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セイコー SBDJ059 “ネイバーフッド” プロスペックス ダイバースキューバ 42.8mm ソーラーV157が新登場。

セイコー SBDJ059 “ネイバーフッド” プロスペックス ダイバースキューバ 42.8mm ソーラーV157が新登場。

「タキシン」ことヴィンテージウォッチを愛する滝沢伸介さん率いる「ネイバーフッド」と、セイコープロスペックスのコラボレーションモデルが12/15にリリースされます。

スーパーコピー時計代引き 激安サイトこちらは前回のコラボレーションモデル SBDY077。

ネイバーフッドらしいブラックが基調のイカついダイバーズウォッチです。

退色したイメージのグレーベゼルもヴィンテージ好きのタキシンさんらしい。

で、今回のプロスペックス ダイバースキューバ SBDJ059 は、更にシンプルなカラーリングで「武骨」さが強調されました。

ムーブメントにはソーラークォーツのキャリバーV157を搭載、セカンドウォッチに良いスペックです。

本格仕様の200m潜水用防水で、ケースの大きさは42.8mmとかなりゴツめ。

ブラックコーティングされたスティールブレスレットとポリエステル替えバンドを楽しめます。

セイコーウォッチサロンとネイバーフッドなどで購入可能で、価格は106,700円、1200本限定です。

ネイバーフッドでは12月15日のお昼の12時から販売開始。

他にもネイバーフッドの腕時計は面白いのがありますね。

SBDJ059


SBDJ059
プロスペックス Diver Scuba
106,700 円(税込)
2023年12月15日 発売予定
NEIGHBORHOOD Limited Edition
国内限定1,200本
セイコーウオッチサロン専用モデル

Specifications
ムーブメント
キャリバーNo V157
駆動方式 ソーラー
精度 平均月差±15秒
駆動期間 フル充電時約10ヶ月間
石数 2石
機能
過充電防止機能 即スタート機能 カレンダー(日付)機能つき
ケース・バンド
ケース材質 ステンレス
ケースサイズ 横:42.8mm 厚さ:10.7mm 縦:49.2mm
ガラス材質 サファイア
ルミブライト あり(針・インデックス・ベゼル)
中留 ワンプッシュダイバーエクステンダー方式
時計仕様
防水 200m潜水用防水
耐磁 あり
重さ 167.0g
その他特徴
裏ぶた「LIMITED EDITION」表記 裏ぶたシリアルナンバー入り 逆回転防止ベゼル
ねじロック式りゅうず ポリエステル替えバンドつき ダブルロック中留 スクリューバック

NEIGHBORHOOD

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Seiko Prospex Diver Scuba NEIGHBORHOOD Limited Edition
¥106,700
AVAILABLE : DEC.15 12PM JST→こちらから

SEIKO PROSPEXの本格ダイバーズウオッチをベースに、トーンを抑えたダークカラーの表面加工を施したメタル製ケースと、オリーブドラブカラーのベゼルで組んだコラボレーションモデル。ハニカムモチーフのダイヤルやインデックス等、アンティークスポーツモデルを彷彿とさせるディティールを搭載。裏蓋にはロゴをマーキング。200m空気潜水用防水、駆動方式はソーラーを採用。プリセットのメタルバンドの他、オリジナルのNATOベルトを付属。

まとめ


いかがでしょうか?

セイコー SBDJ059 “ネイバーフッド” プロスペックス ダイバースキューバ 42.8mm ソーラーV157 ¥106,700-」でした。

良いですね、タフな仕様なので災害時にも活躍しますし、ネイバーフッドファンは毎日着けてもOK。

実際にダイビングされる方でもOKですし、オジサンのセカンドウォッチでもOK、ソーラークォーツで電池交換要らずなので便利だと思いますよ。

42.8mmあるのでそこそこ大きいのとセイコープロスペックスなので重いのと、10万円ですから学生には厳しいので、ガタいの良い20代30代の男性にオススメです。

ネイバーフッド好きでも、そうじゃなくとも是非。

今回は特にセイコーでも注目度が高かったモデルを中心に紹介する。

今年はセイコーブランドの100周年の年ということもあり、発表された時計にも節目を祝うムードや過去作の復刻版などが多く見られた。

セイコーが発表した限定モデル15本を紹介!
セイコーは1881年に服部時計店として創業して以来、「常に時代の一歩先を行く」という創業者・服部金太郎の信条を貫き、革新を続けてきた。その歩みの中、1924年に初めて発表された腕時計にはSEIKOの名が冠されている。

その記念すべき年から100周年を迎えた2024年、これまでの100年に感謝の気持ちを示し、笑顔であふれる次の100年を目指して、セイコーはこれからも人々と社会に信頼と感動をもたらすブランドであり続けたい、という気持ちを限定モデルで表現した。スーパーコピー時計 Nランク代金引換専門店今回はその中から主だった15本を紹介する。

100周年を記念して設置されたキャッチコピーは「時計をつくり、文化をつくった」である。根幹にあり続けるものづくりへの真摯な姿勢と革新的技術の積み重ねが現在のセイコーの地位を確固たるものにしている。

セイコー アストロン「Nexterシリーズ」とセイコー プレザージュ「Sharp Edged Series」
セイコー アストロン プレザージュ

セイコー アストロンとセイコー プレザージュから発表されたのは、JAL国際線就航70周年を記念したコラボレーション限定モデルだ。日本国内のみでの展開でNexterシリーズの「SBXC149」「SBXY075」がそれぞれ限定500本発売された。Sharp Edgedシリーズの「SARF25」は限定300本での展開だった。全モデルに共通してJALのロゴカラーである鮮やかな赤色がアクセントカラーとして採用されている。

 セイコー アストロンの2本はいずれのモデルのダイアルにも滑走路を連想させるアスファルト調の型打ちパターンが施され、フライト直前の高揚感が表現されている。限定モデルならではの意匠としては通常ベゼル上の表記は東京「TYO」、ロサンゼルス「LAX」だが、戦後初のJAL国際線の発着地点である東京国際空港(HND)とサンフランシスコ(SFO)の空港コードへと変更されている特別仕様である。

セイコー アストロン プレザージュ
セイコー アストロン「Nexterシリーズ」SBXC149
GPSソーラー(Cal.5X53)。Tiケース(直径43.1mm、厚さ12.2mm)。10気圧防水。国内限定500本。30万8000円(税込み)。数量限定のため、生産終了。
セイコー アストロン プレザージュ
セイコー アストロン「Nexterシリーズ」SBXY075
電波ソーラー(Cal.8B63)。Tiケース(直径42.7mm、厚さ11.4mm)。10気圧防水。国内限定500本。18万7000円(税込み)。数量限定のため、生産終了。
 裏蓋にはJALとSEIKOのダブルロゴに加え「LIMITED EDITION」の文字と限定番号が刻まれている。

 本作のダイアルはSharp Edgedシリーズを象徴する「麻の葉紋様」が施されており、JALとセイコーに共通する日本独自の美意識を表現している。ホワイトのグラデーションは雲を連想させ、雄大な空の旅を表現している。ベゼル部分の表示板はJALのコーポレートカラーである黒色のアルミニウムが採用され、アクセントとして3時位置のパワーリザーブインジケーターとGMT針、ダイアルリング下部が赤く彩られている。

 裏蓋はトランスパレント仕様となっており、特別仕様であることを示す「LIMITED EDITION」の文字とシリアルナンバーが刻まれ、中央にはJALのロゴがプリントされている。

セイコー アストロン プレザージュ
セイコー プレザージュ「Sharp Edged Series」SARF025
自動巻き(Cal.6R64)。29石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。SSケース(直径42.2mm、厚さ13.7mm)。10気圧防水。国内限定300本。18万7000円(税込み)。数量限定のため、生産終了。
セイコー プレザージュ カクテルタイムシリーズ STAR BAR限定
セイコー プレザージュ カクテルタイム

 銀座、日比谷、京都に計4店舗あるSTAR BARを運営する岸 久は一般財団法人「カクテル文化振興会」の理事長も務める。バーテンダーとして初めて「卓越した技能者(現代の名工)」の表彰を受け、2014年には黄綬褒章を受章している。

セイコー プレザージュ カクテルタイム

(左)セイコー プレザージュ「カクテルタイム STAR BAR限定モデル」SARY239
自動巻き(Cal.4R35)。23石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約41時間。SSケース(直径40.5mm、厚さ11.8mm)。5気圧防水。世界限定9000本(うち国内500本)。7万1500円(税込み)。 数量限定のため、生産終了。
(右)セイコー プレザージュ「カクテルタイム STAR BAR限定モデル」SRRW002
自動巻き(Cal.2R05)。21石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約40時間。SSケース(直径30.3mm、厚さ10.9mm)。5気圧防水。世界限定5000本(うち国内300本)。7万3700円(税込み)。数量限定のため、生産終了。
 本作は岸 久が商品開発アドバイザーとして携わっている。東京の夕暮れの空にインスピレーションを得ており、刻々と表情を変えていく空をグラデーションで表現している。セイコープレザージュとのコラボレーションのために作った新作カクテルは「Purple Sunset」と「Pinky Twilight」と名付けられ、それぞれの色をダイアル上でも表現している。

「Purple Sunset」をイメージした「SARY239」は夕日の赤みを残しながら薄暗くなる日没頃の空、「Pinky Twilight」をイメージした「SRRW002」は日没に差し掛かりながら淡く輝く空の様子が描かれている。

SBXC156 SEIKOブランド100周年記念 服部金太郎限定モデル
セイコー アストロン ネクスター

 セイコーブランド100周年を記念した本作は「輝き」をコンセプトに、夜の地球の情景に着想を得たデザインである。オールブラックのケース・ブレスレットと放射状パターンを施したグラデーションダイアル、イエローゴールドカラーのアクセントで、漆黒の空間に浮かび上がるきらびやかな夜の地球の美しさを表現している。ベゼル部分は多面カットを施したセラミックベゼルと、多角形状のチタン製の飾り縁を組み合わせた二体構造にすることにより、一層輝きを放つデザインとなっている。

 限定モデルならではの特別仕様として、セラミックスをブレスレットの中央の列とリュウズの先端に採用している点、裏蓋には創業者服部金太郎が1900年(明治33年)に登録した商標「丸角Sマーク」を立体的にレイアウトし、服部金太郎の理念「ONE STEP AHEAD OF THE REST(常に時代の一歩先を行く)」と「KINTARO HATTORI」をマーキングしている。付け替え用の強化シリコン製ストラップと丸角Sマークのピンバッジが同梱された特製ボックスが付属している。

セイコー アストロン ネクスター
セイコー アストロン「ネクスター 限定モデル」SBXC156
GPSソーラー(Cal.5X83)。Tiケース(直径43.4mm、厚さ14.1mm)。10気圧防水。44万4000円(税込み)。世界限定1000本(うち国内600本)。数量限定のため、生産終了。
満点の星々を表現したセイコー アストロン「Starry Sky」シリーズ
セイコーアストロン「Nexter」シリーズ

ライトブルーの型打ちダイアルで無限に広がる星々の輝きを表現している。「Starry Sky」限定モデルとしては初めて、デュアルタイム表示機能と1/20秒ストップウォッチ機能を備えるGPSソーラームーブメントを搭載したモデルだ。従来のモデルよりもタイムトランスファー機能に要する時間が大幅に短くなった点や充電効率が向上した。

セイコー アストロン「Nexter」Ref.SBXC157
セイコー アストロン「Nexter」SBXC157
ソーラー電波。Tiケース(直径43.3mm、厚さ13.4mm)。10気圧防水。世界限定1500本(うち国内500本)。28万6000円(税込み)。数量限定のため、生産終了。
セイコーアストロン「Nexter」シリーズ
セイコー アストロン「Nexter」SBXD027
流れるようにつながるブレスレットと8角形のベゼルがスタイリッシュなGPSソーラーモデル。ライトブルーのダイアルには、星をモチーフとした型打ちパターンが施され、見る角度によって表情を変える。ソーラー電波。Tiケース(直径41.2mm、厚さ12mm)。10気圧防水。世界限定1500本(うち国内500本)。25万3000円(税込み)。数量限定のため、生産終了。
 ケースとブレスレットには、軽量で錆びにくいチタン素材を採用することで軽快な装着感を実現するとともに、表面には傷が付きにくいダイヤシールドを施している。また、ブレスレットの中留にはブレスレットの長さを簡単に微調整できるスマートアジャスター機構を採用している。8角形のベゼルがスタイリッシュな「SBXD027」は流れるようにつながるブレスレットのデザインも特徴的だ。

 同シリーズからは薄型ケースを採用したソーラー電波モデルからも2種が発売された。ケースとブレスレットには軽量かつ耐食性に優れたチタンが採用されている。それぞれ、ケースバックには限定数を示すシリアルナンバーが刻まれている。見る角度によって表情を変え、広大な夜空に瞬く星々の力強い輝きが表現されている。

セイコーアストロン「Nexter」シリーズ
セイコー アストロン「Nexter」SBXY077
ソーラー電波。Tiケース(直径42.1mm、厚さ14.6mm)。10気圧防水。国内限定600本。14万8500円(税込み)。数量限定のため、生産終了。
セイコーアストロン「Nexter」シリーズ
セイコー アストロン「Nexter」SBXY079
ソーラー電波。Tiケース(直径39.6mm、厚さ9.5mm)。10気圧防水。国内限定600本。14万8500円(税込み)。数量限定のため、生産終了。
キングセイコー SEIKOブランド100周年記念限定モデル
キングセイコー「SDKA023」
キングセイコー「SDKA023」
自動巻き(Cal.6L35)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。SSケース(直径39.4mm、厚さ9.9mm)。5気圧防水。39万6000円(税込み)。世界限定700本。39万6000円(税込み)。数量限定のため、生産終了。
「キングセイコー」からは1969年発表のヘリテージモデルを進化させたセイコーブランド100周年記念限定モデルが発表された。1970年代的な意匠を組み込んだ新デザインの多列ブレスレットを備えている。「キングセイコー」は1961年に登場し、1970年代にかけて国産機械式腕時計の発展を牽引するコレクションとして人気を博すものの、長らく休止状態となっていた。

 2021年にキングセイコー発表60周年を迎え「KSK」と呼ばれる1965年のモデルを復刻した限定モデルが発表され、2022年より「キングセイコー」として復活したコレクションである。クラシカルな雰囲気をまといつつ、エッジの効いた個性的なデザインを現代基準の高い外装品質でまとめ、実用性の高さも相まって人気を集めている。

 本作はケースのシェイプが特徴的だ。フチに向かって薄くなるクッション型ケースでポリッシュされた多列ブレスレットがレトロな雰囲気を持つ。デザインソースは1969年発売の「45KS」がベースとなっており、セイコー現行機種の中で最薄の9.9mmの自動巻きハイビートムーブメントCal.6L35が搭載されている。

 限定モデルは次の100年にわたって飛躍を続けていくことを目指し、2024年の干支である辰(龍)が天高く飛翔する姿にその願いを込めたデザインとなっている。ダイアル部分には繁栄を意味する龍の鱗模様を新規の型打ちパターンで表現し、そのカラーは生命の源であり、象徴的なライトブルーグリーンが採用されている。

セイコー 5 ヘリテージデザイン復刻 限定モデル
セイコー 5スポーツ

「セイコー 5スポーツ」からは1960年代後半〜1970年代前半に人気を集めたモデルが復刻された。ブランド創成期のヘリテージモデルをベースとし、ケース形状、ベゼル、ダイアル、ブレスレットの各デザインを受け継いでいる。

 注目点はセイコー5のアイコンである盾に刻まれた「5」のマークを当時のデザインのまま復刻した点である。ダイアルやベゼル上のインデックスは四角形で、時分針の形状とマッチしており、幾何学的なデザインにまとめられているため、1970年代のトレンドであるレトロフューチャーを感じさせる。ここにスカイブルーで「スポーツ」のロゴが配されている。艶消しのブレスレットはスポーティーな印象もあり、歴史を感じながらも現代の感覚にも合う作品となっている。ダイアルカラーはシルバーとブラックの2モデルが発表された。

セイコー セイコー5スポーツ

(左)セイコー 5スポーツ「ヘリテージデザイン復刻限定モデル」SBSA269
自動巻き(Cal.4R36)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約41時間。SSケース(直径38.5mm、厚さ12.4mm)。10気圧防水。各世界限定9999本。5万9400円(税込み)。
(右)セイコー 5スポーツ「ヘリテージデザイン復刻限定モデル」SBSA271
自動巻き(Cal.4R36)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約41時間。SSケース(直径38.5mm、厚さ12.4mm)。10気圧防水。各世界限定9999本。5万9400円(税込み)。
LUKIA Grow 2024ホリデーシーズン限定モデル
LUKIA Grow 2024ホリデーシーズン限定 Ref.SSWA004、SSWA010

(左)セイコー「LUKIA Grow 2024ホリデーシーズン限定」SSWA004
クォーツ(Cal.4N30)。SSケース(縦27.5×横23.1mm、厚さ7.6mm)。10気圧防水。11万円(税込み)。限定400本。
(右)セイコー「LUKIA Grow 2024ホリデーシーズン限定」SSWA010
クォーツ(Cal.4N31)。SSケース(縦28.1×横22.8mm、厚さ7.7mm)。10気圧防水。8万2500円(税込み)。限定300本。
 

 2024年の「LUKIA Grow」のテーマは「開花」だった。ふっくらとした花びらが魅力的な芍薬が開花する様子を時計全体で表現したモデルが登場した。小ぶりのケースに本作で初めて採用された新たなピンクゴールドカラーである「Silky Pink」やラボグロウンダイヤモンドの輝きを組み合わせ、可憐な手元を演出する。

 セイコー ルキアは1995年に誕生し、現在はしなやかに成長していく女性を花に見立て、花をデザインソースとした「LUKIA Grow」とビジネスシーンにもマッチする「Essential Collection」のふたつのコレクションを展開している。本作は「Lukia Grow」のラインから発表されたホリデーシーズン限定モデルである。ダイアル部分は白蝶貝で、ケースやブレスレットの柔らかな「Silky Pink」の色合いはホリデーシーズンにふさわしい華やかさだ。

セイコー プレザージュ カクテルタイムシリーズ STAR BAR限定 -Night-time Tokyo-
セイコー プレザージュ STARBAR

 前述の「銀座STAR BAR」とのコラボレーションモデルは2017年以降毎年作られ、好評を博しているシリーズだ。その最新作として2024年10月11日に発売されたのが岸 久氏考案のオリジナルカクテル「Night-time Tokyo」をイメージした「SARY245」と「SRRW003」で、都会の洗練された夜のきらめきを、繊細な型打ち模様と中心にかけてほんのりと明るくなっていくグレーグラデーションをかける巧みな技術でダイアル上に再現している。イエローゴールドの針、インデックスが生み出すコントラストは高層ビル群が立ち並ぶ東京の夜景を連想させる。

 ケース直径40.5mmサイズと30.3mmサイズが展開されているため、ペアウォッチや贈り物の選択肢としても適しているコレクションとなっている。裏蓋には数量限定モデルの証しである「Limited Edition」の文字とシリアルナンバーが刻印され、STAR BAR限定モデル専用のスペシャルボックスに収められているほか、モチーフとなったオリジナルカクテル「Night-time Tokyo」のレシピカードが添えられている。

セイコー プレザージュ STARBAR

(左)セイコー プレザージュ「SARY245」
自動巻き(Cal.4R35)。23石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約41時間。SSケース(直径40.5mm、厚さ11.8mm)。5気圧防水。世界限定9000本(うち国内500本)。7万1500円(税込み)。
(左)セイコープレザージュ「SRRW003」
自動巻き(Cal.2R05)。21石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約40時間。SSケース(直径30.3mm、厚さ11.0mm)。5気圧防水。世界限定6000本(うち国内300本)。8万3600円(税込み)。
セイコープレザージュ ポータークラシック 限定モデル「ローレル」
セイコー プレザージュ ローレル

 100年を超えるセイコーの腕時計づくりの伝統を継承し、世界に向けて日本の美意識を発信する時計ブランドであるセイコー プレザージュからは衣類や鞄などで知られる日本のブランド、ポータークラシックとコラボレーションした限定モデルが登場した。本コラボレーションに向け、セイコープレザージュはポータークラシックの会長である吉田克幸氏と、代表取締役である吉田玲雄氏を交えて商品開発の議論を進めた。

 キーコンセプトとなったのはクラシックという概念。議論を進めるうち、吉田父子がブランド設立以来掲げる「世代を超えて愛されるもの」への強い思いが、日本の職人芸や伝統技術を機械式腕時計を通して世界に発信するセイコー プレザージュと共通していることが分かったという。そんな中、デザインソースに選ばれたのは国産初の腕時計である「ローレル」だった。黒琺瑯ダイアルの温かみ、長く色褪せず美しい色合いを保ち続ける独特の存在感は時代を超えて愛される要素がある。

セイコー プレザージュ ローレル
セイコー プレザージュ「クラフツマンシップシリーズ ポータークラシック コラボレーション限定モデル」Ref.SART005
自動巻き(Cal.6R5H)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径35mm、厚さ12.3mm)。5気圧防水。世界限定500本(うち国内250本)予価31万200円(税込み)。
 オリジナルの「ローレル」では秒針が配されていた6時位置には、24時間表示のサブダイアルが配置され、裏蓋にはポータークラシックの創業当時のロゴとシリアルナンバーがマーキングされている特別仕様となっている。このモデルに合わせ、コードバン製の引き通しストラップが開発され、黒いストラップの他に、付け替え用の茶のストラップも付属する。また、通常のストラップよりも穴の数が増やされているため、長さの調整域が広く、ユニセックスで使用することができる。

パリオリンピックで連覇を果たしたスケートボーダー堀米雄斗選手とのコラボレーションモデル
セイコー 5スポーツ 堀米雄斗 限定モデル Ref.SBSA277

 今年はパリオリンピックが開催され、日本人選手の活躍も多く見られた。東京オリンピックに続きスケートボードストリートで連覇を成し遂げた堀米雄斗選手はセイコーと2021年からコラボレーションモデルを発表し続けている。過去に発表されたモデルはいずれもストリートファッションの要素が強いダイバーズのデザインで、裏蓋に堀米選手のサインが記されている点にあったが、本作は堀米雄斗選手自身が好きだというヴィンテージ調のデザインとなっている。

 ダイアルの6時位置と裏蓋には堀米家の家紋である鷹の羽紋が配され、アラビア数字インデックスはベージュカラーで示され、秒針の先は赤く彩られている。ミリタリーの要素も組み込まれ、レトロな印象もありシックなデザインとなっている。世界限定4000本が生産されるうち、日本での販売は500本を予定しているという点からも海外を拠点に世界中に多くのファンを持つ堀米選手の人気が窺える。

セイコー 5スポーツ 堀米雄斗 限定モデル Ref.SBSA277
セイコー 5スポーツ「堀米雄斗 限定モデル」Ref.SBSA277
自動巻き(Cal.4R36)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約41時間。SSケース(直径39.4mm、厚さ13.2mm)。10気圧防水。世界限定4000本(うち国内限定500本)。5万5000円(税込み)。
オランダ発のプレミアムデニムブランドDENHAMとのコラボレーションモデル
セイコー 5スポーツ DENHAM SKXシリーズ

 本作はセイコー 5スポーツの中でも特に世界的に人気の高い「SKX」シリーズをベースに複数のインディゴカラーをベゼル、ダイアル、ストラップに採用した限定モデルである。デザインコンセプトはジーン・メーカーズ・ウオッチであり、通常のSKXモデルのダイアルの12時位置のインデックスは逆三角形だが、デンハムのニットやカットソーの裾にあしらわれる正三角形のトライアングルロゴが採用されている。また、アクセントカラーにレッドリベットを表現した赤い秒針、ナイロンストラップとダイアルリングにはデニムを連想させるステッチのデザインが施されている。

 裏蓋には限定モデルの証しである「LIMITED EDITION」の文字とシリアルナンバーが配置されるほか、デンハムの象徴的なシザースロゴTO同ブランドのコンセプトである「THE TRUTH IS IN THE DETAILS(細部に見出される真実)」がプリントされている。

セイコー 5スポーツ DENHAM SKXシリーズ
セイコー「セイコー 5スポーツ デンハム コラボレーション限定モデル」Ref. SBSA281
自動巻き(Cal.4R36)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約41時間。SSケース(直径42.5mm、厚さ13.4mm)。10気圧防水。世界限定2000本(うち国内250本)。5万9400円(税込み)。
ライフスタイルブランド「HUF」とのコラボレーションモデル
セイコー 5スポーツ「HUF コラボレーション限定モデル」SBSA279

 2022年にプロスケートボーダーのキース・ハフナゲルによって設立された「HUF」はスケートボーディングとストリートカルチャーのスピリットを取り入れたライフスタイルブランドで、セレクトショップから始まり、キース自身がスケートボードとストリートカルチャーの精神を表現するブランドに創り上げ、現在では多方面からリスペクトを受ける、スケート&ライフスタイルブランドとして成長を遂げた。

 2022年にコラボレーションモデル第1弾が発表され、第2弾となる本作は1960年代後半に人気を博した「セイコー 5スポーツ」のヘリテージデザインに着想を得て、HUFがカラーリングをアレンジしている。アクセントとなるのはHUFのブランドフィロソフィーを示す「HUFグリーン」だ。鮮やかなこのグリーンカラーはシースルーバックの裏蓋にも採用されており、スペシャルボックスとオリジナルステッカーが付属する。

セイコー 5スポーツ「HUF コラボレーション限定モデル」SBSA279
セイコー 5スポーツ「HUF コラボレーション限定モデル」SBSA279
自動巻き(Cal.4R36)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約41時間。SS(直径42.5mm、厚さ13.4mm)。10気圧防水。世界限定7000本(国内1000本)。5万1700円(税込み)。
TicTAC別注モデルの「セイコー5スポーツ」4thダイバー
セイコー 5スポーツ SKX スポーツスタイル
 本作は1990年代後半、欧米を中心にブームを巻き起こしたSEIKOのダイバーズウオッチ「SKXシリーズ」の起源となった1980年代の「4thダイバー」と呼ばれるモデルの秒針やインデックスのデザインをオマージュしたものとなっている。カラーリングはオレンジボーイの愛称で親しまれているアーカイブモデルを踏襲し、どこか懐かしい雰囲気に仕上がった別注品だ。

 SKXはセイコーのエントリーダイバーズの品番の頭文字からSKXの愛称で親しまれているモデルだ。4番目のダイバーズ「4thダイバー」の特徴的なダイアルレイアウトを踏襲し、角型のインデックスと秒針先のルミブライトを採用しており、インデックスは立体的な表現で質感を高めている。全国で展開する時計のセレクトショップ「TicTAC(チックタック)」の別注品である。

セイコー 5スポーツ SKX スポーツスタイル
セイコー 5スポーツ「TicTAC別注モデル」SBSA265
自動巻き(Cal.4R36)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約41時間。SS(直径42.5mm、厚さ13.4mm)。10気圧防水。世界限定7000本(国内1000本)。4万1800円(税込み)。
オンタイム・ムーヴ別注モデルの「セイコー5スポーツ」SKXアーカイブモデルカラー
セイコー 5スポーツ SKX スポーツスタイル オンタイム・ムーヴ

 限定モデルや有名ブランド最新モデルといった時計を取りそろえるウォッチショップであるオンタイム・ムーヴの別注モデルは1982年に発売され、世界中で愛された「SKXモデル」のアーカイブカラーに焦点を当ててオマージュしたスペシャルなモデルだ。当時ネイビーボーイの愛称で親しまれたアーカイブカラーの濃いネイビーダイアルが採用されている。ダイアル部分には別注ならではのブラッシュアップも施されており、当時印刷だったインデックスをエンボス仕上げの立体的なインデックスとし、秒針の先端にはオリジナルを再現した丸形状のルミブライトを採用し、夜間も視認性が高い。

ロレックスの「オイスター パーペチュアル GMTマスター Ⅱ」の、左リュウズのモデルを着用レビューする。

ロレックス“レフティ”こと「GMTマスターII」Ref.126720VTNRを着用レビュー! 文句なしに良い時計だが……ムーブメント、外装ともに「良い時計」と評しつつも、この時計オタクが気になる点とは?

ロレックス「オイスター パーペチュアル GMTマスター Ⅱ」の“レフティ”を着用レビュー!
 年末のインプレッションとして手渡されたのは、ロレックス「オイスター パーペチュアル GMTマスター Ⅱ」Ref.126720VTNRである。リュウズを左に設けた本作は、基本的に左利きの人が、右手に着ける時計だ。ムーブメントをずらして入れただけに見えるが、実はそうでないのである。ロレックスの常で非常によくできた時計。ただし、残念ながら、装着感は筆者の好みでなかった。

ロレックススーパーコピー時計 Nランク代金引換専門店「オイスター パーペチュアル GMTマスターⅡ」Ref.126720VTNR
自動巻き(Cal.3285)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径40mm)。100m防水。

左利き用の時計を作るのは案外難しい
リュウズを9時位置に設けた時計はしばしば見られる。ジンの「EZM3」、パネライの「ルミノール」シリーズの“レフティ”、タグ・ホイヤーの「タグ・ホイヤー モナコ」など。ジンは誤操作を防ぐためだが、それ以外の時計は、左利きの人が右腕に着けることを想定して、左リュウズになっている。作り方は簡単で、ムーブメントを180度回転させるだけ。しかし、真面目に作ろうと思ったら意外と大変なのだ。

機械式時計には、姿勢差誤差という問題がつきまとう。例えば、リュウズを下にした場合と、上にした場合で精度は大きく変わるのだ。そのため多くの時計メーカーは、リュウズ上の状態での精度を捨て、リュウズ下での精度を改善するよう時計を調整する。実際のところ、リュウズを上にした状態で時計を使うことはほとんどないためだ。

ムーブメントの位置を180度ひっくり返すと、普段使わないリュウズ上の精度がむしろ重要になる。右腕に着ける場合は問題ない。しかし左腕に着ける場合、リュウズ下が下方向になるため、精度は大きく変わってしまうだろう。いわゆる“レフティ”を作るのが難しい理由だ。着ける腕が変わって、精度が大きく変わるようでは実用時計とは言えないだろう。ではロレックスのGMTはどうなのか?

どの姿勢でも精度はほとんど変わらない
ロレックス GMT レフティ オイスター パーペチュアル GMTマスターⅡ Ref.126720VTNR

『クロノス日本版』編集部自前のタイムグラファーで着用中のGMTマスターIIを実測する広田。果たして精度のほどは……?
今回のテストにあたって、筆者はロレックスを意地悪くタイムグラファーにかけてみた。そのデータは以下の通り。

文字盤上:260度 +004秒 0.1ms
文字盤下:255度 +004秒 0.1ms
9時上:224度 -001秒 0.1ms
6時上:227度 +000秒 0.1ms
3時上:247度 +002秒 0.1ms
12時上:216度 +001秒 0.0mw

※前から振り角、歩度(精度)、片振りを記載。

いずれも主ゼンマイをフル巻きした状態での数値である。ゼンマイがある程度解けた状態でも計測したが、振り角以外の数値は大きく変わらなかった。ムーブメントの精度は非常に良い。

そもそもロレックスのムーブメントは、テンプの振り角を上げないようにしている。理由のひとつは、テンプの「振り当たり」を防ぐため。振り角が上がると時計の精度は安定するが、上がりすぎるとむしろ極端に進んでしまうのである。そのためロレックスは振り当たりを避け、その代わり、低い振り角で精度を出せるような味付けにしている。テストした個体もロレックスの常で振り角は低め。しかし、きちんと精度が出ている。しかも、ロレックスの自動巻きは巻き上げ効率が高いため、腕に巻いている限りは、高い精度を維持し続けるだろう。

加えてこのムーブメントは、姿勢差誤差が極端に小さい。つまり、左利きの人が右腕に着けても、右利きの人が左腕に着けても、精度に大きな違いはないだろう。ロレックスが強いて「左利き用」と宣伝しない理由も納得だ。この時計は、利き腕を選ばないぐらい、精度が安定しているのである。左腕に着けても、これなら全く問題ないだろう。

え、日付表示は瞬間切り替えなの?

ねじ込み式リュウズのねじ込みを解除し、主ゼンマイの巻き上げ、1段引きで時針の単独操作、2段引きで時分針操作を行うことができる。
 不勉強はお詫びして、今までの記事を訂正いたします。筆者はロレックスのGMTは日付が瞬時送りでないと思っていた。しかし本作が搭載するCal.3285は、日付が瞬時に切り替わる。この個体の場合は、11時59分に瞬時に切り替わった。GMTウォッチで日付の瞬時送りが付いているのは非常に珍しいが、あった方が便利なのは間違いない。時間をかけて瞬時送りのバネをチャージするにもかかわらず、針を先に進めた時、または逆戻しした時の感触は驚くほど滑らかだ。機能が増えるほど感触が悪くなる、あるいはムラが出るという常識は、ロレックスには当てはまらないようだ。かなり凝った機構を載せていると予想できるが、手触りはそれを感じさせない。

残念ながら、「ここ」がイマイチ
ロレックス GMTマスターII

ケースとブレスレットはポリッシュ・ヘアライン仕上げがコンビネーションされている。
外装の出来も比類ない。フラッシュフィットとケースの噛み合わせはそれこそ完璧だし、セラミックスをあしらった回転ベゼルも、簡単には傷が付きにくい。加えて言うと、ブラックとグリーンの色の境目も、非常に明瞭である。彩色したセラミックリングの半分を化学処理でブラックに変えて作られるロレックスのセラミックベゼルは、かつて色の境目がかなり曖昧だった。しかし本作では、まるで2色のセラミックをつなぎ合わせたような仕上がりとなった。リュウズのガタもないし、回転ベゼルもスムースと、時計としては言うことない。

ロレックス GMT レフティ オイスター パーペチュアル GMTマスターⅡ Ref.126720VTNR

ブレスレットの中コマにもポリッシュ仕上げが与えられている。コマの連結はねじ式だ。
ほとんど文句の付けようがないロレックスのGMTマスター IIだが、ただし弱点はある。筆者はこの時計を数日間着けたが、装着感には満足できなかった。その理由は、極端にテーパーをかけたブレスレットである。ラグ側20mm、バックル側15mmという極端にテーパーをかけたブレスレットは、重い「頭」を支えるには全く不向きだ。よくできたエクステンション機能が付いているとはいえ、重いヘッドを「点」で支える構成はどうも好きになれなかった。頭の軽い“ラグスポ”ならこういった構成はアリだが、テストした個体は実測値で148gもある。今のトレンドを意識した、またはできるだけ軽く作ろうという理由だろうが(どちらかといえば後者の理由の方が大きいように思える)、過剰なテーパーは、改善すべき点に思える。時計全体の作りが傑出しているだけになおさらだ。

ロレックス GMT レフティ オイスター パーペチュアル GMTマスターⅡ Ref.126720VTNR

広田が実測したように、バックル側の幅はラグ幅よりも小さくなっている。また、クラスプにはセーフティーキャッチが付いている。
あくまで私見だが、次作のGMTマスター IIはより大きなムーブメントを載せることで、おそらくはヘッドを軽くするに違いない。となると、ブレスレットのテーパーをゆるくしても(=ブレスレットを重くしても)、バランスは取れるだろう。時計としては間違いなく進化するだろうが、しかし、新しいムーブメントがCal.3200系ほどの完成度を持てるかは未知数だ。

ロレックス GMT レフティ オイスター パーペチュアル GMTマスターⅡ Ref.126720VTNR

クラスプのイージーリング。このクラスプ部分だけで、工具なしに約5mmのサイズの微調整を行うことができる。

最も人気を集めたフルメタルG-SHOCKはどのモデルなのか、第5位から順に確認していこう。

カシオを代表するタフネスウォッチであるG-SHOCK。その人気シリーズの “フルメタル”G-SHOCKにおける、カシオの売上本数データをもとにした2024年人気ランキングTOP5を紹介する。

“フルメタル”G-SHOCKの年間売上本数TOP5
“フルメタル”G-SHOCKは、G-SHOCKが誕生35周年を迎えた2018年に追加されたシリーズだ。同じく金属素材が使用されている「MR-G」や「MT-G」と比べ、手に入りやすい価格帯で展開されており、多彩なG-SHOCKの中でも“ちょっと良いG-SHOCK”と呼ぶにふさわしい存在である。

スーパーコピー時計 Nランク代金引換専門店このシリーズは、樹脂を外装素材に用いる一般的なG-SHOCKと異なり、フルメタル仕様であることが大きな特徴だ。しかし、金属素材でG-SHOCKの耐衝撃基準を満たすことは容易ではない。そこでフルメタルのために、専用の耐衝撃構造が採用されている。ベゼル、ラグ、ケースサイドが一体化した鍛造成型のケースと、モジュールを内包するセンターケースを組み合わせる際、両パーツの間にファインレジン製の緩衝材を挟むことで、金属の質感と高い耐衝撃性の両立を実現しているのである。

ちなみに現行のラインナップでは、オリジンとも呼ばれる初代G-SHOCK「DW-5600」をベースとした「GMW-B5000」シリーズと、“カシオーク”の愛称で親しまれる八角形のフォルムを持つ、「GM-B2100」シリーズが主となっている。いずれもタフソーラーや20気圧防水、LEDバックライト、ワールドタイム機能といったG-SHOCKの基本スペックを備えており、Bluetoothによるスマートフォンとの連携による時刻修正が可能だ。特に、GMW-B5000シリーズに関しては、標準電波受信機能(マルチバンド6)の搭載により、標準電波が受信できる環境であれば、腕時計単独で正確な時刻修正が可能となっている。フルメタルG-SHOCKでは、この豊かな機能性も魅力に数えられるだろう。

簡単にフルメタルG-SHOCKについて触れたところで、以下に人気ランキングの第5位から紹介していく。なお本ランキングは、2024年のカシオの売上本数データをもとにしている。

第5位:「GMC-B2100D-1AJF」

カシオ「G-SHOCK」Ref.GMC-B2100D-1AJF
タフソーラー。フル充電時約18カ月駆動(パワーセーブ時)。SSケース(縦51.3×横46.3mm、厚さ12.4mm)。20気圧防水。10万4500円(税込み)。
第5位には、2024年の10月に登場したばかりの「GMC-B2100D-1AJF」がランクインした。「2100」シリーズの八角形フォルムに、クロノグラフのデザインやリュウズを新たに搭載したことで、G-SHOCKのガジェットとしての魅力がより強調されたモデルである。

ダイアルは縦3つ目のレイアウトが採られており、12時位置のインダイアルには機能選択のインターフェース、9時位置には曜日表示、6時位置にはデュアルタイムに用いる時分表示を配置。それぞれに立体的な縁取りが施されており、ダイアルに豊かな機能美がもたらされている。

また本作のケース造形は、従来のB2100シリーズのものを踏襲している一方で、クロノグラフデザインの採用によって、一回り大きいサイズを備えている。しかしながら、2100シリーズの特徴である薄型のシェイプはそのまま維持されており、良好な着用感が期待できる。デイリーユースにも選びやすいモデルと言えるだろう。

カシオ「G-SHOCK」Ref.GMC-B2100AD-2AJF
タフソーラー。フル充電時約18カ月駆動(パワーセーブ時)。SSケース(縦51.3×横46.3mm、厚さ12.4mm)。20気圧防水。10万7800円(税込み)。
10月に登場したばかりの「GMC-2100」シリーズから、本作がランクインしたのは、その完成度の高さを裏付けるものとも考えられる。現在、本作の他にライトブルーカラーモデルも登場しており、今後のさらなるバリエーションの拡充にも期待が高まる。

第4位:「GM-B2100BD-1AJF」
フルメタルG-SHOCK 人気 ランキング
カシオ「G-SHOCK」Ref.GM-B2100BD-1AJF
タフソーラー。フル充電時約18カ月駆動(パワーセーブ時)。SSケース(縦49.8×横44.4mm、厚さ12.8mm)。20気圧防水。9万3500円(税込み)。
第4位には、B2100シリーズより、「GM-B2100BD-1AJF」がランクインした。ケース、ブレスレットの全面にブラックのイオンプレーティング(IP)コーティングが施されており、ブラックダイアルに反転液晶を備えるなど、腕時計全体でオールブラックカラーが追求された1本だ。ちなみに、昨年の人気ランキングでは第5位にランクインしている。

腕時計における“黒一色”は、多くのブランドが採用する人気ジャンルであり、その精悍な演出はG-SHOCKの卓越したタフネスを表現するうえでも効果的だ。また、ケースの表面仕上げは通常の2100シリーズと同様であり、ツヤのあるその黒い出で立ちが、手元で強い存在感を主張する。コーディネートのアクセントに加える点でも好ましい存在だろう。

2100シリーズに共通する薄型設計も本作の魅力だ。Bluetoothを搭載したタフソーラーモジュールを採用することで厚みが抑えられており、多機能、フルメタルという特徴を獲得しつつ、樹脂製のカシオークと同様のサイズ感がキープされているのである。

第3位:「GM-B2100AD-2AJF」
カシオ フルメタル
カシオ「G-SHOCK」Ref.GM-B2100AD-2AJF
タフソーラー。フル充電時約18カ月駆動(パワーセーブ時)。SSケース(縦49.8×横44.4mm、厚さ12.8mm)。20気圧防水。8万8000円(税込み)。
第5位と4位に引き続き、第3位もB2100シリーズから、2024年4月に発売した「GM-B2100AD-2AJF」がランクインした。蒸着処理による鮮やかなメタリックブルーカラーの採用により、クールな印象が与えられた1本だ。ケース、ダイアルのいずれもメタリック調としたことで、光沢感が全体にもたらされており、その際立つ存在感から、とりわけカジュアルファッションと組み合わせたいモデルに仕上がっている。

近年G-SHOCKは、カラフルなダイアルのバリエーションを拡充することで、ファッショナブルな魅力をより高めている。その好例である本作は、2100シリーズのスタイリッシュかつスリムな造形に、腕時計の定番色である青色を取り入れたことが、3位という順位へのランクインに大きく貢献したと考えられる。

第2位:「GMW-B5000GD-9JF」
フルメタルG-SHOCK 人気 ランキング
カシオ「G-SHOCK」Ref.GMW-B5000GD-9JF
タフソーラー。フル充電時約22カ月駆動(パワーセーブ時)。SSケース(縦49.3×横43.2mm、厚さ13mm)。20気圧防水。9万3500円(税込み)。
第2位には、G-SHOCKの初号機をモチーフとしたデザインを持つGMW-B5000シリーズより、「GMW-B5000GD-9JF」がランクインした。イエローゴールドのIPコーティングがケースとブレスレットに施されており、それに合わせてダイアルに反転液晶が採用されたモデルだ。黒と金のコントラストによる見た目のインパクトもあり、コーディネートのアクセントとして積極的に取り入れたい1本と言える。

なじみ深い初代デザインがゴールドで染められた本作は、これまで派手目なモデルを敬遠していた人にとっても、おすすめしやすい1本だ。また本作は、昨年の人気ランキングでも第3位に位置しており、今年で2年連続のランクインとなる。高い耐久性と華々しさを両立した、フルメタルG-SHOCKならではの魅力を持つ本作は、今後も高い人気を維持し続けることが予想できる。

第1位:「GMW-B5000D-1JF」
フルメタルG-SHOCK 人気 ランキング
カシオ「G-SHOCK」Ref.GMW-B5000D-1JF
タフソーラー。フル充電時約22カ月駆動(パワーセーブ時)。SSケース(縦49.3×横43.2mm、厚さ13mm)。20気圧防水。8万4700円(税込み)。
第1位には、2018年のフルメタルG-SHOCKのファーストリリースモデルより、最もスタンダードな「GMW-B5000D-1JF」がランクイン。昨年の人気ランキングでも第1位に輝いており、2年連続で「最も売れたフルメタルG-SHOCK」となった。

本作の魅力には、やはりその汎用性の高いデザインが挙げられるだろう。シルバーメタリックのケースに差し色のない液晶を備えた、至ってシンプルなデザインを採用しており、王道的な魅力にあふれた1本に仕上がっている。フルメタルケースによって機能美がプラスされ、G-SHOCK特有のカジュアルさが多少なりとも押さえられた本作は、ビジネス、カジュアルを問わない多くのシーンで着用しやすいモデルだろう。さらにマルチバンド6を搭載することで、単独で時刻修正ができる点も、普段使いするうえで好ましいポイントと言える。

また本作は、ランキングに登場した5モデルの中で最もベーシックな価格であり、“ちょっと良いG-SHOCK”であるフルメタルG-SHOCKの1本目としても、ぜひ押さえておきたい存在だ。来年の人気ランキングでも、高い順位へのランクインに期待ができる。

2025年もさらなるラインナップの拡充に期待
今回のTOP5では、5本中3本が昨年のランキングから引き続きランクインし、残り2本を新作が占めるという、バランスの良い結果となった。また2年続いての、ゴールドカラーモデルやオールブラックカラーモデルのランクインは、金属素材を生かしたフルメタルG-SHOCKらしい魅力が表れた結果と言えるだろう。

2024年は、クロノグラフデザインを採用したGMC-B2100シリーズが登場するなど、フルメタルG-SHOCKの選択に幅が増えた1年であった。今後も豊かな機能美、ダイアル表現を持つコレクションの拡充が期待できる。

3色で展開する、素晴らしくも空飛ぶ円盤のような形。

近年、ファーラン・マリはヴィンテージにインスパイアされた時計を手頃な価格で提供することで、コレクターたちの心を掴んでいる。そんな彼らが、1930年代後半から1980年代にかけて人気を博しながらも現代のブランドが長いあいだ見過ごしてきた、“ディスコ・ヴォランテ”を復活させた。イタリア語で“空飛ぶ円盤”を意味するこの隠しラグデザインは、その洗練されたラウンドケースが象徴的な存在だった。今回、この時計では未来的なデザインを21世紀にふさわしいものにするため、ケースサイズを38mmにアップデートし、新しいダイヤルデザインを採用した。

Furlan Marri Disco Volante
本モデルはハバナ(サーモンとブラウン)、セレステ(ブルーとホワイトのシェード)、そしてヴェルデ(グリーンとクリーム)の3つのカラーで展開。ダイヤルにはそれぞれ、4分割されたセミセクターデザインが採用され、12時、3時、9時位置にアプライドインデックスを備える。さらにダブルプリントされたインジケーターとテキスト、そして6時位置にスモールセコンドのインダイヤルも配置されている。アウターミニッツトラックは5分刻みで表示され、時計にスポーティな印象を与えている。このスポーティさは、夜光塗料を使用した針とダイヤルにあるセクターおよびインダイヤルを囲むリングによってさらに強調された。

タグホイヤースーパーコピー代引き 激安ラグはケースの下に収納され、それぞれのモデルにはケースにぴったりと収まるカーブしたバネ棒が付いた2本のストラップが付属。そしてリューズもケース側面へと巧妙に隠される。ケースはふたつの段差が明確に分かれており、かつてのフラットなデザインに比べて大胆かつ興味深い形状になっている。ケース内には手巻きのプゾー 7001ムーブメントを搭載。この超薄型キャリバーによって時計の総厚を8.95mmに抑えている。同ムーブメントはファーラン・マリがブリッジを再設計し、手作業で仕上げたダイヤモンドポリッシュのエッジや、ブラックポリッシュおよび面取りをしたリューズホイールとネジを組み込むなど、特別な仕上げを施しており、その意匠をシースルーバックをとおして見ることが可能だ。すべての面取りはファーラン・マリの技術マネージャー、セバスチャン・ルソー(Sébastien Rousseau)氏監督のもと、ジュネーブにて手作業で行われている。

Furlan Marri Disco Volante
これらの時計はファーラン・マリの機械式ラインに加わり、限定版ではなくレギュラーコレクションとして展開。価格は2500スイスフラン(日本円で約44万円)で、今年は1ロットの生産を予定しているが、需要とムーブメントの供給状況に応じて追加生産を行う予定である。時計は本日より購入可能だ。

我々の考え
私はディスコ・ヴォランテの専門家ではない。最近ジェームズ・ステイシーに“ディスコ・ヴォランテ”と発音することを教えてもらったばかりだ。フランス人とイタリア人が、単語の末尾にある“e”をどうするかで話し合ってくれればいいのにと思う。そして私がいまだに探しているヴィンテージの“ディスコ・ヴォランテ”モデルがひとつあるのだが(名前は伏せておく)、ファーラン・マリがそれを新しい形で復活させてくれたことにとても興奮している。

Furlan Marri Disco Volante
これらの新モデルのなかでも、ツートンブルーの“セレステ”を直感的に選ぶだろう。というのもヴィンテージのインスピレーションに最も忠実だと感じるからだ。しかしグリーンはすでにヴィンテージの“ディスコ・ヴォランテ”をコレクションしている、本物のヴィンテージコレクターに向いているかもしれない。グリーン×イエローの色合いときわめて視認性に優れたダイヤルは、フィールドウォッチに変身したディスコ・ヴォランテのようにも見える。ふたつのデザイン言語を組み合わせたのはこれが初めてかもしれないし、そこがとても気に入っている。

Furlan Marri Disco Volante
ファーラン・マリがこれらの時計を開発する様子を見ながら、私は約7カ月間にわたってプロトタイプを断続的に紹介してきた。こんなに若い会社が、手ごろな価格を維持しながらもその価格に見合う素晴らしい仕上げと細部へのこだわりを持っているのは、本当に注目すべきことだ。ムーブメントは標準的なETA/プゾーの手巻きムーブメントと、一見平凡に思われるかもしれないが、ファーラン・マリは仕上げを1段階上げて自社基準に合わせている。また、隠しラグに収まるカーブストラップやケースサイドに隠れる形状のリューズなど、ほかにも注目すべき点がある。今後、より詳しいレビューを行う予定だが、現時点では非常に感銘を受けている。

Furlan Marri Disco Volante
それがファーラン・マリのすごいところである。これほどたくさんの価値が詰まっているのだ。彼らの機械式時計を手に取ったことがない人は価格に驚くかもしれないが、実際に時計を目にすると、その価格で得られる仕上げのレベルが非常に印象的であることが分かる。ブランドは今より50~75%高く設定しても、手に入る製品の適正価格の範囲内に収まると信じている。

基本情報
ブランド: ファーラン・マリ(Furlan Marri)
モデル名: ディスコ・ヴォランテ(Disco Volante Havana)

直径: 38mm
厚さ: 8.95mm
ケース素材: 316Lステンレススティール
文字盤: ハバナ(サーモンとブラウン)、セレステ(ブルーとホワイトのシェード)、ヴェルデ(グリーンとクリーム)
インデックス: ダブルプリントとアプライド
夜光: あり、“オールドラジウム”または“BGW9”のルミノバインサート
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット: それぞれのモデルに合わせた色の植物タンニンでなめした、イタリア製カーブレザーストラップが2本付属

Furlan Marri Disco Movement
ムーブメント情報
キャリバー: プゾー7001
機能: 時・分表示、スモールセコンド
直径: 10½リーニュ(23.73 mm)
厚さ: 2.5mm
パワーリザーブ: 約42時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万1600振動/時
石数: 17
クロノメーター: なし
追加情報: ブリッジはすべてファーラン・マリによって再設計。ダイヤモンドポリッシュのエッジ、手作業で仕上げた面取り、ストレートグレイン仕上げの側面、石の周りのポリッシュ、そしてコート・ド・ジュネーブを含む特別な仕上げが施されているほか、またテンプ受けの面取りも手作業で行われている

価格 & 発売時期
価格: 2500スイスフラン(日本円で約44万円)
発売時期: すぐに
限定: なし

ヴィンテージ パテック フィリップの永久カレンダーに、

100万ドルというのは、たった1本の時計に支払われるものとしてはとんでもない金額である。たとえそれがどんな時計であってもだ。いくつもの丸が並ぶこのすっきりとした見た目の数字に、私はずっと魅せられ続けてきた。しばらく前、私は昨今のオークションで時計が100万ドルで落札される要因について書いた。実際のところ、あらゆる種類の時計は100万ドルで落札される可能性を秘めている。しかしひとつだけ不変の条件がある。すなわちその時計は往々にして、業界大手のオークションハウスから出品されるものだということだ。

しかしその不文律も、今となっては変わってしまったようだ。

patek 2497 pink gold perpetual calendar
7月4日に100万ドルを超える価格で落札されたパテックのRef.2497 永久カレンダー。

先週の7月4日に、マドリードの小さなオークションハウスでパテック フィリップのRef.2497 永久カレンダーが115万ドル(日本円で約1億8300万円)で落札された。このピンクゴールド製のパテック フィリップは同型のものとしては通算7本目にあたり、ディーラーやコレクターたちがかねてよりその存在を確信していたことが事実であると証明した。今日において、ヴィンテージのパテックやロレックスの秘密はほとんど解き明かされていると言っていい。そして先週、人々がホットドッグをかじる手を止めて注目していたのは、この時計に関する結果だけではなかった。同じオークションで、ピンクゴールド製のカラトラバ Ref.96が8万9000ドル(日本円で約1410万円)で落札されたのだ。また大陸の反対側では、ロレックスのデイトナ Ref.6241 ポール・ニューマンが数日前にパリ郊外の小さなオークションで29万3700ドル(日本円で約4660万円)で落札されていた。

口コミ第1位のリシャールミルスーパーコピー代引き専門店このビッグな数字の3連発に、私は頭がクラクラしてきた。ヴィンス・ロンバルディ(Vince Lombardi)の言葉を借りるなら、「いったい何が起こっているんだ?」というところだ。これは本当に100万ドルに値するパテックなのか?

テクノロジーにより全世界の物事に瞬時にアクセスできるようになったことで、同様の出来事があらゆる場所やものに対して起こっている。しかし、より興味深いのはそのディテールだ。

真面目に仕事に取り組んでいるディーラーであれば、世界中のオークションを集約しているひと握りのプラットフォームで毎日情報をチェックし、通知を受けているはずだ。そして、彼ら全員が“Patek”という単ワード(そして彼らが真にプロフェッショナルならば、それにまつわる初歩的なスペルミスも含めて)の検索ワードを保存していることは間違いない。これらの情報プラットフォームにより、スマートフォンと少しのアイデアがあれば誰でも簡単にオークション会場の隅々まで探し回ることが可能になる。そして掘り出しものを発見すること以上に、時計の状態やパーツ交換の有無、希少性を見極めることが重要になってくる。

patek pink gold 2497
オークション出品前に撮影したRef.2497。 Images: courtesy of Ignacio Coll, Ancienne Watches

patek pink gold 2497 perpetual calendar
バルセロナにあるAncienne Watchesのヴィンテージディーラー、イグナシオ・コル(Ignacio Coll)氏は、「特にパテック製のこうした時計は、めったにお目にかかれるものではありません」と教えてくれた。私がコル氏に連絡を取ったのは、マドリードに赴いて100万ドルのRef.2497と8万9000ドルのRef.96との両方を鑑定し、入札した様子の映像を彼が投稿したからである。

オークションハウスによると、このRef.2497永久カレンダーは宝石店を経営していた夫から受け継いだ女性を介して、元の所有者の家族から持ち込まれたものだと言う。

これはただのRef.2497ではない。ピンクゴールド製の初期型シリーズで、ひとつ跳びで配されたアラビア数字とヴィシェ製ケースの採用から容易に判別することができる、今知られているだけでも7本目のモデルである。昨年、私はピーター・ノールのピンクゴールド製Ref.2497について書いた。この時計は最終的に約150万ドル(当時のレートで約2億1000万円)で落札されている。そのことから私たちは、とりわけこのようなレアバージョンのRef.2497には大きな結果が期待できることをすでに知識として持ち合わせている。

patek 2497 perpetual calendar
ヴィンテージウォッチのこんな生々しいマクロ写真を掲載する機会は滅多にない。Image: courtesy of Ignacio Coll

patek 2497 perpetual calendar
コンディションに関して言うと、この時計は数年前にパテックによって修理されており、オーナーもそれを認めている。真っ先にそのことが分かるのは、整備されたリューズだ。

文字盤はオリジナルであり、コル氏の所見ではかなりていねいにクリーニングが施されていると彼は述べている。

「しかし文字盤はとても美しく、特にこのように希少なモデルについてはマーケットもこのコンディションを受け入れてくれることでしょう」

エナメルのロゴにはクリーニングの跡が見られたが、カレンダー窓にはまだシャープなエッジが残っていたという。ケースの状態もよく、おそらくポリッシュ仕上げが施されているとはいえオリジナルの角度とエッジが残っており、特にステップドラグのそれは顕著だった。

このロットには強い関心が寄せられ、書面入札と事前入札に加えて約12人の電話入札者があったという。当然のように入札は3万ユーロ(日本円で約520万円)からスタートした。おそらく何人かは、この時計を10万ユーロかそこらで落とそうと考えていたのではないだろうか。今回は運が悪かった!

入札のペースは70万ユーロあたりで落ち、90万ユーロで落札されるまでふたりの電話入札者が一進一退の攻防を繰り広げた。そこに18%のバイヤーズプレミアムがつき、総額は106万ユーロ(日本円で約1億8300万円)になった(さらに幸運な場合は付加価値税も加算される)。今回の結果は、この手の時計の相場から外れたものではない。特に最後はふたりの入札者だけが落札を狙い競り合っていたのだから、これは“マーケット”がどうというよりも、彼らがこの日いかにこの時計を欲しがっていたのかという問題だ。

patek philippe calatrava 96 pink gold
8万9000ドル(日本円で約1410万円)で落札されたピンク・オン・ピンクのカラトラバ Ref.96。

次に、ピンク・オン・ピンクをまとったブレゲ数字のパテック Ref.96がそのわずか数分後に8万2500ユーロ(日本円で約1410万円)で落札された件についてだ。ピンクゴールドのケースとそれにマッチしたピンクの文字盤、ブレゲ数字のインデックス、そして初期モデルらしい横に長いブランドロゴを有したモデルだ。

「あの時計はとても素敵でした」とコル氏は興奮した様子で語った。「文字盤には1度も手が加えられていません」。ケースのエッジは柔らかく、ポリッシュが施されてはいたものの深いホールマークが残されていた。とりわけ彼が注目したのは、左上のラグにあるホールマークで、これは通常ポルトガルからの輸入品に刻印されるものである。

patek calatrava 96 breguet numerals
結局Ref.96の入札はRef.2497のときと同じくらい盛り上がり、ピンクゴールドのRef.96としてはおそらく過去最高値で落札された。先週私たちは、HODINKEE Radioでカラトラバについて話をした。ベン、リッチ、そして私で意見が一致したのは、「確かに小ぶりだが、(このモデルのような)特別なRef.96は本当に格別なものだ」ということだった。

このような時計が小さなオークションハウス、特にヴィンテージウォッチの収集であまり知られていない世界の片隅(この場合はスペイン)で出品されると、結果によい影響を与えることさえある。

patek pink gold calatrava 96
約9万ドルで落札されたピンクゴールドのパテック Ref.96。Images: courtesy of Ignacio Coll

patek pink gold calatrava 96
「コレクターやディーラーは、その時計がオリジナルオーナーからのものであることを敏感に感じ取ります」とコル氏は語る。「出どころがはっきりとしていて、信頼がおける素敵な時計であれば人々はそれを求めて熱狂するのです」。今回のケースではオークションハウスはセグレ・マドリッド(Segre Madrid)であり、3、4大オークションハウスのオフィスがあるジュネーブからは遠く離れていた。自分だけがその時計を見ている、あるいは入札しているような気がしてその場の雰囲気に呑まれ、当初の予算よりも高く入札してしまうのかもしれない。

「私でさえ、最初予定していたよりも高値で入札してしまいましたよ」とコル氏は付け加えた。

オークション情報を集約するプラットフォームのおかげで、小さなオークションハウスでも世界中の入札者にアピールできるようになった。一方、入札者はオークションや時計、そのほかのあらゆる情報へのアクセスが可能になったことによってますます大きな力を得たように感じている。すべてが民主化されたのだ。これはおおむね喜ばしいことだが、一方でデメリットもある。

小規模なハウスでも特別なヴィンテージウォッチを委託販売することはあるが、たいていは時計のスペシャリストに依頼するのではなく、業者に任せて売却時にバイヤーズプレミアムを徴収することで満足してしまっている。

rolex daytona 6241
Ref.6241 ポール・ニューマンは7月2日に約30万ドルで落札された。Images: courtesy of Alessandro, Mr.A

rolex daytona 6241 paul newman
最後の例を挙げよう。マドリードで開催された小規模なオークションからさかのぼることわずか2日前、パリ郊外の小さなオークションでロレックスのデイトナ Ref.6241 “ポール・ニューマン”ダイヤルが29万3700ドル(日本円で約4660万円)で落札された。

同じくヴィンテージディーラーであるアレッサンドロ(Alessandro)氏は、この時計を実際に見るためにパリまで足を運んだ。彼は後日、その時計はまっとうなコンディションであったがいくつかの問題があったため(彼の意見だが)「最終的な価格はもはやその時計の本当の価値とは一致していませんでした」と記している。

「写真で見るのと、実物をルーペで見るのとでは印象が違いますからね」と、彼はつけ加えた。

コル氏もRef.2497について同様のことを言っていた。文字盤は実際に見ても美しかったが、オークションハウスのオンライン写真ではもっときれいに見えたという。

インターネット、特にオークションに関するプラットフォームは時計やそれにまつわる情報に誰でもアクセスできるようにしてくれた。これはおおむね素晴らしいことである。確かにまだまだ掘り出しものはと呼べるものもあるが、日々それらを見つけるのは難しくなってきており、その文字盤に“Patek”や“Rolex”と書かれていることはまずない。しかしこれらの時計を正確に鑑定・評価するにはまだまだ専門的な知識と技術が必要であり、多くの場合、実際に手にとって見る必要がある。自分が分からないことを知ることが重要なのだ。

コル氏とRef.2497およびRef.96についてわずか30分ほど話しただけで、私はネット上の写真からは得られなかった多くのことを発見した。ポルトガルの輸入ホールマーク、丹念にクリーニングされたオリジナルの文字盤、そしてピンク・オン・ピンクのRef.96を手にした時の彼の純粋な興奮などだ。

こういった小さなディテールはプラットフォームが決して拾い上げることができないものであり、ヴィンテージウォッチを探し、語り合う楽しみをもたらしてくれる。

ヴィンテージ パテック フィリップの永久カレンダーに

100万ドルというのは、たった1本の時計に支払われるものとしてはとんでもない金額である。たとえそれがどんな時計であってもだ。いくつもの丸が並ぶこのすっきりとした見た目の数字に、私はずっと魅せられ続けてきた。しばらく前、私は昨今のオークションで時計が100万ドルで落札される要因について書いた。実際のところ、あらゆる種類の時計は100万ドルで落札される可能性を秘めている。しかしひとつだけ不変の条件がある。すなわちその時計は往々にして、業界大手のオークションハウスから出品されるものだということだ。

しかしその不文律も、今となっては変わってしまったようだ。

patek 2497 pink gold perpetual calendar
7月4日に100万ドルを超える価格で落札されたパテックのRef.2497 永久カレンダー。

先週の7月4日に、パテックフィリップ 時計 コピー 代金引換優良サイトマドリードの小さなオークションハウスでパテック フィリップのRef.2497 永久カレンダーが115万ドル(日本円で約1億8300万円)で落札された。このピンクゴールド製のパテック フィリップは同型のものとしては通算7本目にあたり、ディーラーやコレクターたちがかねてよりその存在を確信していたことが事実であると証明した。今日において、ヴィンテージのパテックやロレックスの秘密はほとんど解き明かされていると言っていい。そして先週、人々がホットドッグをかじる手を止めて注目していたのは、この時計に関する結果だけではなかった。同じオークションで、ピンクゴールド製のカラトラバ Ref.96が8万9000ドル(日本円で約1410万円)で落札されたのだ。また大陸の反対側では、ロレックスのデイトナ Ref.6241 ポール・ニューマンが数日前にパリ郊外の小さなオークションで29万3700ドル(日本円で約4660万円)で落札されていた。

このビッグな数字の3連発に、私は頭がクラクラしてきた。ヴィンス・ロンバルディ(Vince Lombardi)の言葉を借りるなら、「いったい何が起こっているんだ?」というところだ。これは本当に100万ドルに値するパテックなのか?

テクノロジーにより全世界の物事に瞬時にアクセスできるようになったことで、同様の出来事があらゆる場所やものに対して起こっている。しかし、より興味深いのはそのディテールだ。

真面目に仕事に取り組んでいるディーラーであれば、世界中のオークションを集約しているひと握りのプラットフォームで毎日情報をチェックし、通知を受けているはずだ。そして、彼ら全員が“Patek”という単ワード(そして彼らが真にプロフェッショナルならば、それにまつわる初歩的なスペルミスも含めて)の検索ワードを保存していることは間違いない。これらの情報プラットフォームにより、スマートフォンと少しのアイデアがあれば誰でも簡単にオークション会場の隅々まで探し回ることが可能になる。そして掘り出しものを発見すること以上に、時計の状態やパーツ交換の有無、希少性を見極めることが重要になってくる。

patek pink gold 2497
オークション出品前に撮影したRef.2497。 Images: courtesy of Ignacio Coll, Ancienne Watches

patek pink gold 2497 perpetual calendar
バルセロナにあるAncienne Watchesのヴィンテージディーラー、イグナシオ・コル(Ignacio Coll)氏は、「特にパテック製のこうした時計は、めったにお目にかかれるものではありません」と教えてくれた。私がコル氏に連絡を取ったのは、マドリードに赴いて100万ドルのRef.2497と8万9000ドルのRef.96との両方を鑑定し、入札した様子の映像を彼が投稿したからである。

オークションハウスによると、このRef.2497永久カレンダーは宝石店を経営していた夫から受け継いだ女性を介して、元の所有者の家族から持ち込まれたものだと言う。

これはただのRef.2497ではない。ピンクゴールド製の初期型シリーズで、ひとつ跳びで配されたアラビア数字とヴィシェ製ケースの採用から容易に判別することができる、今知られているだけでも7本目のモデルである。昨年、私はピーター・ノールのピンクゴールド製Ref.2497について書いた。この時計は最終的に約150万ドル(当時のレートで約2億1000万円)で落札されている。そのことから私たちは、とりわけこのようなレアバージョンのRef.2497には大きな結果が期待できることをすでに知識として持ち合わせている。

patek 2497 perpetual calendar
ヴィンテージウォッチのこんな生々しいマクロ写真を掲載する機会は滅多にない。Image: courtesy of Ignacio Coll

patek 2497 perpetual calendar
コンディションに関して言うと、この時計は数年前にパテックによって修理されており、オーナーもそれを認めている。真っ先にそのことが分かるのは、整備されたリューズだ。

文字盤はオリジナルであり、コル氏の所見ではかなりていねいにクリーニングが施されていると彼は述べている。

「しかし文字盤はとても美しく、特にこのように希少なモデルについてはマーケットもこのコンディションを受け入れてくれることでしょう」

エナメルのロゴにはクリーニングの跡が見られたが、カレンダー窓にはまだシャープなエッジが残っていたという。ケースの状態もよく、おそらくポリッシュ仕上げが施されているとはいえオリジナルの角度とエッジが残っており、特にステップドラグのそれは顕著だった。

このロットには強い関心が寄せられ、書面入札と事前入札に加えて約12人の電話入札者があったという。当然のように入札は3万ユーロ(日本円で約520万円)からスタートした。おそらく何人かは、この時計を10万ユーロかそこらで落とそうと考えていたのではないだろうか。今回は運が悪かった!

入札のペースは70万ユーロあたりで落ち、90万ユーロで落札されるまでふたりの電話入札者が一進一退の攻防を繰り広げた。そこに18%のバイヤーズプレミアムがつき、総額は106万ユーロ(日本円で約1億8300万円)になった(さらに幸運な場合は付加価値税も加算される)。今回の結果は、この手の時計の相場から外れたものではない。特に最後はふたりの入札者だけが落札を狙い競り合っていたのだから、これは“マーケット”がどうというよりも、彼らがこの日いかにこの時計を欲しがっていたのかという問題だ。

patek philippe calatrava 96 pink gold
8万9000ドル(日本円で約1410万円)で落札されたピンク・オン・ピンクのカラトラバ Ref.96。

次に、ピンク・オン・ピンクをまとったブレゲ数字のパテック Ref.96がそのわずか数分後に8万2500ユーロ(日本円で約1410万円)で落札された件についてだ。ピンクゴールドのケースとそれにマッチしたピンクの文字盤、ブレゲ数字のインデックス、そして初期モデルらしい横に長いブランドロゴを有したモデルだ。

「あの時計はとても素敵でした」とコル氏は興奮した様子で語った。「文字盤には1度も手が加えられていません」。ケースのエッジは柔らかく、ポリッシュが施されてはいたものの深いホールマークが残されていた。とりわけ彼が注目したのは、左上のラグにあるホールマークで、これは通常ポルトガルからの輸入品に刻印されるものである。

patek calatrava 96 breguet numerals
結局Ref.96の入札はRef.2497のときと同じくらい盛り上がり、ピンクゴールドのRef.96としてはおそらく過去最高値で落札された。先週私たちは、HODINKEE Radioでカラトラバについて話をした。ベン、リッチ、そして私で意見が一致したのは、「確かに小ぶりだが、(このモデルのような)特別なRef.96は本当に格別なものだ」ということだった。

このような時計が小さなオークションハウス、特にヴィンテージウォッチの収集であまり知られていない世界の片隅(この場合はスペイン)で出品されると、結果によい影響を与えることさえある。

patek pink gold calatrava 96
約9万ドルで落札されたピンクゴールドのパテック Ref.96。Images: courtesy of Ignacio Coll

patek pink gold calatrava 96
「コレクターやディーラーは、その時計がオリジナルオーナーからのものであることを敏感に感じ取ります」とコル氏は語る。「出どころがはっきりとしていて、信頼がおける素敵な時計であれば人々はそれを求めて熱狂するのです」。今回のケースではオークションハウスはセグレ・マドリッド(Segre Madrid)であり、3、4大オークションハウスのオフィスがあるジュネーブからは遠く離れていた。自分だけがその時計を見ている、あるいは入札しているような気がしてその場の雰囲気に呑まれ、当初の予算よりも高く入札してしまうのかもしれない。

「私でさえ、最初予定していたよりも高値で入札してしまいましたよ」とコル氏は付け加えた。

オークション情報を集約するプラットフォームのおかげで、小さなオークションハウスでも世界中の入札者にアピールできるようになった。一方、入札者はオークションや時計、そのほかのあらゆる情報へのアクセスが可能になったことによってますます大きな力を得たように感じている。すべてが民主化されたのだ。これはおおむね喜ばしいことだが、一方でデメリットもある。

小規模なハウスでも特別なヴィンテージウォッチを委託販売することはあるが、たいていは時計のスペシャリストに依頼するのではなく、業者に任せて売却時にバイヤーズプレミアムを徴収することで満足してしまっている。

rolex daytona 6241
Ref.6241 ポール・ニューマンは7月2日に約30万ドルで落札された。Images: courtesy of Alessandro, Mr.A

最後の例を挙げよう。マドリードで開催された小規模なオークションからさかのぼることわずか2日前、パリ郊外の小さなオークションでロレックスのデイトナ Ref.6241 “ポール・ニューマン”ダイヤルが29万3700ドル(日本円で約4660万円)で落札された。

同じくヴィンテージディーラーであるアレッサンドロ(Alessandro)氏は、この時計を実際に見るためにパリまで足を運んだ。彼は後日、その時計はまっとうなコンディションであったがいくつかの問題があったため(彼の意見だが)「最終的な価格はもはやその時計の本当の価値とは一致していませんでした」と記している。

「写真で見るのと、実物をルーペで見るのとでは印象が違いますからね」と、彼はつけ加えた。

コル氏もRef.2497について同様のことを言っていた。文字盤は実際に見ても美しかったが、オークションハウスのオンライン写真ではもっときれいに見えたという。

インターネット、特にオークションに関するプラットフォームは時計やそれにまつわる情報に誰でもアクセスできるようにしてくれた。これはおおむね素晴らしいことである。確かにまだまだ掘り出しものはと呼べるものもあるが、日々それらを見つけるのは難しくなってきており、その文字盤に“Patek”や“Rolex”と書かれていることはまずない。しかしこれらの時計を正確に鑑定・評価するにはまだまだ専門的な知識と技術が必要であり、多くの場合、実際に手にとって見る必要がある。自分が分からないことを知ることが重要なのだ。

コル氏とRef.2497およびRef.96についてわずか30分ほど話しただけで、私はネット上の写真からは得られなかった多くのことを発見した。ポルトガルの輸入ホールマーク、丹念にクリーニングされたオリジナルの文字盤、そしてピンク・オン・ピンクのRef.96を手にした時の彼の純粋な興奮などだ。

こういった小さなディテールはプラットフォームが決して拾い上げることができないものであり、ヴィンテージウォッチを探し、語り合う楽しみをもたらしてくれる。

これはナンドーズレストランに行く時にでも着用できる時計たちだ。

昨年、Alliance of British Watch and Clock Makers(英国時計・時計職人協会)は、加盟するすべての時計ブランドや職人たちを通じてブリティッシュウォッチメイキングを紹介する初の展示会を開催した。そこには40を超える出展者が集い、来場者のみが購入可能な特別限定モデルが多数披露された。そして何より注目すべきは、アライアンスの会長であり、唯一無二の時計師ロジャー・スミス(Roger Smith)氏が、シリーズ1をイベントに提供し、非公開入札オークションに出品したことだ。その売上はアライアンスへの寄付として充てられ、最終的な落札額は“元の最低落札価格である29万5000ポンド(日本円で約5600万円)をはるかに超える”という表現にとどめられたが、その価値の高さは言うまでもない。

今年もまたBritish Watchmakers’ Dayが再び開催される。参加ブランドから25本以上のスペシャルエディションが発表され、2025年3月8日にロンドンのリンドリー・ホールを華やかに飾る。しかし、このイベントを今知った人にとって残念な知らせがある。協会の会員および一般向けのチケットはすでに完売しているのだ。ただし公式ウェブサイトによれば、キャンセルが発生した場合は一般向けに再販されるとのことだ。

出展ブランドやスペシャルエディションを手がけるメーカーは、スーパーコピー 代金引換を激安お客様に提供しますすべて英国を拠点としている。その多くは英国国内で組み立てられており、なかには今回のイベントを機に初めて自社製の時計を国内で製造するブランドもある。参加ブランドのほとんどはマイクロブランドと呼ばれる小規模メーカーであり、ムーブメントにはミヨタ、セリタ、セイコーインスツルメンツ製のキャリバーが多く採用されている。そして最後に、多くのブランド(いや、おそらく大半が)売上の一部を協会に還元する仕組みを取っている。

コンプリケーション
今年のスペシャルエディションの多くは複雑機構を搭載していないが、それも驚くことではない。しかし、英国時計界で名を馳せるふたつのマイクロブランド(もはやこの2社をそう呼ぶのは適切ではないかもしれない)が、それぞれの代表的なモデルをベースにした極少量生産の特別モデルを用意している。クリストファー・ウォードは、巨大なムーンフェイズディスクを備えた37mmアベンチュリンダイヤルの新作に、遊び心あふれるアレンジを加えている。このモデルでは、アベンチュリンダイヤルにユニオンジャックの輪郭をレーザーエッチングし、さらに写実的な大きな月の上に、同ブランドのシニアデザイナーであるウィル・ブラックフィールド(Will Brackfield)氏が手描きした宇宙飛行士のキャラクターを描いている。赤い秒針と、それにマッチしたストラップを備えた“クリストファー・ウォード C1 ムーンフェイズ ミッション・トゥ・メイデンヘッド”は25本限定で製作されるが、英国旗を大胆にオマージュしたデザインは、まさにストレートな英国愛を感じさせる。

CWard Mission to Maidenhead and Fears Brunswick Jump Hour
フィアーズ(Fears)は、最近話題のブランズウィック・ジャンピングアワー コンプリケーションで勢いに乗っている。このジャンピングアワーのモジュールを手がけたのは、クリストファー・ウォードだ(またお目にかかったね)。今回の特別仕様では、40.5mmの“エドワーディアンエディション”にロンドン・アッセイ・ホールマーク入りの鏡面仕上げが施されたソリッドスターリングシルバーケースと、ラッカー仕上げのホワイトダイヤルを採用している。

特筆すべきは、ジャンピングアワーにヴィンテージの懐中時計を思わせるセリフ体のフォントを採用したのは今回が初であること、そしてこの10本限定モデルのためにジャンピングアワーディスクが新たに製作されたということだ。価格は付加価値税込みで5450ポンド(日本円で約100万円)と決して安くはないが、フィアーズの卓越したコンプリケーションにふさわしい素晴らしいデザインであり、きっとすぐに完売することだろう。

ツールウォッチ
もし高級コンプリケーションが好みでないなら、幅広い価格帯で特別仕様のツールウォッチを展開するいくつかの英国マイクロブランドをおすすめしよう。英国旗のカラーテーマはここでも続き、アルキン(Alkin)はモデル スリー ダイバーズウォッチの特別エディションを発表している。ネイビーダイヤルに植字のアラビア数字を採用し、さりげなく赤のアクセントを加えたデザインとなっており、40本限定で展開される。ベルファストを拠点とするノマディック(Nomadic)は、フィオール 555 GMTを50本限定でリリース。おなじみの“ペプシ”カラーリングにホワイトダイヤルを組み合わせ、さらにイエローのGMT針を加えることでひと味違った個性を演出している。また、エリオット・ブラウン(Elliot Brown)もホルトン GMTにユニオンジャックを感じさせるアレンジを加えているが、今回はこの10本限定モデルに初めてサテン仕上げを施し、さらに統一感のあるサテン仕上げのスティールブレスレットを組み合わせた。そして最後に、夫婦で立ち上げたゴルビー・ウォッチズ(Golby Watches)が新たにコースタルコレクションを発表。25本限定の特別モデルがイベント会場で直接購入可能となっており、通常モデルはクラウドファンディングを通じて展開予定だ。

以下のギャラリーで、今回の特別モデルをチェックしてみて欲しい。

もしBritish Watchmakers’ Dayで手に入れるダイバーズウォッチが、青・赤・白といった英国旗カラーを前面に押し出していないものがいいなら、マーロー(Marloe)が用意している。同ブランドのモラー 310は、100本限定で英国で組み立てられたモデルで、ツールウォッチのなかでも特に個性的なケースデザインを持つ。このモデルの鮮やかなイエローとライトブルーのカラーリングは、スウェーデンとスカイ島の国旗に由来している。どちらもブランドの共同創業者にとって特別な意味を持つ場所だという。一方、ヴァーテックス(Vertex)は英国から離れたテーマで、バカンス気分へシフト。M60 タオルミーナは、シチリア島をイメージした鮮やかなブルーカラーをまとい、50本限定のシリアルナンバー入りモデルとして登場する。

ダイバーズウォッチだけでなく、フィールドウォッチもいくつか登場している。なかでもお気に入りは、エディンバラのクレメンス(Clemence)が手がけるムンロ(下の写真)の特別仕様だ。ダイヤルをすっきりとさせ、ゴールドアクセントを加えた限定10本のモデルである。革新的ではないが、その抑えたデザインがかえって魅力的に映る。ゲコタ(Geckota)は、クッションケースのパイオニアに、縦方向のサテン仕上げを施したラピスブルーフュメダイヤルを採用。6時位置にはゴールドのユニオンジャックをプリントし、英国らしさを演出している。イベント後に50本限定でオンライン販売予定だ。オモロガート(Omologato)はアーナージ GMTを10本限定で製作。ベル&ロス風のスクエアケースに、スネイル仕上げを施したチェリーレッドのセクターダイヤルを組み合わせた個性的なモデルだ。

Clemence Special Piece
クレメンス ムンロ

Geckota
ゲコタ パイオニア

Monro
モンロー アドベンチャー ダイバー、抽選販売モデル

一方、このイベントで唯一購入できないモデルがモンロー(Monro)のアドベンチャーだ。今回も赤・白・青のカラースキームをまとったユニークなダイバーズウォッチである。このモデルは販売されるのではなく、イベント会場で抽選をし当選者に贈られる。つまり、ある意味では今回のイベントで最も“安い”時計ということになるのかもしれない。

クラシック
ここからは、タフなツールウォッチとは一線を画し日常使いに適したモデルの紹介だ(とはいえ、それが理由でペラゴスをオフィスでつけるのをやめるわけじゃない)。このカテゴリーの勝者は、ファーラー(Farer)のオーロラだ。36mmケースのシンプルな3針モデルで、美しいコッパーギヨシェ風ダイヤルに加え、ブラックのオーバープリントが施された夜光インデックスを採用している。夜光のブロック状の数字にアウトラインを加えたデザインは、これまで見たことがないユニークな仕上げだ。生産数はわずか10本と少ないが、幸運にも後日、シリアルナンバーなしの追加90本が発売予定である。

以下のギャラリーで、この特別モデルをチェックしてみて欲しい。

ダックワース・プレステックスは、ヴィンテージデザインの魅力を存分に取り入れたプレステックス No.2を25本限定で発表。クッションケースにエナメルダイヤルの懐中時計を思わせるデザインを組み合わせつつ、手に取りやすい価格帯に落とし込んでいる。“一体型ブレスレット”アイコンをほうふつとさせる1本を探しているなら、オリヴィエ・メイラン(Olivier Meylan)が英国で初めて組み立てるPESも注目の時計だ。ダイヤルにはユニオンジャックが施され、わずか5本限定で展開される。ポンピーク(Pompeak)は、オープンハートのジェントルメンズ・クラシックにギヨシェ仕上げのレッドフュメダイヤルを採用し、15本限定でリリース。シデレウス(Sidereus)はゴードン ベネットモデルの3針ウォッチを5本限定で製作する。ダイヤルにはブリティッシュ・レーシング・グリーンとオレンジのアクセントを取り入れ、英国の時計製造への敬意を表すとともに、ブランドのアイルランドのルーツを思わせるデザインに仕上げている。ピニオン(Pinion)は赤と青をミックスし、個性的なライトパープルのスタンプギヨシェダイヤルを採用。ニュートロンバイオレットとして、38mmケースの30本限定モデルを展開する予定だ。

ワイルドカード枠
ここからは、デザイン性を前面に押し出したユニークなモデルを紹介しよう。こうしたショーにふさわしい、アート性の高い時計たちだ。ミスター ジョーンズ・ウォッチズ(Mr Jones Watches)ほど、時計に興味のない友人たちを引きつけたブランドはないかもしれない。遊び心あふれるデザインとアーティストとのコラボレーションで、独自の時間の読み方を提案するブランドとして知られている。今回のBritish Watchmakers’ Dayに合わせ、ロンドンを拠点とする同ブランドは新たな特別モデルを発表。ブライトン在住のアーティスト、ミスター・フィル(Mister Phil)氏とのコラボレーションモデルカオシファイに、初めて機械式ムーブメント(セリタ SW200)を搭載したバージョンが登場した。10本限定の少量生産で、それぞれにマルチカラーのステッチを施したハンドメイドのレザーストラップが付属する。

Mr Jones Watches Khaosify Mechanical
ミスター ジョーンズ・ウォッチズ カオシファイ

アイソトープ・ウォッチズ(Isotope Watches)は、これまでのスペースエイジデザインとは一線を画し、今回はよりクラシックなアートの技法にフォーカスしたモデルを発表。ユニオンジャックを描いたダイヤルをストローマルケトリ(藁象嵌)とクロワゾネ・エナメルのふたつの手法で製作し、それぞれ5本ずつの計10本限定で展開する。ストローマルケトリダイヤルは、職人ベルナルド・ド・オレイ(Bernardo d'Orey)氏による作品で、藁を割って染色し、パターン状に組み上げることでひとつひとつ異なる表情を持つダイヤルが完成する。一方クロワゾネ・エナメルのダイヤルは北京のマスターエナメラーが手がけ、アウトラインを作成して何度も焼成を重ねることで生み出される精巧な仕上がりとなっている。全10本は、ド・オレイ氏が製作したストローマルケトリの特製ボックスに収められる。

手仕事といえば、ボーケン(Bōken)は今回のショーで少し変わった試みをしている。同ブランドはダイヤルアーティストとして知られるクリス・アレクサンダー(Chris Alexander)氏とタッグを組み、British Watchmakers’ Dayの会場で、3本の時計にライブペインティングを施す。ブランドによればデザインは英国へのオマージュとなるようだが、最終的な仕上がりは当日まで誰にもわからない。一方スコフィールド・ウォッチカンパニー(Schofield Watch Company)はまったく異なるアプローチを取る。アーティストのベン・グッフィー(Ben Guffee)氏と協力し、B6ダイバーズウォッチのブロンズケースモデルを40本製作。そのうちグリーンとブルーが各20本ずつとなっており、まるで海底から引き揚げられたかのような風合いにパティーナ加工されている。自分の好みとは違うが、こうした荒々しい個性を求める来場者には確実に刺さるモデルだろう。

Beaucroft Penfold Collaboration
ボークロフト×ペンフォールド

今回のショーで最も美しいダイヤルのひとつが、ボークロフト(Beaucroft)とペンフォールド(Penfold)のコラボレーションモデルとして登場する。75本限定で製造され、ブリストルを拠点とするアーティスト、ティム・グレシャム(Tim Gresham)氏とタッグを組み、英国のコンテンポラリーアートにオマージュを捧げた立体的なダイヤルを採用している。シンプルながらも奥行きがあり、日常使いしつつデザインのストーリー性も楽しみたい人にぴったりだ。

今回のショーで最も実験的なモデルといえるのが、アピアのジェン 1.Bだ。5本限定で製作され、赤くてまるで蜘蛛の巣のようなダイヤルが特徴的だ。しかし、この時計を特別なものにしているのはケースの構造にある。ブランドによれば、強度と重量のバランスを最適化するためにジェネレーティブ・デザイン技術を採用し、従来のCNC加工では実現困難な独特のケース形状を生み出したという。製造には金属3Dプリンティングを採用。時計業界ではまだ発展途上の技術ではあるものの、革新性のある試みであることは間違いない。

Gimlet Wrist Shot
スタジオ・アンダードッグ×フィアーズによるギムレットが、私の今回のベストモデルに選ばれた。

Lume Shot Gimlet
Side Shot Gimlet
おめでとう、ここまででほぼ全モデルを紹介し終えた。 しかし最後に最高の1本を残しておいた。このコレクションのなかで、発表以来これほどまでにインターネット上で話題を集めた時計はほかにない。もし自分がロンドンのショーに行けるなら、間違いなく手に入れたいモデルでもある。そう、スタジオ・アンダードッグ×フィアーズのコラボレーションウォッチ、ギムレットだ。一見すると、このふたつのブランドはこれ以上ないほど対照的に思える。だがフィアーズのクラシックな38mmのブランズウィックケースと、スタジオ・アンダードッグのモダンでアイコニックなダイヤルデザインを融合させたことで、その対比が見事に生かされている。今回のダイヤルは、ホワイトからペールグリーンへと美しくグラデーションするスーパールミノバのシェードを採用。さらにスタジオ・アンダードッグのデザインに欠かせないアイコニックなサファイアディスクが、2本のビスでダイヤル上に浮かぶように固定されている。仕上げとして、ストラップは英国を拠点とするストラップテーラーが手がけ、全体のテーマをしっかりと継承している。

いや、本当にこれはカッコいい。 オーデマピゲ スーパーコピー代金引換おそらく両ブランドもそれを自覚しているだろう。ギムレットは、3月に迫るBritish Watchmakers’ Dayにて200本限定販売される予定だが、正直なところ、その場で即完売するとにらんでいる。とはいえ、ほんのわずかでも売れ残ることを願う自分もいる。せめてあとでもこの手で掴むチャンスがあるように。まあ、夢くらい見させてくれ。

最後に
さて、すべての発表モデルを見終えた。 British Watchmakers’ Dayに合わせたスペシャルエディションとして、驚くほど多彩なデザインや仕上げがそろっていた。正直なところ、このリストを掘り下げるまでは、これほど多くのマイクロブランドが英国から生まれているとは知らなかった。もちろんブリティッシュウォッチメイキングに真の意味で深く関わっているブランドもあれば、単に英国を拠点としているだけのブランドもある。それでも、これだけの多様性を持つイベントが開催されるというのは、英国時計界が今まさに盛り上がりを見せている証拠だろう。すべての時計が傑作とは限らないが、数百ポンドから数千ポンドまで幅広い価格帯のモデルが揃っているため、誰にとっても魅力的な時計が見つかるイベントになるだろう。冒頭でも触れたように、このイベントへの需要の高さは非常に心強い。チケットはすでに完売しているが、英国在住の読者はキャンセル待ちリストに登録しておくのがおすすめだ。枠が空けば、運よく参加できるかもしれない。

ブライトリング ナビタイマー B19 クロノグラフ43 パーペチュアルカレンダーがついにステンレススティールで登場

昨年発表されたばかりのムーブメントを搭載したこの新作は、同じ機能を持つ時計のなかでも特に手の届きやすい価格帯だ。

ブライトリングのCal.B19が昨年デビューした際、それはローズゴールド製の限定トリオモデルとして発表された。自動巻きのパーペチュアルカレンダークロノグラフを開発するのは容易なことではなく、ブランドがわずか420本の限定にとどめるとは考えにくかった。そして今回、ブライトリングはナビタイマー B19 クロノグラフ43 パーペチュアルカレンダーをステンレススティールで発表する。貴金属モデルよりも手ごろな価格であることに加え、限定モデルではない点もポイントだ。

Breitling Navitimer B19
アイスブルーのサンバーストダイヤルを特徴とする新しい41mm×14.94mmのSS製ブライトリング ナビタイマーQPクロノグラフはCal.B19を搭載し、30m防水性能を備えている。この自動巻きパーペチュアルカレンダームーブメントは約96時間のパワーリザーブを誇り、コラムホイール式クロノグラフを採用。振動数は2万8800振動/時で、ケースサイドに組み込まれたプッシュボタンでパーペチュアルカレンダーの調整が可能となっている。また本モデルはCOSC認定も受けている。

Breitling B19 Navitimer
ブライトリングスーパーコピー代引き 優良サイトこの新しい非限定モデルは、ブラックのアリゲーターレザーストラップ(SS製フォールディングバックル付き)で475万2000円(税込)、または7万7000円の追加で、7連SS製ブレスレット仕様も選ぶことができる。

我々の考え
オリジナルのリミテッドモデル発表にはあまり注目していなかった。なぜなら、それらは限定かつ高価なモデルだったからだ。貴金属ケースの時計であればそれも納得できる。しかし今回のSSモデルには興味をそそられた。

サイズは依然としてやや厚めではある(ブライトリングは慎重に設計し、厚さを15mm未満に抑えているが、それでも反射的に敬遠する人もいるだろう)。また475万2000円(税込)という価格は決して安いとは言えない。しかし、パーペチュアルカレンダー クロノグラフとしては比較的手の届きやすい価格帯に入る。実際に、現在生産されているモデルのなかでほかに思い当たるのは、2022年に発表されたハブリング² クロノ フェリックス パーペチュアルくらいで、その発売時の価格は2万5000ドル(日本円で約370万円)弱だった。アイスブルーのダイヤルも美しく、全体として非常に魅力的なモデルに仕上がっている。これはぜひ実物をチェックしに行きたいと思った。

Breitling B19 Navitimer
基本情報
ブランド: ブライトリング(Breitling)
モデル名: ナビタイマー B19 クロノグラフ43 パーペチュアルカレンダー(Navitimer B19 Chronograph 43 Perpetual Calendar)
型番: PB1920251C1A1(ストラップ)/PB1920251C1P1(ブレスレット)

直径: 41mm
厚さ: 14.94mm
ケース素材: ステンレススティール(プラチナ製ベゼル)
文字盤: サンバーストアイスブルー
インデックス: アプライド
夜光: あり、スーパールミノバ(インデックス、時・分針)
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: SS製7連ブレスレット(バタフライクラスプ付き)またはブラックアリゲーターレザーストラップ(SS製フォールディングバックル付き)

Breitling Navitimer B19 Perpetual Calendar Chronograph
ムーブメント情報
キャリバー: ブライトリング マニュファクチュール B19
機能: 時・分表示、スモールセコンド、日付・曜日・月・うるう年表示、永久カレンダー、コラムホイール式クロノグラフ、ムーンフェイズ
直径: 30mm
厚さ: 8.53mm
パワーリザーブ: 約96時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 39
クロノメーター: あり

価格 & 発売時期
価格: ストラップ仕様は475万2000円、ブレスレット仕様は482万9000円(ともに税込)
発売時期: 発売中
限定: なし

クオリティの高い時計が、手ごろな価格で手に入るヴィンテージ セイコー。

ヴィンテージのセイコー クロノグラフ購入ガイド

そのなかでもとりわけ歴史的価値のあるいくつかのクロノグラフウォッチを、背景にあるストーリーとともに紹介しよう。

フェリックスによる“ベストバリューの機械式時計”を紹介するシリーズだ。HODINKEEの目的は創設当初から、単に高価な時計を紹介することではなく、価格に見合った本当に価値のある時計を取り上げることにあった。我々は名門ブランドによる精巧な仕上げのムーブメントに対して、スーパーコピー少々高額な対価を払う価値があると考えることが多い。しかし必ずしもそうである必要はない。

今回はフェリックスが1970年代における重要なヴィンテージのセイコー クロノグラフを取り上げ、それらの歴史的価値や購入時のポイントを解説する。きっと楽しんでいただけるはずだ。ぜひ続きをご覧いただきたい。

日本の時計と聞いて、真っ先に思い浮かぶのはセイコーだろう。世界最大級の時計メーカーのひとつであり、創業は1881年にさかのぼる。その生産量は膨大で、ラインナップの多様性も圧倒的だ。しかし一般的なイメージとしては“手ごろな価格で信頼性の高い時計を作るブランド”であり、スイスの名門メーカーとは異なるカテゴリーに属すると見られている。

グランド セイコーやスプリングドライブを例に挙げれば、セイコーがいかに卓越した技術と革新性を誇るブランドであるかがわかる。そしてもうひとつよく語られるのが、セイコーの時計の高いコストパフォーマンスについてだ。

私が特に注目しているのは、この“コストパフォーマンスの高さ”である。1970年代のセイコーのヴィンテージ クロノグラフは、時計愛好家のあいだでカルト的な人気を誇っている。その理由は明白だ。この時代はセイコーの黄金期であり、同社は伝統に縛られたスイスの時計産業に対して当時最先端の製造手法で挑んでいた。これはセイコーが世界初のクォーツウォッチを発表し、時計の歴史を一変させる直前の時代の話である。

セイコー クロノグラフの物語が本格的に始まったのは、時計史において重要な年である1969年のことだ。この年、満を持して3つの自動巻きクロノグラフが誕生した。複数のブランドが共同開発したキャリバー11は、特にホイヤーによって広く知られるようになった。またゼニスとモバードが開発したエル・プリメロは、現在も生産が続いている。このふたつのムーブメントは、素晴らしいストーリーを携えて多くの魅力的なヴィンテージウォッチに搭載されている。そして1969年に登場した3つ目の自動巻きクロノグラフは、ほかのふたつに比べると目立たない存在かもしれない。しかしセイコーのRef.6139(およびその後継機であるRef.6138)は歴史的にも高い意義を持ち、なおかつほかよりもはるかに入手しやすいという大きな魅力がある。

そしてヴィンテージのセイコー クロノグラフ最大の魅力は、やはりその価格の手ごろさだ。状態のいい実用的な個体なら、150~200ドル(当時のレートで約1万2000~1万6000円)程度で購入できる。これは自動巻きコラムホイール クロノグラフとしては破格であり、ヴィンテージウォッチ全般で見ても非常に手ごろな価格設定だ。ここではセイコーの自動巻きクロノグラフにおいて代表的なふたつのムーブメント、Ref.6139とRef.6138のなかでも特に注目すべきモデルを紹介しよう。

ウィリアム・ポーグ(William Pogue)大佐のセイコー

Ref.6139

Ref.6139はセイコーが初めて開発した自動巻きクロノグラフムーブメントだ。30分積算計を備えたシングルレジスターのクロノグラフで常に動作する秒針はなく、クイックセット式のデイデイト表示を搭載している。製造期間は1969年から1979年ごろまでとされている。Ref.6139には多彩なダイヤルカラーやケースデザインが存在し、さまざまな名称で販売されたが、なかでも特に有名なのが“スピードタイマー”シリーズだろう。しかしRef.6139の愛好家のあいだで最も象徴的なモデルとして知られているのが、Ref.6139-6002こと通称“ポーグ”だ。

"ポーグ”についてのストーリー

この“ポーグ”の名はかつて米空軍のアクロバット飛行隊“サンダーバーズ”に所属し、1973年のスカイラブ4号ミッションに参加した宇宙飛行士ウィリアム・ポーグ大佐に由来する。ポーグ大佐はこのミッションで、特徴的なイエローダイヤルのRef.6139をオメガ スピードマスターとともに着用していた。NASAの正式な支給品ではなかったが、彼は訓練中から愛用していたRef.6139の性能を信頼し、エンジンの燃焼時間を計測するために持ち込んでいたのだ。

時計愛好家のダヴィド・ブルーノ(David Bruno)氏がこのエピソードを丹念に調査し、公表したことで、ポーグ セイコーの物語が明るみに出ることとなった。そして現在、この特徴的なイエローダイヤルのクロノグラフは“宇宙で初めて使用された自動巻きクロノグラフ”として広く認識されている。

2008年、大佐は信頼を寄せていたセイコーの時計を金庫から取り出し、オークションに出品した。落札金額は6000ドル(当時のレートで約47万円)弱。正真正銘の“スペースウォッチ”としては破格だが、Ref.6139の通常の価格に比べればプレミア価格といえる。

UFO

Ref.6138

Ref.6139が(諸説あると思うが)世界初の自動巻きクロノグラフとしての称号を得ているとすれば、その後継機であるRef/6138はクラシックなセイコー クロノグラフのなかで最も人気が高く、最も汎用性に優れたモデルといえるかもしれない。初期のRef.6138はRef.6139のすぐ後、1970年に発売された。そしてRef.6139と同様に1979年まで生産が続けられた。このふたつの時計の最大の違いは、Ref.6138が12時間積算計を追加した2カウンタークロノグラフであることだ。セイコーのヴィンテージウォッチにおいては特定のモデルやデザインが熱狂的な支持を集め、独自の愛称がつくことが多い。Ref.6138も例外ではなく“UFO”や“ブルヘッド”といったニックネームで親しまれている。

“UFO”についてのストーリー

“UFO”はその名のとおり、宇宙船のような円盤型のケースデザインが特徴的なモデルだ。発売当初の広告では“ヨットマン”とも呼ばれていたが、正式な型番であるRef.6138-0010/0011/0017よりもUFOという名称の方が広く知られている。この厚みのあるラグレスケースを見れば、なぜ現代のコレクターたちを惹きつけるのかがよく分かるだろう。その独創的なフォルムは、製造された時代の雰囲気を色濃く映し出している。

ブルヘッド

文字盤を補修したブルヘッド。

“ブルヘッド”についてのストーリー

ブルヘッドは、セイコークロノグラフ史上最も異質でクールな外見を持つモデルのひとつだ。従来の時計のようにリューズやプッシュボタンを文字盤の右側に配置する代わりに、ムーブメントを回転させて頂点、すなわち12時の位置に取り付けている。つまり、ボタンがちょっと牛の角のように見えるというわけだ。上部にプッシュボタンがあるため(時刻調整の際に)時計をはめたり外したりする手間が省ける、という説明がされている。

理屈はどうあれ、異様な見た目のクロノグラフが誕生したのだ。ブラックダイヤルと、とても美しいブラウンダイヤルの2種類がある。ウブロ時計コピー 代引きこれらの特異なクロノグラフはかなり人気で、より一般的なモデルよりも高い値がつくことがある。100~200ドルどころか、200~300ドル(当時のレートで約1万6000円~2万3400円)という価格が想定される。ムーブメントのせいでRef.6138はどれも厚みがあるが、手首に巻かれたブルヘッドは特に大きな感触を受ける。

購入時のアドバイス

ここまで、歴史的に重要で非常に魅力的なセイコー Ref.6139、Ref.6138クロノグラフの概要を紹介してきた。ヴィンテージウォッチの魅力は、その歴史やデザインだけでなく、必ずしも高価でなくても素晴らしいモデルが存在することにある。その点を感じ取ってもらえたなら幸いだ。今後もさらに詳しい特集をお届けするので、ぜひご期待いただきたい。