でもそうだ。展示ケースから出してもらうよう何度も頼み、この時計はオークションで見つけられる現代の時計のなかでとてつもなくクールなものだと誰彼構わず熱弁した。その理由は以下のとおりだ。

AP Royal Oak Offshore Grand Comp
APは複雑機構を得意とする長い歴史を持つ。昨年、APの新しいコンプリケーション部門長となったアンヌ-ガエル・キネ(Anne-Gaëlle Quinet)氏とのインタビューでさまざまな複雑時計を紹介したが、今回のストーリーで重要なのは、スプリットセコンドクロノグラフ、ミニッツリピーター、永久カレンダーの3つで構成されるこのグランドコンプリケーションだ。このオフショアは2016年に製造されたが、時計を動かすキャリバーの歴史は1996年にまでさかのぼる。つまり、Cal.2885を搭載する時計は30年前の時計製造技術に基づいているが、APは新デザインでそれを新鮮に保つ方法をみいだしている。この時計がどこから始まったかを見てみよう。

Jules Audemars Grande Complication
Cal.2885を初めて搭載した時計が、ジュール・オーデマ グランド コンプリカシオンだ。

この時計が注目されたのは、スプリットセコンドクロノグラフという特別な複雑機構のためだ。APによれば、ブランドは1880年代から1890年代にかけて1625本の時計を製造し、そのうち300本以上にスプリットセコンド機能を搭載していた。しかし、最初の腕時計が誕生してから1996年までのあいだ、APが製造したスプリットセコンドクロノグラフウォッチは1949年製の1本のみである。今の市場に数多く存在するスプリットセコンドクロノグラフや、永久カレンダーのような複雑機構の時計が多いことを考えると意外に思える。ミニッツリピーターも信じられないほど複雑だ。実際、IWCは現在Cal.7750をベースにしたスプリットセコンドクロノグラフを250万円以下で提供している。しかし、APのグランドコンプリケーション製造において制約となった技術的要因は、(Cal.2120/2800でAPのアイコンとなった)永久カレンダーでもミニッツリピーターでもなく、スプリットセコンドクロノグラフだったのだ。

その1年後の1997年、APはロイヤル オークの25周年を記念して、初めてトゥールビヨンを搭載したグランドコンプリケーションを発表した。当然のことながら、ブランドはこの成功をルノー・エ・パピ(現在はオーデマ ピゲ ル・ロックルとして知られる)の力を借りて実現した。IWC グランド・コンプリケーションにおいてミニッツリピーターの問題を“クリア”したルノー・エ・パピが、Cal.2885の設計に貢献したのである。この時計はアイコニックなプチタペストリーダイヤルが特徴だが、ダイヤルにはセリフフォントで“Grande Complication”と記されるなど、約30年後の今では少し古く感じられる要素もある。ただ長い年月をかけて微妙な変更を加えることで、ブランドはこのモデルを常に新鮮に保ち続けている。

AP 25865
1997年製のAP ロイヤル オーク グランド コンプリカシオン Ref.25865。

裏側からはCal.2885のムーブメントがよく見える。ゴング、クロノグラフ機構など、すべてが現代の視覚的嗜好に合わせてアップデートされている。以前のバージョンでは、イエローゴールド製のローターが使用されており、それらは手彫りで装飾されていた。これはきわめて1990年代的で今ではとても古めかしく見える。現在は、ブリッジの面取りを維持しつつ、より現代的にスケルトナイズされている。ただひとつ、歯車に内角がないことだけは気になる。74万ドル(当時の相場で約8960万円)の時計には期待されるかもしれないが、ここでは見られないのだ。

ロイヤル オークのミニッツリピーターがこれほど早く当たり前の存在になったことは驚きだ。現在、APはロイヤル オークコレクションに4種類、コンセプトラインに1種類のスーパソヌリを展開している。これらのリピーターは素晴らしく、音が大きくて印象的で、手に持っているときよりも手首につけたときのほうが音が大きく聞こえる。まるでマジックのようだ。しかし1997年当時、これらのグランドコンプリケーションはロイヤル オークのケースに初めて搭載されたリピーターであった。それゆえ左側にあるリピータースライドを見ると、“初”の系譜には何か特別なものがあるとしか考えられない。このオフショアは19年後につくられたが、同じキャリバーを使用しているという事実がとてもクールだと思う。

リピーターの音は理論上、音を抑えるはずの重厚なローズゴールドケースにもかかわらず、とても力強く響く。しかし20m防水の“オフショア”であることがこの時計の制約となっているかもしれない。それが私にとっての魅力の一部でもある。私はこのような矛盾が大好きなのだ。水に浸けたくないオフショアというのは、もしかしたら最大の矛盾かもしれない。

前述したように、本当に注目すべきはスプリットセコンドクロノグラフだ。ロイヤル オーク コンセプトや最新のスプリットセコンドクロノグラフ GMTについての記事でこのことに触れたが、ここで簡単におさらいする。このオフショアが製造された当時、APは年間最大13本のスプリットセコンドクロノグラフしか製造できず、それらすべての機構がグランドコンプリケーションに使用されていた。価格に加え、このような時計をコレクションする人が限られていることもあり、こうした時計が3本や4本のセットでつくられた理由のひとつである。

ムーブメントを見ればその理由が分かる。1本のクロノグラフ針を止めながら、ほかの針を動かし続けるために必要なブリッジやレバーの数々は、美しくも混沌とした光景だ。私は時計職人でもデザイナーでもないが、このクロノグラフを機能させるために必要な部品をすべて配置するのがどれだけ難しいかはひと目で分かる。そしてこれこそ、新しいコンセプトがAPにとっていかに革新的であるかを示す好例でもある。

コンセプトに関する記事で述べたように、(RD#4から受け継がれた)本モデルにおける最大の功績はスプリットセコンド機構とローターの再構築である。スプリットセコンド機構はセンターホイールをつかんでクロノグラフ針の一方(または両方)を止めるが、以前はこれをローターとベアリングの下に配置し、ローターが自由に回転できるようにしていた。しかし、これらの機構を重ねると厚みが増してしまう。そこでAPの新しいデザインでは、これらの機構をローターベアリングの内部に収めることで構造を簡素化し、より薄いプロファイルを可能にしたのだ。

AP ロイヤルオーク コンセプト スプリットセコンド クロノグラフ GMT ラージデイト 43mm。

こうした変更やスーパソヌリの革新性により、APが密かにこれらのイノベーションをすべて統合している可能性がある。特に、永久カレンダームーブメントの2120廃止(ジョン・メイヤーの永久カレンダーとともに発表された)に続く、新しいグランドコンプリケーションの開発を密かに進めているかもしれない。すでにRD#4でスーパーソヌリとスプリットセコンドの組み合わせを見ているので、これは非常に現実味がある。その間も、このような時計はオーデマ ピゲの最高傑作であることに変わりはない。

この特別な時計には、私が本当に気に入っている細かいディテールがたくさんある。ダイヤルは特定の光のもとで“反転”することで、ムーブメントを垣間見せながらも視認性を確保している。少し傾けて影を捉えると、セミスケルトンダイヤルを通して内部が見える。確かに大きくて重い時計だが、これをつけていると少しカッコよく感じるのは嘘ではない。オークションプレビューが行われる会場の少し暗い場所に足を踏み入れると、まるでクリスマスツリーのように夜光が光るのを見て驚いた。それはその瞬間まで見落としていたディテールであり、頭をかしげながらも思わず笑みがこぼれた。暗闇でスケルトンのグランドコンプリケーションを読みたいが、チャイムを鳴らしたくない人であれば、APはそのニーズを満たしている。

ロイヤル オーク グランド コンプリカシオンは、もはやAPのトップに君臨していない。そのタイトルはRD#4 スーパーコンプリケーションの登場によって(大きく)奪われてしまった。しかし、ロイヤル オークにはやはり何か特別な魅力がある。

この時計は万人向けではない。正直なところ、中古市場で約50万ドル(日本円で約7940万円)という“お買い得”なモデルなので、ほとんどの人にとって現実的ではないだろう。無限の予算を持ち、無意味で幻想的なもの、存在すること自体が目的のもの、すべての論理に反する時計を楽しめる人だけが、この時計の真価を理解できるのだ。そして、サイズに関係なくどんな時計でもつけこなせる手首(と体格)を持つ人も。どうやら私はその多くの条件に当てはまるようだ。ただひとつ、予算という点を除いて。

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