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セイコー プロスペックス SBEN005 / SBEN007 マリンマスター 1965 メカニカルダイバーズ キャリバー6L37が新登場。

セイコー プロスペックス SBEN005 / SBEN007 マリンマスター 1965 メカニカルダイバーズ キャリバー6L37が新登場。

セイコー プロスペックスから2025年の新作情報です。

来年の「セイコーブランド誕生100周年」を祝ってプロスペックス マリンマスターに新型が登場、年末に一足早く先行販売が行われます。

フランクミュラースーパーコピー代引き 優良サイトレギュラーモデルの SBEN007 ブルーと、記念の限定モデル SBEN005 ホワイトです。


<セイコー プロスペックス>より、セイコーダイバーズウオッチの最高峰「MARINEMASTER(マリンマスター)」のSEIKOブランド100周年を記念した限定モデルとレギュラーモデルを各1種、12月8日(金)より発売いたします。希望小売価格は、いずれも429,000円(税込)で、限定モデルは世界限定1000本です。

MARINEMASTER「マリンマスター」はダイバーズウオッチとしての性能にとどまらず、外装の造形や細部の仕上げなどにセイコーの技術の粋を注ぎ込んだ、「見るたびの高揚」や「所有することの喜び」を提供するダイバーズウオッチです。
また、ダイバーズウオッチ専用に設計された堅牢で安定した精度のムーブメントを搭載しています。

レギュラーモデルと限定モデルのスペックは同じで、今年リリースのファーストダイバー復刻モデルSBEN003にも搭載された新生ムーブメント キャリバー6L37をセット、パワーリザーブは45時間なのでそこそこですが、ダイバーズウオッチ用に新開発したムーブメントで衝撃に強いそうです。

スティールの39.5mmケース、厚さは12.3mm、200mの空気潜水用防水。

いや~しかし、本格派ダイバーズウォッチのマリンマスターにもファーストダイバーデザインが採用されるとは・・・

ちょっと驚きですよね。

セイコーのサブマリーナーとも言えますので、チューダーのブラックベイの良いライバルになるかも知れません。

皆さんこのデザイン好きでしょ?

セイコーは1965年に国産初のダイバーズウオッチとして誕生以来、深海で安全に使えることを目指し、進化を続けることで、独自のテクノロジーを有する多彩な商品群を世に送り出してきました。

その高い堅牢性から深海での使用にとどまらず、北極、南極、エベレストなど地球上のあらゆる過酷な環境下で使用され、世界中のプロフェッショナルダイバーや多くの冒険家のパートナーとして、高い評価と信頼を獲得してきました。


「マリンマスター」は、ダイバーズウオッチ専用に設計された安定した精度を誇る高性能ムーブメントを搭載し、外装の造形や部品の細部に至るまでセイコーが培ってきた技術の粋が注ぎ込まれた、
セイコーダイバーズのフラッグシップシリーズです。

機能性と外観美の両立「面取りの効果」
本作は、ダイバーズウオッチに求められる他の装備品への引っ掛かりや、傷つけなどを考慮し、ケースとベゼルに広くとった「面取り」加工は、機能面の向上だけではなく、輝きという新たな価値を創出しています。また、「1965 オリジナルモデル」の意匠である、時・分・秒針の形状と特徴的な角型インデックスを継承しながらも、高輝度ルミブライトを塗布し、暗い場所でも高い視認性を確保します。

ダイヤルパターンには、太い直線と細い直線を組み合わせ、繰り返し打ち寄せる波のリズムを幾何学的模様で表現しました。レギュラーモデルは、軽やかなライトブルーのダイヤルとブルーのベゼルを組み合わせています。

SEIKO Diver’s 初のシースルーバック「背面まで美しく」
セイコーのダイバーズウオッチ史上、初めてシースルーバック仕様を搭載。裏ぶたを高い防水性や耐衝撃性を伴ってシースルーバック仕様にすることは困難であり、ケースの厚みも増す要因になります。本作では、ケース構造や各部単位での基準寸法を極限まで見直したことに加え、ダイバーズウオッチ用に開発した薄型で耐衝撃性の高い「キャリバー6L37」を搭載することで、セイコーの現行メカニカルダイバーズウオッチとして最薄の12.3mmを実現。厳格なセイコーダイバーズの規格を満たしながらも、精巧に仕上げられた機械式ムーブメントの力強い動きを眺め、楽しむことができます。

しなやかな曲面形状ブレスレット「快適な腕馴染み」
新たに開発したショートピッチのブレスレットは、こまの一つひとつを両甲丸の曲面にすることで、肌あたりが良く、しなやかで心地よい装着感を実現しています。

セイコーは、1881年に服部時計店として創業して以来、「常に時代の一歩先を行く」という創業者の服部金太郎の信条を貫き、革新を続けてきました。その歩みの中で、1924年に初めて「SEIKO」の名を冠した腕時計を発売し、2024年に「SEIKO」ブランド誕生100周年を迎えます。

セイコープロスペックスから、SEIKOの名を初めて冠したモデルが誕生して100周年を記念した、限定モデルが登場します。

本作には、光沢のあるシルバーホワイトダイヤルとシルバーベゼルを組み合わせ、特徴的なダイヤルの模様をより一層引き立てています。

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SBEN007


SBEN007
プロスペックス
Marinemaster
429,000 円(税込)
2023年12月 発売予定
マリンマスター 1965 メカニカルダイバーズ 現代デザイン
セイコーウオッチサロン専用モデル

<セイコー プロスペックス>マリンマスター 1965 メカニカルダイバーズ 現代デザイン

品番SBEN007
希望小売価格(税込)429,000円
ケース・ブレスレットステンレススチール(ダイヤシールド(※1))
ガラスボックス型サファイアガラス
(内面無反射コーティング)
防水性能200m空気潜水用防水
ケースサイズ[外径]39.5mm(りゅうず含まず)
[厚さ]12.3mm
発売予定日2023年12月8日(金)(セイコーフラッグシップサロン、セイコードリームスクエア、セイコーオンラインストアおよびセイコーブティック先行発売)
2024年1月12日(金)(セイコーウオッチサロンにて発売)


【ムーブメント仕様】
メカニカルムーブメント キャリバー6L37
巻上方式    :自動巻(手巻つき)
時間精度    :日差+15秒~−10秒(気温5℃~35℃において腕に着けた場合)
パワーリザーブ :約45時間
石数      :26石
振動数     :28,800振動/時(8振動/秒)

SBEN005


SBEN005
プロスペックス
Marinemaster
429,000 円(税込)
2023年12月 発売予定
SEIKOブランド100周年記念 マリンマスター 1965 メカニカルダイバーズ 現代デザイン 限定モデル
世界限定:1,000本(うち国内:200本)
セイコーウオッチサロン専用モデル

SEIKOブランド100周年記念
<セイコー プロスペックス>マリンマスター 1965 メカニカルダイバーズ 現代デザイン 限定モデル

品番SBEN005
希望小売価格(税込)429,000円
ケース・ブレスレットステンレススチール(ダイヤシールド)
ガラスボックス型サファイアガラス
(内面無反射コーティング)
防水性能200m空気潜水用防水
ケースサイズ[外径]39.5mm(りゅうず含まず)
[厚さ]12.3mm
限定数量世界限定:1000本(うち国内:200本)
発売予定日2023年12月8日(金)(セイコーフラッグシップサロン、セイコードリームスクエア、セイコーオンラインストアおよびセイコーブティック先行発売)
2024年1月12日(金)(セイコーウオッチサロンにて発売)


限定数の刻印あり。

まとめ


いかがでしょうか?

「【2025年新作】セイコー プロスペックス SBEN005 / SBEN007 マリンマスター 1965 メカニカルダイバーズ キャリバー6L37 ¥429,000-」でした。

うん、これは売れそうです。

最初に出してきた色味が良いですね。

ブラックとネイビーだったら話題にならなかったかも知れません。

復刻版の方が好まれるでしょうから。

来年2024年1月12日(金)セイコーウオッチサロンにて発売予定ですが、2023年12月8日(金)~2024年1月11日(木)セイコーフラッグシップサロン、セイコードリームスクエアおよびセイコーブティック で先行発売も予定されています。

気になった方は是非。

海外ではなぜかブラック文字盤もラインナップ(1番サブマリーナーっぽい)。

そのうちグリーンも出そうだな。

ブラック SJE101、ブルー SJE099、シルバー ホワイト SJE097 が海外の型番です。

それではまた!

グランドセイコー SBGE297 “雪白” スプリングドライブGMT タイGS9クラブ 65本限定が新登場。

グランドセイコー SBGE297 “雪白” スプリングドライブGMT タイGS9クラブ 65本限定が新登場。

グランドセイコーから2025年新作、タイ限定モデルの情報です。

ブレゲスーパーコピー代引き 優良サイト“雪白” SBGE297はタイのオーナーズクラブ・GS9クラブ会員限定モデルで、わずか65本のみ。

ベースモデルには、セラミックス製のベゼルを搭載した新時代のスプリングドライブGMTが採用されました。

40.5mmのスティールケースに、自動巻スプリングドライブ GMT キャリバー9R66 を搭載、パワーリザーブは約72時間(約3日間)です。

因みにベースモデルは792,000円。


穂高の山々に囲まれて生まれた時計

日本の長野県にある信州 時の匠工房でつくられたSBGE297。工房は、毎年数ヶ月にわたって雪に覆われる穂高連峰に囲まれています。ひんやりと乾いた空気の中で、風に吹かれた雪面は、繊細な風紋をつくりあげます。このモデルは、「雪白パターン」と呼ばれる、その雪面を表現したダイヤルパターンを使用し、その上ブルースチールの秒針が、スプリングドライブ独自のスイープ運針によって流れ、連続する自然な時の流れを美しくあらわします。

GS9クラブ タイランド限定モデル
2023-2024のファイナルエディション

SBGE297 | 信州の雪白パターン。 第1世代のテクスチャから成功を続けるGS9 Club Thailand Limited Edition 第2弾。 この家にクリエイティブに使われているダイヤルは、2005年にグランドセイコーで初めて有名になった雪白パターンが、雪面に当たる朝陽の美しさを反射し、キラキラ輝く輝きを演出しています。 雪白パターンの顔は、9つ以上の精密な製造工程を施した銀の金属でできています。 美しい雪の風紋を形成するためのステップです。 集める価値があります。

グランドセイコー SBGE297 250,000バーツ(約1,066,800円)で販売中。

グランドセイコーのスプリングドライブとクォーツ時計発祥の地 長野県にある信州時計工房の職人たちによるスプリングドライブ スポーツGMTです。このスプリングドライブ・スポーツGMTは、日本の長野県にある信州時計工房の職人たちによって作られています。

冬の穂高連峰の風景からインスパイアされました。
この雪には特別な光と繊細さがあり、それを文字盤の微妙な質感に表現しています。
穂高の山々からインスパイア、その影で作られました。
この雪は特別な光と繊細な質感を持ち、文字盤の微妙なテクスチャーの表面で表現されています。

雪は軽くて硬い結晶となり、太陽に照らされて輝き、冷たい風に煽られて繊細な模様を作り出します。文字盤は、雪の繊細な質感を表現するために特殊な銀メッキ加工が施されています。

GMT針は信州の冬景色
信州の朝陽の美しさをGMT針が捉えます。スプリングドライブ独自のグライドモーションが秒針を滑らかに静かに文字盤上を動かす様子は、まさに時間そのものを表現しています。

針とマーカーにルミブライトを採用した初のスノーフレーク
インデックスと針に施されたルミブライトコーティングは、時計の視認性を高め、すべての要素の光と影のコントラストを際立たせます。グランドセイコーらしいデザインの基本を踏襲しながら、上質な輝きをさらに豊かにしています。視認性と耐久性を備えた完璧なワールドスポーツウォッチです。

ケースバックには、限定モデルであることを示す「1 of 65」の文字。
幅広いアクティビティに対応するタイムピース。ベゼルはセラミック製で傷がつきにくい。リューズは4時位置にあり、手首の動きを妨げません。20気圧防水で、リューズと裏蓋はねじ込み式です。

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Sport Collection – Limited Edition of 65
Spring Drive GMT SBGE297
250,000 baht

Exterior
外装: ステンレススチール ベゼル:セラミックス
裏ぶた仕様: スクリューバック
ガラス材質: デュアルカーブサファイア
コーティング: 内面無反射コーティング
ルミブライト: あり(針・インデックス)
ケースサイズ: 横 40.5mm 縦 48.7mm 厚さ 14.7mm
バンド幅: 20mm
中留: ワンプッシュ三つ折れ方式
腕周り長さ(最長): 195mm
Movement
ムーブメント: 9R66 Instructions
駆動方式: スプリングドライブ 自動巻(手巻つき)
駆動期間: 最大巻上時約72時間(約3日間)持続
精度: 平均月差±15秒(日差±1秒相当)
Functions
防水: 日常生活用強化防水(20気圧)
耐磁: あり
重量: 172 g
その他:
ねじロック式りゅうず
石数 30石
24時針(デュアルタイム表示機能)
パワーリザーブ表示機能
カレンダー連動時差修正機能

まとめ


いかがでしょうか?

「【タイ限定】グランドセイコー SBGE297 “雪白” スプリングドライブGMT タイGS9クラブ 65本限定」でした。

タイ限定のグランドセイコーも第2弾となりました。

着実に人気が出ている証拠でしょう。

タイと言えばプロスペックスの限定モデルが多いイメージですが、グランドセイコーが支持されるほど富裕層にも認知されてきているのかも知れませんね。

まだ65本と数は多くありませんが、逆にタイで希少性は高まるでしょう。

それではまた!

セイコー メカニカルダイバーズ 1965 ヘリテージに60周年記念限定モデル SBDC213 が登場。

1965年に誕生したセイコーダイバーから今年で60周年。

限定6,000本(うち国内2,000本) だそうです。

そこそこ多いですね。

セイコー ダイバーズウオッチ 60周年記念モデル登場
セイコーのダイバーズウオッチは、今年で誕生60周年を迎えます。

1965年、国産初のダイバーズウオッチとして誕生して以来、独自のテクノロジーを搭載した革新的なモデルを次々と世に送り出してきました。
オーデマピゲスーパーコピー時計 Nランク代金引換専門店初代モデルは、信頼性と安全性を追求し、セイコーダイバーズの歴史を切り開きました。
1968年には、当時世界最高水準の10振動ハイビート300m空気潜水モデルを発表。
さらに、1975年にはチタンケースを採用した世界初の600m飽和潜水用防水モデルを発売し、
プロフェッショナルダイバーから絶大な信頼を得ました。

その後も、セイコーは独自の技術とノウハウを結集し、数々の革新的なダイバーズウオッチを生み出し、
多くの冒険家や探検家に愛用され、地球上の過酷な環境下でその信頼性を証明しつづけています。

本作は、セイコーの歴史的マイルストーンを反映したヒストリカルモデルを基に、
機能とデザインの両面で進化を遂げた60周年記念限定モデルが登場します。

「ウェーブマーク」を纏う、力強く美しいダイヤルデザイン
セイコーダイバーズウオッチの象徴である「ウェーブマーク」は、高い信頼性と卓越した技術力の証。その刻印はすべてのダイバーズウオッチの裏蓋に刻まれています。
本作では、この「ウェーブマーク」をインスピレーション源に、荒々しい海の情景を彷彿とさせるダイナミックな型押しパターンをダイヤルに施しました。白波が力強く押し寄せる瞬間を切り取ったかのような迫力あるデザインが楽しめます。

1965年のヘリテージデザインを基としたデザイン
1965年に発表されたセイコー初のダイバーズウオッチを基にアップデートしたデザイン。ベゼルの表示板には洗練されたグレーを採用し、ケースとの調和がとれた一体感のあるデザインが高級感を引き立てています。

機能性、使い心地、外観の質感が向上した新開発の中留
新たに開発した中留は、最大約15mmの調整幅があり、約2.5mmずつ、6段階で調整を行うことができます。
これにより、潜水時の気圧の変化や、日常生活における腕周りの変化などにも対応ができ、常に快適な着用感を保ちます。

良いですね~。

昨年リニューアルされたSBDCシリーズの最新作に限定モデルとして登場したSBDC213。

ウェーブダイヤルが素敵です。

40mmのスティールケースにキャリバー6R55搭載しており、300m防水、72時間のロングパワーリザーブ、耐磁性も備えております。

価格は192,500円、世界限定6,000本(うち国内2,000本)、裏ぶたシリアルナンバー入りで、2025年5月10日発売予定です。

私は安かったSBDC101も好きでしたが、最新作のスペックは言うことなし。

ケースの仕上げや日差の大きさは価格相応ですけど、見た目が格好良いし20万円で買えるし、若い方にもおじさんにもオススメできます。

SBDC213
プロスペックス
Diver Scuba
192,500 円(税込)
2025年5月 発売予定
セイコーダイバーズウオッチ 60周年記念 限定モデル
世界限定:6,000本(うち国内:2,000本)
セイコーグローバルブランドコアショップ専用モデル

Specifications
ムーブメント
キャリバーNo 6R55
駆動方式 メカニカル 自動巻(手巻つき)
精度 日差+25秒~-15秒
駆動期間 最大巻上時約72時間持続
石数 24石
機能 秒針停止機能
ケース・バンド
ケース材質 ステンレス
ケースコーティング ダイヤシールド
ケースサイズ 厚さ:13.0mm 横:40.0mm 縦:46.4mm
ガラス材質 カーブサファイア
ガラスコーティング 内面無反射コーティング
ルミブライト あり(針・インデックス・ベゼル)
中留 ワンプッシュダイバーアジャスター方式
時計仕様
防水 300m空気潜水用防水
耐磁 あり
その他特徴
裏ぶた「LIMITED EDITION」表記
裏ぶたシリアルナンバー入り
逆回転防止ベゼル
ねじロック式りゅうず
ダブルロック中留
スクリューバック

まとめ

いかがでしょうか。

「【2025年新作】セイコープロスペックス SBDC213 メカニカルダイバーズ 1965 ヘリテージ」でした。

この辺のエントリーモデルのプロスペックスも、そのうち20万円以上になっていくので、気になったモデルは早めに買っておいた方が良いですよ。

キングセイコーから2025年の新作情報です。キングセイコー 新生「VANAC」だそうです。

1972年に発売された、当時のVANAC

1972年、風格あるデザインを特徴としていたキングセイコーから、鮮やかなカラーリングや斬新な多面形のケースデザインが異彩を放つ「VANAC」が発売されました。
そして2025年、50年の時を経て、キングセイコーの新たな可能性を切り開こうとする当時の「VANAC」に込められた意志を継承する新生「VANAC」が登場します。

スーパーコピー時計 Nランク代金引換専門店なるほど、なるほど。

なんとなくクレドールのロコモティブがヒットして、セイコーももう少し買いやすいラグジュアリースポーツモデル的な何かを出したかった、そんな感じが伝わってきます。

ケース径41mmに対して厚みが14.3mmもありますので、シュッとしていないのが残念ですが、新しいムーブメント キャリバー8L45は72時間ロングパワーリザーブ、いつも通り10気圧防水ですし耐磁性もありますので使い勝手は良さそう。

着けた感じがすごい気になりますね!

レギュラーモデルは、時間の移ろいによって変化する、現代の東京の景色をダイヤルで表現しました。
それぞれ「夕暮れ時」「真夜中」「日の出」を表現した、パープル、ネイビー、シルバーの3色のダイヤルをそろえています。

スタート時のラインナップは3種類。

2025年7月11日発売予定で396,000円。

そして・・・

限定モデルと販路限定モデルが1本ずつラインナップしております。

値段・スペックは同じ。

個人的にはレギュラーのネイビーか、限定のブラウンが好き。

ボックス型サファイアガラスを採用、オリジナルモデルに多い多面カットのカッドガラススタイルは引き継がなかったんですね。

最近プレザージュでは見た気がしましたけど。

それでは見ていきましょう。

SDKV001 夕暮れ時


SDKV001
キングセイコー
VANAC
396,000 円(税込)
2025年7月 発売予定
セイコーウオッチサロン専用モデル

デザインコンセプトは、キングセイコーの誕生の地である東京に広がる壮大な地平線 “Tokyo Horizon”。

こちらは夕暮れ時パープル。

Case
金属の塊から削り出されたかのような力強くダイナミックな形状を持ちながら、ベゼルのないデザインを採用することで、エレガントで薄い外観を生み出しました。また、高度な研磨仕上げにより磨きこまれた歪みのない鏡面がダイナミックな陰影を生み出し存在感を放ちます。

Dial
ダイヤルには、デザインコンセプトである“Tokyo Horizon”をイメージした水平方向に広がるストライプの型打パターンを採用し、1970年代の「VANAC」の存在感のあるベゼルに着想を得た「インデックスリング」(インデックスの役割を果たすリング状の別体パーツ)を採用しました。縁がきらりと輝くインデックスリングには、立体的な分目盛をレイアウトし、時目盛にはルミブライトを施しています。そして、12時のインデックスと秒針のカウンターウェイトには、「VANAC」の頭文字の「V」のシルエットを象りました。

Bracelet
ケースと滑らかにつながる新開発のブレスレットは、鏡面仕上げとヘアライン仕上げのこまを短いピッチで組み合わせ、水平のラインが際立つデザインにしました。
細部までこだわって設計された横に長く緩やかに弧を描く駒により、快適な着け心地とデザイン性を実現しています。

Case Back
キングセイコー復活後、初めてシースルーバックデザインを採用し、ガラス部分にはキングセイコーの「盾」をモチーフにしたブランドマークが記されています。
本モデルは、セイコーの現行メカニカルムーブメントとして最も安定した精度(日差+10秒~-5秒)を実現した「キャリバー8L45」を搭載しています。

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Caliber 8L45

「キャリバー8L45」は、動力ぜんまいをスペックアップすることで約72時間のパワーリザーブを達成し、長い持続時間と安定した精度を両立しました。
また、ダイバーズウオッチにも搭載することが可能な堅牢性も備えています。回転錘や受には高級感のある美しい波目模様を施しました。

Specifications
ムーブメント
キャリバーNo 8L45
駆動方式 メカニカル 自動巻(手巻つき)
精度 日差+10秒~-5秒
駆動期間 最大巻上時約72時間持続
石数 35石
機能
振動数:28,800振動/時(8振動/秒)
秒針停止機能
カレンダー(日付)機能つき
ケース・バンド
ケース材質 ステンレス
ケースサイズ 厚さ:14.3mm 横:41.0mm 縦:45.1mm
ガラス材質 ボックス型サファイア
ガラスコーティング 内面無反射コーティング
ルミブライト あり(針・インデックス)
中留 ワンプッシュ両開き方式
時計仕様
防水 日常生活用強化防水(10気圧)
耐磁 あり
その他特徴
ねじロック式りゅうず
スクリューバック

SDKV003 真夜中


SDKV003
キングセイコー
VANAC
396,000 円(税込)
2025年7月 発売予定
セイコーウオッチサロン専用モデル

真夜中ネイビー。

SDKV005 日の出


SDKV005
キングセイコー
VANAC
396,000 円(税込)
2025年7月 発売予定
セイコーウオッチサロン専用モデル

日の出シルバー。

SDKV007

SDKV007
キングセイコー
VANAC
396,000 円(税込)
2025年7月 発売予定
VANAC 限定モデル
世界限定:700本(うち国内:300本)
セイコーウオッチサロン専用モデル

〈 キングセイコー 〉VANAC 限定モデル

東京の広大な地平線から昇る荘厳な朝日をモチーフにした限定モデルです。
ダイヤルのセイコーロゴと裏ぶたのキングセイコーロゴもゴールドに揃えています。

裏ぶた「LIMITED EDITION」表記
裏ぶたシリアルナンバー入り

SDKV009

SDKV009
キングセイコー
VANAC
396,000 円(税込)
2025年7月 発売予定
セイコーブティック専用モデル

〈 キングセイコー 〉VANAC セイコーブティック専用モデル

燦燦と光が降り注ぐ東京の景色からインスピレーションを得たアイスブルーのダイヤルカラーを採用した
セイコーブティック専用モデルです。

まとめ

いかがでしょうか。

「【2025年新作】キングセイコー 新生「VANAC」SDKV001 / SDKV003 / SDKV005 / SDKV007 / SDKV009」でした。

かなり最初からドーンとバリエーションを用意しましたね。

気合を感じます。

ただ、このデザインが受け入れられるかはまだわかりません。

今後も文字盤は「東京の景色」からインスピレーションを得たものを採用し続けるのかしら?

雨天も曇天も雨上がりの虹なんかも可能性ありそう。

あとはブライトチタンとか、サイズ違いとかですかね?

ヒットしたら良いですけど、個人的にはあまり刺さらない新作でした。

ジョージ・スマイリーがつける時計は何かを予想する

ジェームズ・ボンドの映画に夢中になったのは自然なことだったと思う(高校2年生の悲惨な年に文学的なジェームズ・ボンドが存在することに気づき、学校の隣の図書館でボロボロのペーパーバック版を読んで乗り切った。学校は学びの場というより刑務所のような灰色の建物だったが、それはまた別の話)。ボンドが気晴らしを提供してくれた一方で、もうひとりの架空のスーパースパイ(と呼んでいいのかどうかわからないが)であるジョージ・スマイリーが、早熟で皮肉屋になった青年にとっては倫理的な不確実性と道徳的腐敗の影の領域で、欠点を持つヒーローたちが無意味に争っているような、みすぼらしい世界だということを確認するようなものだった。もちろんジョージ・スマイリーのことを指している。彼はOBE(大英帝国勲章)受賞者であり、誠実な警官が“ファニーズ”と呼ぶスパイのひうとりである。かつて非公式にMI6、正式には秘密情報局と呼ばれる組織の長を務め、スマイリーの生みの親であるジョン・ル・カレ(John Le Carré)によって皮肉を込めて“ザ・サーカス”と名付けられた。この名称は本部がケンブリッジ・サーカスにあることに由来するが、口コミ第1位のオーデマピゲスーパーコピー代引き専門店『寒い国から帰ってきたスパイ』を書いたル・カレの作品には二重の意味が込められていることが多い。

ジョージ・スマイリーがどんな腕時計をつけていたかを考えるようになったのは、時計コミュニティにいるジェイソン・ヒートン(Jason Heaton)とのメールやり取りがきっかけだった。ジェイソンは時計業界で最もボンドに近い存在だが、両者とも冒険を好む旅慣れた紳士であるという意味においてのみで、アルコール依存症やタバコ中毒、人命の価値や人間本来の尊厳を蔑ろにするようなことはしない。またジェイソンはスパイではない…少なくとも我々が知る限りでは)。ジェームズ・ボンドデーを記念したお気に入りのQ課のガジェットウォッチを紹介したことがきっかけで、スマイリーがどんな時計をつけていたかを考えるようになった。ボンドの時計は冷酷で無慈悲な実直な性格を投影しているが『007/カジノ・ロワイヤル(原題:Casino Royale)』でエヴァ・グリーン(Eva Green)氏演じるヴェスパー・リンドがMI6のエージェントについて、“元SAS隊員で、笑顔が素敵で高価な時計をつけている人たち”と描写している)、スマイリーにとってそのようなものは逆に忌避すべき対象だったと考えるのが妥当だと思う。

BBCシリーズ『スマイリーと仲間たち(原題:Smiley's People)』でジョージ・スマイリーを演じるアレック・ギネス(Alec Guinness)。

ジョージ・スマイリーは実際、物語のなかで注目を集めるような行動を非常に嫌う人物として描かれているが、これはスパイ活動に従事する者として自然なことである。スマイリーが“ボンドはある目的を果たしているが、あの派手な時計や高価なクルマ、機会があればすぐに暴力に訴えるようなやり方は作戦上安全とは言えない”と呟く様子が容易に想像できる。

スマイリーがどんな時計を所有していたかを考えるには、彼の架空の経歴を簡単に振り返ってみたい。スマイリーは1915年頃に生まれ、目立たない存在であったことを美徳とし、職業とした。オックスフォード大学で現代言語を学び、バロック時代のドイツ文学を専門としていた彼は、学問の世界での将来に希望が持てなかったため、家庭教師のジェベディーに勧誘されてサーカスに入ることになった。

スマイリーはその後、長期にわたる冷酷なキャリアを築く。彼はいくつかの初期のル・カレ小説に登場するが、特に『寒い国から帰ってきたスパイ』では小さな役割ながらも重要な存在である。この作品で、諜報員のひとりであるリーマスがガールフレンドに自分の正体をバラしたことを知り、リーマスが言うところの“汚くてろくでもない作戦”に彼女を組み込んだ。まあネタバレは避けるが、もしまだ読んでいないなら(ぜひ読むべきだ)、1960年代の東ベルリンでの汚くてろくでもない諜報活動がどう終わるかはおそらく想像がつくだろう。スマイリーは冷戦時代のヨーロッパを放浪し、『重力の虹』のゾーンにおけるタイロン・スロートロップのように現れては消える。しかし彼の原型はスマイリー三部作で最も明確に固まり、特に1974年の小説『裏切りのサーカス』ではサーカスに潜む“二重スパイ”を暴くことでその姿が描かれた。スマイリーは虚栄心、貪欲、不安定など人間の醜い特性を持つ人々に囲まれており、愛国心は彼らの動機のなかで最も低い位置にあるが、スマイリー自身は深く愛国的を持っており、少なくとも民主主義の理想に深くコミットしている。

スマイリーをひと言で言えば、秘密主義と思慮深さが個人的な好みであると同時に職業的な義務でもある人物だ。物理的なものに対してはあまり興味がなく、技術的なことにも特別な関心を示さない。彼はスパイ技術に付随する技術的な問題に精通している。例えばスマイリー三部作の最終作では、盗まれたネガから自分でプリントを作成する手間を惜しまず、また『裏切りのサーカス』クライマックスでは銃器の扱いにも堪能であることが描かれている。しかし、一般的に彼は肉体的に不器用とまではいかなくとも技術的な事柄やメカニズムに対する真の魅力を感じさせない、ある種抽象的な印象を与える(自動車にはほとんど興味がなく、『スマイリーと仲間たち』では、非常に危険な救出作戦の最中同僚のポルシェに乗り込む際、“なんてひどい小さなクルマだ”と本当に軽蔑した様子で叫ぶシーンがある)。また彼が個人のスタイルを示すために、時計を所有することも考えにくい。ボンドが少し粗野な魅力ときわめて男性的な魅力で注目される一方、スマイリーはその点で著しく魅力に欠けているようだ(彼の美しい妻は何度も彼に不貞を働いている)。彼は些細なことにうぬぼれが強く、帽子をかぶると滑稽に見えるため(少なくとも小説では)かぶるのを拒む。彼の服は非常に高価だが、サイズが合っておらず、そのことに気づいていないようだ(小説によると、これは仕立て屋が追加の生地代を高く請求して彼から奪おうとしたためである)。要するに、スマイリーはペン、カメラ、時計などの品質にはこだわるが、それを評価する際に自己疑念に悩まされるため、信頼できる保守的な時計に多額の金を費やすきらいがある。その時計が何年にもわたって正確な時間を提供し、問題を起こさないことを期待してしているのだろう。

ここでル・カレが描くスマイリーの姿を簡潔に紹介する。『裏切りのサーカス』の冒頭で、スマイリーは大雨が降る深夜のロンドンにて、“小柄でふっくらとしており、せいぜい中年に見える彼は、ロンドンの地味な人々のひとりに見えた。足は短く、歩き方はぎこちなく、服装は高価だが似合っておらず、ひどく濡れていた”と描写される。

では、スマイリーはどんな時計を使うのだろうか? ひとつの可能性として、学生時代には懐中時計を愛用していたことが考えられる。1930年代のオックスフォードでバロック・ドイツ文学を学ぶ学者にとっては十分にあり得ることだ。ハンドメイドの英国製懐中時計であれば高価だったが、彼の運動嫌いと控えめで規則的な生活を考えると、スティールケースのオメガのような時計が非常に適していただろう。ただスカウトされたあとは、懐中時計よりも少し扱いやすいものを求めるようになったかもしれない。スマイリーの特徴である誤った忠誠心から、できる限り長く懐中時計にこだわった可能性もあるが、1935年にドイツで始めた本格的かつ独立した現地での活動は、より使いやすい時計を必要としただろう。戦争が始まる直前、彼がチューリッヒを訪れ(彼は昔からスパイのメッカであるスイスを頻繁に訪れていた)、バーンホフ通りのベイヤー・クロノメトリーに立ち寄る姿が容易に想像できる。スマイリーはその歴史と堅実さのオーラに安心感を覚えたに違いない。

こちらのパテック カラトラバ Ref.96は、2017年にフィリップスで販売された個体。このモデルの生産は1932年に開始され、これはスマイリーがSISに採用された年にあたる。

おそらく彼には少し余裕があった。扶養する家族もおらず(彼は戦後まで結婚せず、子どももいなかった)、質素な生活習慣を持っていたため、給与は貯まる一方だっただろう。腕時計という問題を1度で解決しようと考えていた彼なら、パテック フィリップを選んだ可能性は高いと思う。もしかしたらパテック フィリップの存在を知っていたかもしれず、その非常に高い品質の評判に引かれたかもしれない。私の推測では、スマイリーはイエローゴールドのRef.96 カラトラバを購入し、それを腕につけて店を出たのだろう。この時計は、その控えめさ、慎重さ、必要なときに現れ、不要なときに消える能力を備えており、完璧なスパイにとって理想的な時計であった。

そしてスマイリーは毎朝無意識にリューズを巻き上げながら、何十年にもわたってその時計にほとんど考えを巡らせなかっただろう。ただ時折、価格で騙されたのではないかと疑うことがあったかもしれないけれど。

オメガ スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル ホワイト

時計収集にはこんな格言がある。“スピードマスターの所有は通過儀礼である”。私はそれを念頭に早い段階で時計の世界に飛び込んだ。スピードマスターを所有することが “時計マニア”であるための必須条件であるならば、ヴィンテージスピードマスターの全リファレンスをひと目で見分けられるようになるべきだと思い込んだものだ。ラグの形状、“ドット・オーバー90”のタキメータースケール、フォント、エングレービング、表記、ダイヤルなど、あらゆることを学習したが、1週間後にはまたすぐに忘れてしまった。スピードマスターを購入する前に、私は燃え尽きてしまっていたが、私は気を取り直して前に進んだ。以来、私はスピードマスターの購入を真剣に考えたことはなかったが、最近になってふたつのオプションが私の心に刺さり始めた。

口コミ第1位のオメガスーパーコピー代引き専門店最初の候補は新作“エド・ホワイト”であった。これはヴィンテージのRef.105.003にインスパイアされたストレートラグを持つモデルで、Cal.321を搭載した初代スピードマスターの復刻版である。私はヴィンテージウォッチが大好きだが、取り扱いに気を使わず身につけるのは難しい。この新作には、そもそも私がヴィンテージスピードマスターに引かれた伝統をほうふつとさせる上、経年劣化の心配も少ない。

Ed White speedmaster
2020年、編集部は“A Week On The Wrist”でその“エド・ホワイト”復刻版のスピードマスターを取り上げた。

ダニエル・クレイグ、当時未発売だったホワイトダイヤルのスピードマスターを着用

2023年秋、ダニエル・クレイグがオメガのイベントのレッドカーペットを歩いたとき、彼のラウンドタイプのアイウェアに目を奪われなかったなら、彼の手首で輝くホワイトのスピーディに気づいたことだろう。

そして今年初め、オメガはおそらくここ数年で最も期待されたスピードマスター(あるいは、あらゆる“何とか”マスター)を発表した。2023年秋にニューヨークで開催されたイベントで、ダニエル・クレイグが当時まだ知られていなかったホワイトダイヤルのスピードマスターを着用しているところを目撃されたことも、この熱狂の炎に油を注いだ。この目撃情報は多くの憶測を呼んだ。スピーディファンにとって苦悩の数カ月後、2015年の45周年記念モデル“シルバー スヌーピー”以来となる、(ほぼ)完全なホワイトダイヤル仕様の新作スピードマスターが登場した。しかも限定モデルではないという。それこそが、オメガ スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル Ref.310.30.42.50.04.001である。長らく待ち侘びた甲斐があったというものだ。

Week on the Wrist
米国版のIntroducing記事には175以上のコメントが寄せられ、閲覧数は数十万ビューに達した。ほとんどの販売店ではすでに1年以上、もしかしたらもっと長いウェイティングリストになっているそうで、正規販売店の関係者ふたりが少なくともあと数カ月はこの記事を書かないでくれと冗談めかして懇願してきた。「もうこれ以上、この件で電話をかけてくる人は勘弁してほしいのです」

 実物を見かけたのは1度だけだった。私はこの新しい時計に興奮し、最初のスピードマスターとしてこの時計を手に入れたとしても、間違った決断だと後悔しないと思っていた。しかし、その後考え直した。結局のところ、スピーディがアイコンである理由のひとつは、ブラックダイヤルの美しさゆえなのだろうか? もしあなたがその結論に迷っていて、ホワイトラッカーダイヤルについてもっと知りたいと思うか、あるいはホワイトダイヤルのスピードマスターの歴史について知りたいなら、私たちに任せてほしい。

オメガ スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル Ref.310.30.42.50.04.001とは何か?
 最近の“A Week On The Wrist”のなかで、ベンはロレックス デイトナ ル・マンが発表されたとき、自分がどこにいたかを覚えていると語っていた。私もホワイトダイヤルのスピードマスターで同じ経験をした。というのも、私は普段、メーカーが新しいダイヤルカラーを発表するからといって関心を持つことはないからだ。だが、ジョン・メイヤーが自身が関わった新しいロイヤル オークをプレス向けにプレビューした直後、私はホテルで取材をまとめようとしていた。するとスピードマスターが発表され、私の朝の予定はすべて吹っ飛んだ。

 ホテルのロビーで割高なクラブサンドイッチを食べながら、オメガのプレスリリースや画像など、取材に必要な情報にアクセスできないことに気づいた。ダニエル・クレイグのチラ見せをじっくり見たわけでもなかったが、ここ数年で最も期待の寄せられたスピードマスターであることはすぐにわかった。この時計が私の胸をときめかせたのは、それらの問題を整理し、記事を書き始めてからだった。ホワイトかつスポーティで目を引くこの時計は、久しぶりに私の目を奪ったスピードマスターだったのだ。

White Speedmaster
 ここがおそらく最も非難を浴びるところだろうが、私がスピードマスター、少なくとも一般的なブラックダイヤルの“ムーンウォッチ”を買おうと思わなかった理由のひとつは、どれも似たように見えるからだ。月面着陸まで(そしてそれ以前まで)遡ることができるモデルの素晴らしい点、つまり非常に緩やかで思慮深い進化は、諸刃の剣でもあるのだ。

 数週間前、私は別々の日にスピーディプロを着用している人を見かけた。遠目には見分けがつかなかった。つまり、彼らがなぜスピーディーをつけているのか、その理由もよく分からなかった。私は誰かを見て、4桁、5桁、6桁リファレンスのロレックスを見て、彼らが時計コレクターなのか、一般的な消費者なのか、父親から引き継いだ4桁のロレックスを持つ20代の若者なのか、それともそれではないほかの何なのかを推測するのが好きだ。また、スピーディに関してめったにすることのない会話への扉を開くこともある。

White Speedmaster
 ホワイトダイヤルを採用したスピードマスターはこれまでにもいくつか存在した。そのうちのいくつかは追って紹介するとして、ステンレススティール製のホワイトダイヤルとしては初の通常生産(限定版ではない)の主力モデル(スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル)である。それ自体が信じられないだろう。オメガの正規販売店に立ち寄れば、“ホワイト・サイド・オブ・ザ・ムーン”から数種類の“スピードマスター レーシング”やその他の2カウンタークロノグラフまで、ホワイトダイヤルのスピードマスターを目にすることができる。しかしムーンウォッチは別格だ...アイコンであり、失敗が許されないモデルなのだ。2024年3月5日を、オメガがホワイトダイヤルでムーンウォッチを台無しにした残念な日とみなす人もいるだろう。しかしオメガがホワイトダイヤルを採用し、これほどまでに個性的な腕時計を生み出したという事実は、このラインナップに大きな新風を吹き込んだと言える。

Week on the wrist
Omega 3861
オメガ マスター クロノメーター認定コーアクシャルムーブメント、Cal.3861。

 2021年、オメガはSS製スピードマスター プロフェッショナルの最新世代を発表した。SS製にはふたつのオプションが存在し、ひとつは宇宙ミッションで使用されたスピードマスターと同じヘサライト(プラスチック)風防を備えたモデル、もうひとつは表(風防)と裏(ケースバック)にサファイアクリスタルを備えたサファイア“サンドイッチ”モデルで、内部の新型(現行世代)Cal.3861 コーアクシャルマスター クロノメーター手巻きムーブメントを眺めることができる。見栄えのいいムーブメントで、動作を眺めているだけで楽しくなり、量産品にしてはよく仕上がっている。Cal.3861の有名なコーアクシャル脱進機に加え、テンプはフリースプラング方式で、Si14シリコン製ヒゲゼンマイを採用し、1万5000ガウスまでの耐磁性も実現している。また、このムーブメントは50時間のパワーリザーブを備えている。手巻きのクロノグラフムーブメントは、少なくともデイト表示やカレンダーを気にする必要がなく、しばらく着用せずに置いておける場合には、常に私の最初の選択肢となり得る存在だ。そして、これほどアイコニックな系譜を持つものは少ない。

Omega 3861
Cal.3861をサファイアケースバック越しに眺める。

 このモデルはサファイア“サンドイッチ”のホワイトダイヤルバージョンで、直径42mm×厚み13.18mm、ラグからラグまでの長さは47.5mm、ラグはツイストされた形状を持つ。これは基本的にバズ・オルドリンが月面で着用した初代ムーンウォッチ(Ref.105.012)と同じ外寸で、50mの防水性を備えている。ダイヤルを拡大するヘサライトの歴史を感じさせる意匠はない。またケースバックの “ヒッポカムポス(海馬)”ロゴも、最新世代のために施された新しいエングレービングもない。その代わり、風防とケースバックには耐傷性の高いサファイアが採用されている。ケースバックの縁には、“CO-AXIAL MASTER CHRONOMETER”、“THE FIRST WATCH WORN ON THE MOON(月面で着用された最初の時計)”と記されたエングレービングが施され、ダイヤルにはプリントではなくアプライドされた“オメガ”のロゴマークを配置。ベゼルはSS製、インサートはアルミニウム製で、タキメータースケールにはオリジナルモデルと同様に“ドット・オーバー90(D.O.N.)”の意匠が刻まれている。このD.O.N.ベゼルのようなディテールひとつ取っても、1本の時計がほかの時計とどこが違うのか、その些細な差異の研究に多くの時間を費やすスピードマスター愛好家にとって、天と地ほどの違いがあると言っても過言ではない。

Bracelet
新世代のスピードマスターには、より洗練されたブレスレットが採用されている。

 この世代におけるその他の改良点は、大規模なものからわずかなものまで多岐にわたる。日常の使用において最も大きな改良点は、20mmから15mmにテーパーがかかったブレスレットで、3分の1から3分の2のリンクが延長可能だ。以前のブレスレットに比べ、繊細さや脆弱性が軽減され、つけ心地もはるかによくなった。最初の数回は腕の毛が引っ張られることもあったが、やがてそれもなくなった。さらに微妙な変化として、1974年頃までスピードマスターのブラックニス仕上げのダイヤルにあった“ステップ(段差)”が復活したことだ。そう、その段差は新しいホワイトダイヤルにも残っていて、見た目はいいのだが、それが最初に目につくことはない。

Omega Speedmaster
 ダイヤルというひとつのデザインの要所を変更するというこの決断は、オメガがスピードマスターを歴史的にどのように発展させてきたかをよく表している。セラミック製ベゼルや新しいケースデザインのような大々的な変革は避け、この新作では1点のみしっかりと変更を加えている。ダイヤルには、“スピードマスター”表記とクロノグラフ針の先端にレッドが彩られている。これは購入者のあいだで少し賛否が分かれているが、私はこのアクセントが好きだ。また、ブラックPVDで覆われたブラックの表記、ダイヤモンドミラーポリッシュ仕上げのアプライドインデックスや針も際立っている。針とインデックスのスーパールミノバはホワイトで、グリーンに発光する。この1週間、私は時計をじっくりと眺め、手首から外し、各パーツを研究するのに多くの時間を費やした。しかし完成されたパッケージとしても、ぱっと見ただけで、ホワイトダイヤルの機能性は驚異的に素晴らしい。悪目立ちする要素はひとつもない。月並みな表現だが、この新しいダイヤルを眺めるたびに私から笑顔が溢れた。

White Speedmaster
Omega White Speedmaster
 プレスリリースによると、アポロ宇宙飛行士の白いNASAスーツと、1970年のアポロ13号以来、司令官の階級を強調するスーツの赤いラインからインスピレーションを得たということだ。どのプレスリリースも時計も、ストーリーテリングのために多少の辻褄合わせが行われるが、私は外観そのものもいいと感じている。オメガはほかの情報源にて、すべてのディテール(インダイヤルのサーキュラーグレイン仕上げなど)をはっきり見せながら、ホワイトラッカーダイヤルを製造するのは非常に複雑であり、それが当ブランドの生産を遅らせる元凶だと明かしているそうだ。それでもホワイトダイヤルの価格は従来のサファイア“サンドイッチ”よりも2万2000円高いだけの125万4000円(税込)だ。

Speedmaster
 スピードマスターがご無沙汰だった私のような者にとっては、少し高く感じるかもしれない。初期のスピードマスター、たとえばRef.145.022のような初期のスピードマスターなら、まずまずのコンディションの個体が半額程度で手に入るからだ。しかし、これはまったくの別物である。本作はオメガが現在取り組んでいるすべてを盛り込んだ最高級品なのだ。またスペック上では少し大きかったり厚かったりするように見えるかもしれないが、1週間以上着用している間、1度もそう感じたことはなかった。オメガが60年以上も前に、最初からほぼ完璧なものを完成させていたことを思うと信じられない思いだ。完全なパッケージとして、この時計は私の次の時計の新たな候補となった。もし手に入れることができれば、の話だが。

そのほかホワイトダイヤルを持つスピードマスターの数々
 ホワイトダイヤルのスピードマスターはムーンウォッチの通常のラインナップとしては目新しいかもしれないが、オメガにとっては決して新しいものではない。オメガ スピードマスターの歴史と宇宙開発との結びつきは、おそらく誰もが知るところだろう。NASAのジェミニ4号ミッションの一環として、アメリカ初の宇宙遊泳の際に着用されたこともある。その後、1969年7月20日のアポロ11号ミッションで、月面を歩いた宇宙飛行士が初めて着用した時計としても有名だ。

 これらの偉業に携わった時計は、現在のスピードマスターとほぼ同じ外観、特にブラックダイヤルであったが、月面着陸と同じ年に遡るホワイトダイヤルのスピードマスターの長い歴史もある。競合モデルとの比較に移る前に、ムーンウォッチのラインナップからほかのホワイトダイヤルモデルを見てみよう。歴史がお好きな方はシートベルトを締めて。現行品がお好みな読者は、読み飛ばしていただいて結構だ。私は恨んだりはしない。

アラスカ・プロジェクト
 1960年代後半、NASAのエンジニアであったジェームズ(ジム)・H・ラガン氏は、以前アポロ計画で時計やカメラのテスト手順に携わっており、将来の有人宇宙飛行で宇宙飛行士が使用する機器の仕様を開発していた。オメガは、コードネーム “アラスカ・プロジェクト”と名付けられた彼らの提案に取り組み始めた。プロジェクト名の “アラスカ”は、名前以外にアラスカ州とはほとんど関係がない。オメガは産業スパイによる被害を減らすため、多くのプロジェクトにコードネームを使用しており、このコードネームは1970年代まで使用された。その結果、最初のホワイトダイヤルのスピードマスターが誕生したのである。

Alaska Project Mark I
2017年の記事に登場した、極めて変則的な形状のチタンケースを備えたアラスカ・プロジェクトの初代プロトタイプ。

 耐衝撃性と高い耐温度性というふたつの目標をクリアするために、オメガがこれらの要求仕様に沿って完成させた最初のスピードマスターのプロトタイプが、1969年のチタン製アラスカ・プロジェクトである。オメガのCal.861をベースにしたムーブメントには、高温に耐えるために異なる素材とオイルが使用され、チタンケースは陽極酸化アルミニウム製の赤いアウターケースで保護されていた。さらに重要なのは、太陽光と熱を反射しやすくするためにシルバー/ホワイトのダイヤルを採用し、視認性を高めるためにスペースカプセル型のインダイヤル針を備えていたことである。

Alaska Project II
2016年のフィリップスにて、15万6250スイスフラン(当時の相場で約1724万円)で落札されたアラスカ・プロジェクトII。

Soyuz
Photo: courtesy Moon Watch Universe

 より伝統的なケースとマットな亜鉛メッキのホワイトダイヤルを備えたこの時計のセカンドバージョン“アラスカ・プロジェクトII”は、NASAのテスト用に製作されたが、NASAからは高価すぎるとして却下された。オメガがスピードマスターの改良を試みたのは、(依頼されずとも)これが最後ではなかった。しかし、この時計は最終的に1977年から1981年までソ連の宇宙飛行士の手首に装着され、宇宙へと旅立った。

“イタリアン・アルビノ”Ref. 3593.20.00
Speedmaster 3593.20.00
Photo: courtesy Roy and Sacha Davidoff

オメガ時計コピー 代金引換優良サイトがホワイトダイヤルのムーンウォッチを再び発表するのは、1997年、スピードマスター誕生40周年記念モデルとして、イタリア国内でのみ販売され、1年間に500本のみ生産された限定モデルが登場してからである。このモデル、Ref.3593.20.00は、“イタリアン・アルビノ”または“ビアンコ・イタリアーノ”として知られるようになった。

この時計のダイヤルは、純白ではなくクリーム色だ。メインインデックスはホワイトで、ブラックの囲みとブラックの文字、そして針はブラックにホワイトの夜光塗料を塗布している。この黒い囲みはダイヤルから浮き上がって見えるが、新型スピードマスターとはまた違った趣だ。このモデルは、サファイアケースバック越しに眺められることを念頭においたCal.1863を搭載した最初のスピードマスター ムーンウォッチのひとつである。つまり、これはRef.3573.50以前の初のサファイア“サンドイッチ”ムーンウォッチ(サファイア風防とケースバックを備えたモデル)ということになる。また、1997年に夜光塗料としてトリチウムが廃止されたあとは、ダイヤルマーカーと針にルミノバが採用されている。

日本限定の三越スピードマスターとアポロ11号35周年記念スピードマスター
2003年、オメガは日本最古の百貨店である三越とコラボレーションを行った。300本限定のこの“パンダ”スタイルのスピードマスター(Ref.3570.31)は、一種のカルト的人気を誇っている。実際、私がその昔、最も注目していたスピードマスターのひとつだった。三越限定モデルの相場が高騰してしまったため、アフターマーケットで似たようなダイヤルを自作する人さえ存在する。そのため、正しい個体を見つけるのはかなり困難となっている。

手作業による仕上げなど伝統的な時計づくりが調和したスタイルが特徴のローマン・ゴティエ。

現代的なウォッチメイキングに軸を置きながら、その背景には創業者ローマン・ゴティエ氏の出自、そして出生地であるジュウ渓谷の伝統的な時計づくりを融合させたブランドフィロソフィー「進化する伝統」があった。

以前ローマン・ゴティエの工房を訪ねた際、デスクに何げなく置かれた図面に目が留まった。微細なチューブの設計図の脇に内径0.75mmミクロンとある。「どうやって作るのか?」と尋ねると、ゴティエ氏は「棒状の鋼材から切削加工する」と答えた。これほど細いチューブを切削加工できる工房はスイスでもまれだ。

ゴティエ氏は、かつてル・ブラッシュにあった部品メーカーのプログラマー兼オペレーターとしてキャリアをスタートさせ、2002年にMBAを取得後、フィリップ・デュフォー氏に師事。彼は部品加工技術と経営学、伝統的な手仕上げの術を身に付け、2005年に満を持してブランドを立ち上げた。フィロソフィーは“TheEvolution of Tradition”、進化する伝統である。

口コミ第1位のブライトリングスーパーコピー代引き専門店「スイスの高級時計製造の伝統は、ジュウ渓谷で育った私にとって自身の一部です。先人たちの遺産を受け継ぎ、未来につなげたい。そのためには伝統に敬意を払いながら、技術や職能を向上させ、新たな地平を開拓しなければいけません」

ロジカル・ワン ホワイトゴールド。鎖引き機構を革新した、メゾンの代表作。ケース右上のリューズは時刻合わせ専用で、動力ゼンマイはケース9時位置のボタンを押して巻き上げる設計とした。ダイヤルはグラン・フー エナメル製。

インサイトマイクロローター プラチナ。メゾン初の自動巻きコレクション。ダイヤル左側の開口部に宙づりになったローターは比重が高い22K製で、回転効率に優れる。エナメルダイヤルも内製している。

伝統を進化させた好例が、2013年にジュネーブ時計グランプリ(GPHG)の最優秀メンズ・コンプリケーションウォッチ賞に輝いたロジカル・ワンである。ゴティエ氏は、最も古典的なコンスタントフォース機構であるフュゼチェーンのフュゼ(円錐滑車)をスネイルカムに置き換えることで、同じ効果を圧倒的な省スペースでかなえてみせたのである。

「ユーザーに喜びを提供するには、すべての要素が適切な場所に美しく整理されていなければなりません。ロジカル・ワンでは、右側に時計、左側に複雑機構という構成が適切だと考えました。そしてエンジニアリングをデザイン的に統合するために、設計とデザインを同時に進めました。このコンセプトは、インサイトマイクロローターにも反映されています」

インサイトマイクロローターは、オフセットダイヤルの左側にマイクロローター、右側に輪列を見せ、巻き上げ機構を表舞台に立たせた。文字盤にあらわになったテンプは、さしずめ名脇役だ。


C by ローマン・ゴティエ プラチナエディション(ブルーダイヤル) Ref.MON00550 1419万円(税込)

ローマン・ゴティエ公式サイトへ

圧倒的な加工精度と入念な手仕上げで美を創出
オフセットダイヤルとスモールセコンド、テンプを一直線に並べ、その脇に特徴的な機構を並べる──。ロジカル・ワンでは鎖引きによる駆動伝達、インサイトマイクロローターでは香箱の巻き上げ機構に、それぞれ針を動かすための秩序ある連続性をダイヤルで感じられる。ソリッドダイヤルのC by ローマン・ゴティエでは、シースルーバックに姿を見せる並列配置の直線的なブリッジとして連続性を表現。これはジュウ渓谷伝統のフィンガーブリッジの再解釈で、“進化する伝統”の表れでもある。すべての歯車が花びら状のオープンワークであるのも新鮮だ。これらすべてのムーブメントは、ゴティエ氏が設計した自社製であり、創業以来設備投資を続け、現在では部品内製率が95%に至っているという。

「私は常に自由と創造性を維持するよう努めてきました。だからこそ、最高のツールや機械への投資、最も才能ある時計師や製造職人の雇用や育成を推進し、すべて自社内で高級時計のムーブメントを製造できる体制を整えることを最優先してきたのです」

スイス時計業界でも、いち早くCAD設計を導入し、ミクロン単位の公差設定が可能な超精密加工ノウハウを確立したローマン・ゴティエの工房は、パーツ製造を請け負う一級の部品メーカーとしても名をはせる。ブランドとしての年間生産数は、たった100本前後。部品メーカーとしての仕事が、設備投資の大きな原資となった。すべての工作機械にはオイルクーラーを追加。大型の空調も導入し、切削時の温度と室温を一定に保ち、部材の熱膨張を完璧にコントロール。さらに加工する部品に最適なバイト(刃)の素材と形状を常に研究し、更新してきた。

「ツールや機械の進化によって、創造の可能性が広がりました。どのように設計、デザイン、製造するかを考えるのは、とてもエキサイティングです。そのなかには手仕事でしかできないものがあり、素晴らしい技術を持った人たちと一緒に仕事をすることは、何よりも楽しい」

C by ローマン・ゴティエのフィンガーブリッジも実は曲面が非常に多く、面取りと仕上げに手間と時間がかかる。ブリッジをフレーム状に縁取り段差を設け、内側に手彫りでディンプル加工を施したことで、よりモダンな印象となった。

ブリッジ曲面の完璧な仕上げは、ローマン・ゴティエの見どころのひとつ。工房での面取り作業には4つの工程があるが、最終的にはジュウ渓谷の伝統にのっとり、高原に広く自生するリンドウの一種、ジャンシャンの茎で仕上げをする。

圧倒的な加工精度で生み出されるすべてのパーツは、ゴティエ氏によれば“手仕上げすることを前提に設計している”という。

「例えばブリッジの面取り自体は単純なことですが、先端の微細な角の部分にはっきりとした輪郭を表すためには、高い技術が求められます」

この角が、インサイトマイクロローターのダイヤル側のブリッジでは特に鋭い。ロジカル・ワンのブリッジはオープンワークのため、内側にも角がある。C by ローマン・ゴティエのフィンガーブリッジも付け根部分は鋭利な角を持つ。それらは手仕上げで見事に形作られている。

また、C by ローマン・ゴティエ プラチナエディションの大きな特徴はケースがプラチナ製で、文字盤やインデックス、ムーブメントブリッジ、そして地板が18KWG製という点だ。ローマン・ゴティエはチタン製ムーブメントを作る高い技術を持っているが、美しさを引き立てるゴールドでムーブメントを製作することもできる。本作ではゴールド素材を用いることで、技術的な正確さと芸術的な美しさを両立させたいというメゾンの強いこだわり、哲学を表現した。

加えて入念な手仕上げはケースにも行き届き、C by ローマン・ゴティエの多面体のベゼルと裏ぶたは、完璧な鏡面でフォルムが際立つ。本作のようにプラチナケースのほかにチタンケースもあるが、どちらのモデルにおいても鏡面で仕上げる技術を有する。

「私はスペシャリストのチームを擁していることに喜びを感じ、彼らとともに常に伝統を進化させ、コレクターの皆さんにエキサイティングなものを提案し続けることができると信じています」

ゴティエ氏による次なる一手を、期待に胸を膨らませ心待ちにしたい。

インディーズブランド、新たに2本の“モノクローム”モデルをリリース。

昨年の夏、カルティエのシニア・ウォッチ・デザイナーであり、クラシックなカルティエ デザインの再解釈から、「サントス デュモン リワインド」のような大胆な時計まで手がけた人物、ラファエル・アベイヨン(Raphaël Abeillon)氏がカルティエを離れ、聞いたこともないアルト(ALTO)というブランドに加わると聞いて少し驚いた。しかし、多くの点でそれは納得のいく話でもあった。

アルトはパリを拠点とする新ブランドであり、自動車、アート、建築に情熱を注ぐティボー・ギタール(Thibaud Guittard)氏によって設立された。ギタール氏はオーデマ ピゲに勤務していた経歴を持ち、数年前にラファエル・アベイヨン氏と出会い、一緒に仕事をするアイデアを持ちかけた。しかしその当時アベイヨン氏はカルティエに留まることに満足していたため、この話は実現しなかった。そこでギタール氏は約5年の歳月をかけて、自身の時計ブランドの構想を現実のものとするために取り組んだ。

このブランドのコンセプトは、極上カルティエスーパーコピー販売専門店そら~時計づくりの根幹から芸術的なアプローチを採用し、1970年代のウェッジシェイプ(くさび形)を特徴とするカーデザインのアイコンからインスピレーションを得ることにあった。もしフィリッポ・サピーノ(Filippo Sapino)氏や彼がてがけたコンセプトカー(フェラーリ 512S ベルリネッタ・スペチアーレ、ランチア ストラトス HF ゼロ、VW-ポルシェ タピロ)の名を知っているなら、この時計はまさにあなたの琴線に触れるかもしれない。

この時計は、多方面の専門家によるコラボレーションの結晶である。作家兼写真家のマチュー・セザール(Mathieu Césa)氏、時計デザイナーのバース・ヌスバウマー(Barth Nussbaumer)氏、アーティストのヨルゴ・トルーパス(Yorgo Tloupas)氏、そしてムーブメント開発を手がけるル・セルクル・デ・オルロジェ(Le Cercle des Horlogers)が協力し、それぞれの知見を結集させた。そしてついに最初のアート 01が完成したとき、ギタール氏とアベイヨン氏は再びつながり、彼らが共有するクルマとアートへの情熱を再確認した。アベイヨン氏にとっても新たな挑戦を試みるには絶好のタイミングだった。その結果生まれたのがこの2本の時計、アート 01 モノクロームのグレーとブラックである。

新しいアート 01 モノクロームは、これまでと同様にファセット加工が施された角張ったデザインのチタンケースを採用し、サファイアクリスタル、ファセットと曲線を融合させた外装形状、そして半球状のインナースペースを備えている。文字盤には六角形の幾何学模様が刻まれた真鍮製のダイヤルを採用し、ビーズブラスト加工のあとにブラックコーティングを施している。これにより現在の時計業界でトレンドとなっているシェイプウォッチ(独自のケースフォルムを持つ時計)の流れに合致しつつも、カルティエ タンクやロレックス キングマイダスといった過去の名作の単なる焼き直しではない、独自の一体感を持つデザインに仕上がっている。さらに、チタンケースにはブラックまたはグレーのDLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングをすることで新たな効果を生み出す。しかしこの時計の魅力はそれだけにとどまらない。

我々がなぜ気に入ったのか
これらがデザイン性を前面に押し出した時計であることは間違いない。風防、ダイヤル、ケースが光と影とともに織りなす表情は魅力的であり、デザインと時計製造の融合を目指したほかの時計と比べても単調さがない。彫刻的でありながら、従来の時計デザインとは一線を画す存在だ。時計業界はこうしたアプローチにもう少し注目すべきではないだろうか。だがこれは単なるデザイン重視のモデルではない。

Alto Art 01
本作に搭載されるCal.A01マイクロローター・ムーブメントは、文字盤側のデザインと見事に調和した魅力的な構造を持つ。メインプレートにはチタンを採用し、直線的なブリッジには無垢のままのサテン仕上げが施され、さらに高級ムーブメントに求められる面取りもていねいに施されている。そのフォルムは独特の角ばったデザインで、洗練されたインダストリアルな美しさを備えている。このムーブメントはバース・ヌスバウマー氏が設計し、ル・セルクル・デ・オルロジェが製造を担当。2万8800振動/時(4Hz)の振動数を持ち、約48時間のパワーリザーブを誇る。基本構造はスピーク・マリンやトリローブでも採用されているが、本作はそれらとは一線を画す独自の個性を放つ。

Alto Art 01
Cal.A01ムーブメントの最も奇妙な特徴は、秒針だけが逆回転することだ。これは最近登場したいくつかの時計が取り入れている“時間の概念を遊ぶ”アプローチに通じる。たとえばカルティエ サントス デュモン リワインドやジェブデ・レジェピ(Xhevdet Rexhepi)氏のミニット・イネルテが思い浮かぶ。ただし本作はそれらとは異なり、一貫した視認性の高い時刻表示を備えている。さらにサファイア風防の製造は複雑だったに違いないが、実際に着用してみると視認性に問題はなかった。

Alto Art 01
Alto Art 01
最後に、41mmのスクエアケースというサイズにもかかわらず、この時計の装着感はとても快適だ。重量はわずか56gと軽量で、ラバーストラップが手首にしっかりとなじむ。アートピースのような時計はしばしば実用性とのバランスに苦戦するものだが、アルトのアート 01はその点においても見事な仕上がりとなっている。

価格は“要問い合わせ”とされているが、最初のリリース時は約2万ドル(日本円で約300万円)であった。新興ブランドといえば“マイクロブランド”の価格帯を想像しがちだが本作はそれとは異なり、エントリーレベルの価格設定とは言えない。しかし最初のアート 01は非常に高い評価を受け、すでに完売している。この新作モノクロームも同様に、すぐに市場から姿を消すことになるかもしれない。

Alto Art 01
次に来るもの
アルトのチームは今後のモデル展開について多くの構想を持っているが、その詳細はまだ明かされていない。ただ、ギタール氏とアベイヨン氏は、今年後半に登場予定のアート 01の新バージョンを見せてくれた。それはコレクションに新たな魅力を加える、非常に興味深いモデルになりそうだった。アベイヨン氏は、アート 01で確立したデザイン言語をどのように進化させるかが、これからの大きな挑戦になると語っていた。カルティエでは長い歴史を背負ったデザインのなかでの仕事だったが、アルトではまったく新しいものを生み出す機会に恵まれている。この挑戦が彼にとって新たな創造のステージとなることは間違いない。

Alto Art 01
アルト アート 01 モノクローム ブラック&モノクローム グレー。Ref.MK2 TI(ブラック) 、Ref.MK3 TI(グレー)。41mmのグレード5チタン製ケース、ビーズブラスト仕上げ。30m防水。7つのパーツで構成されたマットなビーズブラスト仕上げのブラックラッカー仕上げ真鍮製ダイヤル。ファセット加工が施された針、スーパールミノバ塗布。時・分・秒表示(秒針のみ逆回転)。マイクロローター式自動巻きムーブメント、2万8800振動/時、パワーリザーブ約48時間。グレード5チタン製メインプレート。

今回はラバーストラップを備えた八角形のアイコンモデルに登場。

本日、G-SHOCKはフラッグシップである高級ラインMR-Gシリーズに新たなモデルMRG-B2100R-2AJRを発表した。数年前、5000シリーズの角形G-SHOCKのアイコンがMR-G仕様として登場したが、昨年初めて大人気の2100シリーズがラグジュアリーなアップグレードを受けた。これまでにチタン製とコバリオン(COBARION)製の2モデルが登場している。

新年の幕開けとして、G-SHOCKはMRG-B2100の第3弾を発表した。今回はMRG-B5000BAでも採用された人気の青墨カラーを取り入れたモデルである。ブラックDLCコーティングが施された光沢のあるチタン製ケースに、日本の墨流し技法から着想を得た深いブルーのアクセント、そしてわずかに配されたゴールドが特徴だ。このモデルも同シリーズの八角形ベゼルを持つほかのバリエーションと同様、日本の木組み技法にインスパイアされたダイヤルデザインを採用した。立体感のあるダイヤルにはブルーの格子状パターン、その上にアプライドインデックスを配しており、小さな開口部からソーラー充電機能を支える暗色のソーラーパネルが垣間見える。

MRGB2100R on blue paint background
dial for solar charging
crown view
G-SHOCKのアイコンモデルがMR-G仕様になってもそのシルエット自体は、はるかに低価格な通常モデルと変わらない。しかし数千ドル級のカシオが際立つ理由のひとつが、外装の仕上げの品質とその複雑さである。これは実際に手に取って見なければその真価を実感するのは難しいだろう。リシャールミルスーパーコピーコバリオン製のベゼルは、27個のパーツを精密に組み合わせて構成し、44.4mmのケースを形成している。さらに一部の小さなパーツにはブルーPVDコーティングをあしらい、ダイヤルトーンと統一感を持たせている。MR-Gラインのポリッシュ仕上げには、同じジャパンブランドから言葉を借りると“ザラツ研磨”が採用されている。

2100MRGシリーズとしては初めて、約1年前に登場したMRG-B5000R-1から採用された新しいラバーストラップを導入。これは一般的なG-SHOCKの薄い樹脂ストラップとは大きく異なる装着感を提供する。ストラップのエンドリンク部分にはチタンインサートが成形されており、チタン製のツイントリガークラスプを採用。さらにストラップには適切なサイズにカットするための溝が設けられており、余分なストラップのはみ出しを防ぐ仕様となっている。つまりこのモデルでは、自分の手首に合わせてサイズを調整する必要があるのだ。

case breakdown
技術的な面では、G-SHOCKの持つ機能がすべて詰め込まれている。ダイヤルを通じたソーラー充電に加え、MRG-B2100R-2AJRはマルチバンド6(いわゆる電波受信機能)、スマートフォンと連携できるBluetooth接続による簡単な時刻調整やタイムゾーン変更機能、さらにデイト窓とデイインジケーターのための自動調整型永久カレンダーを搭載している。さらにすべてのMR-Gシリーズと同様、このモデルもハイエンドモデル専用の山形カシオ「プレミアムプロダクションライン」で製造されている。

MRG-B2100R-2AJR 青墨の価格は55万円(税込)で、現在発売中だ。

我々の考え
多くの人にとって、G-SHOCKに約50万円の価格がつくというのは理解しがたいことだろう。その気持ちはよく分かる。しかし同時に、私はこのカテゴリーの時計が大好きだ。誰もが知る普遍的なデザインの時計を一切の妥協なく仕上げるという発想...そこがいい。これは高級クォーツのグランドセイコーや、プラチナケースにメテオライトダイヤルを備えたムーンウォッチと同じコンセプトだ。購入を考えたことがなくても、こうした時計には心引かれるものがある。

実物を手に取ると、この時計の持つ存在感に圧倒される。確かに、そのつくり込みは価格に見合ったものだ。そして多くの人がデジタルウォッチのブランドとして認識しているG-SHOCKにおいて、この精巧なクラフトマンシップと手作業の仕上げこそがMR-GをMR-Gたらしめている要素のひとつだ。忘れてはならないのは、グレード5のチタンが手作業でザラツ研磨されている点である。

caseback
case side
soldier shot with case underneath
このラバーストラップはまさにゲームチェンジャーだ。個人的に所有しているMRG-B5000R-1(そう、昨年発売されたときに購入し、今も愛用している)もその快適さは圧倒的で、正直なところ価格が3倍するスイス製機械式時計の高級ラバーストラップよりも優れていると感じる。G-SHOCKのストラップに関して、個人的に不満だったのは、多くのモデルでストラップが長すぎることだ。しかしこのカット・トゥ・サイズのデザインなら自分の手首にぴったりとフィットする。もしこの時計をすぐに手放す予定がないのであれば、より洗練された解決策と言えるだろう。

しかしMR-Gラインの新しい2100シリーズによって、G-SHOCKはこれまでで最もシンプルなアナログウォッチを提供することになった。MRG-B2000シリーズよりもはるかにエレガントで、日常使いしやすいデザインだ。価格帯としてはスポーティなグランドセイコー 9Fクォーツモデルと正面から競合するが、ターゲットとする顧客層はまったく異なる。青墨のカラースキームをこのモデルに採用するのは、シリーズの進化として自然な流れに思える。ただひとつ願うとすれば、G-SHOCKがコーティングを施していないモデルで、もっと大胆なカラーバリエーションに挑戦してくれることだ。

基本情報
ブランド: G-SHOCK
モデル名: MR-G
型番: MRG-B2100R-2AJR

直径: 44.4mm
厚さ: 13.6mm
ケース素材: チタン/コバリオン(COBARION)
文字盤: ブルー
インデックス: アプライド
夜光: LED
防水性能: 200m
ストラップ/ブレスレット: ラバーストラップ

ムーブメント情報
キャリバー: 5718モジュール(タフソーラー)
機能: 時・分・秒表示、永久カレンダー(曜日・日付)、電波受信機能、Bluetooth接続、ソーラー充電

価格 & 発売時期
価格: 55万円(税込)
発売時期: 発売中
限定: なし

ルイ・ヴィトンがイエローゴールド、プラチナ、ブラウンセラミックからなる新作

“新生”ルイ・ヴィトンのリリースサイクルが徐々に見えてきた。ブランドはタンブールとエスカルを交互に展開しており、2023年はタンブール、2024年はエスカル、そして今年のLVMH Watch Weekでは再びタンブールのタイコ スピン・タイムが登場した。このスピン・タイムはLVMH Watch Weekで大きな注目を集めたが、それとは別に、もうひとつのタンブールコレクションが展示され、多くの人々を興奮させた。この新作は2023年にリローンチされたモデルのスタイルを踏襲している。公式に発表のタイミングが制限されていたわけではないが、ブランドは今週になってようやくプレスリリースを配信した。今回登場するのは、プラチナケースにレインボージェムセッティングをあしらった限定モデル、オニキスダイヤルとサフランカラーのサファイアをあしらったイエローゴールドの限定モデル、そして限定ではないブラウンセラミックモデルという3種類である。

Louis Vuitton Tambour Ceramic
3モデルすべてのケースサイズは40mm×8.3mmで、優れたバランスを持ち、“ジャンボ”ロイヤル オークやノーチラスと非常に近いプロポーションとなった。特にブラウンセラミックモデルは、ブランドの象徴的なブラウンのモノグラムキャンバスをほうふつとさせる。このキャンバスは、バッグやウォレットはもちろん、タンブールの専用ウォッチボックスにも使用されているものだ。文字盤もブラウンで、中央部分にはサテン仕上げを採用している。また18Kローズゴールドのアクセントが随所に配されており、インデックスや夜光塗料を施した針に加え、一体型ブレスレットのセンターリンク部分にも使われている。

このブレスレットデザインは非常に興味深い。リンクの側面からピンが見えないよう、ブラウンセラミックのパーツを、RG製の可動式フレームの上に組み合わせた構造となっている。これはセラミックの薄型ブレスレットを設計する際に、多くのブランドが直面する“耐久性の問題”を巧みに解決する方法だ。日常使いに耐えうる強度を確保しつつ、洗練された外観を維持するという点で非常に優れたアイデアと言える。

Tambour Ceramic
ルイ・ヴィトンスーパーコピー 優良サイト限定モデル、タンブール プラチナ レインボーは、まさにその通りのモデルだ。ケース素材はプラチナで、今回はシルバーのセクターダイヤルを採用し、ベゼルとインデックスにはグラデーション状に配置されたレインボーサファイアとルビー(合計2.19カラット)が輝く。針、アウターインデックス、ジェムセットインデックスのセッティングはすべて18KWG製。さらにプラチナ製ブレスレットには、WGの三つ折り式デプロイヤントバックルが採用されている。

最後に紹介するのはタンブール イエローゴールド オニキス。その名のとおり、オニキス製のダイヤルを採用しており、ラッカー仕上げやコーティングによって似た質感を表現する一般的な手法とは一線を画している。プラチナ レインボーと同じく、このモデルも贅沢なジェムセッティングが施されている。文字盤とベゼルに計48個のサフランカラーのサファイアが配され、華やかさを際立たせている。

3モデルすべてに搭載されるのはCal.LFT023.01だ。これはル・セルクル・デ・オルロジェ(Le Cercle des Horlogers)製のCH200.CHSAをベースとしたムーブメントである。このムーブメントはマイクロローター式の自動巻きで、2万8800振動/時(4Hz)の高振動と約50時間のパワーリザーブを備えている。サイズは直径30.6mm、厚さ4.2mmとコンパクトで効率的な設計となっており、タンブールのスリムなプロポーションを実現する要因のひとつとなっている。またこれは過去のタンブールモデルにも採用されてきた、実績のあるムーブメントである。

プラチナ レインボーとイエローゴールド オニキスは限定モデルとなっており、前者が50本限定で2046万円、後者が30本限定で1771万円で販売される。一方ブラウンセラミックモデルは定番コレクションに加わり、価格は1021万9000円(すべて税込)に設定されている。

我々の考え
先日発表されたタンブール タイコ スピン・タイムは、新生ルイ・ヴィトンの高級時計部門から登場したなかでも、特に魅力的なモデルのひとつだった。だが正直に言うと、LVMH Watch Weekのグループミーティングでは、今回の3本の新作が最も注目を集めていたと言わざるを得ない。当初、これらの時計はあくまで展示用であって発表の中心ではなかった。しかしなんとか説得してケースから出してもらい、実際に手に取る機会を得た。

今回のLVにはどこか見覚えのあるデザイン言語が取り入れられている。特にYGケースにオニキスダイヤルを組み合わせサフランカラーのサファイアを配したスタイルは、どことなくロレックス デイトナ Ref.116588SACOを思わせる。ただしこちらはサファイアをベゼルのサイドエッジにさりげなく組み込み、より控えめかつ洗練された仕上がりとなっている。派手さを抑えつつも、しっかりとした個性が感じられるデザインだ。またオニキスダイヤルの選択も特徴的で、ラッカー仕上げで似た質感を再現することも可能だったかもしれない。ただ実際に手に取ると、15枚のブラジル産オニキスを使用したダイヤルには奥行きと立体感があり、写真では伝わらない存在感を放つ。ブランドによれば、このモデルのデザインは1911年に発表されたヴィットナイト(Vuittonite)トランクに着想を得たという。このトランクはまさにイエローとオレンジのカラースキームが特徴であり、そのエッセンスが時計にも反映されている。

オニキスと同様、レインボーはロレックスのイメージが強いが、ルイ・ヴィトンはまたしても独自の洗練された解釈を見せてくれた。特に48個のサファイアとルビーによるレインボーグラデーションが、デザインの主役ではなくさりげないアクセントとして取り入れられている点が魅力的だ。この配色は時計全体の一部として巧みに調和しており、レインボーを全面に押し出すのではなく、細やかなディテールとして組み込まれているのが素晴らしい。さらに写真には収められなかったが、ルイ・ヴィトンは裏蓋に1.6mmのサフランサファイアをセットし、プラチナモデルの証としている。これはパテック フィリップがラグのあいだにダイヤモンドを埋め込む手法を思い起こすが、洗練された心憎いディテールだ。

Tambour Platinum Rainbow
グループミーティングではしばしばどの時計も絶賛されがちで、これまでで最高のリリースだとか、久しぶりに一番気に入った時計だといった言葉が飛び交うものだ。正直なところ、すべての新作がそうとは限らない。本当に重要なのは自分が何を気に入ったのか、どこが優れているのか、あるいは何がうまくいっていないのかを率直に語ることだ。そうすることでブランドも自分たちのリリースをより客観的に捉えることができる。だからこそベン(・クライマー)がミーティングで何度も称賛する時計があれば、それは本当にクールな1本だと分かる。今回はブラウンセラミックのタンブールがそうだった。

確かにオーデマ ピゲもトラヴィス・スコット ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダーでブラウンセラミックを採用し、それ以前には“デニムストラップ”も取り入れていた(それがクールかどうかは議論の余地があるが、個人的には気に入っている)。だがルイ・ヴィトンは今回、デザイン、技術(特にブレスレット)、仕上げの面で非常に優れた仕事を成し遂げた。また市場全体を見渡しても、競争力のある価格設定になっている点も見逃せない。ルイ・ヴィトンによれば、ブレスレットの製造時間の80%が手作業による仕上げに費やされているとのこと。ブラッシング、面取り、ポリッシュのすべてがハンドフィニッシュで施されているのだ。また針とインデックスにはブルー発光のスーパールミノバを採用。文字盤は中央が縦方向のサテン仕上げ、時間表示とアウタートラックはサンドブラスト仕上げ、スモールセコンドはサーキュラーのスタンプ仕上げと、細部にまでこだわった意匠が目白押しだ。

Tambour Ceramic
今回のタンブール オトマティック セラミックの価格(1021万9000円)を、オーデマ ピゲのモデルと比較してみよう。APのラインナップでは、34mmのブラックセラミックモデルが786万5000円(税込)、一方でダブルバランスホイール・オープンワークのような複雑モデルは10万1100ドル(日本円で約1500万円)と、幅広い価格帯がある。そのあいだに位置するルイ・ヴィトンのこの新作は、ちょうどいいスイートスポット に収まっているように感じる。それにブラウンキャンバスのネヴァーフルと合わせるなら、この時計はまさに必須アイテムでは? とはいえ自分としてはブラックバージョンを待ちたい。ダミエ・グラフィットのウォッチロールと組み合わせたら最高だろう。必要ではないけど、めちゃくちゃ欲しい。

基本情報
ブランド: ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)
モデル名: タンブール オトマティック プラチナ レインボー(Tambour Automatic Platinum Rainbow)/タンブール オトマティック イエローゴールド オニキス(Tambour Automatic Yellow Gold Onyx)/タンブール オトマティック セラミック(Tambour Automatic Ceramic)
型番: W1PT10(レインボー)/W1YG20(オニキス)/W1CR10(セラミック)

直径: 40mm
厚さ: 8.3mm
ケース素材: プラチナ(48個のサファイア&ルビー、合計2.19カラットをセット)、18Kイエローゴールド(48個のサフランサファイア、合計2.22カラットをセット)、セラミック&18Kピンクゴールドケースとセラミックベゼル
文字盤: グレー(レインボー)/オニキス(オニキス)/ブラウン(セラミック)
インデックス: 18KWG製の発光加工を施した針、サファイアとルビーをセット(レインボー)/18KYG製の発光加工を施した針、サフランサファイアをセット(オニキス)、18KRG製の発光加工を施した針と数字(セラミック)
夜光: あり
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット: プラチナ製ブレスレット、18KWG製つ折れバックル(プラチナ)/YG製ブレスレット、18KYG製三つ折れバックル(オニキス)/セラミック&18KPG製ブレスレット、18KPG製三つ折れバックル(セラミック)

Louis Vuitton Tambour Ceramic
ムーブメント情報
キャリバー: LFT023.01
機能: 時・分表示、スモールセコンド
直径: 30.6mm
厚さ: 4.2mm
パワーリザーブ: 約50時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 31
クロノメーター: あり、ジュネーブにあるクロノメーター検査機関による認証済みクロノメーター(ISO 3159規格)
追加情報: サファイアクリスタル(反射防止コーティング)、サファイアケースバック

価格 & 発売時期
価格: プラチナは2046万円、イエローゴールドは1771万円、ブラウンセラミックは1021万9000円(すべて税込)
発売時期: 発売中
限定: プラチナは世界限定50本、イエローゴールドは世界限定30本、ブラウンセラミックは定番コレクション(非限定)