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「ロレックス2025年の予測 – この記事の内容は100%確実に実現します、約束します」的なタイトルです。

これは、私たち時計ライターにとって毎年楽しみにしている仕事の一つです。水晶玉を取り出し、未来を見通すというリスクの高いゲームに挑戦しながら、2025年4月1日、ジュネーブで開催されるWatches & Wondersのロレックスブースのカーテンが開かれる瞬間に、ロレックスがどのような新作を発表するのかを大胆に予想します。私たちの願望や期待、そして祈りを込めて、最善の推測を立てるのです。

この作業が特に面白いのは、私たち報道関係者でさえも、実際に何が発表されるのか全く知らないという点です。それでも、皆で考察を重ねながら予測を立てるのは楽しいものです。実際には、ロレックスはここで挙げた予測のどれも採用せず、まったく異なる方向に進む可能性もあります。たとえば、2023年に発表された「セレブレーションダイヤル」や「パズルダイヤル」のように、予想外のデザインを打ち出すこともありえます。しかし、これらのカラフルなモデルが比較的最近登場したことを考えると、2025年も同様にロレックスらしい漸進的な進化が続くと予想するのが妥当でしょう。

ロレックススーパーコピー代金引換を激安それでも、私たちの想像力が暴走するのを止めることはできません……

特別な記念モデルとしてのGMTマスターII
ロレックス GMTマスターの70周年記念
今年はロレックスGMTマスターの誕生から70周年を迎えます。空を翔けるために作られたこの時計が大きな節目を迎えるのですから、ロレックスが盛大に祝うことを期待しています。

最近、デイトナや1908に**シースルーバック(スケルトンケースバック)**が採用され、驚かされました(私個人としては大歓迎ですが)。この流れが今年のGMTマスターにも及ぶのではないかと予想しています。

また、70周年は伝統的に「プラチナ・ジュビリー」とも呼ばれます。そう考えると、この記念すべきモデルがプラチナ製で登場し、全面サファイアクリスタルの裏蓋を採用することを期待したいところです。そして、せっかくなら隕石ダイヤルを搭載して、一層特別感を演出するのもアリではないでしょうか?

もちろん、ロレックスのシースルーバック採用モデルに対しては賛否が分かれています。その理由の一つとして、ロレックスのムーブメントは完全に機械仕上げであり、伝統的な手彫り装飾が施されていない点が挙げられます。しかし、それでもロレックスのムーブメントはマイクロエンジニアリングの真髄とも言える驚異的な精度を誇ります。

ロレックスのムーブメントは、装飾こそ控えめですが、ナノメートル単位まで精密に設計されており、まさに“防弾レベル”の耐久性を持つのです。決して見た目が悪いわけではなく、むしろその機能美に魅力を感じる人も多いでしょう。

さらに、この新たなシースルーバックの採用は、これまで謎に包まれていたロレックスの内部を**「ついに覗くことができる」**という興奮をもたらしてくれます。ロレックスの裏側を知りたいと思わない人なんているでしょうか?

もしこの予想が現実となれば、Watches & Wondersの見出しを総なめにすることは間違いありません。

GMTマスターIIは、ロレックスのカタログの中でも愛されるモデルでありながら、デイトナやサブマリーナに比べるとやや影が薄くなりがちです。しかし、フルプラチナケース&ブレスレットの豪華仕様で登場すれば、再び脚光を浴びることができるでしょう。確かに、プラチナ製のケースとブレスレットはかなりの重量になるはずですが、GMTマスターは長年にわたって「重責」を担ってきたモデルです(ダジャレをお許しください)。実際、この時計はパンナム航空のパイロットたちが愛用し、その名を確立した最初のロレックスの一つなのです。

さらに、ロレックスがこの特別な年にGMTマスターの新作を1本だけで終わらせるとは限りません。もしかすると、複数の新モデルが登場し、プロフェッショナルモデルにはジュビリーブレスレットとオイスターブレスレットのどちらがふさわしいのか? という永遠の議論に再び火がつくかもしれません。

ついにパーペチュアル 1908にコンプリケーションが搭載?
昨年もお願いしましたが、今年もまた言わせてください。1908は、ロレックスがコンプリケーションの分野でさらに進化を遂げるための完璧なキャンバスだと思うのです。

プロフェッショナルラインには、スカイドゥエラーや、ある程度はデイトナやGMTマスターといったコンプリケーションモデルが存在します。しかし、1908にトリプルカレンダー(年・月・日)機能が搭載されたら、ロレックスが「すべてをこなせるブランド」であることを改めて証明できるでしょう。

正直、ここで予想するのはやややりすぎかもしれません。もしかしたら、ロレックスはフルカレンダー・クロノグラフ、いや、もしかすると永久カレンダーすら投入する可能性もゼロではありません。しかし、それだけコンプリケーションを搭載した1908のエレガントさに期待しているのです。

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ロレックスは、1908の前身であるチェリーニにコンプリケーションを搭載した実績があるため、今回もその流れを引き継ぐ可能性は十分にあります。1908は2023年に登場し、昨年にはプラチナバージョンも発表されました。この流れをここで止めるのではなく、さらなる進化を見せてほしい。

**このラインを真に魅力的なものにし、存続させる鍵は「バリエーション」です。その最も理想的な進化形が、やはりコンプリケーションの追加ではないでしょうか? もしかすると、ロレックスがカール・F・ブヘラ(Carl F. Bucherer)**の技術を参考にすることもあるかもしれませんね…。

オイスターパーペチュアルが「ストーンダイヤル」ブームに参入?
2020年に登場したカラフルなオイスターパーペチュアルのダイヤルを嫌いな人はほとんどいなかったはずです。そして、セレブレーションやパズルダイヤルが一時的に私たちの「ロレックスの創造性への渇望」を満たしてくれましたが、そろそろ隕石ダイヤル以外の「ストーンダイヤル」バリエーションを見てみたいところです。

ここ最近、ストーンダイヤルは時計業界全体でトレンドになりつつあるのは間違いありません。そんな中、ロレックスが**「我々もトレンドを把握している」**と示すために、オイスターパーペチュアルに半貴石のダイヤルを採用するのは理にかなっていると思います。

これらのモデルが即コレクターズアイテム化し、購入者たちが**ポケモンのように「全部集めたくなる」**のは確実でしょう。それが悪いことか? 私はそうは思いません。

時計業界では最近、ネガティブな意見も多く聞かれます。しかし、明るく、コレクション性が高く、それでいて(ある程度は)手に入る可能性のある時計が登場することで、ポジティブなムードを取り戻せるかもしれません。

もちろん、これらの時計が即完売してしまう可能性は高いでしょう。しかし、売れている限りは問題ないと思いますし、ロレックスが独自のアプローチを加えることで、希少な場所から特別な石を調達するようなサプライズもあるかもしれません。もしかすると、ジェームズ・キャメロンが新たな深海探検に乗り出し、ロレックスのために特別な石を見つけてくるなんてことも…?

さらなる価格の値上げ?
この予測は少しズルい気もします。というのも、ロレックスは過去12か月間で4回も値上げをしており、この流れが止まるとは思えないからです。

確かに、金の価格はここ数週間でやや落ち着きを見せていますが、長期的なトレンドとしては依然として上昇傾向にあります。そして、たとえロレックスが金価格を理由にしなかったとしても、何かしらの理由を見つけて価格を引き上げることは間違いないでしょう。

ここ数年、ロレックスの正規価格は「割安」だと言われ続けてきました。ロレックスの時計は、驚異的な精度を誇り、ほぼ完璧なデザインを持ち、さらに他のどんな高級ブランドにも匹敵しない圧倒的なブランド力を備えています。

もちろん、並行市場(セカンダリーマーケット)の価格は少し落ち着いてきましたが、2025年に向けてロレックスが価格上昇を止めるとは到底思えません。

極秘の“オフカタログ”モデルが登場?
昨年のWatches & Wondersでは、オフカタログのイエローゴールド「ル・マン デイトナ」が話題となりました。パレクスポ(展示会場)では、こっそりとその存在を知る者がいた一方で、「極秘モデルにつき閲覧不可」と門前払いを食らった者もいました。プレスセンターでは、この時計についての噂話が絶えず、まさに「見た者と見ていない者」の間で情報戦が繰り広げられたのです。

今年も同様の“隠し球”があるのかどうか、予想するのは難しいですが、大胆な妄想ならできます。

タンタル製のデイトナ?
レインボー仕様のサブマリーナ?
まさかのプラチナ製エクスプローラー?
誰にも分かりません。しかし一つ確かなのは、私はロレックスのブースでオフカタログモデルをチェックする気満々だということです。

そして、撮影が許されるのか、あるいは「これについては何も話せません」とやんわり拒否されるのか…それも含めて楽しみです。

もしかすると、誰も予想していなかったような衝撃的な一本が、極秘裏に仕込まれているかもしれません…。

いかがでしょうか。

「【転載】ロレックス2025年の予測 – この記事の内容は100%確実に実現します、約束します」でした。

先日のMonochromeさんの予想より数は少ないですが、やはりGMTマスターIIと1908、そしてストーンダイヤルは可能性があると感じているようです。

個人的にはストーンダイヤルのオイパペは120%無いと思いますけど、面白いですね。

1908のコンプリケーションは規模しいにしても、ムーンフェイズなどは出るのかも知れません。

チタンケースも何かあると思いますが、Time+Tideさんは予想から外しておりました。

皆さんの感想・予想もお聞かせください。

ウォッチ・アンド・ワンダーズ 2025は4月1日からスタートです。

2025年は オーデマ・ピゲの創業150周年になります。

オーデマ・ピゲから2025年の新作情報です。

オーデマピゲ時計コピー 代引き今年は記念モデルがたくさんリリースされるでしょうね。

さて、今回ご紹介するモデルは150周年記念ではなく通常ラインナップの26420CE.OO.A063VE.01 ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ 43mmです。

グリーンとブラックのセラミックが激シブいですね。

ブルーセラミックの 26420CE.OO.A043VE.01の色違いになります。

価格はブルーと同じ8,415,000円。

ブラックのセラミック製ケース、チタンのリューズガード(ケースバックも)、グリーンダイヤルとグリーンセラミック製ベゼルという3トーンの組み合わせ。

タフでマッチョな43mmケースのロイヤルオーク オフショア フライバッククロノグラフで100m防水。

70時間のロングパワーリザーブがグッドです。

ただ個人的には同じ26420CEシリーズのブラックセラミック+18Kゴールドの26420CE.OO.A127CR.01の方が好き。

26420CE.OO.A063VE.01

ロイヤル オーク オフショア
クロノグラフ
Ref. 26420CE.OO.A063VE.01
¥8,415,000

大胆な3カラーデザインのスポーティなウォッチ。43mmのケースにブラックとグリーンのセラミックとチタンのディテールが光り、ダイヤルがこれらのカラーに力強く呼応するパワフルで調和に富んだデザインです。

ケース
43mmのブラックセラミックケース、グリーンセラミック製ミドルケース、ベゼル、プッシュボタン、ねじ込み式リューズ、チタン製ケースバック、リューズトップ、プッシュボタンガード。100m防水。

サイズ 43 mm
厚さ 14.4 mm
防水 100 m

文字盤
「メガタペストリー」模様のダークグリーンダイヤル、ブラックのインナーベゼルとカウンター、蓄光加工を施した18Kホワイトゴールド製アワーマーカーと針。

ブレスレット
インターチェンジャブル仕様のダークグリーンレザーストラップ、交換用ブラックラバーストラップ付属。チタン製ピンバックル。

キャリバー4401
機能 クロノグラフフライバック、時、分、スモールセコンド、デイト
石数 40
メカニズム 自動巻き
パワーリザーブ 70 h
外径 32 ミリ
部品数 381
周波数 4 Hz 28800 振動/時
厚さ 6.8 mm

まとめ

いかがでしょうか。

「【2025年新作】オーデマ・ピゲ 26420CE.OO.A063VE.01 ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ 43mm」でした。

いや~本当に高くなりました。

オフショアクロノが850万円ですか・・・数年前だったら300万円で買えたのに。

ガチのお金持ちだけのための腕時計なんですよ。

この辺りを買う方は何十本って持ってるうちの1本で、年に数回しか着けないんだと思います。

なので多少重かろうが、精度が悪かろうがあまり関係ありませんね。

チューダーがブラックベイ セラミック “ブルー”を正式に発表

この時計をF1パドックで見かけたが、今度はあなたの手首にもつけることができる。

オリジナルのブラックベイ セラミック発売から3年以上が経ち、チューダーは続編となるバージョンを発表した。今回の発表は新しい発見というより、すでに見慣れた時計のリリースである。この新しいブラックベイ セラミック “ブルー”(これが正式名称である)は、チューダーがビザ・キャッシュアップ レッドブル F1チーム(別名VCARB)との関係から生まれた初の量産モデルである。本作はチューダーがチームスポンサーになって以来、ドライバーが着用しているモデルと同じだ。今度は僕たちもそれを着用することができる。

製品として見ると、チューダースーパーコピー 代引き専門店この時計は非常にシンプルで理解しやすい。ブラックベイ セラミックにマットブルーのダイヤルと、スタンダードモデルと同じ耐磁性METASマスタークロノメータームーブメントMT5602-U1(詳細は以下に記載)を搭載。サイズも同様41mm径×14.4mm厚のマットブラックセラミックケース、そして同じ価格(税込で71万8300円)である。変更点は、光り輝くブルーのドーム型ダイヤル、針とインデックスの縁取りに施された暗いガンメタルのような色合い、そしてハイブリッドレザーとラバーストラップ(および付属のファブリックストラップ)にブルーのアクセントが追加されている点だ。

チューダー ブラックベイ セラミック “ブルー”は現在、チューダーの小売店で購入可能であり、価格は71万8300円(税込)だ。

我々の考え
F1シーズンも中盤に差し掛かり、今週末のシルバーストーンでの英国GPは今年24戦中の第12戦となる。VCARBチームは現在、コンストラクターズチャンピオンシップで6位に位置しており、今VCARBの時計を発表するのは理にかなっているだろう。チームのふたりのドライバーのうち、角田裕毅選手はドライバーズチャンピオンシップで10位、ダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)選手は13位である。

チューダーはこの時計を、今年3月にVCARBチーム専用として初めて発表し、このモデルがブランドのラインナップに加わるのかどうか多くの憶測が飛び交っていた(チューダーは通常、限定モデルをつくらない)。しかし今回、その答えが明らかになった。時計にはVCARBのブランディングが一切見られないため、この時計がビザ・キャッシュアップ RBチームのファンだけでなく、グランプリを1度も見たことがない人(この週末に見始める予定がない人)にも魅力的に映ると言えるだろう。

僕はセラミックケースのトーンを和らげるためにブラック以外のストラップを選ぶかもしれないが、この時計のダイヤルがとても気に入っている。温かみのあるマットブルーと、針とインデックスのダークメタルのアクセントの組み合わせが、ケースの色合いと光沢のあるベゼル仕上げと相まって素晴らしい外観を生み出している。ダイヤルにチームのロゴやテキストがないのと同じように、チューダーがブラックダイヤルのBBセラミックで採用しているシンプルなダイヤルテキストを維持している点も気に入っている。この2行テキストのデザインはブルーでもよく合っていると思う。

角田選手やリカルド選手がマイアミグランプリで着用したカスタムのカメレオンモデルほど派手ではないが、VCARBとの関係があってもなくても、新しいブラックベイ セラミック “ブルー”はチューダーの勝者と言えるだろう。この鮮やかなブルーダイヤルのおかげで、これまでに見たほかのブラックベイと混同することはまずない。

基本情報
ブランド: チューダー(Tudor)
モデル名: ブラックベイ セラミック “ブルー”(Black Bay Ceramic "Blue")
型番: M79210CNU-0007

直径: 41mm
厚さ: 14.4mm
ラグからラグまで: 50mm
ケース素材: セラミック(マットブラック)
文字盤: ブルー
インデックス: アプライド
夜光: あり、X1スーパールミノバ
防水性能: 200m
ストラップ/ブレスレット: ブルーステッチを施したレザーとラバーライニングによるハイブリッドストラップ(ファブリックストラップ付属)、ブラックPVDコーティングの316Lスティール製フォールディングクラスプ

ムーブメント情報
キャリバー: MT5602-1U
機能: 時・分・センターセコンド
直径: 31.8mm
厚さ: 6.5mm
パワーリザーブ: 約70時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 25
クロノメーター: あり、COSCおよびMETASマスタークロノメーター認定

価格 & 発売時期
価格: 71万8300円(税込)
発売時期: 2024年7月発売予定
限定: なし

新たなドレススタイルとともに異なる個性をまとった新作は、

時代の感性を注ぎ、魅力をさらに研ぎ澄ませる。その真価を開発担当者が語る。

セイコーにおけるヘリテージのひとつがカムバックした。キングセイコーである。これまでにも限定モデルとしてキングセイコーの名が登場することはあったが、いずれも過去のキングセイコーを懐かしむものだった。しかし2022年のそれは待ち望まれたブランドとしての復活であり、キングセイコーの新たな夜明けとなる意義深い出来事となった。

初代キングセイコーが登場した60年代初頭は、東京が大きく様変わりしようという時期でもあった。街の風景ばかりでなく、生活習慣や社会のスピード感が変わっていくなか、新たな都市のライフスタイルにふさわしいモダンな時計が求められた。そんななか、デイリーユースにふさわしい実用性・デザイン・価格をバランスよく提供し当時の人々に受け入れられたのがキングセイコーだった。ブランド復活に当たり、オーデマピゲスーパーコピー代引き 優良サイトかつてのキングセイコーが備えたものづくりの哲学も継承。新しいキングセイコーの開発のベースにはブランドらしさが最も強く打ち出されたモデルとして、1965年に登場した2代目のKSKが選ばれた。

KSKは平面で構成されたシンプルで潔いラウンドケースに、太い針とインデックス、ラグが力強さを伝える一方、12時位置には優美なライターカットのインデックスをさり気なく配し、個性をアピールした。こうしたオリジナルのモチーフを継承しつつ最新技術を盛り込み、現代的な美意識でその魅力に磨きをかけた。新設計のブレスレットはシャープな質感にも関わらずしなやかな動きで肌当たりも柔らかく、長時間つけても心地よい装着感を重視。かくして日常を豊かに彩る現代のエレガンスウォッチとしてキングセイコーは再構築されたのである。デビュー翌年には新たに日付表示を備えたシリーズも登場。さらに新たなダイヤルのカラーバリエーションや装飾スタイルを加えてきた。

そして2024年。キングセイコーの名が広まるなか、新たなコレクションとして導入された新作がKS1969である。

モチーフとなったのは、その名が示すように1969年に登場しブランドの歴史に名を残す45KCM。KCMとはキングセイコー カレンダー クロノメーターを意味し、10振動の45系手巻きムーブメントを搭載したことで時計愛好家から知られている。その高精度にふさわしい新たなデザインとして採用されたのが、それまで主流だった2代目のKSKのような多面構成とは異なる優美な曲線からなるよりドレッシーなケースであり、それはキングセイコーにおける第3の転換点に位置づけられるようなブランドを代表するスタイルになったのである。

キングセイコーの歴史を知る

丸みを帯びた優美な造形を現代によみがらせ、よりドレッシーに昇華

キングセイコー KS1969

Ref.SDKA017 39万6000円(税込) 2024年7月6日発売予定

1969年に誕生し、その後のキングセイコーのデザインに大きな影響を与えたアイコニックモデルである45KCMを現代の技術で進化させたKS1969。キングセイコー生誕の地である東京の現代の街並みにインスピレーションを得たシルバーダイヤルは、新たに開発された型打ち模様により既存のKSKのシルバーダイヤルとは異なる上品な光沢感を生み出す。

SDKA017の詳細を見る

キングセイコーに加わったKS1969は、ラグが一体化した丸みを帯びたケースが特徴だ。これは60年代後半に登場し大きなデザイントレンドになった、いわゆる樽型のケースラインを思わせる。ともすればそのフォルムに目を奪われがちだが、キングセイコーにおいては薄さの追求こそが肝要と商品企画担当者の大宅宏季氏は言う。

「大前提として、キングセイコーは昔のモデルを復刻させるのではなく、かつてのキングセイコーから普遍的なデザインを見いだし、それを現代の技術でアップデートさせていくということがコンセプトとしてあります。その上で今回はよりドレッシーなスタイルに方向を定め、現代的な要素として自動巻きムーブメントを搭載しながら薄型で手首になじむデザインをテーマとしました。そこで選ばれたのが1969年の45KCMであり、キングセイコーの新たな表現として生まれたのがKS1969ということです」

デザイナーの松本卓也氏は45KCMのディテールについてこう説明する。

「こうした樽型のフォルムは、これまでにもかつてのキングセイコーなど60年代のほかのモデルでも採用していました。ただそのなかで当時の45KCMが目指したのは薄さだったのではないかと思います。それは横から見たときにも一目瞭然です。ケースのラインはラグの先端に向かって下げて細く絞っていくとともに、ケース上面の曲面曲率を変えることで視覚的に薄さを演出し手首にフィットする感覚も巧みにデザインしています」

一般的な造形手法では側面の厚みが残ってしまい、ただ型抜きしたように見えるが、有機的な曲面で構成し優美な薄さを表現した。

KS1969のシルバーダイヤルモデル

オリジナルの45KCM

「どうしたら美しいプロポーションを持った時計が作れるか。数多ある樽型ラウンドケースで、キングセイコーならではの理想の造形を当時のデザイナーが追求していたことが伝わります」と松本氏。大宅氏がこれに続ける。

「2代目と呼ばれるKSK以降、搭載ムーブメントの多様化とともにデザインの幅も広がりました。そのなかで45KCMはそれまでの直線基調から曲線的な新しいデザインを取り入れ、型にはまらないクリエーションをした点で、以降のモデル展開に当時影響を与えたと言えます。だからこそ新しいキングセイコーの次なるモデルにふさわしいと考えたのです」

新作のKS1969では1969年の45KCMの特徴を継承しつつさらに磨きをかける一方、新しいキングセイコーならではの現代的なデザインを取り入れている。松本氏はこう説明する。

「12時のインデックスは、デザインコードとして今後ブランドのひとつのアイコンになると考えました。既存のコレクションではオリジナルにも見られたライターカットを再現しましたが、KS1969では新たに“矢羽根”をイメージしたV字形の立体的な模様を入れ、的に向かってまっすぐ突き進んでいく矢のように未来に向かって前進する躍動感を表現しました。オリジナルの時・分針はケースに合わせた繊細なシェイプの中央にラインの入る峰カットだったのに対し、KS1969では3面カットにしました。多面になることで光を受けて視認性が向上し、美観にもつながっています」

新設計した多列ブレスレットもコレクションに新たな魅力を添えている。駒の長さを短くすることで滑らかに動き、表面にカーブをつけてドレッシー感を醸し出す。これも60年代のキングセイコーのブレスレットからヒントを得たと言う。ちなみに販売されているオプションストラップとは互換性があるので、好みによって換装もできる。

特筆すべきはダイヤルだ。レギュラーでシルバー、パープル、グリーンを揃えるが、一般的なブラックやネイビーなどのカラーは今のところラインナップされていない。

「キングセイコー発祥の東京から着想を得たカラーコンセプトに基づき、シルバーは東京のビル群やモダンな風景を表現し、グリーンでは世界の都市のなかでも公園が多い東京の緑をイメージし、葉が重なり合う様を表現するためにグラデーションを施しています。まったくの新色となるパープル(江戸紫)は、江戸時代に京都の京紫に対して江戸ならではの紫を染め物で表現したことから生まれ、歌舞伎でも親しまれました。そうした由来から東京都のイメージカラーにも使われており、東京らしい色ということで選んでいます」と大宅氏。そしてそれぞれのカラーの美しさを引き出すのが仕上げと松本氏は説明する。

「型打ち模様は、シルバー用とパープル、グリーン用の2種類を使っています。シルバーは表面に新たに開発した細かい粗し目模様の凹凸を入れ、その上にブラシで放射状のサンレイ仕上げを施しています。こうすることで柔らかに光が拡散し、しっとりしたツヤ感のある光沢が出ます。さらにいずれもトップコートでクリアの塗料を何回か厚めに吹いた後、さらに平滑に研ぎ出しています。パープル、グリーンも基本的には同様の仕上げを施していますが、サンレイ仕上げの調子やグラデーションの有無、そしてそれぞれの色のトーンの違いによってダイヤルごとに異なった表情が生まれました」

いずれもサンプルを作りながらテストを繰り返し、カラーとサンレイのバランスや視認性を確認しながら完成させたという。そうした表には表れない作り手の並々ならぬこだわりによって、ドレスウォッチでは珍しいダイヤルカラーでも違和感なくなじむ質感を実現している。

新たな個性で都市の時を刻むキングセイコー
多くの日本人が70年代の新しい時代への期待を抱いた60年代。社会や人々の情緒の変化は著しく、キングセイコーも例外ではなかった。KSKから45KCMへの変遷にもそれは表れ、時代の気分を反映し、フォルムも力強い直線から滑らかな曲線へと移り変わった。それはキングセイコーが東京で生まれ、都会で生活し働く人たちに寄り添うことを信条として、その手首にふさわしい形を常に模索し時を刻み続けた証でもある。

そして現代においてKS1969が登場したのも単なるデザインバリエーションとして加わったわけではない。アクティブな時代の躍動感を表現したKSKに対し、KS1969では薄さを追求し、現代にふさわしいドレスウォッチを標榜する。それはトラッドに回帰するファッショントレンドにも符合し、より穏やかでエレガントな時間を希求する時代の要請にほかならない。そしてドレスウォッチといってもかしこまったオンビジネスではなく、インフォーマルでありデイリーユースにも応えるつけやすさをKS1969では大切にした。それはスポーティなKSKと並ぶ対称軸となるドレッシーな存在であり、KS1969はキングセイコーの魅力を広め、双璧として絶妙にバランスさせる。

キングセイコーという歴史と世界観に立脚した上で先進技術を注ぎ、実用機能を備えるとともに現代のライフスタイルにマッチした粋な美意識が息づく。キングセイコーによって刻まれる時は過去を懐かしむものではなく、常にまさに今、この瞬間なのである。

オーデマピゲ時計コピー 代金引換優良サイト美しい曲面を鏡面で仕上げたケースは、斜めから見ると9.9mmの薄さが際立つ。セイコーの現行機種で最も薄いCal.6L35の搭載によりそれを実現した。ボックス風防はドーム状のカーブを描き、ケースフォルムとも調和する。45KCMで先人たちが生み出したスタイルは、脱構築的なものづくり哲学によっていまや時代を超越した普遍的なデザインとなった。そうして生まれたKS1969は、セイコーのハイエンドメカニカルブランドに位置づけられるキングセイコーにふさわしい新時代のドレスウォッチとなるだろう。

ヴィンテージロレックスのサブマリーナー 5513 コレクターズガイド

ロレックス サブマリーナー 5513について書くことは、現代の文化がスマートフォンで画面をスワイプするよりも速く進むなか、レッド・ツェッペリン IVや『ゴッドファーザー PART II』、あるいは『オッペンハイマー』についてレビューするようなものだ。非常に優れたシンプルなダイバーズウォッチについては、すでに多くのことが語られてきたように思える。しかし、時には(レッド・ツェッペリン IVに収録される)“ブラック・ドッグ”が本当に素晴らしいということを思い出す価値がある。

それがまさにロレックス サブマリーナー 5513について書きたかった理由だ。この時計はまったくもって最高なのだ。

rolex matte dial submariner 5513
マットダイヤルの5513、サブマリーナーのなかで最も典型的なモデル。

口コミ第1位のロレックススーパーコピー 代引き専門店文字盤の色が違うだけの“新作”を追いかけるのは楽しいし、実際にワクワクすることもある。しかしマーケットが低調で、価格の上昇に対する不満が当たり前になっている時期(特に今)には、コッポラやノーランのオスカーノミネート(ただし『メガロポリス(原題:Megalopolis)』は除く)が当たり前とされるように、史上最も長い歴史を持つダイバーズのひとつには非常に魅力的なものがある。

10年前、ジョン・メイヤー(John Mayer)が5513を8000ドル以下で買えるヴィンテージロレックスのなかで“最高の買い物”のひとつと称した。それ以来、相場はメイヤーのギターリフのように上下を繰り返し、相対的には“最高の買い物”と感じられるようになった。市場については最後に触れることにして、主に5513そのものについて語りたい。

ロレックス サブマリーナー 5513の簡単なおさらい
rolex submariner 5513 gilt dial
光沢のあるギルトダイヤルを持つ、初期のサブマリーナー 5513。

 特定のモデルについて、すでにReference Pointsを掲載している場合、言い尽くしたように感じることもある。

Reference Points: ロレックス サブマリーナー 歴代モデルを徹底解説

全ロレックス サブマリーナーの系譜を理解したいなら、ヴィンテージサブのリファレンスをすべて網羅したReference Points記事を参照して欲しい。

“よくやった、みんな。ついにやったぞ。サブマリーナーについて1万505文字も書いた。これを超えてみろ”とReference Pointsのタイトルは挑発する。しかし、5513についてはまだ語るべきことがたくさんある。

 Reference Pointsが教えてくれるように、ロレックスは1962年から1989年まで5513を製造していた。これはほとんどの飼い猫よりも長い寿命である。そして飼い猫のように、特定の5513はそれほど珍しくも特別でもない(冗談だよマーマレード、愛してるよ私のかわいい三毛猫)が、5513がディスコンになってから時間が経つにつれて、良好なコンディションを見つけるのが難しくなっている。希少性以上に、状態こそがヴィンテージサブを際立たせる要素なのだ。

サブマリーナー 5512 vs. 5513
rolex submariner 5513 and 5512
マットな5512の横に、ギルトの5513。Image: courtesy of Charlie Dunne

 ロレックスはサブマリーナー 5512から3年後の1962年に、サブマリーナー 5513を導入した。主な違いは内部にあり、5513にはCOSC認定クロノメータームーブメントが搭載されていない。5512は生産開始から数年後、クロノメーター認定ムーブメントを使用するようになり、ダイヤルの6時位置にはそれを示す“Superlative Chronometer”と表記されていた。5512にはプレミアムがついていたが、時計自体はそれ以外同じである。クラウンガードを初めて採用したサブマリーナーのリファレンスとして、これらは次に続く60年間のモデルの基礎を築いた。素材が変わり、ケースが頑丈になり、ブレスレットがより丈夫になったが、5512や5513は基本的に現代の124060と同じである。

 これらの時計が最初に購入された当時は違いがあったかもしれないが、現在ではクロノメーター(5512)とノンクロノメーター(5513)の違いはそれほど重要ではない。好みの問題として、クロノメーターのほうが好ましいと考えるコレクターもいれば、5513ダイヤルのシンプルな2行のテキストが好きなコレクターもいるだろう(私は主に後者だ。クロノメーターファンの皆さん、怒らないでくれ)。

rolex submariner 5513
5513はノンクロノメーターのムーブメントを搭載し、文字盤にすっきりとした2行の文字があるだけで(ほとんどの)5512と区別できる。

「確かに5512のほうが希少ですが、ほとんどの人はちょっとした個性を持つ、見た目のいいサブマリーナーを求めています」と、Wind Vintageの副社長兼シニア・スペシャリストであるチャーリー・ダン(Charlie Dunne)氏は言った。よく5512は5513に対して20本に1本の割合で見つかると言われているが、これはあくまで推定に過ぎない。参考までに、EveryWatchによれば、現在セカンダリーマーケットで137本のRef.5512が販売されているのに対し、Ref.5513は764本が販売されているという。

 いずれにせよ、状態の悪い5512よりも良好なコンディションの5513のほうが常に価値がある。

「私にとって5513は、最高峰のスポーツロレックスのひとつです」とフラテッロエディターのマイク・ストックトン(Mike Stockton)氏は付け加えた。「私の父はダイビング用に使い込まれた60年代の個体を着用していたので、ずっと5512を好んできましたが、私は5513を深く尊敬しています」。これが示すように、どちらのリファレンスを好むかはほとんど個人的な好みに過ぎない。

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時計そのものと同じくらいクラシックな、昔のサブマリーナーの広告。

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 2行表記対4行表記という議論は、デテント脱進機と同じくらい古い。そのほかの点では5512と5513は同じ時計だ。40mm径×14mm厚で日付はなし、200mの防水性能に、回転ベゼル、ブラックダイヤルを備えている。ノンデイトの5512と5513はしばしば一緒に議論され、数年後に導入されたサブマリーナーデイトのRef.1680と区別される。

 ここでは、約30年間にわたって“万人向け”サブとされた5513に焦点を当てよう。ダイヤルの種類について簡単に触れ、なぜコレクターが特定のダイヤルを好むのかを説明し、次にオイスターブレスレットの進化とケースの状態について議論。最後に市場動向と5513の収集についての考察で締めくくろう。

サブマリーナー 5513のダイヤルの種類
rolex submariner 5513
5513の文字盤はギルト、マット、艶ありの3種類だ。

 大まかに言って、5513には3つの世代がある。

ギルトダイヤル、1962年〜1967年頃
マットダイヤル、1967年〜1984年頃
艶ありダイヤル、1984年〜1989年
 これらのなかには、ダイヤルのプリント、夜光塗料のプロット(インデックス)、クラウンガードの形状に基づくほぼ無限のバリエーションが存在する。ミルサブやエクスプローラーダイヤルのような希少なモデルは、言うまでもなくヴィンテージロレックスのサブコレクションにおいて頂点に位置する。この記事では5513のすべてのバリエーションについて詳しく掘り下げることはしない(それはすでに行われているから)。私たちのReference Pointsのほかに、5513mattedial.comは10種類(!)のマットダイヤルバリエーションについて学ぶのに素晴らしいリソースである。

 各ダイヤルタイプについて詳細に掘り下げる代わりに特定のコレクターにインタビューをして、なぜ特定のダイヤルタイプ(ギルト、マット、艶あり)が彼らのお気に入りなのかを説明してもらった。

ギルトダイヤル

rolex submariner 5513 gilt
初期のギルト 5513に、ポインテッドクラウンガードが組み合わされた個体。

 多くのブランドと同様、ロレックスも1960年代初頭にスポーツウォッチ用のギルトダイヤルを製造していた。サブも例外ではない。これらのダイヤルは、文字盤素地の金属を露出させる手間のかかるプロセスで作られていた。この技術はダイヤルの表面下にある真鍮の素地を露出させるため、ゴールドレターやゴールドインデックスが生じることが多い。さらにラッカーが追加され、黒いダイヤルに“艶のある”光沢仕上げが施されることになる。

 ロレックスはこのギルト加工を用いて、1960年代後半まで5513(および5512)のダイヤルを製造していた。今日でもコレクターたちはギルトダイヤルを愛している。なぜなら、その深みと豊かさ、そして塗料では再現できないメタリックなテキストがあるからだ。ギルトサブが高いプレミアム価格で取引されていることがその証拠である。年配のコレクターのなかには、このギルトダイヤルこそが本物のヴィンテージであり、それ以降のものは彼らの感覚にはあまりにモダンすぎると語る人もいる。

gilt rolex submariner 5513
Image: courtesy of Charlie Dune

rolex submariner 5513
まったく異なる2本のギルト5513。今週の初めに、友人と時計の取引をするために駐車場で会ったが、彼は偶然にも写真上のギルト5513を着用していた。どちらも本物だが、こうして2本のギルトダイヤルを並べて見ると、上の5513がいかに特別であるかが分かる。

「ギルトサブマリーナーが特に好きなのは、それが大胆なツールウォッチでありながらも美しい繊細さを併せ持っているからです」と、コレクターでありギルト5513の所有者でもあるジェフ・ビンストック(Jeff Binstock)氏は言った。「60年代初頭のサブマリーナーは、大胆で美しい光沢のある文字盤に、繊細なゴールドレターが浮き彫りになっています。ただそれらは脆く、熱や湿気にさらされることでひび割れや剥離を経験したケースが少なくありません」。そのため、収集価値のある良コンディションのギルトサブを見つけることは本当にまれだ。

 これらのギルトダイヤルは、まさに別の時代の古いヴィンテージウォッチのように感じられる。その深みのある艶やかな黒に匹敵するものは、それ以降に作られたものではなかなか見つからない。

マットダイヤル

rolex submariner 5513 matte dial
1968年製のマット5513。

 60年代後半になると、ロレックスはギルトダイヤルからマットダイヤルへと移行し始めた。

 サブマリーナー 5512に関する彼の素晴らしい記事のなかで、ダン氏はパッド印刷(またはタンポグラフィー)技術が実際にはドイツの産業家によって時計のダイヤル用に発明され、1968年までにマットダイヤルを大量生産するためのプロセスが開発されたと説明している。そのため1960年代後半にロレックスなどのブランドが、ギルトダイヤルからマットダイヤルに移行したのも不思議ではない。パッド印刷はすぐにさまざまな用途に使用されるようになったが、もともとは時計のために発明されたものであった。

 ストックトン氏はマキシマットの5513を所有しており、これが最高の時計だと感じている。

「ロレックスが、80年代になってもマットダイヤルと美しいドーム型のトロピック風防を使ったこの古風な時計を製造していたことは、時代錯誤のように感じます。風防の下にある、大きくて温かみのあるトリチウム夜光塗料のプロットが大好きです。初期モデルもいいですが、私は夜光塗料が多く使われているほうが好みです」

 ストックトン氏が言及しているのは、ロレックスが70年代後半に製造し始めた“マキシ”ダイヤルのことだ。このダイヤルは通常よりも夜光塗料プロットが大きく、時計をさらに大振りに感じさせる。この大きな夜光塗料のプロットは、実際に腕につけたときも時計を大きく感じさせることがある。

 彼の言うとおり、その古いドーム型のプラスチック風防越しに、すべての夜光塗料のプロットを見渡せるのはとても魅力的だ。ダンも同意している。

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マイク・ストックトン氏のマキシ 5513。その夜光塗料のプロットはまるでピザのように大きい! Image: courtesy Mike Stockton/Fratello

「ギルトダイヤルのロレックスに勝るものはない」とダン氏は認めた。「しかしマットダイヤルはギルトダイヤルよりも価値が低いでしょうか。そんなことはありません」。シャープなプリントとテクスチャのある表面が、マットダイヤル独自の個性を生み出している。特にギルトダイヤルがマットダイヤルに対してプレミアム価格を持つことを考えると、マットダイヤルには大きな価値がある。

 マットダイヤルのサブマリーナーは、多くの意味でサブマリーナーそのものだ。派手でもなく希少でもなく、見せびらかすようなものでもない。ただ素晴らしいヴィンテージのダイバーズウォッチだ。それがまさにロレックスがこのマットダイヤルの5513をほぼ20年にわたって製造していた理由なのだ。

艶ありダイヤル(ホワイトゴールドの縁付き)

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 そして80年代半ば、ロレックスは夜光塗料のプロットにWGの縁取りを施した艶ありダイヤルへと移行した。これは、ダイバーズウォッチがツールからラグジュアリーへと転換し始めた最初の兆候である。80年代の過剰さが完全に到来し、信頼性の高い古いサブマリーナーでさえその流れに抗えなかった。夜光塗料のプロットも、機能的な特徴からステートメントへと変わったのである。

rolex submariner 5513
マット5513と、WGで囲まれた艶あり5513。

「このダイヤルの組み合わせは、長く続いたツールウォッチが初めてラグジュアリーに転換する瞬間を象徴しています」。そう話すのは、写真で紹介した艶あり5513を貸してくれたプライベートコレクターである。彼は明るい日光のもとでダイヤルとWGの縁取りが美しき輝き、そして低光量の環境ではツールウォッチとしての落ち着いたDNAになると指摘した。この個体は5513の最終製造年のもので、トリチウム夜光塗料が依然として明るい白を保っているのが見て取れる。初期の個体ではクリーミーな経年変化が見られることがあり、モダンな艶ありダイヤルとのクールな対比を生み出している。

 これまで、これらのよりモダンな艶ありダイヤルは、悪い意味で少し贅沢すぎると感じていた。しかし、特に古い5513のケースと組み合わせると、この最後の世代の5513の外観に慣れてきた。まるでジョージ・クルーニー(George Clooney)が最後の数本の黒髪にしがみついているかのように、5513もまだそのツールウォッチとしての起源をわずかに保っている。まだそこにあり、常に魅力的だが、すぐに最初の5桁のモデルが登場し、サブをほぼ完全に現代的な時計にするだろう。

 私はマットダイヤルのほうが好みかもしれないが、この後期の艶ありダイヤルには現代的な魅力もあれば価値もある。まだ“真の”ヴィンテージウォッチのようには感じられないかもしれないが、いずれそうなるだろう。

オイスターブレスレットについて
rolex oyster bracelet
3世代のオイスターブレスレット。上からリベット、巻き込み、ハード。

 ロレックス サブマリーナーは新旧を問わず、一般的にオイスターブレスレットが付属しており、それは時計の一部のようになじんでいる。ヴィンテージオイスターブレスレットの装着感や違いについてはあまり語られることがないので、5513で見られるブレスレットの種類について詳しく見てみよう。一般的にサブマリーナーには以下の3世代のブレスレットが存在する。

1960年代初頭: リベットブレスレット(7206、6636、C&I製米国市場向けブレス、そのほかの国内市場ブレスレット)
1960年代後半~1970年代: 巻き込みブレスレット(9315)
1980年代: ハードブレスレット(93150)
vintage gay freres bracelet
 スイスの著名ブレスレットメーカー、ゲイ・フレアー社が主なサプライヤーであり、ロレックスは1998年にこの会社を完全買収した。特定の市場に輸入される時計の関税を削減するため、ロレックスはアメリカ、イギリス(W.A.B.)、メキシコなどの国内サプライヤーにも委託した。最も注目すべきはアメリカのメーカーC&I(クロムウェル インターナショナル)。クラスプにC&Iのロゴが刻印されているため簡単に識別できる。

rolex submariner 5513
米国製リベットブレスレットのサブマリーナー 5513。

 初代リベットブレスレットは、中空の折りたたみリンクを繋ぐ、外縁にあるリベットのことを指し、通常ストレッチとノンストレッチのバリエーションがある。現代のロレックスブレスレットに慣れている人にとっては、このヴィンテージブレスレットの軽さや頼りなさにショックを受けるかもしれない。しかし、多くの人々、私も含めてその装着感を愛している。ブレスレットは無駄のないクラスプ(フリップロックもグライドロックもなしで問題ない!)に向かって美しくテーパーし、手首に溶け込むような装着感を提供する。

「手首の細いコレクターは、その軽さからリベットブレスレットを好むことが多いです」とダン氏。サブマリーナーはヴィンテージロレックスの基準では大型だが、薄くてほぼ無重量のブレスレットでその重量のバランスを取っている。初期の“ビッグロゴ”リベットブレスレットは、クラスプに大きなロゴが刻印されていることから名付けられ、ほかの有名なロレックスリファレンスにも使われており、プレミアム価格がついている。

rolex sumariner 5513 matte
ハードブレスとマット5513。

 ブレスレットのコードはクラスプの内側に刻印されている。初期のほうではバッチと生産年もクラスプに刻印されていた。70年代になると、ロレックスはアルファベットが年を、数字が月を表すシステムを使用し始める。インターネット上にはこれらのコード表が多数あるが、例えばBob's Watchesのコード表を見ると、“G6”と刻印されたブレスレットは1982年6月の製造であることがわかる。

rolex oyster bracelet clasp
初期のオイスターブレスレットには、クラスプに製造年が刻印されていた。後年になると、製造月と製造年を表すコードが使用されるようになった。

 70年代に入ると、ロレックスは巻き込みブレスレット(サブマリーナーでは280のエンドリンクを持つ9315)に移行した。こちらのブレスレットはもう少し重量感がある。5513にとっては絶妙なバランスのブレスレットで、古すぎず新しすぎない。腕にとてもスリムにフィットしながらも、チャラチャラ音がするリベットブレスレットよりも少しだけ頑丈である。

 さらに80年代に入ると、今度はハードブレスレット(サブマリーナーでは580のエンドリンクを持つ93150)を作り始めた。この頃には、ロレックスは確実に堅牢な時代に突入していた。ほぼ現代に匹敵するブレスレットの感触を備えており、マットダイヤルと艶ありダイヤルで見つけることができる。

vintage rolex oyster bracelet
ボンクリップからハードブレスまで、オイスターブレスレットの進化。

 どのブレスレットが手首に最もよくなじむかは議論の余地があり、私自身もそうしてきた。前述したように、巻きブレスは私にとって絶妙なバランスを持っているが、ヴィンテージのツールウォッチを頑丈なハードブレスレット(フリップロックも含む)でつけることにも実用性がある。ヴィンテージの魅力は少し減るし装着すると少し厚みを感じるが、どこかに引っかける心配が少ない。私にとっては、ハードブレスレットを装着したマットダイヤルの5513が、ヴィンテージの魅力と装着感のバランスをうまく取っており、ヴィンテージロレックスの魅力を引き立てていると感じる。これは収集のしやすさよりも装着感に関するものだが、あらゆるヴィンテージウォッチのなかで、ヴィンテージサブを実際につけるべきだと思っている。

 ちなみにヴィンテージのサブマリーナーを探すのが楽しい理由のひとつとして、人々が実際に時計を使用していたためにコンディションが異なる点にある。

 オイスターブレスレットの特定のタイプに対する個人的な好みを超えて、時計に合ったブレスレットを見つけることが重要だ。例えば、初期のギルトダイヤルならリベットブレスを合わせるべきだ。私にとって、ギルトダイヤルにハードブレスを合わせるのは妙に見えてしまう。後期のマットや艶ありダイヤルには、後年に登場したブレスレットを合わせるべきだ。そしてもしあなたがディーラーなら、正しいブレスレットを装着したサブを提供して欲しい。

ヴィンテージサブマリーナーのケース
rolex submariner 5513
フィリップスにて34万スイスフラン(当時の相場で約4069万円)で落札されたエクスプローラーダイヤルのギルトサブマリーナー 5513と、1987年製の5513(WG縁アリ)を比較。もちろん、ダイヤルが主な違いだが、ケースの進化にも注目して欲しい。エクスプローラーダイヤルの面取りは太く、80年代後半になるとずっと細くなっている。

 サブマリーナーのケースについてもっと話したかったが、予想以上に長くなってしまったので、ここでいくつかの考えを共有するに留めておく。

まず、オリジナルのラインとエッジが残っている5513のケースを探すことは重要だが、これらのオイスターケースは頑丈につくられており、例えば、デイトナやエクスプローラーよりも耐久性があり、少しの研磨なら耐えられる。もちろんシャープなケースにはプレミアムがつくものの1、2回の研磨ですぐさま価値を下げることはない。
rolex submariner bevels
5512のポリッシュ仕上げの面取り。

次に、ケースの魅力の多くはラグの面取りにある。ほかにも注目すべきディテールがいくつかある(例えばクラウンガードやベゼルリングのノッチなど)が、サブマリーナーのケースの美しさの多くは面取りだ。ヴィンテージサブマリーナーのケースを何本か見れば、そのバリエーションがいかに多いかがわかるはず。これは一部は研磨の影響だが、一部は製造時の違いによるものだ。オリジナルの面取りは大きくて太いが、後年になると細くなる傾向がある。肝心なのは、時計全体のバランスが“しっくりくる”ケースを見つけること。ダイヤルに使用感があるのに、ケースだけが新品のようにシャープだというのはちょっといただけない。
 さらに詳しいロレックスオイスターケースの状態については、また別の機会に深く掘り下げて話すことにしよう。

サブマリーナーのマーケットと5513の収集について
rolex submariner 5513 explorer dial
エクスプローラーダイヤルを持つサブは、ヴィンテージロレックスコレクションのなかでも頂点に位置するが、5513の魅力は、いいものを手に入れるために8桁、いや7桁の価格を払う必要がないことだ。

「ヴィンテージサブを所有したいと思っている人にとって、今は本当にいい時期です」とダン氏は言った。私が話をした誰もがそれに同意していた。ヴィンテージロレックス市場はここ数年低迷しているが、ヴィンテージサブマリーナー市場が完全に崩壊すると考えるのは、マイクロソフトに逆張りするようなものだ。サブマリーナーは時計収集において最も信頼できる投資対象である。

データもそれを裏付けている。ブルームバーグ・サブダイヤル・ウオッチ・インデックスによれば、過去12カ月で5513の平均価格は11.8%下落し、取引量は29%減少している。

ロレックス時計コピー 代金引換優良サイトすでに述べたように、このたったひとつのリファレンスには数多くのバリエーションがあるため、単一の平均価格では全体像を捉えることはできない。EveryWatchがこの記事のために行った分析によれば、過去3年間でダイヤル種類が平均販売価格に与える影響は次の通りだ。

アンダーライン(ギルト): +3万5600ドル(日本円で約575万2000円)
マットダイヤル: +1400ドル(日本円で約22万6000円)
艶あり(WGS)ダイヤル: -1200ドル(日本円で約19万4000円)
 つまり、マットダイヤルは全体の5513よりも平均で1400ドル高く売れたことになる。マット5513は3種類のダイヤルタイプのなかで最も長い製造期間を持つため、これには納得がいく。この差異は、特別なエクスプローラーダイヤルやミルサブに触れていないが、ヴィンテージサブまたは5513だけを収集することに一生を費やしても飽きることがないということを示している。

rolex submariner 5513
先週行ったピッティ・ウオモのPhoto Report記事にて発見した2本のヴィンテージ5513。

rolex submariner 5513
市場がどうであれ、ヴィンテージサブはいつ見ても素晴らしい。

 ただ過去数年間でヴィンテージロレックス市場が低迷していることは確かだ。一般的な認識として、大物コレクターがこぞって初期のギルトサブが必要だと感じたのは、もはや“2018年ではない”ということだ。それはそれで問題ない。ロレックスは5513をほぼ30年間製造し、人々は過去30年間にわたってそれを購入してきた。さらに30年後も、5513は変わらず典型的なダイバーズウォッチであり続けるだろう。

 単なる市場価格以上のものであるロレックス サブマリーナー 5513は、最初の時計としても、5番目の時計としても、最後の時計としても素晴らしい。市場が5513についてどう評価しようとも、シンプルなノンクロノメーターのサブマリーナーとして、ロレックスが30年間にわたって製造したこの時計には、ある種の常人的な魅力があり、それは数値化できないのだ。

 さて、これから『ゴッドファーザー PART II』を観ようと思う。

モー・コッポレッタ氏が、新進ブランドでデザイナーとしての新たな役割を担う。

昨年のGeneva Watch Daysで、思いがけない人物と偶然出会った。フェアで見かけるとは思っていなかったが、仕立てのいいスーツに厚めのフレームのメガネが印象的な人物だった。しかし、その洗練された装いだけではモー・コッポレッタ(Mo Coppoletta)氏の多彩なバックグラウンドをすべて読み取ることはできない。彼はタトゥーアーティストとしてキャリアをスタートさせ、そのあとカーデザインやインテリア、スピリッツ、メンズウェアといった幅広い分野でデザインを手がけてきた。そして今、彼がクリエイティブを率いるのが“ガガ・ラボラトリオ(Gagà Laboratorio)”という比較的新しいブランドだ。コンセプトは、“イタリアンデザインとスイスの精密技術が融合したラグジュアリーウォッチ”。 現行モデルのラボルマティックは、その独特で目を引くデザインが印象的だった。そこでブランドマネージャーと話をしたあと、実機を詳しく見るために2本取り寄せてみることにした。

Gaga Lab Labormatic
ラボルマティック・バウハウス

スーパーコピー代引き 激安ラボルマティックにはふたつのバージョンがあり、上のバウハウスと下のチンクアンタは、どちらも市場でよく見かけるデザインとは一線を画している。個人的に、アイデアの先駆者でないなら少なくともその分野で最高のものをつくるべきだと思っている。そうでなければ、まったく新しいものを生み出すほうがいい。そんななか称賛すべき点は、コッポレッタ氏がこの退屈になりがちな市場に対する鮮やかなアンチテーゼを提示していることだ。

コッポレッタ氏の時計デザインへの進出はこれが初めてではない。過去にはブルガリやクロノパッションと協力し、タトゥーをモチーフにした限定オクト フィニッシモを手がけている。ただ、タトゥーのない自分としては、あの限定モデルについて深く考えたことはなかった。自分のスタイルに合うとは思えなかったからだ。しかし新しいラボルマティックでは、彼のクリエイティブなデザインがより身につけやすい形で表現されている。

Gaga Lab Labormatic
ラボルマティック・チンクアンタ

この時計は独特なセクタースタイルのダイヤルを採用しており、立体感にあふれている。4つの象限と時刻表示を囲むフレームが盛り上がり、その内部にはドーム状のセクションが配置されている。さらに中央の分表示は1段高くなっており、コントラストのあるカラーを採用。そして文字盤中央にはブランドロゴ入りのキャップが配され、これがスモールセコンドとして回転する仕組みだ。内部には自動巻きムーブメントを搭載しており、シースルーバック、ドーム型サファイアクリスタルで全体的に厚みのあるデザインとなっている。その結果ステンレススティールケースのサイズは42mm径、厚さは13.3mmと、ややボリューム感のある仕上がりだ。

Gaga Lab Labormatic
印象的なデザインもさることながら、この時計の主役はやはりディスプレイだ。一見すると、カルティエのタンク・ア・ギシェのようなジャンピングアワーに見えるかもしれない。しかし、5000ドル(日本円で約77万円)以下の価格帯でそれを期待するのは少々無理がある。実際にはアワーディスクが文字盤の下に隠されており、12時位置の開口部を通して時間を読み取る仕組みだ。

両バージョンとも時刻を指し示す赤い矢印が付いているが、ジャンピングアワーのように瞬時に切り替わるわけではなく、時間が経つにつれてゆっくりと回転していく。そのため時刻表示の数字は時間が進むにつれて部分的にフレームから外れることがあるが、それを補うためにディスク上で数字が繰り返し配置されている。ただし大きな数字がディスプレイの中央にしっかり表示されるのは、ちょうど時間が切り替わるタイミングのみとなる。この仕様は最初少し戸惑うかもしれないが、慣れれば問題なく判読できる。

Gaga Lab Labormatic
文字盤の中央、スモールセコンドの周囲には分表示が配置されている。バウハウスバージョンでは目盛りと長めのインデックスが描かれており、5分刻みの間隔が強調されている。時刻を示すのは小さな赤い針で、先端には円と矢印があしらわれている。一方チンクアンタでは、ミニッツトラックが個性的でスタイリッシュなフォントで描かれ、ボックスのなかに収められた矢印が分を指し示すデザインになっている。

このデザインは視認性に優れ、かつクリエイティブだ。しかし何よりも特筆すべきは(残念ながら、これを称賛しなければならないほど)フォントの選択が素晴らしいことだ。そう、これはクールなフォントなのだ。多くのブランドが似たようなフォントばかりを使い、セリフ体とサンセリフ体をごちゃ混ぜにし、無料フォントサイトのdafont.comから適当に拾ってきたようなデザインを採用しているのが現状だ。そんななかガガ・ラボラトリオは大手ブランドよりも真剣にフォント選びに取り組んでいる。

Gaga Lab Labormatic
全体的なプロダクトとして見ると、視認性の面では決してひと目で読み取りやすい時計とは言えない。しかし私はウルベルクやMB&Fといった、時間をシンプルに伝えることを第1に考えていないブランドのファンでもある。そのためガガ・ラボラトリオが既存の枠にとらわれず、新しい試みに挑戦している点は評価したい。とはいえブランドが今後さらに進化し、デザインやモデル展開を広げていくうえで、いくつか指摘したい点もある。

シースルーバックをとおして、ガガ・ラボラトリオはムーブメントを披露している。このモデルはラ・ジュー・ペレのLJP-G100を搭載し、ディスク表示を可能にするためのカスタマイズが施されている。またローターはブランドロゴを想起させるデザインに改められており、クリエイティブなアプローチが見られる。しかしここからが問題だった。この時計を実際に使い始めた途端、私の評価が少し変わり始めたのだ。

Gaga Lab Labormatic
ラ・ジュー・ペレのLJP-G100は、信頼性の高いエボーシュムーブメントであり、しばしばセリタSW-200の代替として使用される。ただし、パワーリザーブはSW-200の約80%増しと、持続時間の面で優れている。このムーブメントは、ファーラン・マリの3針セクターやアンオーダインのモデル1(手巻き仕様のSW-210版も併売)、ファラーのレゾリュート IIなど、さまざまなブランドの時計に採用されている。なかでもアンオーダインは最も高額なモデルで、最小サイズで2688ドル(日本円で約40万円)する。ただし、同ブランドのモデルはガラス質のエナメルダイヤルを採用しており、ダイヤルのクオリティを考えれば非常に優れたコストパフォーマンスを誇る。一方でこのラボルマティックの価格は3900スイスフラン(日本円で約65万円)。ほかのLJP-G100搭載モデルと比べると、かなり高めの設定となっている。確かにユニークな表示スタイルではあるが、ムーブメント自体のコストと直接結びつく価値の提案としてはやや弱い印象を受ける。

La Joux-Perret LJP–G100
ローターも腕につけているとかなり緩い印象を受けた。この感覚は、むしろ1000ドル(日本円で約15万円)以下のダイバーズウォッチに期待するものであり、税込みで5000ドル(日本円で約75万円)近くになる時計では少々気になるポイントだ。また、12時位置に配置されたリューズはデザインとしては素晴らしいが、実際に時刻を調整する際にはやや扱いづらさを感じた。この問題は、かつてのF.P.ジュルヌのクロノメーター・レゾナンスでも見られたものだ。つまり、ガガ・ラボラトリオだけが機能性よりもデザインを優先したわけではない。しかし、ジュルヌは最終的にこの設計を改めている。

予想どおり、ラボルマティックの両バージョンにおいて最も魅力的なのは、やはりデザインの要素だ。モー・コッポレッタ氏は全体のルックスに相当なこだわりを持って取り組んだことがうかがえる。ケースには独特なフレア状の段差を持つラグが採用されており、これはスパイダーラグと、パテックのRef.2549に見られるデビルズホーンラグを掛け合わせたような印象だ。またイタリアンブランドであるロックマン デシモ・カントも、これに似た(より大胆な)デザインを採用している。ケース素材についてはプレミアム・ステンレススティールとされているが、具体的にどの合金が使われているのかは明記されていない。仕上げは基本的にポリッシュだが、バウハウスモデルではミドルケースとラグの段差の一部にアンスラサイト調のサテン仕上げが施されており、適度なコントラストが加えられている点は好印象だ。

Gaga Lab Labormatic
本作はミッドセンチュリー調のデザインにインスピレーションを受けているように見えるが、なぜかアステカ的な雰囲気を感じずにはいられない。その理由をはっきりと言葉にするのは難しいのだが、もしかするとあなたも同じ印象を受けるかもしれない。特にチンクアンタではそれが顕著に感じられる。このモデルはその名のとおり1950年代をテーマにしており、その時代のデザイン要素を色濃く取り入れている。

Gaga Lab Labormatic
ブラックダイヤルのほうが実用的で、IWCスーパーコピー 代金引換を激安さまざまなシーンで使いやすいのは間違いない。しかしチンクアンタのソフトなブルーグリーンの色合いに加え、数字のデザインや、ミニッツトラックを囲むフレームの細やかなつくり込みを考えると、個人的にはこちらを選びたい。コッポレッタ氏はまだまだアイデアのストックが尽きることはないだろう。価格設定、フィット感、仕上げにさらに磨きをかければ、ガガ・ラボラトリオは画一的なモデルが多い市場において、引き続きユニークな選択肢を提供し続けることができるはずだ。

Gaga Lab Labormatic
ガガ・ラボラトリオ ラボルマティック。Ref.LMBA-001(バウハウス)、Ref.LM50-001(チンクアンタ)。ステンレススティールケース、直径42mm、厚さ13.3mm、防水性能の記載なし。12時位置にディスク式の時表示、中央に円形の分表示とスモールセコンドを配置。ムーブメントはラ・ジュー・ペレLJP-G100を改良し、最大約68時間のパワーリザーブ。ストラップはイタリア製サフィアーノレザー。価格は3900スイスフラン(日本円で約65万円)。

史上最もコレクタブルなロレックスの徹底分析。

2017年にポール・ニューマン本人が着用していたロレックス ポール・ニューマン デイトナがオークションに出品され、時計界における歴史的な瞬間となった。この記録的な落札以来、ポール・ニューマン デイトナは市場にあふれるほど出回るようになり、その流れは市場全体の低迷やヴィンテージロレックスへの関心の減少と重なっている。かつてはヴィンテージロレックス、ひいてはニューマン・デイトナは時計コレクション界で最も話題になった存在だったが、今では取引は続いているものの、市場の関心はモダンウォッチや独立系ブランドなどほかのジャンルにも広がりつつある。

最近、あるヴィンテージディーラーにポール・ニューマン市場全体について尋ねたところ、“状態のよいポンププッシャーは25万ドル(日本円で約3800万円)、スクリューダウンプッシャーなら40万ドル(日本円で約6200万円)”との返答があった。ポール・ニューマンの収集市場は落ち着きを見せているようだ。そのなかで忘れられつつあるのが、かつてこのページで“完璧”とまで評された1本、ロレックス コスモグラフ オイスターデイトナのパンダポール・ニューマンダイヤルだ。ヴィンテージロレックス黄金期には誰もが憧れる“究極の時計”とされていたが、ロレックススーパーコピー代引き 激安新たな世代のコレクターがこのパンダニューマンの純粋な美しさを再発見するのは時間の問題だろう。

このダイヤルタイプはブラックプラスチックベゼルを備えたRef.6263と、スティールベゼルのRef.6265の両方に見られる。これらのオイスターケースを採用した姉妹モデルのデイトナは、1969年から1985年まで生産されたが、ポール・ニューマンダイヤルの製造は最初の5〜6年に限られ、1974年から1975年ごろには終了している。本記事では、過去20年間の公開オークション結果のデータをもとに、このモデルの希少性とコレクション価値を探っていく。

両リファレンスにおいて、ダイヤルの種類は既知のものだけで4つあり、それぞれマーク1、マーク1.5、マーク1.75、マーク2に分類されている。このような一風変わった名称の付け方は、ヴィンテージロレックスの世界ではよく見られる。おそらく、当初は2種類のダイヤルしか認識されていなかったが、のちにわずかな違いが発見され、中間にマーク1.5が追加されたのだろう。同じような過程でさらに細かな差異が見つかり、コレクター間でマーク1.75という分類が“発見”されるに至ったのだ。

パンダニューマンダイヤルをプロのように見分けたいなら、まずは各マークの特徴を押さえておこう。マーク1では“ROLEX”の“R”の脚が短く太いキックスタンドのような形状になっており、“OYSTER”にはセリフ(飾りの突起)がない。マーク1.5も下部2行にセリフはないが、“R”の脚が斜めに伸び、全体的により太くなっている。マーク1.75になると“R”の脚の内側に余分な角が追加される。マーク2では“OYSTER”に明確なセリフが入るのが特徴だ。最も見分けが難しいのはマーク1.5とマーク1.75だが、簡単な見分け方としては“ROLEX”の“E”の長さを見るとよい。マーク1.75では“E”の横線がより長くなっている。

パンダニューマンの王者といえば、ブラックプラスチックベゼルを備えたRef.6263だ。このベゼルによるコントラストの強調がニューマンダイヤル以外のモデルでも長年にわたりコレクターを魅了してきた。一般的に6263は、同条件の6265と比べてより人気が高く、高額で取引される傾向にある。そしてパンダニューマンに関しては、6263のほうが6265の約3倍の数が確認されている。6263のほうが市場に多く出回っているにもかかわらず、オークションでは通常より高い評価を受けるのだ。今回は分析を分かりやすくするため、そしてこのモデルがダイヤルの魅力に大きく依存していることを考慮し、6263と6265をひとつのグループとして扱うことにする。

パンダポール・ニューマン、マーク1
ロレックスのコレクションにおいて、通常はリファレンスやダイヤルの初期バージョンが最も人気が高い。しかしパンダニューマンはその例外のひとつだ。市場に良好なコンディションの個体が適切なタイミングで出回らなかったことや、コレクターがマーク2のはっきりとしたセリフ体を好む傾向にあることなどが影響し、パンダニューマンのオークション上位10本のうち、マーク1ダイヤルに分類されるものはわずか3本にとどまっている。特にマーク1ダイヤルのトップ2の落札結果は、2018年のわずか1カ月のあいだに記録された。どちらも6263であり、ニューマンデイトナの市場動向や、コレクターがどのような要素に高額を支払うのかを知るうえで興味深いケーススタディとなっている。

A Mark 1 Paul Newman Daytona dial macro
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A Mark 1 Paul Newman Daytona
シリアルナンバー2,085,619。Image courtesy of Phillips.

A Mark 1 Paul Newman Daytona
シリアルナンバー2,197,828。Image courtesy of Christie's.

シリアルナンバー2,085,619の個体は、2018年5月にフィリップスが開催したDaytona Ultimatumオークションにおいて、ほかの31本のデイトナとともに出品された。このオークションは、ポール・ニューマン本人が着用していたポール・ニューマンデイトナが驚異的な落札結果を記録した直後に発表され、“世界最高のデイトナ32本”として大々的にマーケティングされた。まさに“事件”とも言えるほどの出来事であり、振り返ってみると、デイトナ収集、少なくとも手巻きデイトナの市場におけるピークを象徴するものだった。今回取り上げるロット17のパンダニューマンは、正しいミッレリーゲ(またはサウザンドライン)プッシャーとマーク1ベゼル、そして6239刻印のケースバックを備えていたものの、保証書やオリジナルオーナーの来歴は付属していなかった。この時計の大きな特徴は、アルゼンチンのロレックス正規販売店Ricciardi(リシャルディ)との関係であり、それを示す2時位置のラグ裏に刻まれた在庫管理番号が証拠となっていた。結果として75万6500スイスフラン(当時の相場で約8500万円)で落札された。

シリアルナンバー2,197,828の個体は、Daytona Ultimatumの開催から1カ月と1日後に、クリスティーズ・ニューヨークのオークションに出品された。この時計もまた、“ミッレリーゲ”プッシャー、マーク1ベゼル、6239刻印のケースバックを正しく備えており、状態も良好で、ダイヤルには美しい経年変化が見られる、非常に魅力的な個体だった。しかしこの個体を特別なものにしたのは、完璧な付属品だ。ボックス、保証書、そして“オリジナルの銀行の領収書”が揃っており、さらに同個体のオリジナルオーナーと直接つながる来歴が証明されていた。実際、出品者はオリジナルオーナー本人だったのだ。こうした背景もあり、この時計は73万460スイスフラン(当時の相場で約8300万円)で落札された。

A chart of all Mark 1 Paul Newman auction results
マーク1ダイヤルの公開オークション結果。

このようにオークション結果をまとめることの価値は、特定のリファレンスやダイヤルの市場動向を理解することにとどまらない。個々の時計の真贋やオリジナリティについての議論を一旦脇に置き、特定の個体に注目するのではなく、既知のすべての個体を一覧化することで新たな発見がある。もちろん、大手オークションハウスで販売されたからといってその時計のオリジナリティが保証されるわけではない。オイスターポール・ニューマンのケースには、非ニューマンのケースと異なる独自の特徴はないため、現在収まっているダイヤルが元々そのケースに属していたとは限らないリスクが常にある。とはいえこうしたデータをマクロな視点で分析することで、生産の可能な範囲が明らかになってくる。さらにロレックスの生産がバッチ(一定の製造ロット)ごとに行われていたことを踏まえると、既知の個体をもとに、シリアルナンバーの推定範囲を特定することも可能となる。

数値に基づくと、マーク1のシリアルナンバーは2.08Mから2.80Mの範囲に分布しており、1969年から1971年にかけて生産されたと推定される。特に2.085M、2.197M、2.200Mのシリアル帯にまとまったバッチが存在する可能性がある。ただし新たな個体が市場に出てくることで、この推定が修正される可能性もある。またオリジナルオーナーの来歴が証明されている時計は評価においてより重要とされるため、それらは太字で強調している。

A chart of all Mark 1 Paul Newman auction results
マーク1ダイヤルの公開オークション結果。

パンダポール・ニューマン、マーク1.5
マーク1.5ダイヤルは、厳密にはトランジショナル(移行期)のダイヤルとは言えない。ケース自体はマーク1とほぼ同じ時期から見られ、一部の個体はマーク2の領域にまで及んでいる。ただし生産時期の移行性よりも、ダイヤルの文字フォントの変化に特徴がある。マーク1.5はマーク1のサンセリフ(飾りのない)スタイルと、マーク2のより洗練された“ROLEX”表記を組み合わせたデザインになっている。市場の観点では、このダイヤルタイプは特別に人気が高いわけでもなく、かといって敬遠されるわけでもない。一般的にマーク1.5は“標準的な”パンダニューマンとして認識されている。コレクターのなかには初期モデルとしての価値を重視してマーク1を好む人もいれば、セリフ体の文字を持つマーク2を選ぶ人もいる。しかし純粋に“いいスクリューダウンプッシャーのニューマンが欲しい”という人にとっては、マーク1.5はまさに最適な選択肢といえる。

A Mark 1.5 Paul Newman Daytona
シリアルナンバー2,200,241。Image courtesy of Phillips.

とはいえ、過去に落札されたパンダニューマンのなかで2番目に高額で取引されたのは、マーク1.5の個体だった。この時計は2016年5月に開催されたフィリップスのStart-Stop-Resetというテーマオークションに出品され、シリアルナンバー2,200,241が刻まれており、収集価値の高いトロピカルダイヤルを持っていた。マーク1.5以降、特にマーク2のダイヤルでは、パンダニューマンのアウタートラックが経年変化によって茶色がかった色味に変化する傾向がある。ロレックスのコレクターにとって、このトロピカルダイヤルこそが夢中になるポイントのひとつだ。結果この個体は92万9000スイスフラン(当時の相場で約1億300万円)で落札された。

数値に基づくと、マーク1.5のシリアルナンバーは2.08Mから3.04Mの範囲に分布しており、1969年から1972年にかけて生産されたと推定される。特に2.197Mと2.648Mのシリアル帯にまとまったバッチが存在する可能性がある。ただし、この推定は今後新たな個体が市場に出ることで変わる可能性があり、オリジナルオーナーの来歴が証明されている時計は評価において重要視されるため、それらは太字で強調されている。

パンダポール・ニューマン、マーク1.75
マーク1.75は、より移行期のダイヤルタイプといえる。比較的最近になって発見されたもので、マーク1とマーク2のダイヤルのあいだに位置し、限られたシリアルレンジ内に存在している。前回紹介したマーク1.5と比べても、マーク1.75の“ROLEX”フォントは12時位置においてさらに更新され、ほぼマーク2のフォントと同一になっている。パンダニューマンのなかでも最も珍しいダイヤルタイプであるにもかかわらず、市場ではその希少性に見合ったプレミアム価格が付いていない。この理由として、コレクターがこのダイヤルの希少性を十分に理解していないことや、市場に品質のいい個体が定期的に流通していないことが挙げられる。希少性が高くともそれが広く認識されなければ、市場価値には反映されにくいのだ。

A Mark 1.75 Paul Newman Daytona
Image courtesy of Christie's.

数値によるとマーク1.75のシリアルナンバーは2.20Mから2.92Mの範囲に分布しており、1969年後半から1972年にかけて生産されたと推定される。特に2.200Mのシリアル帯にまとまったバッチが存在することが明確になっている。なお、オリジナルオーナーの来歴が証明されている時計は特に重要視されており、それらは太字で強調されている。またシリアルナンバーの推定範囲は、新たな個体の発見によって変更される可能性がある。

パンダポール・ニューマン、マーク2
最も一般的に見られるダイヤルタイプであり、マーク2のダイヤルはほかのすべてのバリエーションを合わせた数よりも多く確認されている。とはいえ、その流通量の多さが価格の下落につながるわけではない。事実、オークション結果のトップ10にはマーク2ダイヤルが最も多く含まれており、過去最高額で落札されたパンダニューマンもマーク2だった。多くのコレクターが、このダイヤルを究極の形と見なしている。

ロレックスらしく、このダイヤル系統には段階的な改良が見られる。マーク2では、文字フォント全体が統一されたセリフ体となり、従来のダイヤルタイプに見られた不揃いなフォントスタイルよりも洗練されたデザインとなった。このマーク2の価格がほかよりも高くなりやすい理由のひとつとして、初期のバリエーションと比べてコンディションのいい個体が市場に多く残っていることも挙げられる。

A Mark 2 Paul Newman Daytona reference 6265
Image courtesy of Phillips.

A Mark 2 Paul Newman Daytona reference 6263
シリアルナンバー2,653,869。Image courtesy of Phillips.

A Tiffany & Co signed Paul Newman dial
シリアルナンバー2,849,466。Image courtesy of Phillips.

シリアルナンバー2,653,869の個体は、2021年11月26日にフィリップス・香港のオークションに出品され、最終的に公開市場で過去最高額で落札されたパンダニューマンとなった。オリジナルの保証書が付属しており、アウタートラックが完全にトロピカル化した、非常に魅力的なダイヤルとなっている。落札価格は896万2000香港ドル(当時の相場で約1億2600万円)。なお本個体のフィリップスでの取引は2度目であり、以前行われた2016年11月のオークションでは488万香港ドル(当時の相場で約6800万円)にて落札されていた。

ロレックス収集における指数関数的な価格設定のひとつを示す例として、シリアルナンバー2,849,466の個体が挙げられる。この時計は2016年11月12日にフィリップス・ジュネーブのオークションに出品された。パーツは正しく揃いコンディションも良好だったが、この時計が史上3番目に高額で落札されたパンダニューマンとなった理由は、12時位置にTiffany & Co.と追加で文字が入っていた点にある。これはロレックスの通常の表記に加え、西洋的スタイルのブランド名が刻まれた特別な仕様だった。結果として87万4000スイスフラン(当時の相場で約9600万円)で落札され、2016年当時としては驚異的な金額であった。

数値に基づくと、マーク2のシリアルナンバーは2.64Mから3.48Mの範囲に分布しており、1971年後半から1973年にかけて生産されたと推定される。特に2.653M、2.804M、2.849M、2.874M、2.921M、3.048Mのシリアル帯にまとまったバッチが存在していることが確認されている。

パンダポール・ニューマン、2025年のコレクション

もし選ぶとしたら、個人的にはマーク1やマーク1.5に引かれる。理由はシンプルで、飾りのないスッキリとしたフォントが好みだからだ。ただしティファニーの刻印が入ったマーク2も悪くはない。より明確なこだわりとしては、後年のプッシャーやサービス交換品に対する考えがある。個人的には初期の大振りなプッシャーが圧倒的に魅力的だ。それらは防水性能を追求するあまり美観を犠牲にしている感じがあり、まさにヴィンテージロレックスらしい“試行錯誤の時代の産物”といえる。一方で仕上がりが良すぎる後期のプッシャーにはあまり魅力を感じない。

私が考えるに、2011年から2021年の期間はヴィンテージロレックス市場におけるひとつのサイクルの完結を示している。この10年間で、ヴィンテージウォッチへの関心が急激に高まった。その背景にはさまざまな要因があるが、特に大きな影響を与えたのはインターネットを通じた情報の拡散だろう。このサイト(2008年創設)やInstagram(2010年創設)といったプラットフォームが、新たな層の人々を時計、ヴィンテージウォッチ、そしてヴィンテージロレックスの世界へと引き込む大きな要因となったことは間違いない。データを見てもわかるとおり、この市場は新たな関心層の流入と、大手オークションハウスによる記録的な落札価格のニュースによって大きく加熱した。そしてこの流れのなかで、ヴィンテージロレックス市場は明確な“聖杯(グレイル)”を定義、つまり市場で圧倒的に求められた特定のモデルを定めた。たとえばオイスターケースのトリプルカレンダームーンフェイズRef.6062、Ref.5517のミルサブ、金無垢ポール・ニューマン、大人気のロレックス時計コピーそしてもちろんRef.6263とRef.6265のパンダニューマンがその代表例である。

A Panda Paul Newman ref. 6263
最近、マーク1.75がTropical Watchによって販売され、Bring A Loupeで取り上げた。

このヴィンテージロレックス市場の時代が終わりに近づくにつれ、モダンウォッチや独立系ブランドへの関心が次第に高まり、ヴィンテージロレックスが“クール”、あるいは“トレンド”の中心から外れつつある。しかし、だからといってヴィンテージロレックスが消えるわけではない。たとえ市場が“熱狂的”な状態でなくとも、依然として記録的な落札が続き、洞察力のあるコレクターたちはこの静かな弱気市場を巧みに利用している。

パンダニューマンダイヤルを備えたデイトナは、ヴィンテージロレックス収集の過去の時代において、間違いなく聖杯ウォッチと認められた。このカテゴリーには市場の視線が集中し、コレクターたちはほぼ異口同音に“SSデイトナのなかで、これこそが最高の1本だ”と評価した。しかし現行モデルや独立系ブランドへの熱狂が徐々に冷めつつある今、ヴィンテージ市場は水面下で再び活気を取り戻す気配を見せている。ではそのとき、聖杯とされるモデルが変わるだろうか? オイスターポール・ニューマンのパンダダイヤルが、突然“最も魅力的なロレックスクロノグラフ”ではなくなる日が来るのか? 私はそうは思わない。

オメガ イン スペースを実機レビュー

スピードマスターの虜になるまでには、少し時間がかかった。昨年、ホワイトラッカーダイヤルのスピードマスターとともに過ごしたA Week On The Wristの際、自分の変遷を振り返り、懐疑的だった自分がやがて興味を持ち始めた経緯を語ったが、今では完全に夢中になっていると言ってもいいだろう。そんな自分にとって、昨年10月に発表されたオメガ スピードマスター ファースト オメガ イン スペース(FOiS)は、まさにゲームチェンジャーのような存在だ。

Omega First Omega in Space Speedmaster
そう、昨年はホワイトダイヤルのモデルについても同じことを言った。しかし、自分がスピードマスターに対して抱いていた最大の懸念は、月面着陸以来アイコンとしての地位を保ち続けているその一貫したデザイン言語が、時に退屈に感じられることだった。確かに世代ごとに細かな変化はあるものの、それらは個性や自己表現の幅を広げるものではない。極上オメガスーパーコピー 代金引換を激安専門店そら~時計愛好家同士の集まりにでも行かない限り、スピーディプロは99%の場面でスピーディプロにしか見えない。それで構わない人も多いだろう。ただ自分はほんの少しだけ違うものが欲しかったのだ。

White dial speedmaster
昨年の1週間レビューより。

完璧なオールラウンダーというよりも、ホワイトラッカーダイヤルは優れたサマーウォッチだと考えるようになった。それでも自身最初のスピードマスターとして、ホワイトダイヤルのモデルを選ぶのはアリだと主張し(もしかすると自分自身を納得させようとしていたのかもしれないが)、結果購入には至らなかった。その矢先に新しくリニューアルされたFOiSが発表されたのだ。そのときの自分の反応は、まるで“気を取られた彼氏”ミームのようだった。気が変わることだってあるし、別のものに恋に落ちることもある。それは許されるはずだ。ただこんなにも早く心を奪われるとは思わなかった。

Omega First Omega In Space Speedmaster
オメガが最初の“ファースト オメガ イン スペース”を2012年に発表したとき、自分はまだ時計の世界にいなかった。このモデルは、NASAの宇宙飛行士ウォルター・“ウォーリー”・シラー(Walter "Wally" Schirra)がシグマ7ミッションで着用した、宇宙で初めて使われたオメガのクロノグラフ(Ref.CK2998)に敬意を表してつくられたものだ。2016年にA Week On The Wristで取り上げたこともあるが、当時のFOiS(Ref.311.32.40.30.01.001)は、正直なところ自分にはあまり響かなかった。もちろん評価すべき点は多々あったが、約4年前に生産終了となった際も、ほとんど気に留めることはなかった。

多くのスピーディ愛好家はシンプルなリリースを好むが、自分にとってオリジナルのFOiSは、もう少しカリスマ性を感じさせる“勢い”が足りないように思えた。シラーは自身の時計をブレスレットではなくストラップで着用していたため、復刻モデルもストラップ仕様だったが、仮にブレスレットを選びたくても純正のいい選択肢がなかった。しかし2024年10月に発表された新しいFOiSには、そんな問題は一切ない。というより、ほとんど欠点が見当たらないのだ。

Omega First Omega In Space Speedmaster
CK2998をベースとする時計として、FOiSにはいくつか顕著な特徴がある。ストレートラグ、やや小振りなケース、そしてアルファハンド...これらは前作で人々に愛された要素を微調整したものだ。だが新しいFOiSでは、これまでとは大きく異なる点として、フラットリンクブレスレットが標準装備され、価格は121万円(税込み)となっている。そのほかにも細かな変更点はいくつかあるが、最もインパクトがあるのはダイヤルだ。

Omega First Omega In Space Speedmaster
新しいFOiSにはブルーグレーのソレイユ(サンバースト)仕上げが施されたCVD(化学気相成長)コーティングのダイヤルを採用。このダイヤルのカラーと仕上げは単なる装飾的な要素ではなく、1960年代のオリジナルダイヤルの仕上げと色に由来するものだ。これらのダイヤルが一部の時計(CK2998から145.012までのモデル)に見られた経緯は今もはっきりしていないが、シンガー(Singer)社によるプロトタイプがあとからケースに収められた可能性が高いと考えられている。以下に、初期のスピーディに見られる珍しいダイヤルの例を示す。右側がブルーソレイユ仕上げのものだ。

このダイヤルの仕上げはギミックが強すぎるのではないかと心配になるかもしれないが、実際にはそこまで目立たない。オリジナルのほうがもっとドラマチックだ。オフィスでこの時計を見せたところ、ほとんどの人がダイヤルを黒だと認識するほどだった。光を当てると、ようやくブルーのトーンが少し際立ってくる。撮影時には光の当たり方による違いがはっきりと分かる。下にある写真では、左がソフトな光のみを使用し、右ではソフトライトと直接的な“ハード”ライトを組み合わせている。その結果、光の当たり方によってダイヤルの印象が変わることが見て取れる。だがほとんどの場合、ダイヤルは黒に見え、ごく一部の角度でわずかにグレーブルーの輝きが現れる程度だ。

Omega First Omega In Space Speedmaster
もちろん、この時計にはヴィンテージスタイルのドット・オーバー・ナインティ(DON)デザインのアルミニウム製ベゼルが施されている。クリスタルはサファイア製だが、ヴィンテージのヘサライト(プレキシガラス)クリスタルのように盛り上がった形状になっており、裏側には反射防止コーティングをしている。

Omega First Omega In Space Speedmaster
賛否が分かれるかもしれないが、コーヒートーンの“ヴィンテージ風”スーパールミノバは、ダイヤルに程よいアクセントを加えていると思う。CK2998に経年夜光を施したデザインを見慣れているせいか、このカラーは“ヴィンテージの雰囲気とモダンな信頼性の融合”という、自分が気に入っているスタイルにしっくりとなじんでいる。

Omega First Omega In Space Speedmaster
直径39.7mm、厚さ13.4mmのステンレススティール製ケースは、スピードマスターCal.321に似たサイズ感だが、初代のストレートラグケースによりマッチするよう、ラグの形状と仕上げが若干異なっている。スピードマスターは実寸よりも小さく感じられることが多いが、このモデルはラグ・トゥ・ラグが48mmあり、実際には現行のスピードマスター プロフェッショナルよりもわずかに長くなっている。それでも自分の7.25インチ(約18.4cm)の手首には完璧にフィットし、数値上の厚みに比べて薄く感じられる。一方でケース幅がややコンパクトなため、小さめの手首を持つ友人たちからは“スピーディプロよりもしっくりくる”と評判がいいようだ。

Omega First Omega In Space Speedmaster
Omega First Omega In Space Speedmaster
オリジナルのFOiSをフォースナーのフラットリンクブレスレットに装着している人を何度か見かけたが、新しいFOiSには最初からフラットリンクブレスレットが付属しているため、その問題は最初から解決されている。自分はスポーツウォッチをブレスレットでつけるのが好きだ(ストラップには簡単に交換できるが、ブレスレットをあとから手に入れるのは難しい)。今回のオメガには、快適なつけ心地を実現するコンフォートセッティング(アジャスト機能)付きのクラスプが搭載されているのも嬉しいポイントだ。

Omega First Omega In Space Speedmaster
ケース内部には、オメガ コーアクシャル エスケープメントのCal.3861を搭載し、手巻き式で約50時間のパワーリザーブを誇る。さらに防水性能は50mあり、プールでの遊泳程度なら問題なく使用できるだろう。ただし、水中でクロノグラフを操作するのは避けたほうがよい。

Omega First Omega In Space Speedmaster
Omega First Omega In Space Speedmaster
Omega First Omega In Space Speedmaster
裏蓋は前作のFOiSから変更されており、サファイアクリスタルを採用しているものの“サファイアサンドイッチ”仕様ではない。裏蓋にはThe First Omega in Spaceと、シラーが宇宙に飛び立った日付、October 3, 1962(1962年10月3日)の刻印が入り、中央にはシーホース(ヒポカンパス)ロゴが配置されている。しかしどこか心の片隅で、“シースルーバックもあったらよかったのに”と思ってしまう部分がある。もちろんそうすると多少厚みが増したかもしれないが、フラットでポリッシュ仕上げのソリッドな裏蓋は、ほかの仕上げと比べるとやや物足りなく感じる。理想を言えば“エド・ホワイト”復刻モデルのように、オメガが両方のケースバックを用意してくれていたら完璧だったと思う。

Omega First Omega In Space Speedmaster
Omega First Omega In Space Speedmaster
2012年版のFOiSは、スピードマスターに段差のあるインダイヤルを再導入したモデルであり、現在ではスピードマスター プロフェッショナルにも再び採用されている。この新しいFOiSにも同様のデザインが取り入れられており、円形パターンのインダイヤルへと緩やかに傾斜する段差が特徴的だ。3時位置と6時位置のインダイヤルにはそれぞれ30分積算計と12時間積算計が配置され、センターのクロノグラフ秒針と同じくホワイトコーティングされた針が採用されている。一方で9時位置のスモールセコンドには、アルファ型の針を用いている。

Omega First Omega In Space Speedmaster
First Omega in Space
グリーンエミッションのスーパールミノバ

もし自分のように、スピードマスター プロフェッショナルの一貫したデザイン進化とは少し異なる、もう少し変化のあるスピードマスターを探しているなら、このモデルは最適な選択肢かもしれない。オメガのヘリテージラインに属するこのモデルは、ブランドの歴史の一瞬を振り返るものということは明らかだ。それと同時に、現代の信頼性も大きく向上させており、オリジナルのソレイユダイヤルを探し求めるよりもはるかに手ごろな価格で手に入る(現在、オリジナルは5万ドル、日本円で約760万円近くまで高騰している)。

今のところ、唯一本気で比較対象になり得るのはスピードマスター 321 “エド・ホワイト”だ。しかし、よりクラシックなケースデザインやサイズ感を除けば、単純な比較は難しい。“エド・ホワイト”は伝統的なムーブメントを復活させたモデルだが、Cal.3861には現代のウォッチメイキング技術がすべて詰め込まれている。スーパーコピー時計 代金引換を激安これはまるでポルシェ356と911 S/Tを比較するようなものだ。さらにこれは“エド・ホワイト”の半額以下であり、“サファイアサンドイッチ”よりも2万2000円(税込)安いと考えると、私はついに自身初のスピードマスターを見つけたかもしれないと思う。

Omega First Omega In Space Speedmaster
オメガ スピードマスター ファースト オメガ イン スペース。Ref. 310.30.40.50.06.001。ステンレススティールケース、39.7mm径、13.4mm厚、ラグ幅19mm、50m防水。ブルーグレーのソレイユ仕上げCVDコーティングダイヤル、ヴィンテージトーンのスーパールミノバを採用した“アルファ”針(時・分針およびインデックスに適用)。9時位置にスモールセコンド、3時位置に30分積算計、6時位置に12時間積算計を備えたクロノグラフ。コーアクシャル エスケープメントを搭載したMETAS認定のマスター クロノメーターのCal.3861搭載、手巻き式、パワーリザーブ約50時間。フラットリンクSSブレスレット。

レイモンド・ウェイルが『マエストロ』新モデルを発売 ~

デイリーユースに最適なアラビックインデックス

RAYMOND WEIL ( レイモンド・ウェイル)が、 『 マエストロ』の新作を 5月10日(金)より、全国の正規販売店およびレイモンド・ウェイル オンラインストアで発売します。

『マエストロ』コレクションについて
レイモンド・ウェイルは、「ミュージック&アート」への深い造詣を色濃く反映させた時計づくりを行って
きました。その中でも、2010 年に誕生した『マエストロ』は、クラシック音楽や音楽家への讃美を表現した
コレクションです。偉大な音楽家たちの作品が色褪せることなく愛され続けるように、洗練さを失わないタイ
ムレスなデザインが魅力です。スイス時計の伝統的な製造技術を受け継ぎながら、上品さとイノベーションを
融合しており、スーツスタイル・カジュアルスタイルのどちらにもフィットする仕上がりになっています。

【特徴】
ベル&ロススーパーコピー 口コミ第1位艶やかなブラック&ローズゴールドとデイリーユースに最適なアラビックインデックス

腕にフィットしやすい 40mm サイズのステンレススティール製ケースに、肌なじみの良いローズゴールド PVD
加工を施し、ギラつかない落ち着いた高級感を出しています。ローズゴールドのアプライドインデックスとシ
ャープな三針をあしらったブラックの文字盤は、大人の色っぽさを感じさせます。視認性に優れたアラビア数
字を採用したインデックスと、3 時位置の日付表示は、日常使いにもぴったりの機能です。文字盤中央に彫ら
れた円状のエングレービングにより、文字盤に立体感が生まれ、アワートラックが浮き上がって見えます。

文字盤とケースが与えるリッチで艶やかな印象を引き立てるように、ローズゴールドとブラックの中間色で
あるブラウンのクロコ型押しカーフレザーストラップに、柔らかみのあるベージュのステッチを合わせていま
す。リューズとバックルには RW のモノグラムを刻印しています。シースルー仕様の裏蓋から、ムーブメント
の美しい動きを鑑賞することができます。

【スペック】
マエストロ 2237
品番:2237-PC5-05608
価格:¥220,000(¥200,000+税)
発売日:5月10日(金)

[ムーブメント]
キャリバー:自動巻き(RW4200)
機能:時間、分、秒、日付
パワーリザーブ:38時間
振動数:28,800振動/時
石数:26石

[文字盤]
カラー:グレー
インデックス:アプライド仕様、アラビック、ローズゴールドPVD
針:ローズゴールドPVD
その他:ブランドロゴ

[ケース]
サイズ:径40mm、厚さ9.2mm
ケース素材:ステンレススティール(ローズゴールドPVD)
ベゼル素材:ステンレススティール(ローズゴールドPVD)
風防:サファイアクリスタル
ケースバック:シースルーバック(ステンレススティール、サファイアクリスタル)
防水性:50m
その他:リューズにRWモノグラムを刻印

[ストラップ]
素材:クロコ型押しカーフレザー
ラグ幅/バックル幅:20/16mm
バックル種類:ダブルプッシュ型二つ折りフォールディングクラスプ(RWモノグラムを刻印)
バックル素材:ステンレススティール(ローズゴールドPVD)

​【お問い合わせ】
株式会社ジーエムインターナショナル
TEL:03-5828-9080
E-MAIL:info@raymond-weil.jp

[レイモンド・ウェイル]~「手に届く高級時計」を体現する
時計職人レイモンド・ウェイルが1976年に創業した、スイス・ジュネーブに本拠を置く独立系時計ブランドです。クオーツ式時計の台頭で危機に陥るスイスの伝統的な機械式時計産業を守るため、逆境の中であえて新しい時計ブランドを作り出したことから、歴史が始まりました。時計造りの核となっているのは、パーツ一つひとつに求めるクオリティです。針一本にも妥協せず、最高品質を追い求めます。選び抜かれたパーツを熟練の職人が丁寧に組み立て完成するプロダクトは、実直にものづくりに向き合うレイモンド・ウェイルの姿勢を表しています。
長い歴史をもつスイス時計産業では珍しく、創業者一族による経営を持続しており、揺るぎないアイデンティティを確立しています。一族に脈々と流れる「ミュージック&アート」への深い造詣をコレクションに反映し、クラフツマンシップが感じられるクリエイティビティ、技術、品質、優雅さを兼ね備えたタイムピースを生み出し続けてきました。クラシックながら時がたっても色褪せない洗練された上質なデザインで評価されている『マエストロ』を始め、時代を超えて愛される気品あふれるコレクションを数多く残しています。また、著名な芸術家、有名音楽レーベル、世界的コンサートホールなどと国際的パートナーシップを組み、まるで音楽家が傑作を創るように生まれた腕時計は、現在世界95ヵ国3000店舗で展開しています。

ベル&ロス Watches&Wonders新作「BR 03-92 DIVER WHITE Bronze」~世界限定999本 実機画像も掲載

深海の美しさ~新作ダイバー BR 03-92 DIVER WHITE BRONZE はパールホワイトの文字盤を伴い、ブロンズケースは初期の海中探索の栄光の時間を喚起します。Bell & Ross の海中探索における新しい章のはじまりです。海洋世界の探索には、非常に高度かつ精度の高い装置が求められます。高度な技術を備えたモデルにもスタイルはあり、新作の BR 03-92 DIVER WHITE BRONZE はブロンズケースとパールホワイト文字盤を採用しました。

深海の追求
海にまつわる歴史では、Bell & Ross は最初のダイバーウォッチ Hydromax を1997年に発表して以来、ノウハウを築いてきました。世界記録 11,100m 防水を誇るこのモデルは、ケースの中を特許取得済みの透明なオイルで満たすという革新的な技術によるものでした。

10年が経ち、深海の世界に捧げるもう1つのコレクション BR 02 が誕生しました。美しいトノ―型ケースで知られるコレクションは、飽和潜水には必須なヘリウム減圧バルブと膨らんだサファイア製のカバーガラスを搭載しています。

しかし全ての Bell & Ross のダイバーウォッチは、ラウンド型ではありません。2017年、BR 03-92 Diver によって新しい美観を確立しました。プロフェッショナルと愛好家に向けたインストゥルメントコレクション、BR 03 から登場し、戦闘機のコックピットにあるダッシュボードの機能性を時計製造において完璧に再解釈し、象徴的な四角いケースに丸い文字盤が際立ちます。

2018年、Bell & Ross は海洋の世界において気品ある素材、ブロンズを採用した 42 x 42 mm のスクエアケースの新バリエーションを追加します。この素材は、長年その頑強さで定評があり、現在はその独自の色と変化する風合いで時計愛好家やコレクターに支持されています。

ブライトリングスーパーコピー 代引きN級品進化する素材: ブロンズ
いまから約2000年前に開発され、鉄を含まない銅で構成された合金のブロンズは航海の環境におけるクラシックな素材です。海中探索の前提として、かつて潜水夫はブロンズ製のヘルメットなど用具を身に着け潜っていました。象徴的なダイバーのヘルメットが BR 03-92 Diver のケースバックに刻印されているのも偶然ではないのです。
ブロンズ製の時計はまるで熟成したワインのようで、時とともにその色合いは変化し、個々の使い方でユニークさを醸し出します。BR 03-92 DIVER WHITE BRONZE に使われている合金は、CuSn8 (銅 92 % と錫8 % )です。その色調は、視覚的にもクラシックな昔のヨットを思わせ、現代のデザイナーと建築家も好むブロンズタイプです。

認証を受けたダイビングウォッチ
Bell & Ross の BR 03 コレクションの全ての時計のように、新しい BR 03-92 DIVER WHITE BRONZE は第一にダイバーのことを考えてつくられたプロフェッショナルな品質をもつツールです。彼らの期待に応えるため、時間の管理が可能な少なくとも 100m の潜水にも耐えられる時計という国際規格 ISO6425 の定義に合う仕様になっています。水中において、暗所でも 25㎝ 離れたところからしっかりと時計の表示が確認できなくてはなりません。ダイバーウォッチは、海水において帯磁性と耐衝撃性も求められます。
これらの要求を完璧に尊重し、新しい BR 03-92 DIVER WHITE BRONZE はその名前のとおりスイスの基準を満たす海中用のインストゥルメントです。
世界限定999本のこのモデルは、300m防水を完璧にクリアしたケースの中に自動巻きムーブメント BRCAL.302 を搭載しています。(25石、28,800振動/時)

真の現代性
洗練されたネオレトロな魅力をもつ新しい BR 03-92 DIVER WHITE BRONZE はその現代性を存分に見せています。洗練された構造は4つのパーツをビスによって組み立て、陽極酸化処理を施したマロンカラーのアルミニウム製リングを搭載したポリッシュで仕上げのブロンズ製逆回転防止ベゼルやブロンズ製のリューズというディテールに富み、帯磁のためムーブメントは軟鉄性ケージに収められています。
しかし特に注目を集める点はまだあり、柔らかでパールのきいたオパラインシルバーの文字盤です。ブロンズケースとの相性も完璧ながら、温かみと上品な反射が赤みのあるブロンズに映え、控えめなコントラストを描きます。ノスタルジックさはなく、エレガントで洗練されたダイバーウォッチは深海と同様に都市においても重要な計器なのです。

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Watches&Wonders2023の実機画像です

【仕様】
BR 03-92 DIVER WHITE BRONZE
REF. BR0392-D-WH-BR/SCA
999 LIMITED EDITION
価格:638,000 円(税込)

ムーブメント:キャリバー BR-CAL.302。自動巻き。
機能:時、分、秒、日付。防水性:300 m。
ケース:幅 42 mm。ポリッシュ/サテン仕上げ CuSn8(銅 92%、錫8%)ブロンズ。
・ブラウンの陽極酸化処理アルミニウム リング付きブロンズ製
・60 分目盛り付き一方向回転式ベゼル。ねじ込み式リューズ。
・リューズガード。
・ステンレススティール ケースバック。
文字盤:シルバーオパール光沢。スーパールミノバ® インサート付きローズゴールドプレート インデックス。
・スーパールミノバ® をコーティングしたゴールドプレート スケルトン メタルの時針、分針、秒針。
ガラス:反射防止サファイアクリスタル。
ストラップ/ブレスレット:マロン カーフレザーおよびウーブン ブラック ラバー。
バックル:ピン。ポリッシュ/サテン仕上げブロンズ。

世界限定:999本
税込価格:638,000円

【お問い合わせ】
ベル&ロス 銀座ブティック
〒104-0061 東京都中央区銀座4-9-13
Tel. 03-6264-3989

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